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第二章 再会
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「やっぱりこの時期の朝は冷えるね」
「大丈夫?寒かったら言ってよ?」
「大丈夫だよ。しっかり暖かい服で来ました!」
それは良かった。まあこの世界、魔法が使える人なら属性にもよるけど暑いとか寒いとか関係ないよねぇ。俺なんて終始自分の周りの温度を調節してるよ。だから俺の傍にいれば常に適温かも。
「転生したのがこの国で良かったな。四季がない国だったらこの国に引っ越してたよー」
「なんでそう思うの?」
「だって暑いだけとか寒いだけとか、普通に嫌じゃない?元日本人としては耐えられないと思うのは俺だけ?」
「うーん、私は特に拘りはないかな。四季がない国で暮らしてみたくはあるけど、実際に生活してみたらすぐに嫌ってなりそう」
うん、俺もその光景が目に浮かぶ。冒険はするけどすぐに帰ってくるって言うね……挑戦するなら最後までやりきりなよとは思うけど、俺も同じことを思いそうだから黙っておく。まあ俺はアリスのように偏った季節の国に住みたいとは最初から言ってないんだけどねぇ?
「普通とは違う生活をしてみたいなら俺の宮に来たら?アリスが来たことあるのは地の宮だけでしょ。地の宮が一番普通で、他の宮はすごく特徴的なんだよー?」
「お兄ちゃんが水の宮に行ったことがあるって言ってたよ。お父さんが普段いるのは風の宮だよね」
「そうだね。正式には精霊王の住処だけど、俺が許可を出した相手なら誰でも入れるから。何があっても俺を裏切ることはない精霊はいつでもどこの宮でも入って良いことにしてるんだよ」
まあそれも洗脳されたら話は変わってくるかもしれないけど。今のところ分かってるのが洗脳のスキルを持っていると言うことだけで、黒幕は他のスキルを持っている可能性も十分にある。そっちも探って行かないと。
「私は許可してくれる?」
「もちろん」
「即答だね。私がナギサを裏切る可能性は考えないの?私は純血の精霊ではないよ」
「それはそうだけどさ、俺はアリス一人に裏切られたくらいで負けるほど弱くはないつもりだから問題なし。アリスが百人集まっても勝てないと思うよー」
「それはシュールな光景だね……そんなことになったら私が怖いんだけど」
俺も怖いよ。冗談で言っただけだから本気で怖がらないでほしい。気持ちはよく分かるんだけどねー。どう考えても自分が百人、それも集まっていると考えたら怖すぎだからね。シュールで済めば良いレベルで怖いと思う。
ドッペルゲンガーどころの話じゃないじゃん。あ、でも……幻影ならあるかもしれない。魔法で出来るとしてもそうじゃなくても絶対に見たくないと思うけどさ。
「大丈夫?寒かったら言ってよ?」
「大丈夫だよ。しっかり暖かい服で来ました!」
それは良かった。まあこの世界、魔法が使える人なら属性にもよるけど暑いとか寒いとか関係ないよねぇ。俺なんて終始自分の周りの温度を調節してるよ。だから俺の傍にいれば常に適温かも。
「転生したのがこの国で良かったな。四季がない国だったらこの国に引っ越してたよー」
「なんでそう思うの?」
「だって暑いだけとか寒いだけとか、普通に嫌じゃない?元日本人としては耐えられないと思うのは俺だけ?」
「うーん、私は特に拘りはないかな。四季がない国で暮らしてみたくはあるけど、実際に生活してみたらすぐに嫌ってなりそう」
うん、俺もその光景が目に浮かぶ。冒険はするけどすぐに帰ってくるって言うね……挑戦するなら最後までやりきりなよとは思うけど、俺も同じことを思いそうだから黙っておく。まあ俺はアリスのように偏った季節の国に住みたいとは最初から言ってないんだけどねぇ?
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「そうだね。正式には精霊王の住処だけど、俺が許可を出した相手なら誰でも入れるから。何があっても俺を裏切ることはない精霊はいつでもどこの宮でも入って良いことにしてるんだよ」
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「私は許可してくれる?」
「もちろん」
「即答だね。私がナギサを裏切る可能性は考えないの?私は純血の精霊ではないよ」
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「それはシュールな光景だね……そんなことになったら私が怖いんだけど」
俺も怖いよ。冗談で言っただけだから本気で怖がらないでほしい。気持ちはよく分かるんだけどねー。どう考えても自分が百人、それも集まっていると考えたら怖すぎだからね。シュールで済めば良いレベルで怖いと思う。
ドッペルゲンガーどころの話じゃないじゃん。あ、でも……幻影ならあるかもしれない。魔法で出来るとしてもそうじゃなくても絶対に見たくないと思うけどさ。
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