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第二章 再会

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 ◇

「おはようナギサ!」
「朝から元気だねぇ。おはよ」

 昨日、俺がしばらく消えるって言ったからその前にアリスが俺との約束を果たしてくれるらしい。その約束と言うのは学園祭準備で魔法の指導をした時のご褒美としてデートしてくれるって言っていたやつ。
 俺のご褒美だからアリスがデートプランを立てるって張り切ってたね。一日デートしてくれるらしい。

「休日はいつものなんかすごい服じゃないんだね」
「なんかすごい服って……別に、いつもは平日でも休日でもあれだよ?セインくんたちや精霊と遊びに行く時は目立つから着替えるけどねぇ」
「今日はデートだから?」
「そー」

 さすがにね?俺だってデートくらいはいつもと違う服にするよ?別にあの「なんかすごい服」に拘りがあるってわけじゃないしね。

「うーん……こういう普通の服を着てるナギサを見るとモデルの佐倉凪を思い出しちゃうね。かっこいいよ」
「そう?今の俺は化粧とかしてないけど。それから、アリスも当たり前だけど可愛いよー」
「ありがとう。ナギサのメイクはしっかり写るためのものであって、本当に必要最低限だったでしょ。あれはほぼすっぴんだよ」

 まあそれはそうなんだけど。でも服装によっては目元だけしっかりメイクしてる時もあった。何代も前に海外の血が入ってるってだけで、ハーフでもないのに青い瞳の日本人とか中々いない。だから瞳の色もあってか俺の顔ってちょっとだけ冷たく見えるんだよね。…………じゃなくて。

「そんなことより、今日の予定は?」
「ふふ、それでは今日のテーマを発表します。名付けて、「ナギサを癒そう、リラックス計画」!お疲れであろうナギサにゆっくり過ごしてもらおうと言うプランです」
「おー」

 パチパチと手を叩くと、自慢げな笑顔になった。うん、可愛いんだけどね?ネーミングセンスが普通と言うか微妙と言うか……

「ってことで、取り敢えず朝の散歩と行きましょうか」
「もしかして、この時間に集合にしたのは散歩のため?」

 明るくはあるけどもう冬だし、少し寒い時間帯。アリスの家集合にしてたけど王都でさえ人通りが少ない。

 冬のこの時間なら寝てる人もいるかもしれないなって感じ。

「そうだよ。ナギサは朝の静かな時間に散歩するのが好きだって前に言ってたから。取り敢えず適当に歩こうかなって。どうかな」
「嬉しい。よく覚えてたねー?」

 忙しくてあまり散歩に行く時間はなかったし、毎日行こうと思う程大好きなわけではないけど朝の散歩って静かだから頭の中を空っぽにできるから落ち着く。たまにこうして散歩するのが好きだけど、この話をアリスにしたのは大分前だった気がする。
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