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番外編
アリスとイレーナの恋の話 ①
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「───それでイレーナ、彼との進展はあったの?」
「いきなり聞くの?」
「うん。どうせ毎回いきなりだもの」
「それもそうね。進展……あったと思う?」
今日は毎月恒例のイレーナとのお茶会。もちろん何度も一緒に遊んだりする月もあるけど、最低一回はお茶をするようになってるの。だいたい恋バナになっちゃうんだけどね。
ちなみに「彼」と言うのは、ナギサのお友達でイレーナの婚約者候補であるシュリー家のセイン様。婚約者候補とは言ってるけどほとんど婚約者のようなものなんだって。幼いころから交流があって、もう何年も片想いしていると聞いた。でも彼と会う機会が多くなって気付いたことがある。それは……セイン様ってもしかしてイレーナのこと好きじゃない?ってこと。
最近イレーナと一緒にいると彼の視線を感じるようになったのは気のせいじゃないと思うんだよね。イレーナは全く気付いていないけれど。
「うーん……そろそろ何かあってもおかしくないかな、とは思うよ」
「その、実は今度一緒にカフェに行かないかって誘われたのよ」
「そうなの!?いつ?」
「す、数日前よ。二人きりでお話したのも久し振りだったから自然に振る舞えたかあまり自信がないの!」
「イレーナ、淑女としては完璧だから大丈夫じゃない?もっと自信を持って良いと思うよ!」
笑いかけるとそれは褒めているの?と突っ込まれた。だいじょうぶ、少し抜けてるところがあるけれど淑女としては完璧だから!
でもセイン様って意外と積極的なのかな?あまりそんな風には見えないけど好きな人には積極的とか……?イレーナのことが好きって決まったわけではないけれど、デートに誘ってもらったと言うことは期待しても良いんじゃないかな。婚約者、ではなく婚約者候補なんだから無理に関わりを持つ必要はないはずだもの。
「そう言うアリスはどうなの?見ている感じだとナギサ様って結構あっさり「好き」とか「かわいい」とか言うタイプのようだけれど。こう言っては何だけれど、本心なのか心配になったりはしないの?」
「たしかに基本的にあっさり言ってくるかな。だけど心配にはならないよ」
「どうして?」
「ナギサはあっさり褒めてくるけど、逆に嫌なことがあったら遠慮なく言うタイプでもあるから。もし私と一緒にいるのが嫌になれば迷いなくそう言って別れを切り出してくると思う。それがないってことは心配いらないってことじゃないかな」
「いきなり聞くの?」
「うん。どうせ毎回いきなりだもの」
「それもそうね。進展……あったと思う?」
今日は毎月恒例のイレーナとのお茶会。もちろん何度も一緒に遊んだりする月もあるけど、最低一回はお茶をするようになってるの。だいたい恋バナになっちゃうんだけどね。
ちなみに「彼」と言うのは、ナギサのお友達でイレーナの婚約者候補であるシュリー家のセイン様。婚約者候補とは言ってるけどほとんど婚約者のようなものなんだって。幼いころから交流があって、もう何年も片想いしていると聞いた。でも彼と会う機会が多くなって気付いたことがある。それは……セイン様ってもしかしてイレーナのこと好きじゃない?ってこと。
最近イレーナと一緒にいると彼の視線を感じるようになったのは気のせいじゃないと思うんだよね。イレーナは全く気付いていないけれど。
「うーん……そろそろ何かあってもおかしくないかな、とは思うよ」
「その、実は今度一緒にカフェに行かないかって誘われたのよ」
「そうなの!?いつ?」
「す、数日前よ。二人きりでお話したのも久し振りだったから自然に振る舞えたかあまり自信がないの!」
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「たしかに基本的にあっさり言ってくるかな。だけど心配にはならないよ」
「どうして?」
「ナギサはあっさり褒めてくるけど、逆に嫌なことがあったら遠慮なく言うタイプでもあるから。もし私と一緒にいるのが嫌になれば迷いなくそう言って別れを切り出してくると思う。それがないってことは心配いらないってことじゃないかな」
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