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第二章 再会

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「別に意味が分からなくても良いんじゃないですか?ぼくは後でナギサ様に騒がれるようなことでもあったら面倒……大変なので念のため伝えておいただけですし。ナギサ様に理解は求めてないですから」
「辛辣だねぇ。面倒って言っちゃってるじゃん。もっと包んでくれない?」

 俺の周りにいる人たちって前世で関わりがあった人たちの性格に似てること多いと思うんだけど、これって多分気のせいじゃないよねぇ。すでにこの世界はおかしい所ばっかりだから、今更変なところが一つや二つ増えたところで全然不思議じゃないしー。

 この主人兼親に対して毒舌なところとか、旭にそっくりなんだよね。

「ナギサ様が本当にそんなことを気にする方なら最初からそうしていますよ。辛辣とか言いながら本心ではどうでも良いと思っておられるでしょう?だからぼくも何も隠さずに言っています」
「ふふ」
「……ぼくだって何でもかんでも言ってるわけではないですよ。それと先程、ノーム様が今度ナギサ様とお話ししたいことがあるとおっしゃっていましたよ。ではこれで失礼します」

 ルーはかわいいなぁと思って笑うと、怯え気味に話を終わらせて去って行った。

 そんな顔しなくてもルーが怖がることや嫌がることをするつもりはないのにねぇ。俺が大事な子を苦しめるようなことをすると思われてるなら流石にショックなんだけどー。

 ◇

「ナギサ!一緒に入るぞ!」
「は?絶対に嫌」

 ルーが出て行ったあと、三人で夕食を作って早めの夜ご飯になった。ちなみに俺は自分の宮だと言うのに立ち入り禁止命令を出されて、自分が出来ることがないのは分かっていたから素直に部屋で寝てた。転生してから何かと忙しくて夜以外そんなに寝れてなかったんだよねぇ。精霊は寝る必要ないけど、それでも夜は基本的にきっちり寝てる。これだけは譲れないからねー。

 で、お坊ちゃまとお嬢様のくせに意外と家庭料理くらいは作れる二人が作った夕食を少しだけ食べて、風呂に入ろうと思っていたところなんだけど……

「なんで俺が雅と風呂に入らないといけないの?罰ゲーム?」
「冷たいこと言うなよ。たまには男同士で語り合おうぜ!」
「語り合うことなんてないんだけど。俺は一人で入りたいの。一人で喋ってればー?」
「今日だけは譲れないからな!一緒に入るぞ」

 いや、知らないよ。勝手に決めないでほしい。男同士で一緒に湯浴みして?語り合って?何の需要もないでしょ。

「ほぅ。両者譲れないと見た。なら尋常に勝負!」
「アリス、それは何のキャラ?」
「ん?思いついたのを適当に言っただけだよ?お互いに譲れないなら勝負で勝った方の言うことを聞くってことにしたら良いと思って提案したんだけど」

 この兄妹、俺に色々言ってくるけど自分たちも人のこと言えないって分かってるのかな?俺に負けないくらい自由人だと思うんだけど。それに約束していたわけでもなく、今思いついたように唐突に言い出した雅の言うことを聞く義理はないと思うんだよねぇ……
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