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第二章 再会

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「あれ?ナギサ、あそこにいるのって……」
「ノームと王弟殿下だねぇ」
「だよね。仲良いの?」
「王弟殿下───ジェフリーさんはノームの祝福を受けているからねー。あのノームが祝福するくらいだから相当仲良しなんじゃないかと俺は勝手に思ってる」

 ジェフリーさんはノームのことが好きって言ってたよね。あれから接触がなかったし進展したかは分からないけど意外と脈ありだったりするかもねー。ノームは自分の恋愛事情とか自分から話すタイプじゃないと思うから俺から聞いてみようかなー?

 と言っても、今ふたりの間に割って入ったらジェフリーさんに恨まれそうだから聞くとしてもまた別の日にするけど。

「お二人はデートかな?今日はお父さんたちも学園祭に来るって言ってたからそっちもデートだよね。火と水の大精霊は恋愛関係の話ないの?」
「ノームたちもデートとは限らなくない?」
「王弟殿下は見るからにノーム様のこと好きじゃない。ご本人はバレていないつもりかもしれないけど、こういうのって周りからみたらすごく分かりやすかったりするでしょう」
「まあそうだよね。うん、俺はノームのことを好きなんだって聞いたよー」

 一応アリスに言わないであげたのに意味なかったね。あの人、もう少し隠す気ないのかな?別に隠す必要はないし本人がそれで良いなら俺は良いんだけどさ、この分だと恋心に気付いてないのはノームくらいだよ?あれで隠しているつもりならびっくりするけどねぇ。

「この世界……なのかこの国だけなのか分からないけど、恋愛は結構自由だよね。だからこそ私もナギサと婚約出来たんだけど」
「んー……たしかに恋愛は自由なところが多いよ?だけど俺たちには関係ないかな」
「なんで?」
「俺は精霊王だよ?精霊王の恋愛に口出し出来る人がいると思う?」
「あ、うん」

 普通に考えていないね、とアリスが言う。世界が決めた、あるいは精霊たちが決めたルールを除けば精霊は何にも縛られない。人族もエルフ族も魔族だって、精霊を敵に回したいとは思わないだろうに、戦う理由が恋愛だなんて絶対嫌でしょ。そんなことで種族ごと滅ぼされるのに比べたら口を出さない方が絶対良いでしょー。
 違う種族との争いって精霊との争いに限らず厄介だからね。特にここはすべての種族がいるからこその国だし、貴族社会の割に自由な面が多いのはそこに配慮しているのもあるかもね。

 どの種族が欠けてもダメ。良く考えられているよね。圧倒的に数が多い人間族が他の種族を見下さないのはすべての種族あってこその政策にしているから。おかげで今のところ生きやすい世界だよ。
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