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第二章 再会
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「それで、ナギサのお気に入りの場所って言うのは海上のこと?」
「ちょっと違うかなー。その前にアリス、君もここに立ってみなよ。俺の祝福があるから大丈夫」
「わか…った」
そっと下ろしてあげると、俺に掴まったまま恐る恐ると言った風に海面に足をつく。普通はこの時点で沈むから立っていられることを確認すると、ぱあっと顔をほころばせ、満面の笑みを浮かべた。その嬉しそうな顔に心臓が高鳴ったのが分かった。一拍遅れて顔に熱が集まるのを感じる。
ねぇアリス、その顔は反則じゃない?そんな顔するとは思わなかったんだけど……!
「ナギサ?」
「アリスは浮いていたいかもしれないけど俺は沈みたい」
「なに言ってるの?」
「なんでもない」
情けないし恥ずかしいからこんな顔見せられない。そう思ってアリスに背を向けたのにわざわざ俺の顔を覗き込んできた。アリスって俺を揶揄うの好きだよね。今のはただ純粋に疑問に思っての行動なんだろうけどさぁ……
「お気に入りの場所って言うのはこれだよ」
「?」
「普段は宮のように隠しているんだけどね、氷で作ったお城。ここが一番景色が良くて朝日と夕日は本当に綺麗なんだよ。だから今日は早起きって言ったの。ほら、そろそろじゃない?」
まだ朝日が昇る前の時間。ここのバルコニーからの景色は信じられないくらい綺麗に見えるから、いつかはアリスに見せてあげたいと思っていたんだよね。
そろそろ朝日が昇る。今日は天気が良さそうだから特に綺麗に見えるかもしれない。俺が氷の城にしたのは朝日、あるいは夕日が反射して光り輝いて見えるから。どうせなら最大限に美しさを引き出したい。アリスは綺麗な景色が好きだから絶対に喜ぶと思う。
「───わああ……!」
「ふふ」
「ナギサ!すごい!綺麗!」
「でしょ?」
本気で喜んでくれているのが分かる。思っていた以上の反応。
「アリス、遅くなったけど誕生日おめでとう」
「えっ」
「今世のアリスの誕生日も七月二十八日ってエリオットくんから聞いたよ。もっと早くアリスを見つけられていたらお祝い出来たんだけど……」
サプライズ、と言ってプレゼントを渡す。今世のアリスの誕生日は最近知ったばかりでお祝いするタイミングもなかったから今日のように何でもない日になってしまったけど、この景色も一緒にプレゼントってことで。
「あ……ありがとう。開けてみても良い?」
「ん」
「……これ、もしかして」
小さな箱を開けたアリスはそのプレゼントと俺の目を何度も見比べる。嫌がっている様子もなく、むしろ喜びが前面に出ているのを見て安堵の溜め息を吐いた。気に入ってもらえなかったらどうしようかと思ったけど良かった。プレゼントを渡す時はいつも反応が楽しみであると同時に少し怖い。だから喜んでもらえたようで良かった。
「ちょっと違うかなー。その前にアリス、君もここに立ってみなよ。俺の祝福があるから大丈夫」
「わか…った」
そっと下ろしてあげると、俺に掴まったまま恐る恐ると言った風に海面に足をつく。普通はこの時点で沈むから立っていられることを確認すると、ぱあっと顔をほころばせ、満面の笑みを浮かべた。その嬉しそうな顔に心臓が高鳴ったのが分かった。一拍遅れて顔に熱が集まるのを感じる。
ねぇアリス、その顔は反則じゃない?そんな顔するとは思わなかったんだけど……!
「ナギサ?」
「アリスは浮いていたいかもしれないけど俺は沈みたい」
「なに言ってるの?」
「なんでもない」
情けないし恥ずかしいからこんな顔見せられない。そう思ってアリスに背を向けたのにわざわざ俺の顔を覗き込んできた。アリスって俺を揶揄うの好きだよね。今のはただ純粋に疑問に思っての行動なんだろうけどさぁ……
「お気に入りの場所って言うのはこれだよ」
「?」
「普段は宮のように隠しているんだけどね、氷で作ったお城。ここが一番景色が良くて朝日と夕日は本当に綺麗なんだよ。だから今日は早起きって言ったの。ほら、そろそろじゃない?」
まだ朝日が昇る前の時間。ここのバルコニーからの景色は信じられないくらい綺麗に見えるから、いつかはアリスに見せてあげたいと思っていたんだよね。
そろそろ朝日が昇る。今日は天気が良さそうだから特に綺麗に見えるかもしれない。俺が氷の城にしたのは朝日、あるいは夕日が反射して光り輝いて見えるから。どうせなら最大限に美しさを引き出したい。アリスは綺麗な景色が好きだから絶対に喜ぶと思う。
「───わああ……!」
「ふふ」
「ナギサ!すごい!綺麗!」
「でしょ?」
本気で喜んでくれているのが分かる。思っていた以上の反応。
「アリス、遅くなったけど誕生日おめでとう」
「えっ」
「今世のアリスの誕生日も七月二十八日ってエリオットくんから聞いたよ。もっと早くアリスを見つけられていたらお祝い出来たんだけど……」
サプライズ、と言ってプレゼントを渡す。今世のアリスの誕生日は最近知ったばかりでお祝いするタイミングもなかったから今日のように何でもない日になってしまったけど、この景色も一緒にプレゼントってことで。
「あ……ありがとう。開けてみても良い?」
「ん」
「……これ、もしかして」
小さな箱を開けたアリスはそのプレゼントと俺の目を何度も見比べる。嫌がっている様子もなく、むしろ喜びが前面に出ているのを見て安堵の溜め息を吐いた。気に入ってもらえなかったらどうしようかと思ったけど良かった。プレゼントを渡す時はいつも反応が楽しみであると同時に少し怖い。だから喜んでもらえたようで良かった。
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