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第二章 再会

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 結局、隣の部屋も同じように破壊して調べてみたりしたけど何も見つからなかった。禁書区域に宮の地図みたいなの置いてないのかな?禁書は禁書でも隠されている本がないとは限らないからねぇ。いつか禁書区域を爆発でもさせる?いや、それを実行したら絶対怒られるよね。誰にとは言わないけどさー。

 それはそうと……

「ん?私の顔に何か付いてる?」
「宝石みたいにキラキラしてて綺麗な目と形の良い鼻と口が」
「そういうのじゃなくて」
「本心なのに……ただ美味しそうに食べるなーって思っただけだよ」

 夕食は少し前のアルフォンスくんが水の宮にいた時に一緒に作っててハマったらしく、精霊が作ってくれた。最近精霊たちみんな料理好きになってるんだよねぇ。俺だけ仲間外れになっちゃうんだけどー?前世でさ、料理だけはどうしても上手くいかなくて悔しかったから頑張って練習してたのに、包丁を持てばいつの間にか手がズタズタで煮れば焦がすし、焼いたり揚げたりしたら食材が炭になって……
 約一年の奮闘で成長はなし。俺が出来るようになったのは料理後の後始末だけだね。食材を無駄にするなって最初は母さんに怒られてたけど次第に呆れられるようになったんだよ?自分で思うけど逆にすごくない?

 ここまで料理できない人って他にいるのかなって思う。同じ兄弟でありながら俺は料理が壊滅的なのに直人くんはプロ顔負けだよ?思い返すだけで悲しくなってくる。

 ちなみに今日の夕食はアリスが宮に泊まるからって張り切ったらしく、すっごく豪華。なんでか知らないけど、料理は水の宮で作るようになってる。火属性の精霊もわざわざ強力な結界張って作りに行ってるからね。さすがにみんな毎日は作らないし、水の宮以外で作る時もあるらしいけど。

 今日は水の宮で作って持ってきてくれたんだよ。小さい体で協力して運んでくる姿は可愛すぎてヤバかった。アリスも目がハートになってたしねー。

「この世界ってすごい日本風?地球風?なのに、なんでカメラがないのかなー」
「突然どうしたの?」
「さっき、料理を運んできてくれた精霊たちが可愛かったなって思い返してたらふと疑問に思ってね」
「そう言われてみればたしかに……」

 考えて見れば不思議なところが多いんだよ。ちぐはぐと言うか。世界は過去の転生者の影響だって言ってたけど、彼らも自分が転生者であることは秘密にしていたらしいし。でもセインくんやランスロットくんが転生者のことは伝説程度で知られてるって言ってた。ということはどこかでバレたか自分から話したか、何かしら人々に影響を与えるものがあったはず。世界が俺に嘘を話したと言う可能性だってあるけど、それだと嘘を話すメリットが分からない。

 まだ俺の知らない何かがあるの?俺の考えすぎかもしれない。だけどこれ以上面倒ごとに巻き込まれるのは遠慮したいかな……
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