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第二章 再会
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「風属性の拘束魔法って使ったことある?」
「一応練習はしたけど、使う機会はないから上手く発動できないかも」
「感覚は分かる?」
「大体は。ごめんね、こんな中途半端で」
「大丈夫、気にしなくていーよ」
物語の中で魔法を使う世界観だった場合、だいたい詠唱とか魔法陣を書くとか、なんか色々あるでしょー?この世界の場合はそれが想像することになるね。
意外と想像力が大事なんだよ。頭にその魔法を使うところを想像して魔力を巡らせる。対象を指差すか手をかざすか、そんな感じの魔法を掛ける対象が分かりやすいようにした方が発動も上手く行くね。俺の場合はそういうのはいらないんだけどねぇ。そんなことしなくても魔法使えるし。
「ねえ、ナギサって魔法を発動するとき扇を使ってることが多くない?あれはどういう仕組みなの?」
「知りたいー?」
企業秘密ですーとは言わないけど、知って面白いものでもないと思うんだよね。でも見てる側からすると興味深いのかも知れない。その辺りは俺じゃあ分からないからねぇ。
「知りたい!あ、もちろん言えないなら良いんだよ?」
「知られて困ることではないよ。この扇はね、精霊王の証なんだってー。証と言うより代々受け継がれている物と言った方が正しいのかな。精霊王って世界が生むんだけど、精霊王になるための基準ってのがあるんだよ。同じ強さになるように作られて、そこからは自分の努力次第だって聞いた。でもその基準に達していなかったら即消滅する」
「……精霊もドロドロした部分がありそうだね」
そう、その通りだよね。強制的に作られて、世界の思う基準に達していなければ消滅してしまう。それが夫婦の間に産まれた子なら当てはまらないんだろうけどさ。
「でもその基準ってどうやって決めるの?」
「これはちょっと特殊な扇でねー?世界に作られたらまずはこの扇に自分の魔力を注ぐ。それで基準に達していなければそのまま魔力が全部吸収されて消滅」
「生まれたばかりの状態じゃあいくら精霊王でも抵抗のしようがない。それは当たり前だもんね」
「うん。まあでも、俺はちょっと違ったんだよね」
「違った?」
あはは……俺自身もちょっと驚いたんだけど、今となっては笑い話かな。いや、あの時の俺からしたら冗談じゃないって感じだったんだけどー。
「俺、実は基準に達してなくて消滅しそうだったんだよ」
「え!?でも今は過去一の実力って言われてるじゃない」
「今はねぇ。生まれた瞬間、その本当に一瞬だけは過去最弱。消滅した精霊王を含めても一番弱かったんだけど、魔力を全部吸収される前にわざと魔力を暴走させた。つまり抵抗したわけだよ。で、その瞬間に覚醒しちゃったみたいで……」
「基準に達したってこと?」
「そんな感じ。長くなったけど、結局何が言いたいのかと言うとこれは特殊な扇ってことだね。だから厳しい基準で選ばれて精霊王になれた場合にはこれを受け継がれる。だから最初に精霊王の証って言ったの。これに自分の魔力を常時注ぎ続けて、魔法発動時にはこれを使うってこと。魔力の貯蔵庫でもあるんだよ」
今までの精霊王は常に持っている訳じゃなかったらしい。俺の場合、魔力量を増やし過ぎて自分の中にあると危ないから常に扇に流してるって感じかなぁ。だから魔法は扇を操作して使えるんだよー。
「一応練習はしたけど、使う機会はないから上手く発動できないかも」
「感覚は分かる?」
「大体は。ごめんね、こんな中途半端で」
「大丈夫、気にしなくていーよ」
物語の中で魔法を使う世界観だった場合、だいたい詠唱とか魔法陣を書くとか、なんか色々あるでしょー?この世界の場合はそれが想像することになるね。
意外と想像力が大事なんだよ。頭にその魔法を使うところを想像して魔力を巡らせる。対象を指差すか手をかざすか、そんな感じの魔法を掛ける対象が分かりやすいようにした方が発動も上手く行くね。俺の場合はそういうのはいらないんだけどねぇ。そんなことしなくても魔法使えるし。
「ねえ、ナギサって魔法を発動するとき扇を使ってることが多くない?あれはどういう仕組みなの?」
「知りたいー?」
企業秘密ですーとは言わないけど、知って面白いものでもないと思うんだよね。でも見てる側からすると興味深いのかも知れない。その辺りは俺じゃあ分からないからねぇ。
「知りたい!あ、もちろん言えないなら良いんだよ?」
「知られて困ることではないよ。この扇はね、精霊王の証なんだってー。証と言うより代々受け継がれている物と言った方が正しいのかな。精霊王って世界が生むんだけど、精霊王になるための基準ってのがあるんだよ。同じ強さになるように作られて、そこからは自分の努力次第だって聞いた。でもその基準に達していなかったら即消滅する」
「……精霊もドロドロした部分がありそうだね」
そう、その通りだよね。強制的に作られて、世界の思う基準に達していなければ消滅してしまう。それが夫婦の間に産まれた子なら当てはまらないんだろうけどさ。
「でもその基準ってどうやって決めるの?」
「これはちょっと特殊な扇でねー?世界に作られたらまずはこの扇に自分の魔力を注ぐ。それで基準に達していなければそのまま魔力が全部吸収されて消滅」
「生まれたばかりの状態じゃあいくら精霊王でも抵抗のしようがない。それは当たり前だもんね」
「うん。まあでも、俺はちょっと違ったんだよね」
「違った?」
あはは……俺自身もちょっと驚いたんだけど、今となっては笑い話かな。いや、あの時の俺からしたら冗談じゃないって感じだったんだけどー。
「俺、実は基準に達してなくて消滅しそうだったんだよ」
「え!?でも今は過去一の実力って言われてるじゃない」
「今はねぇ。生まれた瞬間、その本当に一瞬だけは過去最弱。消滅した精霊王を含めても一番弱かったんだけど、魔力を全部吸収される前にわざと魔力を暴走させた。つまり抵抗したわけだよ。で、その瞬間に覚醒しちゃったみたいで……」
「基準に達したってこと?」
「そんな感じ。長くなったけど、結局何が言いたいのかと言うとこれは特殊な扇ってことだね。だから厳しい基準で選ばれて精霊王になれた場合にはこれを受け継がれる。だから最初に精霊王の証って言ったの。これに自分の魔力を常時注ぎ続けて、魔法発動時にはこれを使うってこと。魔力の貯蔵庫でもあるんだよ」
今までの精霊王は常に持っている訳じゃなかったらしい。俺の場合、魔力量を増やし過ぎて自分の中にあると危ないから常に扇に流してるって感じかなぁ。だから魔法は扇を操作して使えるんだよー。
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