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第二章 再会

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「なに作ってるの?」
「精霊です」
「精霊って……下位精霊?」

 ルーは大人の姿になれるとはいえ、本来は中位精霊。下位精霊なら作れるけど魔力の消費がヤバいんじゃないのー?

「本物じゃないですよ?氷で精霊を作っているだけです。ナギサ様も魔法は使い方次第だって言っていたじゃないですか。動けなくても形だけならどうかな、と」
「へぇ……おもしろい発想だね。氷の精霊かぁ」

 魔力注いだら普通の精霊みたいに動きだしたりしないかな?普通の精霊みたいに動けるなら先代と先々代の精霊王が実行してたか。

 氷の精霊だったら氷魔法?氷系統の魔法は水属性だから水の精霊が使えるよね。じゃあ俺みたいに無系統とか?でもそれは氷と関係ないねぇ。こういうのって考えたことなかった。意外と楽しい。

「ルー。地水火風以外の精霊が存在するとしたらどんな属性だと思う?俺は緑属性とか光や闇。そんなのも面白いと思う」
「緑属性なら植物に関する魔法ですかね。土属性の精霊が使えますけど、存在していたら土属性と緑属性は相性が良さそうです。水属性も相性良さそうですね」
「うん。光と闇は存在してたらダメかも。相反する属性だから敵対したら困る」
「ナギサ様、こういった話に興味があったのですね?」
「興味があったと言うか……さっきルーに言われるまで考えたこともなかったから、四属性以外にもいたら面白いんじゃないかなって思ってね」

 チラッと魔法の指導をしている精霊たちの方を見ると教わっている生徒のみならず、精霊たちも楽しそうにしていた。サラマンダーやノームは大精霊の中でも他種族との関わりが少なかったから、最初は緊張していたけど今は馴染んでる。精霊たちにお願いして良かったかも。
 精霊たちに良い影響を与えるならこれからも交流する機会を取っても良い。人間に限らなくてもいいし、とにかく楽しんでいるなら良かった。

「ナギサ様ーっ!」
「はいはーい。ちょっと行ってくるね」
「はい」
「じゃ!」
「……やっぱり動き回ってる方が楽しそう………のんびりするのが好きとか言ってますし、実際にそのようですけど」

 セインくんに呼ばれたので一言断りを入れ、その場を離れた。

「なにー」
「見てください!ここのシーン、完璧じゃないですか!?」

 セインくんの合図で舞台に立っていた五人が物語の一幕を演じて見せる。短いシーンだけど場面の移りが多いところだから難しかったと思うけど、みんな初心者とは思えないほど見事な演技をして見せた。演技をする上で一番難しいことって、感情を最大限に表現しないといけないってところだと思う。
 自分では十分だと思っていても、客観的に見ると何を表現したいのか分からないってこともあるからねぇ。だけど皆ちゃんと出来てる。

「うんうん、俺もすごいと思うよ!完璧としか言いようがない。他のシーンも同じ感じでやってみると良いよ」
「そうだな」
「ええ!」
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