【第二章完結】最強な精霊王に転生しました。のんびりライフを送りたかったのに、問題にばかり巻き込まれるのはなんで？

第二章 再会

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「さっきは助かりました。ありがとうございます」
「いえ、お気になさらず。こちらこそ私のせいでナギサを暴走させてしまってすみません」
「悪いのはナギサだから気にするな」
「いや、悪いのは俺じゃなくてあの人たちでしょ」

　なんかしれっと会話に混ざってきたエリオットくんに悪者にされた。いつの間に来てたのかな。一緒にいるって、エリオットくんとアリス仲良いねぇ。

「ナギサ、人格変わってなかったか？口調とか表情とか」
「あれ、また変わってた？」
「変わってたよ」

　人格が変わるってほどじゃないと思うんだけどねぇ。俺は普段のも感情的になって変わっているらしいのもどっちも素だから。ある意味二重人格なんだよね、たぶん。でも昔からじゃなくて、毒で死にかけた時よりあと。あの頃かららしいんだよねー。俺に何の変化があったのか、自分の事なのに分からないって言う……

「わざとじゃなかったのですね」
「俺、口調とか変わってる方の自分があまり好きではないからね。わざとやったりしないよー」

　大抵のことは感情がコントロールできるからもう半分の性格に代わったりしないと思うんだよ。だけどどうしても我慢できないこと。怒りの感情で例えると、自分の中では絶対に許せないってことがあるのは当たり前でしょ？俺はそのラインが自分で分かってないんだよねー。
　普通は分かっていると思うんだけど俺は曖昧で。だから無意識に性格が変わってるんじゃないかなって思ってる。もちろん怒りに限ったことではないけどさー。

「私はどっちのナギサも好きなんだけどね。たまに意識的に変わってほしいなーってくらいには？」
「えぇ……それなら演技になるけど」
「演技じゃダメだよ。素で性格が変わってるナギサを見たいんだからね」
「……………」

　そんな無茶な……と思わなくもないけど絶対に無理とは言い切れないね。だって俺がめちゃくちゃ感情的になれば良い話でしょ。感情コントロールが出来るならそれも可能だろうけど欠点がある。

　普段と違う性格の方って、ふとした瞬間に戻ってると思うんだよね。さっきのように急にアリスに話しかけられるとか、俺の中では興味がなくなったとか。色々あるけど長時間変わってるのは絶対無理だと思う。