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第二章 再会
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「有栖は…?有栖は、楽しい人生を送ることが出来た?」
「……もちろんだよ。もっと渚と一緒にいたかったけど、それでも満足だったよ」
「そっか。それなら俺も嬉しい。……あ、ごめん」
今になって気付いたけど、俺は有栖を抱きしめてしまってた。今はもう恋人ではないのに……
「一応聞いておくよ。俺に気を使ったりしなくて良いから。俺のことはもう好きじゃない、よね…?有栖が嫌なら俺はもう、」
「なんでそう思うの?なんでそんなこと言うの?私、そんなこと一言も言ってないよ!勝手に決めつけないで。私はずっとナギサが好きだよ。好きで、大好きで仕方なかった。なのに会えなくなったのよ?私が最初にナギサを見つけたのは春の試験結果発表の日。ナギサは気付いていなかったみたいだけど私はその時から渚のことを知ってたよ。いつ気付くかなって思ってたけど、待ちくたびれちゃったから」
気付かなかった。知らなかった。なんであの時俺は…!
「……ほんと?本当に、俺のこと、まだ…」
「大好きだよ。渚こそ好きじゃないなら無理しなくて良いからね」
「好きに、決まってるだろ…!俺がどれだけ有栖のことを好きか、君は知らないだろ!前世で好きだって気付いて、それから今までずっと俺の頭の中には有栖がいた。この指輪だって、有栖のことを思い出すから外そうと思った、何度も。だけど、無理だった…!俺は有栖が好きで、大事で、本当に……っ愛してるんだよ!」
「……もう、冗談だよ。渚が私のこと大好きなことくらい分かってる。だからそんなに泣かないで?」
それは無理な相談だよ、有栖。俺がどれだけ有栖のことを好きか君は知らないから。有栖が思っている何倍も、俺は君のことを愛しているから。だから、泣かないなんて無理なんだよ。
俺だって泣きたくて泣いてるわけじゃないんだよー?だけどねぇ、勝手に涙が出てくる。ほんとにもう歳かもねぇ……
「有栖だって、泣いてるだろ……」
「っふ、うぅ……だって…!」
「好きだよ、有栖。本当に。今度は絶対っ離さない、から……っ」
「ひ、う」
私も、有栖はそう返してくれた。長く恋焦がれていて、でも会えないのだと、そう思う度に絶望して。だからこれは俺にとって都合の良いただの夢なんじゃないかって思ってしまう。
そんな俺の想いを感じ取ったのか分からないけど、有栖は綺麗な涙をポロポロと流しながら言う。
「っ、ゆめみたい、だなんて…思ったらゆるさないよ……っ」
「有栖の方こそね」
それからしばらくの間、感動の再会ってこういうことを言うのかな、なんて思いながら周囲に友人たちがいることも忘れて俺たちは抱き合って泣いていた。
「……もちろんだよ。もっと渚と一緒にいたかったけど、それでも満足だったよ」
「そっか。それなら俺も嬉しい。……あ、ごめん」
今になって気付いたけど、俺は有栖を抱きしめてしまってた。今はもう恋人ではないのに……
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「なんでそう思うの?なんでそんなこと言うの?私、そんなこと一言も言ってないよ!勝手に決めつけないで。私はずっとナギサが好きだよ。好きで、大好きで仕方なかった。なのに会えなくなったのよ?私が最初にナギサを見つけたのは春の試験結果発表の日。ナギサは気付いていなかったみたいだけど私はその時から渚のことを知ってたよ。いつ気付くかなって思ってたけど、待ちくたびれちゃったから」
気付かなかった。知らなかった。なんであの時俺は…!
「……ほんと?本当に、俺のこと、まだ…」
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「好きに、決まってるだろ…!俺がどれだけ有栖のことを好きか、君は知らないだろ!前世で好きだって気付いて、それから今までずっと俺の頭の中には有栖がいた。この指輪だって、有栖のことを思い出すから外そうと思った、何度も。だけど、無理だった…!俺は有栖が好きで、大事で、本当に……っ愛してるんだよ!」
「……もう、冗談だよ。渚が私のこと大好きなことくらい分かってる。だからそんなに泣かないで?」
それは無理な相談だよ、有栖。俺がどれだけ有栖のことを好きか君は知らないから。有栖が思っている何倍も、俺は君のことを愛しているから。だから、泣かないなんて無理なんだよ。
俺だって泣きたくて泣いてるわけじゃないんだよー?だけどねぇ、勝手に涙が出てくる。ほんとにもう歳かもねぇ……
「有栖だって、泣いてるだろ……」
「っふ、うぅ……だって…!」
「好きだよ、有栖。本当に。今度は絶対っ離さない、から……っ」
「ひ、う」
私も、有栖はそう返してくれた。長く恋焦がれていて、でも会えないのだと、そう思う度に絶望して。だからこれは俺にとって都合の良いただの夢なんじゃないかって思ってしまう。
そんな俺の想いを感じ取ったのか分からないけど、有栖は綺麗な涙をポロポロと流しながら言う。
「っ、ゆめみたい、だなんて…思ったらゆるさないよ……っ」
「有栖の方こそね」
それからしばらくの間、感動の再会ってこういうことを言うのかな、なんて思いながら周囲に友人たちがいることも忘れて俺たちは抱き合って泣いていた。
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