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《1章》正義
不良と
しおりを挟む〇〇駅へと着いた。
もちろん、ここへ来る途中にご老人に席を譲り、座席に座って大声で談笑している不良に注意を促してきた。
常にいい事をする意識を忘れないのが、この組合だ。
「ありがとうねぇ」
おばあさんからかけられたあの言葉と、笑顔だけで、私たちは幸せなれる。
なぜ皆にはこの良さが伝わらないのかしら。
「あ、早速いますよ。僕が行きます。」
最近入ったばかりの新人がいった。
初めての仕事だから、はしゃいでいるのね。
「あ゙?だから、テメェら誰なんだよ!」
「我らの存在を知らないのか!?貴様らのような不良集団を更生させるのが目的で、わざわざここまで来たんだぞ!」
案の定、口論になってしまった。
「まあまあ、初めからそんなに怒鳴らないの。
貴方たち、なぜこんな所でたむろしているのかしら。
おうちの人が悲しむわよ。」
まぁ、こんなことをしている時点で親の気持ちなんてどうでもいいとか思っているんでしょうけど。
「うるせぇな…別にいいだろ、ほっといてくれよ。」
「オレら別に暴れてないだろ?ここにこうやって、大人しく座ってるだけなんだから勘弁してくれよ…」
ここで甘やかしているから、 世の中はよくならないのよ。
「ダメよ。貴方達をみて怖がった人から通報があったの。
何もしていなくても、座っているだけで威圧感で怖がる人がいるのだから、ここにいてもらうことは出来ないわ。」
ビシッ、と効果音がつきそうなほど勢いよく指をさす。
「貴方達はただ座っているだけでも、人に害をなす存在なのだから早く学校へ行きなさい!」
流石にもう座ってはいられなかったのか、不良たちは立ち上がり「ちぇっ」という言葉を残して、立ち去って行った。
「さ、さすが組長ですね…。」
「初めから怒鳴りつけてはだめよ。ちゃんと論点から話し合わなきゃ。」
周りからの視線が痛いほど突き刺さっている。
今日もいいことしたわ。
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