65 / 74
第三章 -女騎士凌辱篇-
#065.豚鬼vs小鬼戦争 <Ⅴ>
しおりを挟む小鬼どもが”女だらけの開拓村”を手に入れた、その翌早朝――
ふわりと甘い花蜜の香りが、朝靄にたゆたう中――狡猾なる”小鬼”どもの王位魔獣【小鬼王】は”開拓村”の見張り台に立つと、単眼鏡を覗き見ながらギタァと邪悪に微笑んだ。
『――…ゲッギャギャア…ッ…!!…サスガ”豚”と言うベキか…ァ…もう嗅ぎツケてキタかァ…ッ…!!』
青炎魔光が宿った”鑑定眼”をギタリと微笑み歪ませた【小鬼王】の視界の先には――”開拓村”の眼前に広がる”魔の森”とその森陰に隠れる”耳長族”の狩猟隊、そして――エロい肉体のメスエルフ達を侍らせた【豚鬼王】の姿があった。
本来ならば【耳長族】の密林隠密技能は【小鬼】ごときに看破できるものではない。だが――”鑑定眼”を覚醒させた”特殊個体”の【小鬼王】に掛かれば、木陰に身を隠すメスエルフ達の姿も丸見えなのだった。
その滑稽さに【小鬼王】はギタギタと悪辣に笑いまくる――そして。
『…ゲギャギャ…ッ…自分の”巣窟”を荒らサレて、慌てて出軍シテ来たかァ……間抜けな”豚”どもめ…ッ、どれ…ソレではヤツらに…――”手紙”――をくれてヤろう…ッ…ゲギャギャ…ッ!!』
単眼鏡を覗き見ながら【小鬼王】が部下に指示を出す。
すると”開拓村”の門扉がギギィと開け放たれ――”手紙”が歩き始める。
昨晩、ぐちゃぐちゃになるまで【小鬼】どもに輪姦された事で、その美麗豊満なカラダはどろどろに汚され、股間の割れ目からは【小鬼】の悪臭精液がボタボタと漏れ垂れていた。両腕は荒縄で背中側に縛られ、一晩中輪姦された事で足腰はヨロヨロとふらつき、その理知的な黒瞳は虚ろに涙で潤み、自害防止用に口に突っ込まれた”猿ぐつわ”は卑猥な涎液でねっとり濡れている。
そして、その白濁精液まみれの全身の艶肌には――禍々しい”小鬼言語”による”脅迫文”がたっぷりと墨筆で書かれていた。
その”手紙”は――衣服を剥がされ、丸裸にされた≪女将校≫であった。
◆◇◆
昨晩の事だ。どろどろに輪姦されて意識をトバした≪女将校≫を地べたに置くと――【小鬼王】はギタギタと邪悪に微笑みながら”毛筆”を手に取った。
そして【小鬼王】は≪女将校≫の裸体へ馬乗りになると、その美麗な女肉の艶肌に”毛筆”を滑らせ――【豚鬼王】に宛てた脅迫文を”小鬼言語”で書き綴った。
――”第八の豚王に告げる”――
――”これより季節が巡るごとに、メスエルフを二匹ずつ寄越せ”――
――”こちらにはオマエがよく知る、覚醒した≪女騎士≫がいる”――
そもそも【小鬼】は仲間内で意思疎通は出来ても、”読み書き”は出来ない。
つまり”小鬼言語”とは【小鬼王】が即興で創り上げたモノであり、【小鬼】にも理解できない文字体系なのだ。そんなもの、本来であれば誰にも読めるはずがない。
だが――手紙の差出相手が【豚鬼王】であれば、何も問題はない。
『…ゲギャギャ…ッ…ヤツにはあの忌わしい女神が授けた加護――≪異世界言語・全≫――があるからなァ…ッ。ヤツならば読める……いや、ヤツにしか読めないのだァ……そしてソレは…俺様がヤツの【魂の黙示録】を覗き見…ヤツの”秘密”を握っているコトを暗に示す…ッ……ヤツはこの【小鬼王】様に…服従せざるを得ぬのだァ…ッ…ゲギャギャ…ッ…!!』
また、【小鬼王】が手紙を書く”女”に≪女将校≫を選んだ事にも狙いがあった。
≪女将校≫には【小鬼王】と同様の鑑定系技能がある。【豚鬼王】から”開拓村”の留守を預かるほどに信任が篤い≪女将校≫が、自身の見たモノ――【小鬼王】が”鑑定眼”を覚醒させた”特殊個体”である事や、≪凌辱復讐≫を覚醒させた≪女騎士≫の異様な【能力値】を証言すれば…――
『ゲギャギャア…ッ、ヤツは賢いッ…どんなに”魔の森”を統べる最強種族【耳長族】を支配シテも……魔王級の【能力値】を誇る≪女騎士≫と戦えばァ……双方とも甚大な損害となるは必至ィ……ソレを理解デキぬヤツではない…ッ……ヤツは俺様の”要求”を飲む……飲まざるを得ぬのだァ…ッ…ゲギャギャ…ッ…!!』
単眼鏡を覗き見ながら【小鬼王】がギタギタと邪悪に微笑む。
青炎魔光がゆらめく”鑑定眼”の視線先では――≪女将校≫の裸体に書かれた”脅迫文”を読んだ【豚鬼王】が、ブヒィ~ッと豚鼻を呻り鳴らしている。
そして≪女将校≫と幾つかの言葉を交わすと――悔しげに豚鼻を鳴らしながら、両脇に侍らせていた金髪美女の≪エルフ姉妹≫に何事かを告げる。それを聞いた≪エルフ姉妹≫は一瞬だけゾグリッと背筋を震わせた後、うやうやしく頭を下げた。
それを見ていた【小鬼王】はギタァと醜悪に微笑む…――
どうやら、あの色香ただよう金髪美女の≪エルフ姉妹≫をこちらに寄越すようだ。それは【小鬼】どもの”孕み袋”に堕ちろという冷酷非情な命令であるわけだが……隷属状態の≪エルフ姉妹≫は、大人しく服従している様子だ。
やはり【豚鬼王】の種族特性≪凌辱支配≫は、実に使い勝手が良い。たっぷり利用してやらねばなあァ…――そう悪だくみながら【小鬼王】はギタギタと邪悪に微笑む。
だが、その時だった――【小鬼】どもに貢がれる金髪美女の≪エルフ姉妹≫を両脇に侍らせながら――なぜか【豚鬼王】も一緒に”開拓村”へ近付いてくるではないか。
『――…ッ!?……ゲギャギャア…ッ…大した度胸だなァ、俺様との”対話”を望むか…ッ……まあヤツは知恵者だァ……ここで短慮な暴挙には出まい……ソレに興味が沸いたゾッ……どれ…ヤツと話シテみるとスルかァ…ッ…ゲギャギャ…ッ…!!』
黒翼の様に外套をバサァと翻しながら【小鬼王】はギタギタと邪悪に哄笑すると、”開拓村”の見張り台を降りてゆく。
そして数分後…――
開放された”開拓村”の門扉前で――ついに【小鬼王】と【豚鬼王】は対峙したのだった。
◆◇◆
筋骨隆々の巨体躯を誇る【豚鬼王】が、両脇に”貢ぎ物”の金髪美女≪エルフ姉妹≫ふたりを侍らせながら――”開拓村”の門扉前に辿り着く。
それを出迎えたのは――丸裸のまま”長剣”をだらりと握り締めて、眼前にいる”豚”へ赤黒い”憤怒の蒸気”を噴き上げさせる≪女騎士≫と――それを右脇に抱き侍らせた、矮小体躯の”小鬼”種とは思えぬ上背膂力を誇る【小鬼王】であった。
【小鬼王】の背後では、幾百匹もの【小鬼】どもが武器を手にイキり立ち、木製要塞である”開拓村”の見張り台からも【小鬼呪術師】や【小鬼斥候】が呪術杖や吹き矢筒を構えて遠距離攻撃の準備をしている。まさに万全の態勢――交渉の主導権を奪った【小鬼王】はギタギタと愉悦に微笑む。
『――…ぶひぃ~なるほどな。ただの【小鬼】ではないと思っていたが……よもや”鑑定眼”を覚醒させた【小鬼王】の”特殊個体”とは…な…ッ……』
『…ゲギャギャア…ッ……同じ時代に特殊個体の”王位魔獣”が幾匹も顕れたァ…ッ…邪神が”七大罪の神託”を降ろし……次代の”魔王”降臨を…謀らンデいるのかもシレンなァ…ッ…ゲギャギャア…ッ…!!』
『――…ッ、ぶひぃ…次代の”魔王”…だと…ッ…――?』
『ゲッギャギャ…ッ、そうかァ…”第八の豚王”のオマエは知らぬよなァ…ッ…ゲギャギャ…ッ…!!』
『――…ぶひひっ。なるほど…貴様はいろいろと知っていそうだなぁ……』
『ゲギャギャア…ッ……何ならオマエに俺様の…【強欲】の叡智を貸さぬでもないぞ…ッ…我が配下となれッ……オマエの≪凌辱支配≫には…ソレだけの利用価値があるッ……ゲギャギャア…ッ…!!』
もはや”豚鬼vs小鬼戦争”の戦局は大きく傾き、【小鬼】側の勝利は明らかである――そう考えた【小鬼王】はギタギタと邪悪に哄笑すると、諸手を煽ぎながら【豚鬼王】に服従を迫る。
だが、次の瞬間…――
『――…ぶひっ、ぶひひ…ッ、ぶっひひぃひ…ッ…――!!』
両脇に≪エルフ姉妹≫を侍らせたまま…――
愉悦タマらぬ【豚鬼王】が、豚鼻を鳴らして豚笑いしまくる。そして…――
『ぶっひひぃ…ッ…なあ”小鬼の王”よ…ォ…いい”悪夢”は見れたかァ…?』
【豚鬼王】がブヒィと豚顔をニヤつかせた瞬間…――ふわりと甘い花蜜香る”開拓村”に旋風が噴きすさび――ぐにゃりぃと【小鬼王】の視界が歪み始めた。
◆◇◆
0
お気に入りに追加
507
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる