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幕間Ⅰ -女だけの村-
#020.行商人は奸計をめぐらし、獣耳娘は酔いどれる <Ⅵ>
しおりを挟む「これじゃ下階の客に聞こえちまうねぇ……」
その後すぐに始まった”交尾”の様子を、部屋の隅で椅子に座った≪酒場の女店主≫が煙草を燻らせながら眺めていた。
どちっどちっと激しく鳴り響く水音と、≪猫耳娘≫の連続絶頂に喘ぐ甘声――≪酒場の女店主≫は欲情悶々を隠すように溜息を漏らすと、新しい煙草に”豚媚蝋燭”で火を点けた。
「……ああ、そういやあっちはどうなったかねぇ?」
◆◇◆
その頃、村長邸宅の応接室でも――肌がぶつかり合う官能的な肉音と、口に頬張る肉棒をしゃぶり啜る淫靡な水音が、部屋中に鳴り響いていた。
「あぁ~こいつぁ凄ぇや。奥さんの口まんこ、舌にねっとり絡まれて尿道の中身ぜんぶ吸い取られちまうぜぇ!」
「こりゃ旦那にそうとう仕込まれてんな、これだから人妻はタマんねぇや」
「あぁやっべぇ、トロトロの子持ち人妻まんこ、気持ち良すぎてすぐ出ちまう!」
「ならさっさと交代しろよ、二穴しかねぇんだからガンガン輪姦せって!」
応接室の長椅子で四つん這いにされた≪美人妻≫は、”口穴”と”肉壺”の前後を挟むようにして、次々と男達の”肉棒”の餌食となっていた。
野盗崩れの男冒険者はいつの間にか四人に増え、≪美人妻≫は休む間もなく肉棒を肉穴に捻じ込まれる。
膨れ上がる男根に”前”も”後ろ”もガンガン突かれて、まるで肉体を肉棒で貫かれたかの様な”倒錯した快感”に……≪美人妻≫の熟れた肉体は茹で上がってゆく。
連続して注がれる男達の精液とうねり上がる甘イキに、≪美人妻≫はすっかり理性を快感漬けにされ……普通では味わえない、たくさんの肉棒による”集団通姦”に夢中になっていた。とその時――。
応接室の扉が開き、小太りな禿げ男≪副会頭≫が、扉の陰から顔を出す。
「おやぁ≪副会頭≫の旦那ァ、もう娘の方はたっぷり愉しんだんですかい?」
「あぁ~奥さんで並ぶんなら、俺はもう一度、お譲ちゃんでシゴいてくるか!」
男達が下卑た笑い声を上げた瞬間――でっぷり肥えた”副会頭だったもの”の首が、ゴロリと床に転がり落ちる。
静寂に沈む応接室――。
事態を把握できずに身体を硬直させる男冒険者たち――すると、その隙を衝くように突如として”仔オークの武装集団”が応接室に侵入、男たちを強襲する。
「なっ、何だこいつら……がはぁ…っ!?」
「お、オークだとぉ!? に、逃げ……ぐふぅ!?」
それは一瞬の惨劇だった――。
黒塗りの夜襲用武具を装備した”仔オーク”の群れが、まるで訓練された軍隊の如く次々と男達を肉塊に斬り刻んでいった――だが、さすが曲がりなりにも冒険者。
ひとりの男が舌打ちをしながら窓を蹴破ると、外へと逃げ出した――
◆
「はァ!…はァ! い、いったい何なんだっあれは!?」
「……そこの者、どうかしましたか?」
何とか逃げ出した男冒険者が、息を切らして路地裏に駆け込む――と。
そこに一人の”女騎士”が現れる。装飾された軍帽に金属板が部分的に癒着された”竜灰色”の軍服――それは王国最高戦力と謳われる”王国騎士団”でも精鋭の証だ。
野盗崩れの男冒険者はそれを見て、ホッと安堵する。
「た、助けてくれっ! そこの村長邸宅で警護任務をしていたら、突然”豚”に襲われたんだ!」
「……そうでしたか、状況は把握しました。どうやら”しつけ”が要るようですね」
”竜灰色”軍服の女騎士は冷徹にそう呟くと、細身の剣をスラッと鞘から引き抜く。
その研ぎ澄まされた剣刃の手捌きひとつで、技量の高さが窺い知れる。
そして”オークの集団”と聞いて”ただのしつけ”と言いきる絶対強者感に、男冒険者は”これで助かる”と確信した――そして次の瞬間。
「…………あァ?」
”竜灰色”の女騎士が御手に握る細身の剣刃が――男冒険者の心臓に突き立てられていた。ピッという風斬り音と共に剣刃が鞘に収まると、男冒険者はドサリッと路地裏に倒れる。
「ここまで予測した上で自身も愉しむとは……あの母娘は誠に策士だな。確かに良い実戦訓練にはなったが……やはりまだ訓練不足か。お前たち、もっと鍛え上げねば、オークキング様の御役に立てれぬぞ?」
コト切れる寸前の男冒険者が路地裏を見上げると……そこには血濡れた右手をヒュッと真横にかざす女騎士の姿。
「どうした仔豚共、上官の御手がクズの血で汚れたのだぞ? 早く舐めろ。丁寧に。綺麗にだ」
気づくと路地裏には”仔オークの武装集団”が集まっていた。どの”仔オーク”も臣従する様に跪いている――が、女騎士の言葉を聞くと、仔オーク全員がゾロッと女騎士の足元に移動し、その血濡れた女騎士の指先をぺろぺろと豚舌で舐めり始めた。
女騎士は自身の指先が仔オークの豚舌に次々と舐めしゃぶられる様を眺めて、肉体をぞくぞくと震わせ興奮する――そして。
「この後は”行商隊”の始末もせねばならぬが……ふふっそうだな。お前たちの”訓練”も私の重要な責務だからな。まずは駐在騎士団の宿舎に来い。私がたっぷりと……”訓練”してやろう❤」
隻眼の豚頭鬼から、村の女達が産んだ”仔オーク武装集団”の訓練調教を任されている”竜灰色”の女騎士≪女将校≫は――職業≪鬼軍曹≫の特技≪軍団調教≫を発動すると、仔オーク達に”撤収”の命令を出した。
男冒険者が最期に見たのは……”赤黒い紋章”の輝く太ももで軍服の腰布を颯爽と靡かせながら、仔オーク達を従わせて立ち去る悪魔のような≪女将校≫の背中だった。
「なにが…”女だけの村”…だ……ちく…しょ…ぅ……」
◆幕間・完◆
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