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第2話『《吊るされた男》と《正義》』
16.《吊るされた男》の誘い
しおりを挟む◆第2階層<第2ラウンド>
(◇…扉・通路、通行可)(■…壁、通行不可)
A B C D
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①■ ↓ ◇ ◇ →→→《戦車》 ■
■――↓――■■■■■■■――◇――■■■■■■■
②■《正義》 ◇ ◇ ◇ 《力》 ■
■《吊し男》■ ↓ ■ ■ ■
■■■■■■■――↓――■――◇――■■■■■■■
③■ ◇《魔術師》■《皇帝》 ◇ ■
■――◇――■――◇――■――◇――■――◇――■
④■ ■ ■ 《塔》←←← ■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
K君:それじゃあ続けて「第2ラウンド」を開始しようか!(d*>ω<)
T君:まずは各地の戦闘状況を確認すると――シェリエ達の「vs石兵軍団」戦に
ジャック達の「vs蝙蝠甲蟲」戦が戦闘継続中につき、この第2ラウンドは
フロア移動できないぜ!
K君:OK。それじゃ最初はピノ達の番――とりあえず左方向の「C④」へ移動す
るよ!(カードを1枚引く)……ほほう【クラブ7】で「妖精のお願い」と
な?
T君:(イベント遭遇表を確認する)どうやらお腹を空かせた妖精と出逢うらしい
よ。食糧類のアイテムをあげると何か良い事が起き――ってピノ達は食糧類
持って無かったな(笑)。
K君:(d*―ω―)「強く生きれ…」(一同爆笑)
T君:次はバニラ達かぁ…(少し考えて)…よし、ムサシ達と遭遇したくないから
(笑)、ここは敢えて袋小路ではあるけれども下方向「B③」に移動する!
(カードを1枚引く)……やったぜ【ハート10】だから回復イベントだ!
K君:(イベント遭遇表を確認する)……清水が流れる神殿風の空間にバニラ達は
到着したよ。其処には魔術工芸「癒しの噴水」があり、その水を飲むとHP
とMPが両方とも全回復するぞ!
T君:おぉ~そりゃ凄いな(d*>ω<)けど現在のバニラ達は全く消耗してない
から、今は使わないで取って置こう!
T君:次はシユウ達の番だな、シユウ達は下方向「A②」へ移動するぞ!(*>Д<)
K君:むむ、ドンキ達の居る区画へ来るのか?
T君:おう。今日の俺は戦闘する気まんまんだぜぇ!(d*>ω<)と言っても、
ドンキ達は右方向「B②」へ逃げられるけどね(笑)。
K君:(しばし黙考して)……いや、ドンキ達は移動せずに現地点で待機、シユウ
達の到着を待とう!
T君:おぉーマジかよ!? まさかドンキ達が迎撃して来るとは予想外だったぜ!
(d*>ω<)
K君:それは遭遇してからのお楽しみだね(=ω=*)にやにや
その後、ムサシ達は湖上神殿に眠る金塊を発見するも「はっ、興味無ぇなぁ…」と武士らしく無視を決め込んだ。
そして2陣営の戦闘イベント:2ラウンド目――シェリエ達の「vs石兵軍団」は、長期戦を避けるために撤退を試みるも、カール大帝がすっかり彫像兵軍に包囲されてしまい失敗、ますます長期戦の様相を呈していた(笑)。一方、ジャック達の「vs邪眼蜘蛛」では、魔術罠「蜘蛛魔巣」の弱体効果による形勢不利を覆そうと、女海賊アン・ボニーが豪胆にも「潮目を見誤るんじゃないよ…確かに小蟲共には少々贅沢な代物だが、ケチケチして死んじまったら元も子も無いってもんさ…!」と射撃判定に運命譚1点を消費して――見事に全ての邪眼蜘蛛を殲滅、勝利するのであった!
◆◇◆◇◆◇◆
T君:よっしゃーっそれじゃあ最後に、シユウ達とドンキ達の遭遇イベントを処理
しようぜ!(d*>Д<)
K君:では少し演出から――第1階層の情景から一変して、湿り気のある苔生した
仄暗い石造りの迷宮路が延々と続く。点在する角灯のぼんやりした灯りの下、
石畳を踏締めながら進むうちに大広間が現れ――遂に両陣営が遭遇する!
T君:おっしゃ、ドンキ達の人影を視界に捉えた瞬間、シユウとアテナは弾ける様
にザッと移動すると戦闘態勢に入ります。そして、女神アテナが聖方具『ア
イギスの楯』を天に掲げて『メデューサの瞳』を発動、戦闘冒頭に神聖
魔法《戦場の風よ②》を自身に使いま――
K君:むっ、ではそれを《Ⅻ.吊るされた男の英雄譚》――裏切りの使徒ユダが声で
制します!「御待ち下さい、私共に戦いの意思は御座いません…!」
T君:…………えっ、何だって?(笑)
K君:戦闘処理に入る前に、ここで一旦、会話演出を入れさせてくれないかなぁ?
(=ω=*)にやにや笑
T君:まあ別にいいけど……すっごくイヤな予感がする(笑)。
K君:では使徒ユダは道化師の如く慇懃に一礼すると、シユウ達へと丁寧に微笑み
語りかける。「私の名は“イスカリオテ”のユダ…此度の《迷宮戦争》では、
《Ⅻ.吊るされた男の英雄譚》として現界致しました。そして此方に居られま
すのが我が主ドンキホーテ殿で御座います。今宵は、神話にも其の武勇語ら
れる戦女神アテナ殿とその主シユウ殿…御二方様と御話し合いを致したく…」
T君:う、胡散くせぇ~(笑)。では其の言動に「真名を…自ら明かした…?」と
シユウが疑問に揺れ、それをアテナが「警戒を解かないで下さい」と目配せ
する。さあ、話を聞かせてくれ!
K君:「先の戦い…《XⅦ.塔の英雄譚》を従えし敵方陣営を撃退したシユウ殿の
御手並み、実に御見事で御座いました…しかぁし!(なぜか一同爆笑)あの
圧倒的勝利は、敵方が魔物と接敵状態にあったが故に成し得た封殺…謂わば
幸運が招いた戦果とも謂えましょう」
T君:「何が言いたい…」とシユウが問うよ。うぅむ、これはまさか……。
K君:「其方は優れた遠距離・貫通攻撃を御持ちですが、一方では低火力故に短期
決戦が為し難く、加えて回避・防御能力に優れる訳でもないが故に長期戦も
厳しい…以後の戦いに何かしらの策が必要であるとは御思いになりません
かぁ…?」(なぜか一同爆笑)
T君:「もう一度聞く、何が言いたいんだ…」と言って、シユウが演出で武器錬成
するよ!(笑)
K君:では、シユウの鋭い眼差しに《Ⅻ.吊るされた男の英雄譚》は不気味に微笑み
ながら静かに答えます――
「我々と…手を組みませんか…?」
◆◇◆◇◆◇◆
T君:うわっ、やっぱりそう来たかぁぁ!?(笑)
K君:いやぁ~正直に言うとさ、今回の優勝候補――シェリエ達《Ⅳ.皇帝》陣営、
バニラ達《Ⅰ.魔術師》陣営、ムサシ達《Ⅶ.戦車》陣営の3陣営に対して、
その他の4陣営では普通に戦っても勝つのは厳しいのかなって……。
T君:ああ、それは確かにそうかもね(^ω^;)
K君:分かりやすい例が、同じ魔物群「守護彫像」と戦闘したピノ達とシェ
リエ達の比較だね。
T君:なるほど確かに――シユウ達の奇襲攻撃でウヤムヤになったけど、実際には
魔物群にピノ達はボロ負け状態だったもんな(>ω<;)
K君:一方、シェリエ達は範囲攻撃が出来ない故に長期戦にはなっているけど……
防御性能が高いからまず負ける事もない、安定して勝利できる状況だ!
T君:この時点で「ピノ陣営<シェリエ陣営」という戦力差が透けて見えるわけだ
な?(>△<;)
K君:そこで今回、シユウ達とドンキ達が同盟を組めば――
T君:攻撃力は低いが回避能力の高い《Ⅻ.吊るされた男》ユダが前衛役として戦線
を維持、防御&耐久面に難有りも遠距離・貫通攻撃が強みの《Ⅺ.正義》ア
テナが後衛役として固定砲台になる――双方の強みを活かして、苦手領域を
補えるわけだ。それなら確かに優勝候補3陣営にも勝てるかも……。
K君:「如何ですかなぁ…シユウ殿ぉ…?」(一同爆笑)ちなみにドンキ爺さんに
は「円卓騎士が如く仲間が集うは騎士道の常である」と既に説得済みです
(笑)。
T君:ぐあぁーTRPG好きとして真剣に悩む!(笑)ちょっと考えさせてくれ!
(;>Д<)
T君:(しばし黙考中)……よしっOKだ、同盟を組もう!(d*・Д・)ただし、
条件があるぞ。シユウ達が獲得した《福音の断篇-Joker-》の使用タイミング
・効果内容・効果対象は、シユウ達だけで決めさせて貰うぜ。それでもOK
かい?
K君:全然OKだよ!(>ω<*b)では使徒ユダが「これにて同盟結成ですなぁ…
御互いの武運を祈りましょう、シユウ殿…」と恭しく告げる……そして皆に
背を向けてニタリィと邪悪に微笑みます(一同爆笑)。それじゃ第2階層は
このまま一緒に行動しようか?
T君:そうだね。では最後に戦女神アテナがシユウに「宜しかったのですか…?」
と静かに問う。其れに対して、シユウは「あぁ…聖典を得る為なら、何でも
利用してやるさ。何でも…な」と静かに呟いた――はい、という感じでシー
ン終了だ!
<次回につづく…!>
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