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第1話『英雄譚、召喚』-後篇-
9.福音の迷宮にて
しおりを挟むK君:それでは「第2ラウンド」を開始しましょう!(*>Д<*/
T君:まずは各陣営の「フロア移動」の選択からだね!
「うぅむ、ピノ達が四面楚歌すぎて行き場がない!(笑)」
「逆転の発想で動かないってのはどうだい? ちなみにムサシ達は下へ」
「それ一番会っちゃいけない奴ぅぅ!?(一同爆笑)」
わいわい騒いだ後、第2ラウンドは下記の様な状況で開始した!
◆◇◆◇◆◇◆
◆第1階層<第2ラウンド>
(◇…扉・通路、通行可)(■…壁、通行不可)
A B C D
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
①■ →→《皇帝》 ◇ ◇ ↓ ■
■――◇――■――◇――■■■■■■■――↓――■
②■《吊し男》←← 壁 ↓ ■《魔術師》■
■■■■■■■■■■■■■――↓――■――◇――■
③■ ◇ 《塔》←← 《戦車》◇ ■
■■■■■■■――◇――■――壁――■■■■■■■
④■ →→《正義》 ■ 《力》←←← ■
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
K君:では最初に《XⅦ.塔》の陣営、人形少女ピノと海賊王ベルテ達の番だね!
(カードを1枚引く)うわ、ついに「戦闘イベント」を引いてしまった!?
T君:むむぅ~【スペード5】だったら数字も低いから、低Lvの「魔物の群れ」
だと思うけど…(イベント遭遇表を確認する)…むっ、出現したのは人造物
型の魔物群「守護彫像」だね。上位種の「騎士像」が2体と、下位種
の「衛兵像」が1D6体(←6面ダイスを1個振った出目の数だけ敵が出る
という意味)と戦闘になるぞ!
K君:では「衛兵像」の数を決めようか…(ダイスを振る)…ぶっ、出目6だから
「衛兵像」が6体も出てきちゃった(笑)。
T君:《迷宮戦争》の黒幕はK君だね、間違いない!(一同爆笑)
ちなみに「魔物の群れ」とは――魔物の群れや集団を演出するために用意された魔物分類のひとつである。データ上の「1体」が演出上は「10体」になったり「HPの数値=敵の個体数」になったりと、敵軍の壮大さを表現する仕組みなのだ。
尚、今回の場合だと、演出上は守護彫像の「騎士像」が20体、「衛兵像」が60体という敵魔物の大群に囲まれた事になる。実に大惨事である(笑)。
K君:白亜石の列柱の間に敷かれた石畳の通路を、人形少女ピノは淡々と進む――
すると突如、石柱を装飾する様に置かれていた騎士の彫像がギゴゴッと動き
出すや、ピノを背後から礫剣で斬り突ける!――刹那、その剣先がピシッと
縫い固まる!「それは想定の範囲内…」ピノが予め展開していた魔法の蜘蛛
糸に鹵獲され、動きを封じられる騎士像! ピノは静かに魔導書を開帳する
と「出ておいで、塔の英雄譚…」と呟く――
T君:その瞬間、ピノの魔導書から豪炎の如く揺らぎ輝きながら狂戦士が姿を顕す
と、戦斧を凶刃一閃! 騎士像とその背後にあった石柱もろ共に、ゴパッと
轟音鳴らし粉砕させるぜ!
K君:だが、その轟音と粉塵が晴れると……そこには石像兵の軍団がピノ達を逃す
まいと包囲していた!
T君:おぉー格好良いぜ、敵に囲まれて大ピンチだけどな!(笑)
K君:それじゃあ、戦闘を開始すると時間が掛かるから先に他陣営のイベント内容
を確認しようか!
◆◇◆◇◆◇◆
K君:次は《Ⅰ.魔術師》の陣営――歌姫バニラと軍師孔明の手番だね。
T君:(カードを1枚引く)ふむ、【ハート9】だからHP回復イベントだな。あ、
さっきの「落とし穴」で、軍師孔明が喰らった落下ダメージをちょうど回復
できるよ?(笑)
K君:ふっ、全てこの孔明の作戦通り!(一同爆笑)
◆◇◆◇◆◇◆
K君:次は《Ⅺ.正義》の陣営――シユウと女神アテネ達の番だよ!
T君:よっこいせぇ…(カードを1枚引く)…うわっマジかよ、ここでシユウ達が
「Joker」を引いたぞ!?
K君:もう早速引いたのか!?(^ω^;)これは凄いなぁ~シユウ君達に主人公
補正が入り始めたわ(笑)。
今作の《迷宮戦争》にて採用している「ランダムダンジョンシステム」では、各イベント内容が割り当てられた「山札」として4種類のスートと1~13の数字を組み合せた計52枚に加えて――「Joker」が2枚封入されている。
ダンジョンイベントを決定する際に「Joker」を引いた場合、その「Joker」は特殊アイテム扱いとなり、引いたPCの所持品となる。その効果は下記の通り――
・『消去』……イベント抽選時、引いたカードを破棄して引き直す事ができる。
・『復元』……発動済みの任意の「イベント」を再発動する事ができる。
・『転移』……同じ階層内にある任意の「区画」へ移動できる。
上記の通り「Joker」の効果は《迷宮》の攻略に役立つものが多く、戦局によっては《聖痕》に次ぐ「第2の切り札」にもなり得る。さらに言うと、全員が平等に所持している《聖痕》とは異なり2枚限定の「Joker」は、獲得した陣営だけが俄然優位になれる訳で……これは敢えて陣営間の格差を作る事で戦局を流動的にする「番狂わせ装置」でもあるのだ!
是非とも獲得したい逸品である。
K君:不要な戦闘イベントなどを回避できる『消去』に、HP回復イベントなどを
再利用できる『復元』……そして「フロアボス戦」に即合流&参戦したり、
戦闘から即撤退する事ができる『転移』と、本当に便利機能が満載だよね!
残り1枚はどの陣営が獲得するか楽しみだよ(^ω^*)
T君:よし、折角だから演出するぜ! 石製の巨大扉を開けたシユウ達は迷宮路を
暫しまっすぐ進む――《福音の迷宮》は其の名の通り迷宮でありながらも、
どこか神殿の様な神聖さを佩びていた。ふと、シユウは通路の壁に彫られた
十字架を象る装飾に違和感を覚える。「これは…、っ!」シユウが装飾壁の
十字架に手を触れた瞬間、まるで陽光が差し込む様に淡く輝き出す!「シユ
ウ、これはまるで…」「あぁ、どうやら神秘の澱みの様なものらしい…この
密度なら或いは小さな《聖典》と言っても良いかもしれないな。…待てよ」
シユウは静かに錬成魔法《錬鉄の丘よ》を唱える――刹那、十字架の装飾壁
から白銀に輝く1枚の紙片が現れる! シユウはそれを手に取ると「うまく
いったな…」と淡々と呟いた。一方で、「凄いですよシユウ、其れは
《福音の迷宮》の権能を抜き取った謂わば《福音の断篇》ですっ」と意外
にも子供の様に興奮しながら褒めてくる女神に少し戸惑うシユウ(笑)。
シユウは手にした《福音の断篇-Joker-》を魔導書へ栞の様に差し挿むと
「ま、まぁ…良い切り札が手に入ったと言ったところかな…」と少し微笑ん
だ――
K君:うわぁ~マジ格好良いなシユウ君!(b*>ω<)
T君:シユウの錬金術がマジで演出に便利すぎる件(笑)。
◆◇◆◇◆◇◆
K君:では次に《Ⅻ.吊るされた男》の陣営、ドンキ爺さんと使徒ユダの番だ!
(カードを1枚引く)
T君:(イベント遭遇表を確認する)通路を進むと大広間の中央に「宝箱」が――
K君:はいっ無視します!(笑)
◆◇◆◇◆◇◆
K君:さあ次は《Ⅳ.皇帝》の陣営――歌姫シェリエとカール大帝の順番だね。
T君:何が出るかな~っと…(カードを1枚引く)…お~やったぜ、シェリエ達は
「転移魔法陣」を見つけたぞ!?
K君:おおーっ、同じ階層内の任意の「区画」に即移動できる優良イベントだね!
(b*>ω<)これで他の陣営に「フロアボス戦」へ先を越されても、直ぐに
合流できるぞぉ!
T君:それじゃ少し演出しよう(笑)。シェリエ達が迷宮路を歩き進む事暫し……
やがて大理石を敷き詰めた祭殿調の広間に出る。辺りを観察すると、中央に
は少し高台になった祭壇らしき場所がある。「是は何かしら…」シェリエは
祭壇上に展開された魔法陣に気づく――
K君:ふむ。では、護衛騎士としてシェリエの傍らに居たカール大帝が「おそらく
聖地巡礼に連なる魔法が固着化したもの…謂わば転移魔法でしょうか?」と
具申しますよ。
T君:「へぇ、現代では喪失した伝承級の魔法じゃない。だけどアンタ、神聖魔法
にも詳しいのね?」シェリエは腕組みしながら感心します。
K君:生前のカール大帝は信心深き“聖堂王”と敬称された御仁だからね!「いえ、
偶々ですよ…」と謙遜しますが(笑)。
T君:「ふぅん、そういや“聖堂王”として列聖されたんだったわね」
K君:「生涯を戦場で暮らした身ですので、心の拠所が欲しくなるのです…」と優
しく微笑みます。
T君:「へぇ、そういうもんなの…」姉バニラを嫌い、神聖教会を出奔したシェリ
エならばその考えに反発しそうなものだが……なぜか不思議と今回は素直に
頷けたのだった。
K君:お、デレ始めたかな?(笑)
T君:おっといかん(笑)。シェリエは仕切り直す様に腕組み、祭壇上の魔法陣を
前に仁王立つと「まぁいいわ…戦いに備えるわよ…!」とニヤリとほくそ笑
みます(笑)。
K君:一体いつから――シェリエがデレたと錯覚していた?(一同爆笑)
◆◇◆◇◆◇◆
K君:さて、次は《Ⅶ.戦車》の陣営――剣豪ムサシと英雄ローランの組だよ。
T君:と言っても、ムサシ達の移動先はさっきまでピノ達がいたイベント消化済み
の「区画」だからね。今回は何もなしだ! ムサシは石畳を睨むと「ほう…
少し前まで誰かが居たみてぇだな…」と不敵に笑う。「…あっちか」
K君:うわっ怖っ、ピノ逃げて!(笑)
◆◇◆◇◆◇◆
K君:それでは最後に《Ⅷ.力》の陣営――ジャックと女海賊アン・ボニー達の
番だね!
T君:ジャック達の状況をもう一度説明すると、先ほどのピノ達が起こした「迷宮
崩落」イベントによって、行き先の通路が「壁」で塞がってるぞ! 瓦礫の
「壁」は破壊できる障害物扱いで、HP40の物理・魔術防御5点だ!
K君:了解です(>ω<*b)だけど「壁」の向こう側にはムサシ達もいるしなぁ…
…このまま閉じ込められた方が幸せかも?(一同爆笑)まぁ、とりあえずは
左方向「C④」に移動します…(カードを1枚引く)…おぉーっ【ハートK】
だから『運命譚』を1点回復できるイベントだぁ!?
T君:マジかよ!? いやぁ~凄く良いイベントなんだけど……まだ序盤だから、
誰も全く『運命譚』を使ってないな(^皿^;笑)
今作《グリモワールRPG》における『運命譚』とは――TRPG界隈では「ヒーローポイント」と呼称され、よく採用される仕組みの一つである。「物語の主人公の英雄性」を表現する数値データであり、当該ポイントを消費する事で「行為判定をやり直す」「行為判定やダメージ算出のダイス数を増やす」など、物語の主人公ならではの逆転劇や英雄的大活躍を演出する事ができるのだ!
《グリモワールRPG》では、各PCに運命譚5点が配布される(経験点を使えば増やす事も可能)。その大きな特徴は、回復剤類の使用など回復手段が多いHP・MPと異なり、回復手段がほぼ無い点にある。全話通じて1シナリオ扱いのために自動回復処理を行わない今作《迷宮戦争》において、きっかり5点限りの『運命譚』の使い道は、各PCの運命を左右すると言っても過言ではないであろう――
K君:よし、折角だから女海賊に「壁」を砲撃させて、そのダメージに運命譚1点
を使った後、すぐにイベント効果で運命譚を回復させよう!(ダイスを振る)
……うわっ、ダイスの出目「6」と「6」だ!? ここで命中判定クリティ
カルしたぁ!?(>□<*b)
T君:おおーっ《迷宮戦争》の初クリティカルは、女海賊かぁ!?
説明しよう、TRPGには「行為判定」と呼ばれる作業がある。
各PCの能力値とダイスの出目を合算した達成値が、目標値に達したか否かで行動内容の成功・失敗を決定するのだ。その際、システムによっては普通の成功・失敗とは別に「絶対成功-クリティカル-」「絶対失敗-ファンブル-」を設ける事がある。これは前述の「運命譚」と同じく「物語の主人公の英雄的活躍」を演出するためのもので、例えば攻撃命中判定で「絶対成功」を出すと必ず命中&攻撃力が上昇したり、逆に回避判定で「絶対失敗」を出すと敵攻撃に必ず被弾するなど物語がより流動的になる。TRPG好きならば「絶対成功」に一喜一憂するのもまた楽しいのだ(笑)。
尚、今作の《グリモワールRPG》では、ダイスの出目「6」が2個以上だと「絶対成功」、逆に出目が全て「1」だった場合は「絶対失敗」となる。
K君:自分が命中判定で「絶対成功」を出した場合、相手が回避判定で「絶対成功」
を出さない限りその攻撃は必中となり、且つダメージ算出の際に出目「6」
の出た数だけダイス数を増やせるぞ♪(>皿<*b)
T君:今回は攻撃対象が障害物だから、回避判定も無いしな!
K君:それでは攻撃命中! 女海賊は射撃威力17+2D6点で、そこにクリティ
カル効果で+2D6点、さらに運命譚1点を消費して+1D6点が加算され
るので……ダメージ算出は計17+5D6点だね!
T君:「壁」はHP40の物理防御5点だから、ダメージ45点以上を出せば一撃
で壊せるぞ!
K君:さすがに5D6で合計28点を出すのは厳しい気がするけどね(^ω^;)
よっしゃ~いくよ!(ダイスを振る)……うわっ出目が凄く良い!?(計算
して)出目5・5・6・6・6だからピッタリ28点、合計45点ダメージ
で目の前にある「壁」を粉砕! 玉砕! 大喝采ぃー!(一同爆笑)
T君:マジかよ凄ぇーッ! さすがボニイ社長!(笑)
K君:ここは演出しとこうか!(笑)《福音の迷宮》の攻略を開始してから数刻後
――迷宮内にも関わらず、古き大樹が生い茂る遺跡風の空間にジャック達は
辿り着く。「これは凄いなぁ…」ジャックは暫しその光景に感動するが……
先に進むべき迷宮通路が崩落により塞がっている事に気づくと「どうしよう
かな…」と苦笑します。このまま敗退でも良いかなって思いながら(笑)。
T君:いやぁ~このナサケナイ感じ、ホントにいいなぁ~(d*^皿^)
K君:すると「ったく、世話がやけるねぇ…」ジャックが大切に抱える古代魔導書
《世界樹》がポウッと淡く輝くや、旋風を伴い女海賊が降霊する! アンは
古樹の木漏れ陽を眺め、拳をグッと握ると「ふぅん…此処なら少しばかり力
を使っても、すぐ回復できそうさねぇ…」と呟き、ザッと身を翻すと通路を
塞ぐ瓦礫壁に対峙した。「久しぶりに聴かせてもらうよぉ…海賊時代の銃撃
戦嵐ってやつをねぇ…!」そう不敵に笑うや――聖方具『カリブ海の黄金銃』
を解放、女海賊の周囲に幾多もの魔法陣門が顕現されるや砲塔が出現する!
「砲弾装填ォ、構え照準…砲撃開始ッ…!」
T君:うおぉぉ格好良い! けどこの海賊、慢心しそうだ!(笑)
K君:迷宮内に鳴り響く轟音。数秒後、ジャックが恐る恐る様子を見ると……其処
には瓦礫の壁が粉塵と化し、硝煙と熱波が籠る迷宮石路が顎を開けていた。
ジャックが暫くポカンとしていると「ほら、さっさと往くよ…!」と女海賊
がニヤリと笑いながら颯爽と歩き出す。ジャックは「ムチャするなぁ…」と
苦笑いすると「ちょっと待ってよぉ…!」と彼女の背中を追い駆けた――と
いう感じで終了します!
T君:いやぁ~この優男&姉御の陣営は見てて楽しいなぁ~(d*>Д<)
◆◇◆◇◆◇◆
K君:それでは、全陣営の第2ラウンドのイベント確認が完了したところで――
T君:うむ。先ほどイベント処理を保留にしていた「ピノ&ベルテ組vs石兵軍団」
の戦闘を開始しようぜぇ!(d*>Д<)
K君:ついに《迷宮戦争》における最初の戦いだね。楽しみだなぁ!(>□<*b)
<次回につづく…!>
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