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第1話『英雄譚、召喚』-前篇-
3.悲しみの歌姫×平和の王×英雄かぶった!?【OP③】
しおりを挟む■OPENING_PHASE_3_“悲しみの歌姫”
【名前】シェリエ・ガナッシュ (プレイヤー:T君)
【種族】街人族(混血:森人族) 【性別】女 【年齢】14歳
【PCランク】Lv2 【系統】神官/呪術師/吟遊詩人
【能力値】
筋力4 器用5 敏捷5 理知5 感知5 精神7 幸運4
呪歌値7 回避値5 行動値10 移動力8m 運命譚5
HP35 MP49 物理防御7 魔術防御6
【魔導書】※○数字は取得レベルを現す。
《聖なる楯よ②》……対象の受けるダメージを-2D6点する神聖防御魔法。
《癒しの光よ》……対象のHPを5+3D6点回復させる神聖回復魔法。
《悲しい唄よ》……対象にバッドステータス「スタン」を与える呪歌魔法。
※「スタン」……失神状態。次行動権が来るまでリアクション判定値-1D6点
《鎮め魂よ③》……自身の呪歌効果に「HPロス9点」を追加する呪歌魔法。
【遍歴】
神聖教会の重鎮・枢機卿の娘達にして双子の歌姫・ガナッシュ姉妹の妹。悲しみと絶望こそが世界の真理であると信じ、その想いを唄う少女。同じ容貌でありながら、真逆の想いを唄う双子の姉バニラ(後述)を激しく嫌悪しており、伝説の聖遺物《聖典》に「姉の存在」の消滅を願う。現在は神聖教会を出奔し、普段は貧民街などで唄う。姉と同じ容姿を嫌い、染髪&カラーコンタクトを使用中=金髪・紅い瞳・深紅のセクシードレス(笑)。
【解説】
一般的な支援型と異なり、戦闘異常状態を付与する呪歌魔法を主軸に構築された超攻撃型の「吟遊詩人」である。特筆すべきは《魔法:鎮め魂よ③》による「HPロス9点」という呪歌効果。戦闘異常状態として対象に直接付与される為、防具装備や防御魔法によるダメージ軽減が全く効かず、侮れない性能を誇る!
T君:それじゃ~次は、双子の歌姫「シェリエ」の登場だっ!
K君:今回のヒロイン候補キター(*・∀・*)ー!笑 ぜひ俺のキャラを召喚して
ほしい(笑)。
T君:ふふん、「双子の歌姫」という設定でダブルヒロインっぽくしているが、俺
としてはシェリエの方がお気に入りでな……譲れないぜ!(笑)
K君:そんなご無体な(笑)。しかし、この逆境設定は主人公っぽくて良いね~!
どの《英雄譚》が召喚されるのか楽しみだよ!
T君:よっしゃ早速開幕シーンを始めるぜ!――此処は貧民街の片隅、月夜に照
らされた廃墟の中だ。シェリエは悲しみの唄を口ずさみながら心の中で回顧
する。(この世界は悲しみに溢れている…其れを理解せずに魂の救済は為し
得ない。だけど、私がどれほど其の想いを唄い捧げようとも…あの綺麗事ば
かり唄い讃える姉と並び評され、いつまでも見せ物扱いだ…っ)シェリエは
夜天の満月をキッと睨み上げると、戦いを決意する。「あんたは邪魔なのよ
…バニラ…っ!」シェリエは紅い装飾衣をザッと翻すと、魔導書を開帳し、
《英雄譚》召喚の儀式を始める!「我が運命と共にし、汝の剣を捧げよ!
《英雄譚》召喚…っ!!」(カードを1枚引く)……おおぉっ!?
K君:カードの絵柄が「サヤ○ちゃん」だから(笑)、俺の作成した《Ⅳ.皇帝》
とか!? やっとプレイヤー混合の陣営が誕生したね(笑)。
T君:しかし、ここで権威の象徴とも言える《Ⅳ.皇帝》を引くとは……ちょっと
シェリエっぽくないかな?(笑)
K君:まあ陣営の組合せは運だからねぇ、けど逆にこの属性のギャップが良い演出
になるかもよ? とりあえず《Ⅳ.皇帝》の紹介も兼ねて演出やろうか!
T君:おっしゃ(b*>ω<)その瞬間、魔導書の頁がバサバサッと捲られながら
弾ける様に閃光が膨らみ、思わず瞳を閉じるシェリエ、再び視線を向けると
――!?
K君:其処には光の粒子が舞い降る中に――ひとりの騎士が立っていた!白銀の鎧
に身を包み、黄金の剣を携える、金髪碧眼の好青年だよ!
T君:おおっ、これはヤベーっ「主人公臭」がするぜ!(笑)
K君:では《Ⅳ.皇帝の英雄譚》の紹介をば。彼こそは中世フランク王国の英雄、
有名な伝説では聖剣デュランダルと同じ――
T君:うわっ、ちょ、フランク王国の英雄だと!?(;◎ω◎)いかん、英雄が、
カブったかもしれん!?(笑)
K君:な、何だとーっ!?(笑)
前話にてご説明した通り、ふたりは「秘密にした方が楽しいよね」と本番当日まで《英雄譚》に関する情報交換を一切行わなかった。だがしかし、その結果……ふたりが「同じ英雄」をモデルにした可能性が出てきたのだ!(笑)「英雄は星の数ほどいるから、そう簡単に被らないよ」と高を括っていたふたり、ここにきて冷や汗が止まらない(笑)。しかし、この出来事は英雄達に運命的な邂逅を与える事となる――
■《Ⅳ.皇帝の英雄譚》
【名前】カール大帝 (プレイヤー:K君)
【種族】街人族 【性別】男 【年齢】20歳代
【PCランク】Lv5 【系統】戦士/重騎士/格闘士/皇帝
【能力値】
筋力8 器用6 敏捷6 理知3 感知4 精神7 幸運4
命中値5 回避値4 行動値6 移動力11m 運命譚5
HP69 MP53 物理防御20 魔術防御15
【英雄譚の頁】
《戦の剛毅よ⑤》……武器攻撃力を+5D6点する戦士系魔法。
《戦鬼の業よ①》……1シーン1回、武器攻撃力を+2D6点する奥儀魔法。
《戦神の理よ》……1シナリオ1回、武器攻撃力を+50点する秘儀魔法。
《守護の楯よ》……接近状態の仲間を護り、身代りに攻撃を受ける戦士系魔法。
《城塞如く①》……1シーン1回《守護の楯よ》を射程20mにする補助魔法。
《疾風如く》……命中達成値を+1D6点する補助戦技魔法。
《我が覇道よ》……自身が受けたバッドステータスを即時回復する魔法。
《叛逆の理よ》……1シナリオ1回、自身の被ダメージを敵にも与える秘儀魔法
《復活の業よ》……HP0点=戦闘不能の対象をHP1点に復活する蘇生魔法。
【主装備】
《守護の大剣》……装備者の物理・魔術防御を強化する魔法の両手剣。
【聖方具】
『皇帝の剣ジュワユーズ』『ロンバルディアの鉄王冠』『カール大帝の護符』
【遍歴】
中世フランク王国を統べる皇帝カールⅠ世。世界平和の実現を使命に掲げ、歴史上で唯ひとり西欧世界の制覇を成し遂げた。独国・仏国の始祖的英雄であり、初代神聖ローマ皇帝としても戴冠された真の覇者。生涯を軍事遠征に捧ぐも信心深く、征服地には教会・修道院を建て学問研究・教育に情熱を捧げた“聖堂王”でもあり、死後に信仰模範たる聖人として列聖された。叙事詩「ローランの歌」でも誉れ高いフランク王国騎士団「十二勇将」を従えた。
【解説】
攻防両立を掲げた最優のバランス型騎士。物理攻撃力は安定重視で尖ってないが、驚異たるは其の高い防御性能。物理防御20・魔術防御15は歴代最強級であり、戦局を覆し得る「バッドステータス付与」にも《魔法:耐えし道よ》にて対策が練られ死角が無い。戦闘能力が低くなりがちな《魔導書使い》を敵攻撃から護る守護魔法《守護の楯よ》は垂涎の技、堂々の《迷宮戦争》覇者候補なり。敢えて弱点を挙げるならば、範囲攻撃が出来ない単騎決闘型である点か?(←フラグ笑)
T君:あぁーっ「カール大帝」って「シャルルマーニュ皇帝」の事だったのか!?
(↑独語・仏語読みの違いです)よ、良かったぁ~俺の《英雄譚》とは違っ
たから大丈夫だよ。実を言うと俺は――カール大帝の忠臣にしてフランク王
国騎士団「十二勇将」が一騎「英雄ローラン」を選んでたんだぜ!!
K君:マジかよっ、英雄ローランってカール大帝の甥子じゃないか!(笑)こんな
偶然が起きるとは……。
T君:ふたりが決闘する場面や、共闘する場面を演出できた燃えるだろうなぁ!
(b*>Д<)また楽しみが増えたってばよ!
K君:だな。よし、とりあえず演出に戻ろう――降臨した若き聖堂王は、シェリエ
の眼前に跪くと問いますよ。「我が真名はカールⅠ世、此度の《迷宮戦争》
において《Ⅳ.皇帝の英雄譚》を器として現界しました。貴女が、私の主君
ですか…?」
T君:うむ。ではシェリエは《英雄譚》が纏う覇気に「これが《英雄譚》の守護騎
士…っ」と驚きつつも「そう、私がアンタの主よ…」と答え、カール大帝の
肩に手を置きます。「此の時よりアンタは私の剣となり楯となる…私に勝利
と《聖典》を捧げなさい…っ」
K君:おお、まるで騎士叙勲の様だ(笑)。では、カール大帝はスッと立ち上がる
と剣を掲げ、シェリエに微笑みながら宣誓する。「御任せを…私が必ず貴女
を御守り致します。そして必ずや我が主に勝利を…っ」
T君:「えぇ…任せたわよ、英雄さん…」シェリエは勝ち気にニカッと微笑み返す。
そして、カール大帝に聞こえない様な小さな声で「そう…あの女を消す為に
ね…」と呟きます(笑)。ではシーン終了するぜ!
K君:何やら最後に怖い事を言ったなぁ(笑)。
<次回につづく…!>
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