飛竜誤誕顛末記

タクマ タク

文字の大きさ
上 下
142 / 163
第四章 将軍様一局願います!

第32話 アウト。セーフ。ヨヨイノヨイ

しおりを挟む

楽しい。
なんて楽しいんだろう。
もう、笑いが止まらない。

目にも止まらぬ勢いで景色は横を流れていき、全身に風を感じる。
風を切るってこういう事を言うんだな。
軽い体は何処まででも走っていけそうで。
ただひたすら、何も考えずに前に向かって全力で走るだけ。
それが、こんなにも楽しいんだなんて。
いや、走る事だけが楽しいんじゃない。
楽しいのは、1人じゃないからだ。
俺の横をエリーも一緒に全力で走っている。
満天の星の下、大自然の景色を風を匂いを楽しみながら疾走する。
愉快でたまらない。
しかも、俺たちの後ろには何故だか何時も気がつくと野生の走り茸達がくっついて来てて、一緒に走っているのだ。
色んな茸達が必死で俺たちの後に続いて走っている。
それが面白くて、腹の底から笑いが込み上げるのを止められない。
あぁ、なんて愉快。

心ゆくまで走り続けて、ついに擬態を維持できなくなれば、楽しい時間も終わりだ。
元の姿に戻った途端、後ろについて来ていた茸達が驚いたように跳ね上がり、蜘蛛の子を散らすように一斉に森へと去っていった。
これはまぁ何時もの事だけど、走り去る茸達の後ろ姿を見るとちょっと寂しい。
一緒に走った仲じゃないか。
仲良くなろうよぅ。
寂しさに少しだけ肩を落としていれば、頭上から呆れたような唸り声が降ってきた。
【毎度毎度、茸などに擬態して一体何が楽しいのだケイタ】
俺とエリーを跨ぐ形で、イクファの大きな体が静かに地面に降り立つ。
翼を振る音も殆どしないのは流石、気配を消すのが得意な隠れ竜なだけある。
そんなイクファを見上げながら、俺はこの行為が如何に素晴らしいかを力説した。
『楽しさしか無いじゃん!エリーと一緒に走れるんだぞ?!しかも各地の野生の走り茸もついてくるんだ。最高の観光じゃん。ぶらり異世界走り旅!茸と駆け巡る魔法の世界ってね!』
めっちゃ愉快で笑える体験型ツアーだ。

【全く意味が分からん・・・ほれ、服を着るのであろう】
腕を組んで仁王立ちしながらケタケタ笑ってたら、イクファが頭を傾けて俺に角を差し出してきた。
黒い立派な角には、紐で括り付けられた俺の大切な服と革のサンダル。
茸に擬態している間は服を着れないから、イクファに預けてたものだ。
『ありがとー』
紐を解いて受け取った服は、素材の色そのままな生成り色のTシャツとグレーのズボンで、簡素な作りだけど動きやすい。
染料で美しく染められる事もなく、刺繍で飾られる事もなく、織り目の荒い布地は固くてゴワゴワな肌触り。
以前当たり前のように着ていた服がどれだけ上等だったのか、嫌でも理解させられる品質の低さだ。
でも、多分これが特別悪い物って訳じゃ無い。
むしろ、これが一般的なんだと思う。
前に着ていた服が、特別上等だったんだ。
素早く服を着て、最後にサンダルを履く。
これも、最低限の量の革で作られた安い靴だ。
足の裏さえ守ってればOKってな感じの潔い作りで、俺は結構気に入っている。
これはあれだ。
貧乏臭いんじゃなくて、ナチュラルテイストな装いなんだ。
素材は全て自然由来で、一点一点ハンドメイド、簡素なデザインは無駄がなくてシンプルイズザベスト!
考えようによっては、凄く意識高い系のファッションだと思う。
なーんて、くだらない事を考えながら着替え完了。
こんな服でもね、俺にとっては大切な一張羅だから。
ダメにしないように、大切にしてるのよ。
なにしろ、この服を入手するのはそれはもう大変だったんだから。
服を買った時の苦労を思い出して、無意識に鼻の上に皺が寄ってしまった。

服を買いに行こうと決めた後、俺はイクファに教えて貰いながら必死で擬態の練習をした。
といっても、とりあえず角と手足の黒いのを隠せば良いだけだから、イクファに言わせれば難易度は低めだったらしいけど。
擬態の入門編ってな感じだね。
卵の殻も完食したお陰で、魔法を使う為の最低限の魔力も得られたし。
でだ。
問題は、俺の集中力だった。

擬態自体は、思ったよりもすんなり覚えられた。
角を消して、手足も人間と同じように擬態して、見た目だけならバッチリ!
元々の自分の姿だから、イメージしやすくて擬態は結構簡単に出来た。
でも、その時点で俺はすっぽんぽんな訳じゃん。
もう産まれたままの自然な姿。
これじゃダメな訳よ。
竜の姿もダメだけど、裸もアウト。
街には入れない。
それに気付いて絶望して、そんで、どうすれば良いか悩んでたら、イクファが幻覚魔法で服を着ているように見せれば良いって、解決策を教えてくれた。
マジ、イクファ天才じゃんって思ったね。
それで、擬態と合わせて幻覚魔法も教えて貰ったんだ。
幻覚魔法も、服を着ているように見せる程度ならば意外と簡単に出来た。
でも、擬態をした上に幻覚魔法をかけるっていう二重の作業が俺には難しかったんだ。
最初はもうグダグダで。
幻覚魔法に集中すると擬態が解ける、擬態に集中すると幻覚魔法が解ける。
それの繰り返しだ。
服を着た竜体の俺と、素っ裸の人間体の俺とって言う状態をひたすら繰り返し、ダイル達は大笑いだった。
エリーは、俺のグダグダの変身でも凄いと言うように興奮気味に一生懸命手を叩いてくれた。
皆・・・俺は別に一発芸をしている訳じゃないんだからな?
頑張ってんだよ?
まぁ、楽しんでくれたなら良いんだけどさ・・・。
そんな調子で皆に励まされ?ながら数日間めっちゃ頑張って練習を続け、なんとか擬態と幻覚魔法の同時使いを習得したんだけど。
俺の集中力は、どんなに頑張っても30分くらいが限界だった。
時間計った訳じゃないから、体感30分って感じね。
それくらいで、どうしても擬態も幻覚魔法も解けちゃう。
こればっかりは、いくら練習しても駄目だった。
イクファは少しずつ上達していくから心配するなって言ってくれたけど、完璧にマスターできるまでどれくらいかかる?って聞いたら、200年もすれば立派な成竜になって擬態も完璧になるって軽く答えやがった。
200ーー!?
そんなに待てねぇよ!
俺は今すぐ服が欲しいんだ!
それで悩んで悩んで悩んだ末に、俺は決心した。
30分だ。
30分で買い物を済ませれば良いんだと。
そして俺は覚悟を決めて、イクファに島から一番近い街へと連れて行ってもらった。

到着したのは、俺が過ごしていた王都とは全然比べものにならないような小さな街。
でも、商人達が通る道なのか、市場は結構賑わっていた。
まずは街に入るために、イクファの幻覚魔法で姿を消してもらう。
証明印が無いし、竜と魔物が一緒じゃ街へと入る門を通してもらえる訳がないからな。
因みに、ダイル達には島で留守番しててもらった。
皆と一緒に居ると楽しくてついふざけちゃうから、俺の集中力が保たなくて・・・・。
だから今回はイクファと俺とエリーだけだ。
イクファは街に入るために体をマックスまで小さくしている。
って言っても、超大型犬とか狼位の大きさはあるんだけど。
それでも、歩くだけで街を壊しそうな元のサイズに比べれば、だいぶ安心サイズだ。
そんなイクファと共にドキドキしながら透明人間状態で街へと入る。
イクファの幻覚魔法は流石で、すれ違う人とちょっと体がぶつかっても全く気付かれなかった。
取り敢えず透明のまま市場を回って、何処に何の店があるかを把握する。
それから、人目につかない物陰で人間に擬態してイクファの幻覚魔法を解いてもらえば準備OKってやつだ。
ドキドキ人間擬態での街デビュー。
もう本当にドキドキ。
だって、見た目は服着てるって言っても実際は裸なんだぜ?
めっちゃ緊張したわ。
何食わぬ顔で街の人混みの中に入っていったけど、裸で歩いている緊張感はヤバかった。
擬態が解けたらどうしようって、大勢の前で突然素っ裸になる想像をしてしまって正直生きた心地がしなかった。
まぁ、万が一擬態が解けちゃった時は、イクファが直ぐに俺を透明人間にしてくれるって言ってくれてるからどうにかなるかな・・・・。

そんな調子でハラハラしながら俺がまず向かったのは、買取屋さん。
お金をね、調達しないとだからね。
ここに来る前に、お金をどうやって手に入れるか色々考えたんだ。
そんで、一番手っ取り早そうな方法を取る事にした。
簡単だ。
イクファにお金になりそうな魔物を狩ってもらうんだ。
魔物討伐の時にカルシク達が魔物は売れるって教えてくれたからな。
それで、森でイクファに何匹か魔物を狩ってもらったんだ。
俺が持てるくらいの大きさでお願いしたら、カルシク達も狩っていた小さな狼を2匹と、すげー派手なでっかい鳥を1羽獲ってきてくれた。
イクファにとっては獲物とも呼べないような弱々魔物らしくて、もう瞬殺だった。
凄かった。
貰ったこの獲物がどれくらいの金額になるのかは分からないけど、服1着買えるくらいになったら嬉しいな。
そんな期待を込めてお店に持ち込めば、なんとびっくり鳥が結構高く売れた。
狼は2匹で銀貨2枚、鳥が銀貨3枚。
日本円だと、多分全部で10万くらいだと思う。
俺の物価感覚でだけど、銀貨1枚で大体2万円くらいのイメージだ。
魔物って高く売れんだなぁ。
やっぱり危険な分、お値段も高いのかね。
店主さん曰く、鳥は服とかの装飾に人気の高級素材なんだって。
肉の方がメインだと思ってたけど、羽根に価値があるのかぁ。
俺は肉の方が好きだけどな・・・。
まぁ、何はともあれ高額買取はありがたい!
思ったよりも苦労しないでお金を手に入れられて助かったよ。

んで、俺は手にしたその大金を握りしめ、今度は服屋に向かって走った。
急いでんだ。
買取屋での換金で思ったよりも時間がかかったから、残り時間が少ない。
結構やばい。
街中で裸ん坊だけは死んでも嫌だっ。
幸いに服屋は買取屋の近くだったから、ギリギリ服を買う時間はあるけど、本当にギリギリ。
ただでさえ本当は裸で街を歩いているっていう緊張感にやられているってのに。
「おっちゃん、一番安い服ちょうだい!上と下合わせてで!あと下着も!あれば靴も!」
スライディング気味に服屋に駆け込み、必死の形相で言えばおじさんが驚いたように顔を上げた。
「お?おぉ・・・坊主が着るやつか?」
「そうそう!俺俺!ごめんおっちゃん、めっちゃ急いでんだ」
焦る気持ちが抑えられなくて、その場で駆け足すればおじさんもつられた様に急いで何着かの服と革サンダルを出してくれた。
「ほ、ほれ、こんなんでいいか?一番安いのだと、これとこれだ」
「ありがとう!じゃあそれで!はいお金!」
もう、どんな服とか見てられない。
着れれば何でも良い。
もう、ほんとに。
おじさんの前で今にも素っ裸になっちゃいそうで怖い!
「多いな、おい!ちょっと待て釣り出すから」
銀貨一枚出せば金額が大きかったらしくて、おじさんが慌てたように釣り銭を出し始める。
「ほら!釣りだ」
「ありがとう!」
「おい、坊主。ちゃんと釣り確認しろって、あ、おい」
「大丈夫!おっちゃんを信じてる!ありがとー!」
貰った大量の小銭じゃらじゃらを両手に、買った服と靴は小脇に抱え、俺は猛ダッシュした。
脇目も振らず、人混みをかき分け必死の全力疾走だ。
こんなに必死で走ったの初めてかも。
何しろ尊厳が掛かってるからな。
間も無く擬態が解ける気配を感じて、泣きそうになる。
間に合うのか?!これ?!
そんな俺の頭上を、イクファがエリーを抱えながら悠々と飛んでいる。
【ケイタ、もう少し先に曲がり角がある。そこを曲がれば人が居なくなるぞ】
『分かった!』
イクファのありがたいナビに従い道を走りぬけ、そして、人気のない建物の影に滑り込んだ瞬間。
擬態が解けた。
すっぽんぽんの竜体の俺だ。
全部アウトな姿。
『セーフーっ!』
【うむ、何時もよりも長く擬態できていたぞ。やはり緊張感があると違うな】
着地したイクファが感心したように言いながら、素早く俺を透明人間にしてくれた。
『怖かった!まじで怖かった!』
心臓が緊張と恐怖でバクバクと踊っていて、軽快なステップを踏みながら口から出てくるんじゃないかと思った。

そんな恐怖体験の末に手に入れたのが、こちらの意識高い系のナチュラルテイストなお洋服となっております。
もう、あんな怖い思い2度としたくねぇわ。
って言うか、いくら人からは服を着ているように見えてても、実際は裸で街を闊歩したんだからな。
思い出しただけで、何だか怖くて恥ずかしくて居た堪れない。
でも、服を買えたお陰で、それ以来街にちょいちょい行けるようになった。
これは嬉しい。
服はこの安いの1着で間にあってるから、下着だけ少し買い足した。
島にいる間は裸でもまぁ問題はないから、服を洗って乾かしている間は下着姿でのんびりしてるよ。
それよりも服にお金をかけなかった分、残ったお金で布団を買った。
布団、最高だね。
裸で洞窟で寝るのが辛かったから、布団を買えたのは本当に嬉しかった。
ダイル達も使うだろうと思って2組買ったら、お金はだいぶ無くなっちゃったけど、まぁ少し食べ歩く位のお金は残っている。
足りなくなったら、また魔物を売ればいいしな。
毎度イクファに頼りっきりってのもアレだから、次は自分で狩ってみたいもんだ。
小さいやつだったら、俺でもいけるかもしれない。
巨大ナマズには勝てたんだから、死ぬ気で行けばきっとできるさ。

そんな感じで、俺は島の移動と共に、異世界各地の街を巡っては色々な郷土料理を楽しみ、各地の森ではエリーの姿に擬態して茸達と走り回るっていうのを楽しんでいるって訳だ。
イクファは何時も臭い臭い人間臭いと嫌そうに言いながらも、街に行くのに付き合ってくれるんだから優しいよな。
そんな事を繰り返していたせいか、人間への擬態と茸への擬態だけは何だか上手くなった。
人間の姿は2時間くらいは維持できる様になったから、めっちゃ成長したと思う。
偉いぞ俺。
【ケイタ、なぜそんなに茸の擬態ばかりするんだ。ちゃんと飛竜の姿の練習もしないか】
服を買った時のことを回想していたら、イクファが少し不満そうに言いながら俺の体を鼻で軽く突いてきた。
『したじゃん、飛竜の姿!ばっちりだったでしょ!』
不満そうなイクファに、俺もちょっと不満気味に返事をしてしまう。
そりゃ、人間体と茸への擬態に比べると、確かにあまりやってないけど、一応ちゃんと飛竜の姿にもなれる様に練習した。
飛竜の姿になれたら大きさを変える方法も教えてくれるって言ってたからさ、俺頑張ったんだよ。
でも、イクファは未だに教えてくれないんだ。
【何がばっちりか。あんなのは飛竜とは言わんぞ】
俺的には飛竜の姿だったと思うけど、どうもイクファ的には不完全だったらしい。
確かに?
飛竜に擬態した時、ダイル達に少し距離を取られたけどね。
でも、ちゃんと褒めてくれたよ?
皆、俺の飛竜の姿を見て、飛竜だって言ってくれたもん。
【ケイタは頑張ったと思う!な!アリ!】
【う、うん。トカゲよりは竜に近かったと思うぞ!ね、カイマン?】
【翼?みたいなのもあったから、ちゃんと飛竜だったぞ。アントもそう思うだろ?】
【・・・・まぁ、初めてだと思えば、頑張ったと思うぞ・・・】
ってね。
・・・・・・・うん。
まぁ、ちょっとね。
完璧では無かったかもしれないけれど・・・。
【ケイタ、ちゃんと飛竜の姿も練習しないと、もう下には連れてきてやらんぞ】
『えーっ!それは困る!』
まだまだ茸達と走りたいし、異世界飯も食べたい。
『分かった!頑張るから!マジで!』
【ならば次に島から降りるのは、ちゃんと飛竜の姿を取れるようになってからだ】
『・・・・・・はい』
先生に怒られた生徒のような気持ちでしんなりしたら、厳しい態度だったイクファが苦笑した。
【飛べるようになれとまでは言わん。せめて姿だけでも擬態できるよう頑張りなさい】
『分かった・・・』
素直に頷けば、よろしいとイクファが満足げに目を細める。
【では、街に行こう。次に来るのは飛竜の擬態を習得してからだからな、今回行ったらしばらくはおあずけだぞ】
『はーい』
これは本腰入れて飛竜の擬態も練習しなくてはならなさそうだ。
とにかく、しばらく街には来れなさそうだから、異世界飯をしっかり堪能しておかなきゃだな・・・。

俺を乗せたイクファが静かに空へと飛び立ち、遊び納めになる街に向かって翼をはためかせる。
夜の闇の中、小さな街の灯りが遠くに見えた。
しおりを挟む
感想 386

あなたにおすすめの小説

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

僕はお別れしたつもりでした

まと
BL
遠距離恋愛中だった恋人との関係が自然消滅した。どこか心にぽっかりと穴が空いたまま毎日を過ごしていた藍(あい)。大晦日の夜、寂しがり屋の親友と二人で年越しを楽しむことになり、ハメを外して酔いつぶれてしまう。目が覚めたら「ここどこ」状態!! 親友と仲良すぎな主人公と、別れたはずの恋人とのお話。 ⚠️趣味で書いておりますので、誤字脱字のご報告や、世界観に対する批判コメントはご遠慮します。そういったコメントにはお返しできませんので宜しくお願いします。 大晦日あたりに出そうと思ったお話です。

信じて送り出した養い子が、魔王の首を手柄に俺へ迫ってくるんだが……

鳥羽ミワ
BL
ミルはとある貴族の家で使用人として働いていた。そこの末息子・レオンは、不吉な赤目や強い黒魔力を持つことで忌み嫌われている。それを見かねたミルは、レオンを離れへ隔離するという名目で、彼の面倒を見ていた。 そんなある日、魔王復活の知らせが届く。レオンは勇者候補として戦地へ向かうこととなった。心配でたまらないミルだが、レオンはあっさり魔王を討ち取った。 これでレオンの将来は安泰だ! と喜んだのも束の間、レオンはミルに求婚する。 「俺はずっと、ミルのことが好きだった」 そんなこと聞いてないが!? だけどうるうるの瞳(※ミル視点)で迫るレオンを、ミルは拒み切れなくて……。 お人よしでほだされやすい鈍感使用人と、彼をずっと恋い慕い続けた令息。長年の執着の粘り勝ちを見届けろ! ※エブリスタ様、カクヨム様、pixiv様にも掲載しています

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜 ・不定期

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

処理中です...