飛竜誤誕顛末記

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第三章 将軍様はご乱心!

第46話 やられた・・・・・

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【よし行くぞ、ケイタ】
よし行くぞじゃない。
『ダーメ。森は魔物が居るからな、1人で入るなって言われてんだ』
【1人じゃない!俺たちと一緒だ】
【そうだ。だから大丈夫】
『いや、竜じゃなくて人間じゃないと。バルギーに怒られちゃう』
【いつも一緒に居るデカイ人間か?】
『そうそう、でかい人間。明日またバルギーと一緒に森に行くからさ、そん時に連れてってよ。今日はもう暗いしさ』
【んー・・・駄目ー。夜じゃ無いと駄目なのー】
ようやく起きたのか、目をシパシパさせたカイマンが会話に入ってきた。
『夜じゃないと駄目?なんで?』
【夜しか実らないの】
どんなだ。
【ケイタ、直ぐそこだから!行こう!】
アリが俺のコートを咥えて引っ張りだす。
それを見て、ダイルも一緒にひっぱり始める。
【直ぐ!直ぐだから!ちょっと行って直ぐに戻ればバレない!】
『駄目だってー!』
これ、完璧フラグじゃん。
付いて行ったら絶対俺バルギーにクソ怒られるヤツじゃん。
俺だって、そう頻繁には怒られたくねぇんだよ!

俺を森の方へと一生懸命引っ張るダイルとアリだったけど、これから夕食だぞって言ったら呆気なく口を離してくれた。
【ご飯!今日は何を貰えるかな】
【昨日の果物は美味しかった】
【お肉が美味しそうだった。お肉欲しい】
カイマンも加わって、食いしん坊トリオは夕食に思いを馳せているのか、嬉しそうにグルグルと周り始める。
こいつらは本当に食欲が一番優先されるんだな。
『俺の肉ちょっと分けてやるよ』
【やったー】
【お肉好き】
【楽しみ】

ダイル達と一緒の夕食はとても賑やかだった。
竜の言葉が聞こえないバルギーですら、騒がしい竜だと褒めてたからな。
ダイル達用に用意された山のような野菜や果物を食べ、俺が食いきれなかった肉もペロリと骨ごと喰らい、腹がいっぱいになった途端、当然のように俺の布団で腹を出して寝始める。
野生の野の字も無いな!良い感じだ!
仕方ないから俺はその夜、3匹の隙間に体を捻じ込んでぎゅうぎゅうな状態で眠った。
ちなみにエリーは俺の腹の上で寝てる。
見かねたバルギーがこちらに来いって、バルギーの大きい布団の方へ誘ってくれたけど、それは丁重にお断りした。
だって、それ絶対またバルギーの抱き枕にされるやつだもん。

眠り始めてからどれ位経った頃だろう、俺は微かに浮上した意識のなかで妙な違和感に気付いた。
なんか床が揺れている・・・気がする・・・眠・・。
それに・・・何だか寒い。
テントの中は例の如く赤い魔石のお陰で暖かかったはずなのに。
今はまるで外に居るかのように寒気を感じてる。
『ふとん・・・掛け布団・・・』
探れど探れど掛け布団が見つからない。
あとやっぱり床が揺れている。
段々と意識がはっきりしてきて、これは何だかおかしいと目を開けようとした直後。
『うわっ』
布団がひっくり返って、俺は床の上に放り出された。
正確には床だと思ってた場所にだけど。
何が起こったか理解できないまま目を開ければ。
そこは。
外だった。
『へ?何?どこ?!何故に?!!?』
夜の闇の中、周りを見渡せば鬱蒼とした木々に囲まれている。
天を仰げば、見事な星空。
そして俺の横にはご機嫌な地竜トリオと、クチャッとなった敷布団。
あとアリの背中にエリーが普通に乗っている。
【起きた!】
『起きたじゃないってー!何これ。どういう事?!』
【落ち着けケイタ】
【そろそろ実が一番膨れる時間だから、連れて来てやったぞ】
『連れて来たって・・』
【ケイタ寝てたから、寝床ごと運んだ】
ひぇぇぇ・・・・・やりやがったコイツら・・。
『マジか。ヤバいって。バルギーに殺されるって。帰ろうよー。頼むよー』
っつーか夜の森、暗くてこえーよー。
【大丈夫!】
大丈夫じゃない!
何その根拠の無い自信。

【ほら、ケイタ行くぞ】
【こっちこっち】
状況に未だ追いつけず混乱する俺を置いて、トリオがさっさと森の奥へ進み始める。
『いやー、置いてかないでー!』
こんな真っ暗な森にいきなり置いてけぼりとか、マジ怖くて死ねる。
寝たまま誘拐されたから寝巻き姿のままで寒いし、なにより俺裸足なんだけど!
直ぐにでも野営地に戻りたいけど、自分が何処に居るのか全く分からないから帰る為には残念ながらトリオ達に頼るしかない。
こうなったらトリオが満足するまで付き合うしかないのか・・。
あぁ・・・絶対バルギーに叱り殺される。

仕方なく泣く泣くダイル達の後を付いて行き、5分程歩いた頃だろうか。
鬱蒼としていた木々が途切れ、突然に視界が広がった。
そして目の前に広がった景色に俺は息を飲む。
『わぁ・・・』
森の中に突如現れた空き地には、沢山の野生の竜達がリラックスしたように羽を伸ばしていた。
飛竜や地竜、大小様々で姿形も色々だ。
小さいのは猫くらいの大きさから、大きいのだとデュマンと同じくらいのまで。
そしてその竜達の足元には、何やら光る塊が沢山転がっている。
オレンジ色に発光する何かが空き地一面を埋めていて、森を、竜を、明るく照らしていた。
まるでそれは、足元にも星空があるような幻想的な光景だった。
【む、来たか!】
【ダイル達、よくやったぞ】
【おい、人間。こちらに来い!】
非現実的な美しい景色にウットリしてたけど、そんな時間は竜達によって一瞬で終了だ。
瞬く間に竜に囲まれ、空き地の中心まで引っ張られる。
【よし、何か喋ってみろ】
【噂通りだ。人間の匂いがしない】
【本当だ。仲間の匂いに似てるな】
上から下から、色んな竜達の鼻先が俺の体を嗅ぎまくる。
ちょっ・・・やだ・・。
【ケイター、これ食え。美味いぞ】
見知らぬ竜達に全身を嗅がれ居心地の悪さにモジモジしてたら、周りを囲む竜達にはお構いなしの、マイペースなカイマンの声が足元から上がった。
声につられて足元を見れば、俺はようやくボンヤリと光っているモノの正体に気が付いた。
それは、手の平大の巨大な苺。
実は赤いけど黄色い光を纏ってるから、遠くから見た時にオレンジっぽく見えてたんだな。
それが辺り一面に沢山実ってて、ダイルとアリも夢中で食い漁っている。
エリーはアリの背中から頭の上に移動して、地竜達の食いっぷりを楽しそうに見下ろしてて、何とも可愛いが凝縮された絵面だ。
【ケイタ、来たね。待ってたよ】
エリー達の様子を見ていたら、横からのっそりと赤い竜が近寄って来た。
『あ、シロ』
名前を呼んだら、周りの竜達が喋った!と嬉しそうにどよめく。
【ごめんねぇ。皆やっぱりどうしてもケイタをそばで見たいって聞かなくてさ。ダイル達にお願いして連れて来てもらったんだ。ダイル達もあんたに星苺を食べさせたいって言ってたしね、丁度良いと思って】
あぁ・・・ここに誘拐の主犯が・・・。
【まぁ、とりあえず食べながら話でもしようじゃないか】
シロに勧められてその場に座れば、周りの竜達も同じように俺を囲んで腰を下ろした。

地面にはわっさりと蔦が張っていて、大きな苺がゴロゴロなっている。
試しに一番近くにあった実を手に取り引っ張ってみれば、ヘタ部分からプチりと簡単に取れた。
本当にデカイ。
手の平くらいの巨大苺。
見た目だけなら凄く美味しそうな苺だけど・・・・こっちの世界の食べ物って、俺が知っている物と見た目と味が一致しないことがちょいちょいあるからな。
油断できない。
【美味しいよ】
シロの言葉に勇気を貰って恐る恐る口に運び、一口そっと齧ってみた。
途端に口に広がる瑞々しく華やかな芳香と、濃厚な甘味。
これは・・・ライチだ!ライチ味だ!
『美味しい!』
【そうだろう。皆これが大好きなんだよ。朝になれば消えてしまうからね、今のうちに食べられるだけ食べていきな】
『消えちゃうのか?』
【あぁ、これは晴れた夜にしか実らない。日が出れば蔦に養分を吸い取られて萎んでしまうんだよ】
『そっかぁ、じゃぁ折角だからいっぱい食べておこ』
【ケイタ、ケイタ。食べ終わったら土産にたくさん摘んでいこうな】
カイマンが苺を頬張りながら、ワクワクと尻尾を振っている。
『でも朝になったら消えちゃうんだろ?』
【蔦から切り離せば萎まない。大丈夫。ラビクおじちゃん達にお土産にしよう】
やだ、カイマン良い子!
『よし!そうしよう!きっと喜ぶぞ』
苺の果汁が付いているせいか、カイマンの口周りはそれはもう美しく光り輝いてた。
【そう言えば、人間達は何をしているんだい?】
苺を美味そうに食い漁るカイマンを微笑ましい気持ちで見ていたら、シロが興味深そうに聞いてきた。
【いつもこの時期になると森に来るよな】
他の竜も首を傾げている。
【森で魔物ばかり狩ってるけど、あれは何か意味があるのか。魔物以外はほとんど狩らないじゃないか】
『あー、なんか冬になると魔物が凶暴化して危ないから数を減らしておくんだってさ』
【危ないなら森に近寄らなければ良いだけだろうに】
【全くだ】
『旅人とか商人とか、どうしても森を通らないといけない人とかが居るからな。その人達の為に、少しでも安全を確保しておこうっていう、ね』
まぁ、俺も詳しいことはよく分かんないけどさ。
【ふーん、それであんなに必死で狩ってるのかー】
『あと、魔物を沢山狩った人達はご褒美が貰えるから、皆一生懸命頑張ってるんだって』
【何!魔物を倒せば何か貰えるのか?!】
【人間が育てている果物とかも貰えるのかっ?】
【俺は人間が育てている猪の肉が欲しい】
ご褒美って言葉に竜達が過敏に反応し、アレが欲しいコレが欲しいって盛り上がり始めたけど。
『あー・・・ご褒美は人間用だから、多分竜にはくれないと思うよ・・』
【・・・何だつまらん】
【ちぇっ】
【我々の方が絶対沢山魔物を狩れるのに】
『ははは、ごめんな』
何か貰えるって期待が大きかったのか、途端に皆のテンションが落ちた。

【ねぇ、ケイタ。お前はあの地竜達と契約をしたそうだね?】
がっかりしている竜達を横目に苺を頬張っていれば、何やら期待の眼差しでシロが顔を寄せてくる。
【あの子達、ダイルにアリ、カイマンなんて、偉く立派な名前を貰って羨ましいねぇ。凄い自慢されたんだよ】
『契約・・・って言っても、ただ友達になっただけだけどね。名前は友達になった記念』
【そう、俺たち友達になったのー】
【俺たちの名前は友達の証なの】
【俺達、噂の人間と友達になったんだぞ】
シロと俺の会話をしっかりと聞いていたようで、ダイル達が苺を食べつつも自慢げに胸を張る。
【呼び名じゃないんだぞ。俺たち正式な名前を持ってるんだ!】
【えへへー、良いだろー】
【ケイタと友達契約している竜は俺達だけなんだぞ。特別なんだ】
3匹の遠慮のない自慢が微笑ましい。
そうか、俺が考えた名前気に入ってくれてるんだ。嬉しいじゃん。
【ケイタ、私とも契約をしておくれよ。私に相応しい名前を頂戴な】
ダイル達の自慢を聞いたシロがむぅと唸った後、催促するように俺の体に鼻先を擦り付けてくる。
【む、ずるいぞ。俺も契約したい】
【俺だって。噂の人間から名前を貰いたい!】
【ケイタ、我々とも契約しろ】
シロの言葉を聞いた他の竜達も、何故だか一斉に俺に名前をねだり始める。
『つったって、契約しても何も無いよ?馬竜達とかがする契約みたいに、俺が世話してやる事も出来ないし』
俺だって、バルギーに世話してもらってる立場だからな。
【そんなもん、いらん。地竜だって別に世話してもらってる訳ではないだろう?】
まぁ、確かにそうだけど。
【そうだそうだ。お前との契約は友達になった証なのだろ】
【俺たちもそれが欲しい】
【他の竜に自慢できる】
【外の竜達に自慢したい!名前をつけろ】
なるほど、それが一番の目的か。
『そこまで言われるとちょっと嬉しいけど、ごめんな。世話になってる人間から竜とは簡単に契約するなって言いつけられてるからさ』
まぁ、バルギーには言わなきゃバレないだろうけど、でも約束したからには簡単に破るのはどうかと思うし。
【あと、1、2匹くらいなら構わんだろ。俺と友達契約しよう】
【それなら俺とだ】
【あら、最初にお願いしたのは私だよ】
あれだな。
竜って基本、あんまり人の話聞かないよな。
俺のお断りを見事に無視して、誰が名前を貰えるかで揉め始めてる。
もう名前を貰えるのは決定みたいな感じで話が進んじゃってるよねこれ。
『いやいや、契約しないよ?この感じだと1匹2匹じゃ絶対にすまないじゃん。全員に名前つけないと納得しないヤツじゃん』
君ら絶対揉めに揉めるでしょ?
俺やだよ、竜の喧嘩に巻き込まれるの。

【じゃー人間と同じ方法で決めたら?】
どうにか契約しない方向で納得して貰いたいと思って、揉める竜達に勘弁してって一生懸命伝えていたら、それを聞いていたダイルが閃きの表情で不思議な事を言い出した。
【人間と同じ?】
【なんだそれは】
【どういう方法だ】
揉めていた竜達も、俺と同じ疑問に首を傾げる。
【皆で魔物を狩って、一番凄かったヤツがご褒美に名前貰うの】
どうだ名案だろうと、ダイルが誇らしげにえっへんと顎を上げた。
横でカイマンとアリが、ダイル凄い!頭いい!と褒めている。
【成る程!それは良い案だ】
【地竜にしては賢い案だな】
【狩りが一番上手い者なら名前を貰うのに相応しい。皆納得できる】
周りの竜達も拍手喝采な感じでダイルを褒め、全員がその案に乗り始めた。
これは、まずい。
もう契約は決定事項の空気になってる。
『いや・・・勝手に決めないで・・』
【よし、それでいこう】
『ちょ・・・ねぇ、聞いてる?』
【どうする。一番数を狩ったモノが勝ちか?それとも大きさか?】
【小物ばかりで数を稼がれてもつまらん。やはり大きさであろう】
【だが、魔物の手強さは大きさでは決まらんぞ。小さくても手強いのは居る】
『もしもーし』
【ならば魔物毎に点数を決めよう。一番点数を稼いだものが勝ちだ】
わははは、誰も俺の言葉聞いてねぇ。
俺の意思は見事にスルーされ、竜達は顔を寄せ合い魔物の点数を決め始めている。
駄目だ。
諦めよう。
竜のこのマイペースな感じはもう慣れた。
目の前に実っていた苺をブチリともぎ取り、俺はそれを口いっぱいに頬張った。
あー、おいしーなーっ!もうっ!

魔物の点数とか狩りのルールとかを相談していた竜達だったけど、相談が終わった途端に他の竜にも知らせねばと楽しそうに解散してしまった。
苺畑に残ったのは、俺とエリーとダイル達の何時ものメンバーだけ。
そっかー・・・この騒ぎ、他の竜も参加するのかー・・・。
・・・・俺、知ーらね。
何だか騒動の予感に、バルギーにお説教を食らう未来の自分の姿を見た気がした。
っていうか、そろそろ帰らないと本当にやばいよね。
何やかんや1時間くらいは此処にいる気がする。
『皆、腹一杯食ったか?そろそろ帰らないか?』
【ケイタ、もう満足したのか?あんまり食べてないじゃないか】
『いや、結構食ったよ』
竜達の会話に入れず、ずっと食べ続けてたからな。
10個以上は食べてる。
1個がデカイから、もう腹一杯よ。
『凄い美味かったし、綺麗だったし、楽しかった。皆、ここに連れて来てくれてありがとうな』
俺をここに連れて来た手段はともかく、苺は美味しかったし、ダイル達の好意は純粋に嬉しかったからな。
お礼を言えば、ダイル達も嬉しそうに尻尾を振る。
でもね。
このままだと、俺はバルギーから叱られてしまうんだ。
『ラビク達のお土産摘んだら帰ろうぜ?俺が居なくなってるの気付いたらバルギーきっと心配するからさ』
そして、素敵なお説教タイムだよ。
【何言ってんだケイタ】
どれくらい怒られるかなって、ちょっと遠い目をしていたらアリが訝しげに俺を見上げた。
【あのデカイ人間なら、ちゃんと付いてきてるぞ】
『へ』
【そこの木の影にずーっといる】
『え”・・・・・』

マジ?
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