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第2.5章

第2.5章 第28話 〜幼神は、流派と魔術式を覚える!?〜

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 俺は、担任の先生に呼ばれていた。

「なんですか? 先生……。」

 そう言った俺に先生は、溜息を吐きながら言う。

「はぁ……。ヘルフリートさん? 今のステータスを見てましたが……。全然、まだまだイレギュラーです。」

「ガァァァァァァァーーン!!」

 そんな……馬鹿な……。他に何が足りないと……!!

『あぁ……。何となくだけど、分かった気がする。』

 そう言ってユウキは言う。

 ━━━━━━━え? なんだ……?

『多分、恐らくだけど……【流派】と【魔術式】かな?』

 …………え? 流派……? 魔術式……?

『えっと、一から説明しなきゃ行けないね。これね……。まずね? 流派は人によって違うけど……例えば、色んな技を纏めた覇道の流儀みたいなもんだね。』

 なるほどなぁ…………で、魔術式は?

『魔術式は、高等な分類の魔術式の事。つまり、魔術の上位互換だよ。』

 なるほど…………ありがとう!!

「では、説明をします。」

 先生が説明していた内容はユウキと同じ事だった。
そして、特別授業として……俺なりの流派と魔術式を作るまで授業が続くそうだ……。

 まずは、流派だ。流派は、イメージだそうだ。
 どういう自分が理想なのか。その為には、何の技を極めればいいのか。どういう技を纏めたらいいのか……などを、雑念でイメージするらしい。

 俺が想像したのは……まさに、平和と自由だった。
それ以下でもなんでもない。すると……突如、虹色に光出した。

「━━━━━━な、なんですか!? これは!!」

 え……何!? 何だ!? これは!!

 すると、ステータス表記が現れた。

【流派 『我流』を獲得。】

「が……我流ですって!?」

「え……? 先生は分かるの?」

 青ざめた表情をする先生に聞く。

「分かるどころか……。それ、誰も持ってない流派ですよ!? しかも、超が付くぐらい強すぎてもらったとしても誰も扱えないぐらいです。」

 あ……とてもじゃないけど……嫌な予感しかしない……。そう思いながら……ステータスの詳細を見ると……。

~ステータス~
『我流』
1.逢呀(おうが):相手の攻撃を吸収し、その力を封印して誰も使用できないようにする。封印された力は使用者の力となり、さらなる強大な力となる。

2.逢魔:異次元の門を開き、敵を閉じ込めるだけでなく、
その門を通して異なる次元の力を利用して敵を破壊する。

3.鳴神:天地を揺るがす振動を支配し、
敵を超常的な雷撃で破壊するだけでなく、
敵の存在自体を揺るがす力を行使する。

4.断絶:視線、念波、寿命、運気、法則、魂、霊、偏在、空間、概念、理、次元、世界、宇宙など、あらゆる全てを見えない斬撃で破壊し、敵の存在を消し去る。

5.轟雷:周囲の魂ごと消滅させる破滅の雷を放ち、
敵を魂の深淵に沈める。

6.十六夜:時空や並行世界を捻じ曲げ、自分を偽る幻影を作り出し、敵を混乱させるだけでなく、その混乱を利用して敵を打ち破る。

7.終焉:相手の存在自体を消し去り、その力を使用者のものにする。敵は自身の存在を忘れ、使用者の意志に従う。

8.摩利支天:相手の精神を防御不能なほどに破壊し、
トラウマを植え付け、使用者の忠実なるものとする。

9.輪廻転生:自身の死を精神内で無限に繰り返し、
死の耐性を付け、不老不死の存在となる。

10.卍解神羅:神聖なる力で敵を永遠に閉じこめ、
その存在を浄化し、自身のものにする。

11.無量虚数:無限が続く現実と幻想の境界の次元を操り、
相手を引きずり込んで精神崩壊させ、自身の支配下に置く。

12.流出:相手の人格を奪い、使用者のものとし、
相手を自己の延長(分身)とする。

『究極超越世界森羅万象-アルティメットブレイクワールド・コスモ-』
我流の奥義。
すべてを超越し、無限をも超える能力。
どんな制約にも縛られず、常に無意識の状態で戦う能力。

~終わり~

 ━━━━━━━━━はい……終わりました~!! 俺の平和で自由になる夢は更に終わりを迎えました~!!

 俺は、深く溜息を吐いた。次は、魔術式か……。不安しかない……。

 そして、俺は魔術式を獲得しようと……水晶に手を乗せて、想像をした。すると……。

『ピカァァァァァァァァーーン!!』

「まぶ……し……。
なんですか……これ!!」

 いや、俺が聞きたい。しかも、黒く澱んでる光だぞ……。嫌な予感しかしない……。

 すると、またステータスの更新が現れた。

【魔術式 【逢魔の影法術】を獲得しました。】

『━━━━━━━う、嘘でしょ……。』

 ユウキさんは、絶望したような顔で見てくる。
 そして、先生は続けて言う。

「そ、それは……。扱いや入手が困難な魔術式。
千年……いいや、一万年に一度の奇跡ですよ……それ。」

 ━━━━━━━━ウッソだろぉ……。まぁ、一応……確認するかぁ……。

~ステータス~
『逢魔の影法術』
効果0 あらゆるものを影に仕舞う事や
仕舞ったものを出したりする事が出来る。

効果 1 黒狼酒呑を召喚する

効果2 黒煉猛虎を召喚する

効果3 屍龍を召喚する

効果4 九奏泡狐を召喚する

効果5 陰陽影法老を召喚する

効果6 逢魔時を発生させる

~効果1~6の説明~
1.黒狼酒呑(こくろうしゅてん)は黒い狼で酒呑の字は酒呑童子からくる又、酒呑童子程の怪力を持つ。何体でも召喚が可能。

2.黒煉猛虎(こくれんもうこ)は黒い虎で煉の字は獄からくる又、総てを灰へと変える火力を持つ炎と猛虎の字の通り猛々しい内喊を持つ。百体まで召喚が可能。

3.屍龍(しかばねりゅう)は黒い龍でその周囲には気が漂い周囲のモノ総てを屍へと変える。五体まで召喚が可能。

4.九奏泡狐(くそうほうこ)は泡を纏った狐(九尾)でその遠距離攻撃の破壊力は計り知れない。五十体まで召喚が可能。

5.陰陽影法老(おんみょうかげぼうろう)はその底知れない知識と知略、謀略を活かした軍団戦と陰陽術による強力な遠距離攻撃や支援等を持つ。一体まで召喚が可能。

6.逢魔時(オウマガトキ)は全ての式神を無限に召するもの。太陽は隠れ闇が蔓延る。一日に十回までの制限在り。

~終わり~

 ━━━━━━━はい……終了~!! これさ、俺の体を乗っ取られたら……世界の破滅なんて可能なんでは?

 そう言うと……ユウキさんは言う。

『あぁ、乗っ取るもんなら……この体に飲み込まれて死亡するよ』

 ━━━━━━━━あぁ……ダメでした。
 まぁ、その予感はしなくもなかったですが……。

 そして、授業が終わった瞬間……俺のステータスが鳴り響いた。

【世界から、ステータス授与……承認しますか?】

 敢えてのNoで……。
 また、ステータスが鳴った。

【世界から、ステータス授与……。承認しますか?】

 No……で。

【世界から、ステータス授与……。承認しますか?】

 No……!!
 なんだこれ、ヤンデレメールか!?

【世界から、ステータス授与……。承認しますか?】

 仕方なく……YES……。

【ステータスを更新しました。新しく追加されたのを確認しますか?】

 いや、世界さんよ……マジでヤンデレすぎないか?
 要らないと言うと……ヤンデレのように送ってくるのはなぁ~ぜ、なぁ~ぜ?

 とりあえず、俺は見てみることにした……。

~ステータス~
『起源魔法』
効果1.神祖となる
効果2.魔祖となる
効果3.龍の祖となる
効果4.自然祖となる
効果5.総てを始まりの刻へと帰す
効果6.総てを無へと帰す

効果1~6の説明
1.神の祖となる
初代神王の親。

2.魔の祖となる
初代魔王の親。

3.龍の祖となる
初代龍王の親。

4.自然の祖となる自然を創造した者。

5.総てを始まりの状態に戻す
部分的な使用も可能。

6.総てを無へと帰す
総てを消し去る。

【無限の主-インフィニティ・マスター-】
能力:無限を統べる力。
効果:すべてのものには限界というものあるが、この力は無限を操る。つまり、この力には限りがなく、制約などが存在しない。無限の前にあらゆる能力は虚しく、これよりも強大な力は存在しない。

~終わり~

「はぁぁぁぁぁぁぁあ……。」

 俺はクソデカ溜息を吐いた……今日で、四つも増やされた……。

 ━━━━━━━━━自害したい……。

 そう言うとユウキは……不気味な笑いながら言う。

『あははははははーー!! そんな事、出来ると思ってる?』

 笑った後に……暗いトーンで脅された俺……。

 ━━━━━━━━なぁ、その目ってどうやってやってるん?

『そんな事、どうでもいいじゃん。それより、死にたがってるの? ねぇ……"私"を置いて死のうとしてる?させないからね……?』

 やべぇ……一人称変わってるし……
ヤンデレになってます……!!

 ヨグさん……助け……。

『あぁ、死のうとしてるんだよなぁ~?? 当然の報いだと思うんだよなぁ~……。』

 ひぇ~……!? よ、ヨグさんもヤンデレになってる!?

 そうだ、頼みのアービスさん……!!

【行けないと思うんですよ……私たちを置いて……死ぬのなんて……。】

 ひゃぁぁ……!? もう、誰も助けてくれないじゃん……!!

 ━━━━━━━━━分かった、分かったから……!! 死なないから許して……!!

 そう言うと皆は明るくなり……。

『『『じゃ、いいや(ですね)!!』』』

 そう言って、俺に甘えてくる三人……。
 正直に言う……めっちゃ、怖かった!!

 俺は、喧嘩を売った相手たちを、再認識し……。キレさせちゃいけないんだなって……。改めて……行動を再度、考えなきゃなって……俺は思うのだった……。

 その後……。余談なんだが……それに勘づいたシルヴィアがルミンとレティシアに愚痴り……俺のお説教会へと事を進んでいましたとさ……。

「本当に、何から何まで理不尽だと思うよ……この世界……。トホホ……。」

 そう……言葉として俺は残すのだった。
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