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第2.5章

第2.5章 第22話 〜幼神……八つ目の大罪になりました!?〜

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「ふぅ…………。なんとか、倒せたなぁ~。」

 正直に言って、物足りなさはあった。
 だけど、ルミンやレティシア……そして、シルヴィアたちの命が懸かってるからあんまり、遊んでいられなかった。

「マジの遊び感覚でやってたら……怒られるだろうな……。」

 そう呟く俺であった。

「よ!! 上手く行ったようだね。」

 そう言った学院長に俺は言う。

「はい、やりました★」

「そうかい!! ならば、いいさ♪♪」

 そう言って、校舎や生徒たちを解放した。

「ヘルフリートさまぁぁぁぁぁぁーー!」

「「ヘル(ヘルちゃん)!!」」

 ━━━━━━━皆が急いで、俺の所へと来る。

「お怪我はありませんか?!」

「ないよ。」

「どこかやられてない?」

「本当に大丈夫かしら?!」

 あぁ……!! 鬱陶しい……。
 でも、なんか心地いいんだよな。慣れって怖い……。まぁ、ともかく……ルミンとレティシアは置いておいて……。

「━━━━━━━━大丈夫だよ……。どこも怪我してないしょ?」

 さっき、神の加護で回復したし……。
 神の加護じゃなくても、不死鳥の加護で死ねないし……。大丈夫だろう……?

 でも、なんでいつものような感じじゃないんだ?
体が……重い……。

 すると、何処からか声が聞こえる。

『世界の言葉から授与。
個体名……ヘルフリート=アイリス・ロータスの
進化の要求。これを受け入れますか?』

 ━━━━━━━これを受けなかったらどうするの?

『解。死にます。』

 ━━━━━━━嫌だなぁ……。流石に、この世界の俺がどれだけ嫌でも……死にたくは……ない……かなぁ~。

 皆は気づいていたが、俺は気づいていなかった。俺がフラフラしていた事に……。

 すると、シルヴィアは……俺を抱きしめてキスする。

「━━━━━━━んん……!?」

「は……?」

「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁあーー!?」」

「別に、貴女が寝ても私は寝込みを攻撃するような
性格では無い……。むしろ、守りたい派だ。だから……貴女はちゃんと眠ってきて。その後に……戦いの続きをしましょ?」

 そう言われた俺は……安らかに眠ることとなった。

【個体名……ヘルフリート=アイリス・ロータス、魔王の因子を確認、並びに……大罪を付与します。】

 ………………………………。

【━━━━━━━成功しました。個体名……ヘルフリート=アイリス・ロータスは大罪属性は正義。よって、正義の魔王となりました。】


【無界から世界へ、無界王 ゼノス様が所得している【無下限之全オール】を個体名 ヘルフリート=アイリス・ロータスに授与。】

【是。無界からの提案により……無界王 ゼノス様が持っている【無下限之全】を個体名 ヘルフリート=アイリス・ロータスに授与します。】


 …………………………………………。

【成功しました。以上により、ヘルフリート=アイリス・ロータスの進化を終わります。】

 そして、眠りから覚めるのを待っていた子達は……。

【世界の言葉より……】

「……!?」

【今から、寝てもらう人には……個体名 ヘルフリート=アイリス・ロータスの御加護が付与されます。】

 ルミンちゃんにレティシアちゃん、
 そして、オルターガイストまでも寝てしまった。

 だが、私は……諦めていた。
なんせ、"魔王"と"勇者"だからだ。

 きっと、私はヘルフリートにとって……仲間という概念には入ってないのだろう。

 そうだよ。じゃなきゃ……虫が良すぎるよ。
 だって、私は……ヘルフリートを殺そうとしたんだから。

 だけど……。

「…………っ!?
……なん……で……?」

 私にも……眠さが急に来ていた。
 なぜなの……? "仲間"だと思ってくれたの……? なんでよ……。なんでよ!! ヘルフリート!!

 その答えを聞くこともなく……私は眠ってしまった。

「どういう事だ……? 何を考えている。この世界は……!! なぜ、あの光の勇者までも……強化するんだ……?」

【個体名 シルヴィア・レイの進化を始めます。】

【まずは、人間ヒューマンから神人間ハイ・ヒューマンへと進化しました。】

【続いて、スキルの進化。ユニークスキル 『ゼロ・インフィニティ』からアルティメットスキル『全知全能』へと進化しました。】

【以上により、進化を終わります。】

【無界から世界へ個体名 シルヴィア・レイにウルトラスキル 『光の巫女』を授与。】

【是。無界から個体名 シルヴィア・レイにスキルを付与。】

 ………………………………。

【━━━━━━成功しました。】

【以上により、個体名 シルヴィア・レイの進化を終わります。】

 そうして、私もヘルフリートも
 そして、ルミンちゃんたちも進化を終えるのだった……。
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