15 / 144
鬼畜オオカミと蜂蜜ハニー
しおりを挟む
見れば『里桜、鈴へ。冷蔵庫にお味噌汁在るから温めてね』とメモに書いてある。
「兄ちゃん、どうしたのかな…友達の家?」
いつもなら、何かメモでも残しているのだが。
「あ」
「どうした? 鈴」
「留守電…」
赤く点滅子機のランプ。見れば里桜の名前がづらりと在る。他に剛の携帯番号。
「鈴?」
「え? あ、ええと~友達から、ちょっとごめんなさい」
そういえば、三連休に何処か遊びに行く約束をしていたのだ。隼人に断って電話を掛ける。驚いた事に、剛はワンコールで出た。
『鈴、なんだよずーっと出ないで心配すんだろ?』
「ごめんね? ちょっと用事があって留守にしてたんだ…」
紅くなりながら鈴は云う。
『そうか。今大丈夫か? で? どうだった? 相手の家族。良い奴か?』
鈴は、手際良く朝食を作る隼人を見詰める。
「うん、それがね? 聞いてびっくりだよ? 母ちゃんの結婚相手、小早川院長先生だったの」
『そうかそうか~………何だって?』
「母ちゃん、院長先生とお泊まりで、兄ちゃんはなんか友達の家に出掛けたみたい。珍しいよね?」
「鈴、ご飯出来たよ」
『…ちょっと待て…今聞こえた声はまさか』
「やあ~久しぶり剛君」
「あ、隼人さん!」
鈴の手に在った子機を取り上げて、勝手に出てしまった隼人に鈴は驚く。
『やいテメエなんで鈴と居るんだよ? ご飯てなんだよ!?』
「ん? メニューはハムエッグとポテトサラダに薫さんお手製のお味噌汁」
『喧嘩売っとんのかこぉらあ!!!』
「やだなあ~そんなの売っても特になんないよ~?」
『…鈴に手ぇだしたら只じゃ置かねえぞエロ医者』
隼人はおや? と眉を上げた。
「君には悪いが、鈴は私の大事な宝物だから、そっちこそ手ぇ出したら只じゃ置かないよ? それに、もう昨夜と今朝美味しく頂きました~。鈴は蕩ける程美味しかったよ?」
「は、隼人さん?」
鈴は頬を染めた。何の会話か知りたくない。絶対禄な事じゃない。
『…てめえ、鈴に手ぇ出したのか!?』
「出したよ? 私のジュニアが大喜び。鈴は私のジュニアを気に入ってくれてね? そりゃあ熱い初体験を私にプレゼントしてくれました」
「隼人さん? 意味知るには怖いんですが」
「怖い? そんな事云う可愛い唇は、また泣かせてしまおうかな?」
隼人は鈴の頭を引き寄せて、仰向かせると唇を重ねた。
「隼人さ!? ん、んん…あ…」
隼人は子機を持ったまま、しかも通話そのままに、剛に聴かせるようにわざと舌の濡れた音を立てて、鈴の口腔内を愛撫する。
「はん…んん…」
『~~~鈴っ!!』
ガチャンと音が鳴り、通話が切れた。
「兄ちゃん、どうしたのかな…友達の家?」
いつもなら、何かメモでも残しているのだが。
「あ」
「どうした? 鈴」
「留守電…」
赤く点滅子機のランプ。見れば里桜の名前がづらりと在る。他に剛の携帯番号。
「鈴?」
「え? あ、ええと~友達から、ちょっとごめんなさい」
そういえば、三連休に何処か遊びに行く約束をしていたのだ。隼人に断って電話を掛ける。驚いた事に、剛はワンコールで出た。
『鈴、なんだよずーっと出ないで心配すんだろ?』
「ごめんね? ちょっと用事があって留守にしてたんだ…」
紅くなりながら鈴は云う。
『そうか。今大丈夫か? で? どうだった? 相手の家族。良い奴か?』
鈴は、手際良く朝食を作る隼人を見詰める。
「うん、それがね? 聞いてびっくりだよ? 母ちゃんの結婚相手、小早川院長先生だったの」
『そうかそうか~………何だって?』
「母ちゃん、院長先生とお泊まりで、兄ちゃんはなんか友達の家に出掛けたみたい。珍しいよね?」
「鈴、ご飯出来たよ」
『…ちょっと待て…今聞こえた声はまさか』
「やあ~久しぶり剛君」
「あ、隼人さん!」
鈴の手に在った子機を取り上げて、勝手に出てしまった隼人に鈴は驚く。
『やいテメエなんで鈴と居るんだよ? ご飯てなんだよ!?』
「ん? メニューはハムエッグとポテトサラダに薫さんお手製のお味噌汁」
『喧嘩売っとんのかこぉらあ!!!』
「やだなあ~そんなの売っても特になんないよ~?」
『…鈴に手ぇだしたら只じゃ置かねえぞエロ医者』
隼人はおや? と眉を上げた。
「君には悪いが、鈴は私の大事な宝物だから、そっちこそ手ぇ出したら只じゃ置かないよ? それに、もう昨夜と今朝美味しく頂きました~。鈴は蕩ける程美味しかったよ?」
「は、隼人さん?」
鈴は頬を染めた。何の会話か知りたくない。絶対禄な事じゃない。
『…てめえ、鈴に手ぇ出したのか!?』
「出したよ? 私のジュニアが大喜び。鈴は私のジュニアを気に入ってくれてね? そりゃあ熱い初体験を私にプレゼントしてくれました」
「隼人さん? 意味知るには怖いんですが」
「怖い? そんな事云う可愛い唇は、また泣かせてしまおうかな?」
隼人は鈴の頭を引き寄せて、仰向かせると唇を重ねた。
「隼人さ!? ん、んん…あ…」
隼人は子機を持ったまま、しかも通話そのままに、剛に聴かせるようにわざと舌の濡れた音を立てて、鈴の口腔内を愛撫する。
「はん…んん…」
『~~~鈴っ!!』
ガチャンと音が鳴り、通話が切れた。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。

【完結】I adore you
ひつじのめい
BL
幼馴染みの蒼はルックスはモテる要素しかないのに、性格まで良くて羨ましく思いながらも夏樹は蒼の事を1番の友達だと思っていた。
そんな時、夏樹に彼女が出来た事が引き金となり2人の関係に変化が訪れる。
※小説家になろうさんでも公開しているものを修正しています。
秘花~王太子の秘密と宿命の皇女~
めぐみ
BL
☆俺はお前を何度も抱き、俺なしではいられぬ淫らな身体にする。宿命という名の数奇な運命に翻弄される王子達☆
―俺はそなたを玩具だと思ったことはなかった。ただ、そなたの身体は俺のものだ。俺はそなたを何度でも抱き、俺なしではいられないような淫らな身体にする。抱き潰すくらいに抱けば、そなたもあの宦官のことなど思い出しもしなくなる。―
モンゴル大帝国の皇帝を祖父に持ちモンゴル帝国直系の皇女を生母として生まれた彼は、生まれながらの高麗の王太子だった。
だが、そんな王太子の運命を激変させる出来事が起こった。
そう、あの「秘密」が表に出るまでは。
日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが
五右衛門
BL
月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。
しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる