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神同人作家と陸くんは嫉妬する
抱きしめて
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「……陸」
「だから、これからは修羅場でも寂しかったら遠慮なく連絡するし、こうやって部屋にまで押しかけるよ。……迷惑?」
由宇さんは嬉しそうに微笑み、頬に触れてきたので、僕はまるで猫のようにその手に顔を擦り寄せる。
「そんなわけないよ。むしろ、そうして欲しかったんだ。もっと甘えてよ」
久しぶりに感じた由宇さんの骨張った指。頬から耳へと手が伸びて首筋まで伝うと、少し体からザワザワとした。
「そうかもっと甘えたらいいんだ」
僕がそう言うと由宇さんの目が少し潤んでいるように見えた。
「由宇さん?」
「俺の身勝手な話、呆れると思うけど聞いて」
それから由宇さんはゆっくりと自分の中に秘めていた不安を話し始めた。高西ユウ先生のことを思い、連絡を遠慮していたことが逆に不安にさせていたなんて。
「だから、さっきの言葉、本当に嬉しい」
たまに高西先生に妬けるとか言っていたけれど……あんなにいつも自信満々に僕を愛してくれているのに。思わず由宇さんの目元を指で拭った。
「僕、由宇さん個人が好きですって言ったよね?」
「うん」
かっこよくて年上で大人な由宇さんが『うん』だなんて! めちゃくちゃ可愛くない?
胸の奥からキューンてなって僕は思わずキスをした。
「じゃあ、何度でも言うね! 由宇さんが大好きだよ、高西ユウ先生より、他の誰より」
そう言うと由宇さんは力強く僕の体を抱きしめてきた。ふわりと香るシャンプーに気持ちが落ち着いていく。
「……帰したくないなあ」
そう呟いた由宇さんにまた胸がキュン、としてしまう。時計を見るともう電車は走っていない時間だ。タクシーでも帰れる時間だが、こんな言葉を言われて帰れるわけがない。僕が答えられないでいると、由宇さんは無理しないでと笑う。
明日の会議はどうしても出なければならないし、夕方、藤田に手伝ってもらった資料も提出しなければ。
でも今夜は由宇さんと寝て明日の朝、一緒に目覚めたい。
「由宇さん……明日早く起きれるならここから出勤させてくれない?」
「だから、これからは修羅場でも寂しかったら遠慮なく連絡するし、こうやって部屋にまで押しかけるよ。……迷惑?」
由宇さんは嬉しそうに微笑み、頬に触れてきたので、僕はまるで猫のようにその手に顔を擦り寄せる。
「そんなわけないよ。むしろ、そうして欲しかったんだ。もっと甘えてよ」
久しぶりに感じた由宇さんの骨張った指。頬から耳へと手が伸びて首筋まで伝うと、少し体からザワザワとした。
「そうかもっと甘えたらいいんだ」
僕がそう言うと由宇さんの目が少し潤んでいるように見えた。
「由宇さん?」
「俺の身勝手な話、呆れると思うけど聞いて」
それから由宇さんはゆっくりと自分の中に秘めていた不安を話し始めた。高西ユウ先生のことを思い、連絡を遠慮していたことが逆に不安にさせていたなんて。
「だから、さっきの言葉、本当に嬉しい」
たまに高西先生に妬けるとか言っていたけれど……あんなにいつも自信満々に僕を愛してくれているのに。思わず由宇さんの目元を指で拭った。
「僕、由宇さん個人が好きですって言ったよね?」
「うん」
かっこよくて年上で大人な由宇さんが『うん』だなんて! めちゃくちゃ可愛くない?
胸の奥からキューンてなって僕は思わずキスをした。
「じゃあ、何度でも言うね! 由宇さんが大好きだよ、高西ユウ先生より、他の誰より」
そう言うと由宇さんは力強く僕の体を抱きしめてきた。ふわりと香るシャンプーに気持ちが落ち着いていく。
「……帰したくないなあ」
そう呟いた由宇さんにまた胸がキュン、としてしまう。時計を見るともう電車は走っていない時間だ。タクシーでも帰れる時間だが、こんな言葉を言われて帰れるわけがない。僕が答えられないでいると、由宇さんは無理しないでと笑う。
明日の会議はどうしても出なければならないし、夕方、藤田に手伝ってもらった資料も提出しなければ。
でも今夜は由宇さんと寝て明日の朝、一緒に目覚めたい。
「由宇さん……明日早く起きれるならここから出勤させてくれない?」
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