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第二十六話 悪魔のキス

26-7.何か分泌しているのじゃなかろうか

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 そうしているうちに、これはこれでなかなか良いことに気がついた。形のいい頭から剥き出しの白いうなじ、丸い肩から艶めかしく窪んだ鎖骨、そして予想外に豊かな胸のふくらみまで、存分に堪能することができる。

 眺めていたらムラムラしてきて肩を抱いていた。耳朶に唇を滑らせながらそっと囁く。
「さっきはごめんね。今度はちゃんとするからさ」
 ふふっと肩をすくめて彼女は忍び笑いを漏らす。
「くすぐったい」
 予想外に可愛い反応。見返った口元にしゃぶりつく。上唇を舌先で突いて侵入する。
 するとさっきと同じ甘い痺れに脳髄を襲われヤバいと思った。唾液から何か分泌しているのじゃなかろうか、また理性が吹き飛びそうになる。

 唇をずらして首を舐めあげ、なんとか正気を保った。顎を上向けて吐息をかみ殺す様子を見ながら後ろから両手を回して乳房に触れる。手のひらに少し余るくらいの理想的なサイズ。柔らかさににんまりしながらふくらみの下の丸みを触感で確かめる。
 肩先に頬ずりして彼女の顔を観察しながら特に柔らかい乳輪をなぞる。そのまま乳首をつまむと不快そうに眉根が寄る。すぐに離してお詫びのように優しく優しく指の腹で愛撫する。
 もう片方の手をわき腹からおへそ、そしてかすめるように足の付け根から腿へと滑らすと、彼女はゆっくりと背中を伸ばして息をもらした。
 乱暴にするより焦らすくらいにそうっと触る方がお好みのようだ。さっきの振る舞いといい、お姫様なんだ。

 内ももの付け根をなぞると条件反射のように足を閉じる。それも優しく優しく膝を立てて開かせる。上半身が沈んで彼の胸に体を委ねる格好になる。
 されるがままの彼女をあぐらの上で子どもをあやすようにしながら頬ずりる。これでどんな反応も逃さない。

 敢えてクリトリスには触れずに中に指を滑り込ませる。息を詰めた彼女の頬を唇で宥めながら指を曲げてみる。息を殺したままぴくんと腰を上げた彼女の反応に笑う。
「よかった。ここ、開発されてるね」
「開発……」
 やっぱりわかっていない様子で彼女はつぶやく。
「気持ちいいでしょ」
「うん……」
 スポットを指でゆっくり押すとその度に彼女は反応して乱れていく。指を二本に増やしてかき回すと、堪えきれず体を捩って横に崩れた。足に力が入るのを見て彼はゆっくり指を引き抜く。
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