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「ちゅうしたら、大きくなったね」
そっちこそ、締まりすぎ。
「アコまた、イッちゃう」
なぜか泣き出しそうな声で言うのが可愛くて彼女が動きたいようにするのにまかせた。
お腹を引っ込めて艶めかしく腰を回したアコは最後はぎゅうっと由基の背中を抱きしめながら全身を震わせた。中が波打ってつぅっと糸を引かれる感覚が走る。
「俺も、もう……」
アコの両の膝裏をすくいあげて押し倒す。アコは肩にしがみついたまま離れない。小さな頭を抱き込んで腰を打ち付けると、弾んだ吐息が喉元にかかって興奮した。
「ヨッシー、ヨッシー」
熱っぽいささやきに力を得て無心に動き続けて果てた後には頭が真っ白だった。アコは全部を搾り取るように最後にはぎゅううっと全身で抱き着いてきた。
汗だくでシーツに沈んだ由基の横で起き上がると、アコは広縁に脱ぎ捨てた浴衣を拾って着直した。
「またお風呂にいかなきゃ」
「そうだね……」
ぐったりと目を閉じたままでいると、物音でアコが出ていったのがわかった。しばらくしてから由基もようやく起き上がる。額に汗が流れて苦笑する。セックスってこんなに汗をかくものだったか?
捨てるものをくずかごに捨て、浴衣を着てまた風呂へと向かった。本日三度目の風呂だ。正しく温泉旅行の満喫の仕方であるかもしれない。
再び露天風呂に浸かりながら疲れた、と思わずにはいられない。行為自体はとてもヨカッタのだけれども。
昼間にスワンボートなどに乗ったのが敗因だ。それさえなければまだまだ……ということにして風呂を出る。
客室に帰る道すがら改めて足腰がヤバいことになっていることを自覚する。明日の朝、筋肉痛がきたら泣く。
渡り廊下の途中でガラス戸の向こうにアコがいることに気づいた。引き戸があって、そこから中庭に出られるようだ。外は冷えるだろうに。
中に戻るよう声をかけに由基が外に出ると、アコは嬉しそうに笑って上を指差した。
「お星さまがすごいよ」
「……そうだな」
目を凝らせば天の川も見えそうだ。
「ここ、いいとこだね。また来たいな」
来るのはいいけど、スワンボートには二度と乗らない。心で誓う由基にアコがぴとっとくっついてくる。
「お部屋に戻ったら、もう一回する?」
もう無理です。おじさんは死んでしまいそうです。
そっちこそ、締まりすぎ。
「アコまた、イッちゃう」
なぜか泣き出しそうな声で言うのが可愛くて彼女が動きたいようにするのにまかせた。
お腹を引っ込めて艶めかしく腰を回したアコは最後はぎゅうっと由基の背中を抱きしめながら全身を震わせた。中が波打ってつぅっと糸を引かれる感覚が走る。
「俺も、もう……」
アコの両の膝裏をすくいあげて押し倒す。アコは肩にしがみついたまま離れない。小さな頭を抱き込んで腰を打ち付けると、弾んだ吐息が喉元にかかって興奮した。
「ヨッシー、ヨッシー」
熱っぽいささやきに力を得て無心に動き続けて果てた後には頭が真っ白だった。アコは全部を搾り取るように最後にはぎゅううっと全身で抱き着いてきた。
汗だくでシーツに沈んだ由基の横で起き上がると、アコは広縁に脱ぎ捨てた浴衣を拾って着直した。
「またお風呂にいかなきゃ」
「そうだね……」
ぐったりと目を閉じたままでいると、物音でアコが出ていったのがわかった。しばらくしてから由基もようやく起き上がる。額に汗が流れて苦笑する。セックスってこんなに汗をかくものだったか?
捨てるものをくずかごに捨て、浴衣を着てまた風呂へと向かった。本日三度目の風呂だ。正しく温泉旅行の満喫の仕方であるかもしれない。
再び露天風呂に浸かりながら疲れた、と思わずにはいられない。行為自体はとてもヨカッタのだけれども。
昼間にスワンボートなどに乗ったのが敗因だ。それさえなければまだまだ……ということにして風呂を出る。
客室に帰る道すがら改めて足腰がヤバいことになっていることを自覚する。明日の朝、筋肉痛がきたら泣く。
渡り廊下の途中でガラス戸の向こうにアコがいることに気づいた。引き戸があって、そこから中庭に出られるようだ。外は冷えるだろうに。
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目を凝らせば天の川も見えそうだ。
「ここ、いいとこだね。また来たいな」
来るのはいいけど、スワンボートには二度と乗らない。心で誓う由基にアコがぴとっとくっついてくる。
「お部屋に戻ったら、もう一回する?」
もう無理です。おじさんは死んでしまいそうです。
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