初でいと
あの頃、僕は決まった美容室に行き、常連として顔を覚えても貰うことに喜びを感じていた。それは、バーやクラブも同様で、常連というステータスが心地よく、少し大人びた感覚を得られる自分なりの楽しみの一つだった。10代の後半から20代の前半にかけては、そんな背伸びが価値観の多くを占めていたものだった。ただ、そんな背伸びが出会いを呼ぶこともある、僕たちはそんな出会いで始まり、様々な風景を見ながらゆっくりと近づいて行ったと思っている。様々な形で。
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