46 / 114
第3章 涙のかけら
望まれぬ子・5
しおりを挟む
明かりもない暗い家の中に、エリザの姿は見当たらなかった。
母さん、と音のない声で呟きながらぐるりと家の中を見回したディランの耳に、あの不気味な金属音がかすかに届く。
「ディラン、ちゃんと謝ってきた?」
開けっ放しにしていた扉の向こうから聞こえたエリザの声に安心感を覚えて、誇りまみれの部屋へ駆け込んだディランの前に、相変わらず背を向けたまま何かを整理しているエリザの姿が見えた。途切れる事なく続く金属音の隙間に、ディランの嗚咽がかすかに混ざる。
「駄目だよ。みんなっ、僕の話……聞いてくれな……。僕を……殺っ、殺そうとっ!」
母親の姿を見つけてほっとしたのか、それまで我慢していた涙がぽろぽろと零れ落ち、ディランの頬をくしゃくしゃに濡らしていく。その涙を拭う事もせず、そのままそこで泣き崩れてしまいそうになったディランを止めるように、エリザの声が金属音と重なって不気味に響き渡った。
「そうでしょうね。……お前は魔物の子ですもの」
静かに言ってゆっくりと振り返ったエリザが、涙に濡れた瞳を大きく見開いたディランににっこりと微笑んで手招きをする。
「こっちへいらっしゃい、ディラン。お前に話す事があるわ」
逆らえない口調に不安を感じながら、それでもディランはエリザへ救いを求めるように駆け寄った。ディランが助けを求め縋り付けるのは、もうエリザひとりしかいなかった。
「お前の髪の色はあの人を思い出させるわ。私の愛したレヴェリック。優しかったレヴェリック。……でも、お前は彼の血を引いていない」
ぽつりぽつりと話しながら、エリザは自分の側に来たディランを後ろから抱きしめて、どこにも逃がさないように腕にきつく力を込める。そのあまりに強い力に痛みさえ感じて顔をエリザに向けたディランの頬が、熱い涙の雫を受け止めた。
ディランを抱き、遠くを見つめたまま静かに涙を流すエリザの唇が震えるように動く。
「レヴェリックは殺されたわ。かけらを狙う魔物に。……そして、お前はあの人を殺した魔物の血を引く子供なのよ」
「……かっ、母さ」
「お前にこの気持ちが分かる? レヴェリックだと思って愛した相手が、彼を殺した魔物だったなんてっ。その魔物の血を引くお前をどうやって愛せと言うの?」
ディランを捕まえたエリザの腕が、さらに強く力を増す。それは止まる術を知らないエリザの涙のように、ディランの体をきつくきつく締め上げていった。
「……愛せるわけがない」
「母さっ。……苦しっ!」
力の出ない手で必死にエリザの腕を解こうともがくディランの体が、次の瞬間激しく床に叩きつけられた。
騒がしい音を立てて床に散らばった薬瓶の破片や医療器具が、倒れたディランと同じ目線で鋭い光を反射した。その細い銀色の光をひとつ手に取ったエリザが、ディランを上から押さえ込むように体重をかけて圧し掛かる。
「母さっ……! やめて……どうしてっ」
何よりも信じていたものが、ディランの中で悲鳴を上げて砕け散る。
幼い少年を助ける者は、どこにもいなかった。
この世界で彼を認めてくれるものは、誰ひとりいなかった。
信じて縋った母でさえ冷たい目を向け、闇に属する魔物ですらディランではなくその中に取り込まれた涙のかけらを欲している。
彼は限りなくひとりだった。
誰からも愛されず、認められず、必要とされない。
「ディラン。お前は生まれてきてはいけなかったのよ。この世界に……お前は要らない」
涙に濡れた瞳が絶望に大きく見開かれた。その瞳の中でエリザがさっき手に取った銀色の光を放つ一本のナイフを、ゆっくりとディランの上に振り上げる。
「いっ、やだ! ……嫌だっ、死にたくないよっ!」
「恨むならどうか私を恨んで。あなたを止める事が出来なかった私を……。ディランを愛せなかった私を……恨んで、そして罰して。…………レヴェリック」
ディランにレヴェリックの姿を重ねて見たエリザの瞳からぼろぼろと零れ落ちる涙は、ディランの顔に熱い雫の雨を降らせた。
震える白い手に握られた銀色のナイフ。
凍ったように冷たい瞳。
そしてそれとは反対に、感情に溢れた熱を持つエリザの涙。
真実と嘘の入り交ざったこの呪われた村で、ディランが唯一理解する事の出来た真実。それは残酷に振り下ろされた銀のナイフ、それだけだった。
『母さんが、お前を助けてあげるから』
「……母さ……っ!!」
涙で歪んだ視界を切り裂くように現れた美しい銀色の軌跡は、消え行くディランの意識の中にいつまでもはっきりと焼きついていた。
救いを求めて伸ばされた手。力なくぱたりと落ちたディランの小さな手に、彼の胸を深々と突き刺したナイフを握らせたエリザが、その刃先を自分の喉元にぴったりと押し当てた。鋭い刃の切っ先がエリザの白い肌をぷつんと刺して、彼女の喉に鮮やかな赤い花を咲かせていく。
「……あぁ、あなた。その手で私を、罰して下さい」
辛うじて瞳を開いていたディランの視界が、色鮮やかな美しい赤一色に染まった。
『お前は要らない子』
遠くの方でエリザの声を聞きながら、ディランはこの時やっと母親の温かい腕に包まれた。
鮮血の花を咲かせた、エリザの……温かい腕に。
冷たい石の祭壇に無造作に放り投げられた動かないディランの体。
エリザと己の血で体は真紅に染まり、胸に空いた傷口からは今でも細々と血が流れ続けている。
儀式場には村人全員が集まっていた。そして短い命を終わらせた少年の体を祈るように見つめながら、静かにその時を待つ。
彼らが待つのはディランの中に取り込まれた涙のかけら。
ディランは死んでもなお、村人たちに必要とされる事はなかった。
ごうっと激しい風がディランの体を中心にして渦を巻き始めた。それに合わせてディランの胸元の傷口から淡い光がちらちらと見え隠れし、それを目にした村人たちが歓喜の声をあげて喜びをあらわにする。
涙のかけらを取り戻し、これでやっと村も前のように平和な時を迎えられると誰もがそう信じて疑わなかったその瞬間――――。
鼓膜を突き破るほどの激しい轟音が村全体に響き渡った。それとほぼ同時にディランの中から完全に姿を現した涙のかけらが、目も開けられないほど真っ白な光を炸裂させた。
『このまま死んでゆくのを、お前は受け入れるのか?』
もうないはずの意識の中で、ディランは黒い闇と向かい合っていた。
『……誰?』
『お前は光ある世界では生きてゆけぬ。黒に染まった我と同じように、闇の中にだけお前の安息はある。誰もお前を責めない。殺さない。お前を捨てる事などないと誓おう。このまま無念に死んでゆくか、我と共に闇に生きるか……――――決めるのはお前だ』
『……ぼ……僕はまだ、生きていてもいいの……?』
震える唇を噛み締めて、ディランが縋り付くように黒い影へと手を伸ばす。その指先を引き寄せるようにして闇の中から現れた白く綺麗な男の手を、ディランは一生忘れないと心に誓った。
『我らは光に捨てられた者。光は闇を憎み、我らを拒む。……我はルシエル。お前は?』
『…………ディラン』
村に響いた轟音は弱々しく衰えていた結界の崩壊を告げるものだった。
願ってもない結界消滅、その機を逃さず村へ攻め込んだ魔物たちによってフィネス村は壊滅。生存者はたったひとりもいない。
鮮血に染まった儀式場の祭壇はディランの血によって真紅に塗り替えられていたが、その祭壇の上に放り投げられていたはずのディランの遺体は、どこにも見当たらなかった。
そして村人たちが求め魔物たちが欲した涙のかけらは、最後まで見つける事が出来なかった。
――――僕はあなたにとって必要ですか? ……ルシエル様。
『お前は……我と似ている。届かぬ光に焦がれ、求め、拒絶された我に』
『僕、ずっとルシエル様と一緒に行きます。僕を助けてくれたのは、あなただけだったから』
『……気紛れかも知れぬ。余計な期待は我に持たぬ方が良い』
『それでもいいんです。僕は確かにあの時、嬉しいと感じたから……』
――――あなたに出会えて、本当に嬉しいと思うのです。僕のすべて、ルシエル様。
母さん、と音のない声で呟きながらぐるりと家の中を見回したディランの耳に、あの不気味な金属音がかすかに届く。
「ディラン、ちゃんと謝ってきた?」
開けっ放しにしていた扉の向こうから聞こえたエリザの声に安心感を覚えて、誇りまみれの部屋へ駆け込んだディランの前に、相変わらず背を向けたまま何かを整理しているエリザの姿が見えた。途切れる事なく続く金属音の隙間に、ディランの嗚咽がかすかに混ざる。
「駄目だよ。みんなっ、僕の話……聞いてくれな……。僕を……殺っ、殺そうとっ!」
母親の姿を見つけてほっとしたのか、それまで我慢していた涙がぽろぽろと零れ落ち、ディランの頬をくしゃくしゃに濡らしていく。その涙を拭う事もせず、そのままそこで泣き崩れてしまいそうになったディランを止めるように、エリザの声が金属音と重なって不気味に響き渡った。
「そうでしょうね。……お前は魔物の子ですもの」
静かに言ってゆっくりと振り返ったエリザが、涙に濡れた瞳を大きく見開いたディランににっこりと微笑んで手招きをする。
「こっちへいらっしゃい、ディラン。お前に話す事があるわ」
逆らえない口調に不安を感じながら、それでもディランはエリザへ救いを求めるように駆け寄った。ディランが助けを求め縋り付けるのは、もうエリザひとりしかいなかった。
「お前の髪の色はあの人を思い出させるわ。私の愛したレヴェリック。優しかったレヴェリック。……でも、お前は彼の血を引いていない」
ぽつりぽつりと話しながら、エリザは自分の側に来たディランを後ろから抱きしめて、どこにも逃がさないように腕にきつく力を込める。そのあまりに強い力に痛みさえ感じて顔をエリザに向けたディランの頬が、熱い涙の雫を受け止めた。
ディランを抱き、遠くを見つめたまま静かに涙を流すエリザの唇が震えるように動く。
「レヴェリックは殺されたわ。かけらを狙う魔物に。……そして、お前はあの人を殺した魔物の血を引く子供なのよ」
「……かっ、母さ」
「お前にこの気持ちが分かる? レヴェリックだと思って愛した相手が、彼を殺した魔物だったなんてっ。その魔物の血を引くお前をどうやって愛せと言うの?」
ディランを捕まえたエリザの腕が、さらに強く力を増す。それは止まる術を知らないエリザの涙のように、ディランの体をきつくきつく締め上げていった。
「……愛せるわけがない」
「母さっ。……苦しっ!」
力の出ない手で必死にエリザの腕を解こうともがくディランの体が、次の瞬間激しく床に叩きつけられた。
騒がしい音を立てて床に散らばった薬瓶の破片や医療器具が、倒れたディランと同じ目線で鋭い光を反射した。その細い銀色の光をひとつ手に取ったエリザが、ディランを上から押さえ込むように体重をかけて圧し掛かる。
「母さっ……! やめて……どうしてっ」
何よりも信じていたものが、ディランの中で悲鳴を上げて砕け散る。
幼い少年を助ける者は、どこにもいなかった。
この世界で彼を認めてくれるものは、誰ひとりいなかった。
信じて縋った母でさえ冷たい目を向け、闇に属する魔物ですらディランではなくその中に取り込まれた涙のかけらを欲している。
彼は限りなくひとりだった。
誰からも愛されず、認められず、必要とされない。
「ディラン。お前は生まれてきてはいけなかったのよ。この世界に……お前は要らない」
涙に濡れた瞳が絶望に大きく見開かれた。その瞳の中でエリザがさっき手に取った銀色の光を放つ一本のナイフを、ゆっくりとディランの上に振り上げる。
「いっ、やだ! ……嫌だっ、死にたくないよっ!」
「恨むならどうか私を恨んで。あなたを止める事が出来なかった私を……。ディランを愛せなかった私を……恨んで、そして罰して。…………レヴェリック」
ディランにレヴェリックの姿を重ねて見たエリザの瞳からぼろぼろと零れ落ちる涙は、ディランの顔に熱い雫の雨を降らせた。
震える白い手に握られた銀色のナイフ。
凍ったように冷たい瞳。
そしてそれとは反対に、感情に溢れた熱を持つエリザの涙。
真実と嘘の入り交ざったこの呪われた村で、ディランが唯一理解する事の出来た真実。それは残酷に振り下ろされた銀のナイフ、それだけだった。
『母さんが、お前を助けてあげるから』
「……母さ……っ!!」
涙で歪んだ視界を切り裂くように現れた美しい銀色の軌跡は、消え行くディランの意識の中にいつまでもはっきりと焼きついていた。
救いを求めて伸ばされた手。力なくぱたりと落ちたディランの小さな手に、彼の胸を深々と突き刺したナイフを握らせたエリザが、その刃先を自分の喉元にぴったりと押し当てた。鋭い刃の切っ先がエリザの白い肌をぷつんと刺して、彼女の喉に鮮やかな赤い花を咲かせていく。
「……あぁ、あなた。その手で私を、罰して下さい」
辛うじて瞳を開いていたディランの視界が、色鮮やかな美しい赤一色に染まった。
『お前は要らない子』
遠くの方でエリザの声を聞きながら、ディランはこの時やっと母親の温かい腕に包まれた。
鮮血の花を咲かせた、エリザの……温かい腕に。
冷たい石の祭壇に無造作に放り投げられた動かないディランの体。
エリザと己の血で体は真紅に染まり、胸に空いた傷口からは今でも細々と血が流れ続けている。
儀式場には村人全員が集まっていた。そして短い命を終わらせた少年の体を祈るように見つめながら、静かにその時を待つ。
彼らが待つのはディランの中に取り込まれた涙のかけら。
ディランは死んでもなお、村人たちに必要とされる事はなかった。
ごうっと激しい風がディランの体を中心にして渦を巻き始めた。それに合わせてディランの胸元の傷口から淡い光がちらちらと見え隠れし、それを目にした村人たちが歓喜の声をあげて喜びをあらわにする。
涙のかけらを取り戻し、これでやっと村も前のように平和な時を迎えられると誰もがそう信じて疑わなかったその瞬間――――。
鼓膜を突き破るほどの激しい轟音が村全体に響き渡った。それとほぼ同時にディランの中から完全に姿を現した涙のかけらが、目も開けられないほど真っ白な光を炸裂させた。
『このまま死んでゆくのを、お前は受け入れるのか?』
もうないはずの意識の中で、ディランは黒い闇と向かい合っていた。
『……誰?』
『お前は光ある世界では生きてゆけぬ。黒に染まった我と同じように、闇の中にだけお前の安息はある。誰もお前を責めない。殺さない。お前を捨てる事などないと誓おう。このまま無念に死んでゆくか、我と共に闇に生きるか……――――決めるのはお前だ』
『……ぼ……僕はまだ、生きていてもいいの……?』
震える唇を噛み締めて、ディランが縋り付くように黒い影へと手を伸ばす。その指先を引き寄せるようにして闇の中から現れた白く綺麗な男の手を、ディランは一生忘れないと心に誓った。
『我らは光に捨てられた者。光は闇を憎み、我らを拒む。……我はルシエル。お前は?』
『…………ディラン』
村に響いた轟音は弱々しく衰えていた結界の崩壊を告げるものだった。
願ってもない結界消滅、その機を逃さず村へ攻め込んだ魔物たちによってフィネス村は壊滅。生存者はたったひとりもいない。
鮮血に染まった儀式場の祭壇はディランの血によって真紅に塗り替えられていたが、その祭壇の上に放り投げられていたはずのディランの遺体は、どこにも見当たらなかった。
そして村人たちが求め魔物たちが欲した涙のかけらは、最後まで見つける事が出来なかった。
――――僕はあなたにとって必要ですか? ……ルシエル様。
『お前は……我と似ている。届かぬ光に焦がれ、求め、拒絶された我に』
『僕、ずっとルシエル様と一緒に行きます。僕を助けてくれたのは、あなただけだったから』
『……気紛れかも知れぬ。余計な期待は我に持たぬ方が良い』
『それでもいいんです。僕は確かにあの時、嬉しいと感じたから……』
――――あなたに出会えて、本当に嬉しいと思うのです。僕のすべて、ルシエル様。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?


元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる