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第2章 夢のかけら
ディランの呪い・3
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『ごらん、ルシエル。世界が動き出そうとしている』
闇に浮かぶ金色の光と、風に流れた静かな声音。慈愛と不安に満ちた瞳は、彼女の隣に佇む銀色の影に向けられる。
『世界はここから時を刻む。闇を生み出す人がいる限り、私はこの世界を護り続けて行こう。私たちは守護者なのだから』
闇だけの世界に新しい太陽が昇る。希望の光が大地を照らし、また数え切れないほどの不安が影となって誕生していく。眩しい光がそこに佇む金と銀の影を照らすより先に、二つの影はそれぞれ天と地に吸い込まれるように消えていった。
水平線から昇った太陽が海を照らし始める頃、カインの予想通り海賊船ブルーファングは聖地へと到着した。海賊船から小船に乗り換えて洞窟内部へ入ったのは、シェリルとカイン、そしてロヴァルの三人だけだった。
藍晶石の洞窟をぐるりと見回し、先日ここを訪れた時の事を思い出したロヴァルが、その記憶を振り払うかのように緩く首を振った。
「行こう。最深部までは十五分くらいで着く」
そう言って歩き出した三人は、藍晶石に喰われる事なくどんどん奥へ進んで行った。
美しい藍色に包まれた空間は、中に埋め込まれた多くの人間の姿を鏡のように映し出していた。そのあまりに不気味な光景を見つめていたロヴァルの思考が、無意識に再び過去へと戻りかける。それを慌てて押し留め、戒めの意味も込めて拳をぎゅっと強く握り締めた。
「ここだ。その左側の道を進んで、次の分かれ道を右に曲がれば守護獣のいた場所に辿り着く」
似たような道のひとつを指差して先に進んだロヴァルの後ろで、シェリルは今まで感じた事もない神々しさを肌に直接感じ取っていた。
夢のかけら。
女神アルディナが最初に降り立った地に残された思い。
早くなる鼓動を深呼吸で鎮めながら、シェリルは守護獣の待つ洞窟の最深部へと足を踏み入れた。
深い深い藍色の空間。
壁や床、そして天井までも埋め尽くす透き通った藍晶石は漣のように揺れながら、最深部へ辿り着いたシェリルたちを出迎えた。
広いだけの空間は深い藍色に包み込まれ、まるで海中へ潜り込んだような感覚にシェリルは思わず身震いする。
人を埋め込んでいない純粋な藍晶石。守護獣により守られている空間。夢のかけらが眠る場所に違いないであろう洞窟の最深部、そこは邪悪な影の侵入を一切許さない、強力で神聖な力に満ち溢れていた。
どこまでも続く藍色の空間、しかしそこにロヴァルが見たという守護獣の姿は見当たらない。
「おかしいな。確かにここだったはず」
独り言のように呟きながら辺りを見回すロヴァルにつられて、シェリルもぐるりと藍晶石の群れを見渡してみる。守護獣が身を潜められそうな場所はどこにもなく、藍晶石の壁もシェリルたちを映すだけで他には何の変化もない。
「まさかディランが先回りを?」
言いながら壁を覗き込んだシェリルの後ろで、藍晶石に映ったカインが首を横に振った。
「ここにこれだけの神聖な力が残ってるんだ。あいつが来たとは思えない」
「それはそうだけど」
藍晶石に映るカインから再び自分へと視線を戻して、シェリルは小さく溜息をついた。藍晶石の壁に額をつけて俯くと一旦目を閉じ、そこに何か気配を感じられないか試してみる。けれどやっぱり何も見つからず、かすかに落胆した表情を浮かべながら再び目を開いた。その視界に、ふっと淡い白が光を落としていた。
「えっ?」
声に気付いたカインが声をかけるより早く、シェリルの胸元で輝いていた三日月の首飾りが、その白い光をあっという間に大きく膨らませた。時々強く点滅する真っ白い光は、やがて藍晶石に埋め尽くされた空間を飲み込んでシェリルの視界からすべての色をなくす。
「カイン! ロヴァル! どこにいるの?」
光に捕われひとり置いていかれたような気がして、シェリルが慌てて手を伸ばした。その指先が、少し湿った髪の毛のようなものに触れた。
『よくここまで辿り着いた。神の落し子よ』
穏やかな声と共に、辺りを包んでいた白い光が左右へ流れた。徐々に藍色を取り戻していく視界の隅にカインとロヴァルの姿を見つけてほっと息を吐いたシェリルが、二人のそばへ駆け寄ろうと数歩進んだところで足を止めた。
シェリルのすぐ目の前に、さっきの光とは違う白い影が揺らめいていた。やがてそれはゆらりと流れ、中にいたものの姿を完全にあらわにする。
長く伸びた白いたてがみ。細い背中から生えた四枚の翼。かすかに金色の輝きを放つ蹄と同じ色をした一本の角。汚れなき純白の中に浮かび上がる深い藍色の両目が、目の前のシェリルをじいっと見つめ返していた。
「そいつだ! シェリル、早くそいつから離れろっ!」
美しい容姿とは裏腹に、その守護獣の持つ凄まじい破壊力を思い出したロヴァルが大声を張り上げた。
声ともつかない高く鋭い音が空間全体に響き渡り、壁や床の藍晶石がざわざわと騒ぎ始める。その音に紛れて、さっき聞いたあの声が再びシェリルたちの頭の中に響いてきた。
『我は夢のかけら。女神の眠りを覚ます第一の力。お前たちの来訪を待っていた』
ロヴァルのただならぬ様子に思わず剣を抜いて身構えていたカインは、守護獣から敵意を感じない事に気付いて静かに剣を引き戻した。攻撃する事を止めたカインからシェリルへ視線を移し、静かに目を伏せた守護獣の体が柔らかな青白い光に包まれていく。
『我を受け継ぎ、女神を目覚めさせよ。それがお前の使命でもある』
「使命?」
『そう、お前は選ばれた落し子なのだ』
その言葉に僅かに首を傾げるシェリルの前で、青白い光に包まれていた守護獣の姿が完全にそれと溶け合い、そして崩れ落ちた。
『時の定めに導かれた落し子よ。混沌の時はすぐそこまで来ている。己を見失うな。そして……闇を照らす光となれ』
空気に溶け込んだ澄んだ声音が辺りに響き渡ると同時に、どこからともなく冷たい海風が流れ込んできた。守護獣を包んでいた青白い光がその風にさらさらと解け、シェリルたちの前に新しい姿を現した。
「……夢のかけら」
目の前の少し高い位置に浮かんだ藍と白の混ざった小さな丸い石を見上げて、シェリルが確信したように呟いた。それに答えるかのように、夢のかけらも間隔をあけて控えめに光を放つ。
「やっと登場だな」
言って大きく息を吐いたカインが、シェリルを見ながら小さく顎を動かした。
「ほら、早く取れよ。それとも手が届かないか?」
「大丈夫だと思う」
頷いて、頭上近くに浮かんだ夢のかけらの前まで歩を進めたシェリルだったが、さっきから頭の中をかき回している守護獣の言葉に不安を覚えて立ち止まった。
シェリルの事を選ばれた落し子と言い、混沌の未来を告げた守護獣。何かとてつもないものを相手にしているような気がして、シェリルが背筋をぞくっと震わせた。
「シェリル?」
「ごめんなさい……何でもないわ。この為にここまで来たんだもの、大丈夫」
夢のかけらへゆっくり手を伸ばすシェリルの様子を見ながら、ロヴァルはまるで何かの儀式のようだと思った。何の関係もないロヴァルでさえ、この空間とあの小さな石が放つ神聖な気配が手に取るようにわかる。目の前の二人をぼんやりと見ながら、ロヴァルはカインたちが聖なる者であることを改めて認識した。
――と同時に、何の前触れもなく背中の傷がずきんと痛んだ。
皮膚の内側から肉を掻き毟るような痛みは瞬く間に全身に広がり、指先すらびりびりに痺れて動かすこともままならない。
(何、だ。この痛みは……っ?)
体中から冷や汗が溢れ出し、息すら奪い始めた痛みに耐えかねたロヴァルが、その場に片膝をついて蹲る。藍と白の混ざった夢のかけらが淡い光を放つ度に、激しい痛みがロヴァルを襲った。
――かけらを落し子に渡すな。
体の奥でディランの声がした。
「ぐあああっ!」
突然聞こえた悲鳴に驚いたシェリルが、夢のかけらへ伸ばしていた手を引き戻した。振り返った先に、体を震わせて蹲っているロヴァルの姿が見える。
「ロヴァル!」
慌ててロヴァルへ駆け寄ったシェリルが、彼の肩に手を置いて覗き込むようにしゃがみ込んだ。
「ロヴァルっ! どうしたの?」
――随分と手酷くやられたね。僕の治療代は高くつくよ。
守護獣から受けた背中の傷を治療したのがディランだった事を思い出して、ロヴァルがかっと目を見開いた。
痛んでいたのは傷ではなく、そこにかけられていた黒の呪い。
「駄目、だっ! ……俺から離れてくれっ!」
「え?」
絶叫に近い声で叫ばれて体をびくんと震わせたシェリルの前で、ロヴァルの背中がばきばきっと音をたてて中から真っ二つに引き裂かれた。
闇に浮かぶ金色の光と、風に流れた静かな声音。慈愛と不安に満ちた瞳は、彼女の隣に佇む銀色の影に向けられる。
『世界はここから時を刻む。闇を生み出す人がいる限り、私はこの世界を護り続けて行こう。私たちは守護者なのだから』
闇だけの世界に新しい太陽が昇る。希望の光が大地を照らし、また数え切れないほどの不安が影となって誕生していく。眩しい光がそこに佇む金と銀の影を照らすより先に、二つの影はそれぞれ天と地に吸い込まれるように消えていった。
水平線から昇った太陽が海を照らし始める頃、カインの予想通り海賊船ブルーファングは聖地へと到着した。海賊船から小船に乗り換えて洞窟内部へ入ったのは、シェリルとカイン、そしてロヴァルの三人だけだった。
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「行こう。最深部までは十五分くらいで着く」
そう言って歩き出した三人は、藍晶石に喰われる事なくどんどん奥へ進んで行った。
美しい藍色に包まれた空間は、中に埋め込まれた多くの人間の姿を鏡のように映し出していた。そのあまりに不気味な光景を見つめていたロヴァルの思考が、無意識に再び過去へと戻りかける。それを慌てて押し留め、戒めの意味も込めて拳をぎゅっと強く握り締めた。
「ここだ。その左側の道を進んで、次の分かれ道を右に曲がれば守護獣のいた場所に辿り着く」
似たような道のひとつを指差して先に進んだロヴァルの後ろで、シェリルは今まで感じた事もない神々しさを肌に直接感じ取っていた。
夢のかけら。
女神アルディナが最初に降り立った地に残された思い。
早くなる鼓動を深呼吸で鎮めながら、シェリルは守護獣の待つ洞窟の最深部へと足を踏み入れた。
深い深い藍色の空間。
壁や床、そして天井までも埋め尽くす透き通った藍晶石は漣のように揺れながら、最深部へ辿り着いたシェリルたちを出迎えた。
広いだけの空間は深い藍色に包み込まれ、まるで海中へ潜り込んだような感覚にシェリルは思わず身震いする。
人を埋め込んでいない純粋な藍晶石。守護獣により守られている空間。夢のかけらが眠る場所に違いないであろう洞窟の最深部、そこは邪悪な影の侵入を一切許さない、強力で神聖な力に満ち溢れていた。
どこまでも続く藍色の空間、しかしそこにロヴァルが見たという守護獣の姿は見当たらない。
「おかしいな。確かにここだったはず」
独り言のように呟きながら辺りを見回すロヴァルにつられて、シェリルもぐるりと藍晶石の群れを見渡してみる。守護獣が身を潜められそうな場所はどこにもなく、藍晶石の壁もシェリルたちを映すだけで他には何の変化もない。
「まさかディランが先回りを?」
言いながら壁を覗き込んだシェリルの後ろで、藍晶石に映ったカインが首を横に振った。
「ここにこれだけの神聖な力が残ってるんだ。あいつが来たとは思えない」
「それはそうだけど」
藍晶石に映るカインから再び自分へと視線を戻して、シェリルは小さく溜息をついた。藍晶石の壁に額をつけて俯くと一旦目を閉じ、そこに何か気配を感じられないか試してみる。けれどやっぱり何も見つからず、かすかに落胆した表情を浮かべながら再び目を開いた。その視界に、ふっと淡い白が光を落としていた。
「えっ?」
声に気付いたカインが声をかけるより早く、シェリルの胸元で輝いていた三日月の首飾りが、その白い光をあっという間に大きく膨らませた。時々強く点滅する真っ白い光は、やがて藍晶石に埋め尽くされた空間を飲み込んでシェリルの視界からすべての色をなくす。
「カイン! ロヴァル! どこにいるの?」
光に捕われひとり置いていかれたような気がして、シェリルが慌てて手を伸ばした。その指先が、少し湿った髪の毛のようなものに触れた。
『よくここまで辿り着いた。神の落し子よ』
穏やかな声と共に、辺りを包んでいた白い光が左右へ流れた。徐々に藍色を取り戻していく視界の隅にカインとロヴァルの姿を見つけてほっと息を吐いたシェリルが、二人のそばへ駆け寄ろうと数歩進んだところで足を止めた。
シェリルのすぐ目の前に、さっきの光とは違う白い影が揺らめいていた。やがてそれはゆらりと流れ、中にいたものの姿を完全にあらわにする。
長く伸びた白いたてがみ。細い背中から生えた四枚の翼。かすかに金色の輝きを放つ蹄と同じ色をした一本の角。汚れなき純白の中に浮かび上がる深い藍色の両目が、目の前のシェリルをじいっと見つめ返していた。
「そいつだ! シェリル、早くそいつから離れろっ!」
美しい容姿とは裏腹に、その守護獣の持つ凄まじい破壊力を思い出したロヴァルが大声を張り上げた。
声ともつかない高く鋭い音が空間全体に響き渡り、壁や床の藍晶石がざわざわと騒ぎ始める。その音に紛れて、さっき聞いたあの声が再びシェリルたちの頭の中に響いてきた。
『我は夢のかけら。女神の眠りを覚ます第一の力。お前たちの来訪を待っていた』
ロヴァルのただならぬ様子に思わず剣を抜いて身構えていたカインは、守護獣から敵意を感じない事に気付いて静かに剣を引き戻した。攻撃する事を止めたカインからシェリルへ視線を移し、静かに目を伏せた守護獣の体が柔らかな青白い光に包まれていく。
『我を受け継ぎ、女神を目覚めさせよ。それがお前の使命でもある』
「使命?」
『そう、お前は選ばれた落し子なのだ』
その言葉に僅かに首を傾げるシェリルの前で、青白い光に包まれていた守護獣の姿が完全にそれと溶け合い、そして崩れ落ちた。
『時の定めに導かれた落し子よ。混沌の時はすぐそこまで来ている。己を見失うな。そして……闇を照らす光となれ』
空気に溶け込んだ澄んだ声音が辺りに響き渡ると同時に、どこからともなく冷たい海風が流れ込んできた。守護獣を包んでいた青白い光がその風にさらさらと解け、シェリルたちの前に新しい姿を現した。
「……夢のかけら」
目の前の少し高い位置に浮かんだ藍と白の混ざった小さな丸い石を見上げて、シェリルが確信したように呟いた。それに答えるかのように、夢のかけらも間隔をあけて控えめに光を放つ。
「やっと登場だな」
言って大きく息を吐いたカインが、シェリルを見ながら小さく顎を動かした。
「ほら、早く取れよ。それとも手が届かないか?」
「大丈夫だと思う」
頷いて、頭上近くに浮かんだ夢のかけらの前まで歩を進めたシェリルだったが、さっきから頭の中をかき回している守護獣の言葉に不安を覚えて立ち止まった。
シェリルの事を選ばれた落し子と言い、混沌の未来を告げた守護獣。何かとてつもないものを相手にしているような気がして、シェリルが背筋をぞくっと震わせた。
「シェリル?」
「ごめんなさい……何でもないわ。この為にここまで来たんだもの、大丈夫」
夢のかけらへゆっくり手を伸ばすシェリルの様子を見ながら、ロヴァルはまるで何かの儀式のようだと思った。何の関係もないロヴァルでさえ、この空間とあの小さな石が放つ神聖な気配が手に取るようにわかる。目の前の二人をぼんやりと見ながら、ロヴァルはカインたちが聖なる者であることを改めて認識した。
――と同時に、何の前触れもなく背中の傷がずきんと痛んだ。
皮膚の内側から肉を掻き毟るような痛みは瞬く間に全身に広がり、指先すらびりびりに痺れて動かすこともままならない。
(何、だ。この痛みは……っ?)
体中から冷や汗が溢れ出し、息すら奪い始めた痛みに耐えかねたロヴァルが、その場に片膝をついて蹲る。藍と白の混ざった夢のかけらが淡い光を放つ度に、激しい痛みがロヴァルを襲った。
――かけらを落し子に渡すな。
体の奥でディランの声がした。
「ぐあああっ!」
突然聞こえた悲鳴に驚いたシェリルが、夢のかけらへ伸ばしていた手を引き戻した。振り返った先に、体を震わせて蹲っているロヴァルの姿が見える。
「ロヴァル!」
慌ててロヴァルへ駆け寄ったシェリルが、彼の肩に手を置いて覗き込むようにしゃがみ込んだ。
「ロヴァルっ! どうしたの?」
――随分と手酷くやられたね。僕の治療代は高くつくよ。
守護獣から受けた背中の傷を治療したのがディランだった事を思い出して、ロヴァルがかっと目を見開いた。
痛んでいたのは傷ではなく、そこにかけられていた黒の呪い。
「駄目、だっ! ……俺から離れてくれっ!」
「え?」
絶叫に近い声で叫ばれて体をびくんと震わせたシェリルの前で、ロヴァルの背中がばきばきっと音をたてて中から真っ二つに引き裂かれた。
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