告白出来なかったあの頃 詩集

杉 孝子

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少年時代

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俺がまだ小さかった頃

暗くなるまで遊びまわった風景は

もう無くなっちまった



寺の縁の下に潜り込み

俺達だけの秘密の場所だと言い合った

あいつ等も今はいい年した大人になっちまった



みんなで追いかけっこをした小学校のグラウンドも

コンクリートに変わっちまった



俺たちの少年時代は消えちまっても

みんなが大人になっちまっても

俺の中には残っているんだ

あの時の夢が色褪せずに



昔住んでたボロ家が

俺が生まれ育ったあの家が

いつの間にかマンションに変わってた



近くの河原にも真新しい堤防ができちまった

夏になると蝉が鳴いていたあの町が

今じゃすっかり変わっちまった



変わり続ける故郷に

寂しさが湧き上がる



でも俺の中には残っているんだ

あの頃生きてた遠い記憶が

あの時夢見た世界が色褪せずに

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