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8:調子にのるといずれ物理的に痛い目を見るので乗り過ぎないよう常に注意を怠るな
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「ハァ ハァ ハァ」
切れた息を整えるように、ゆっくりと深呼吸をし、気分を落ち着かせていく。
周辺にはモンスターと思われる死体がいくつも転がっており肉や草などの焦げた匂いが漂っていた。
時間は少し遡り、連携して襲ってきたホブゴブリンを倒した後のことだ。
魔法を手に入れたセリムは、魔法を試すために何かいないかな~とルンルンしながらモンスターを探していた。木の影から出てくるモンスターを見つけると、観察する。
「ホブファイター二匹か。さっそく魔法を試してみるか」
木に身を隠し手を軽く伸ばし、前に突き出す。魔法発動の仕方はホブゴブリンメイジの魂を喰らったことにより理解でき、難なく使うことが出来る。
魂に刻まれた情報全てを喰らい己のものにするスキル。殺さないと発動しないが、喰らった魂の情報を手に入れられるのでかなり使い勝手としては悪くない。
火の玉を創造し突き出した手の平に魔力を集めていく。頭に血が上っていく、それの掌版とでもいえばいいのか、目に見えない力が右手に集まるのが感じられた。
右手に集められた魔力から火の玉が出現し、ホブゴブリンファイターに向って狙いを付けると、撃ち出す。ボゥという音と共に飛んでいった火の玉ははファイターに目掛けて真っ直ぐに進んでいく。
ファイターに当たると、一気に全身に火が伝播し、全身を火だるまに燃やし尽くた。
奇怪な叫び声をあげ火を消そうと暴れまわるも、消すことができず、そのまま息絶えた。隣にいたもう一匹のファイターは驚き、周りをキョロキョロと見渡している。そうして隙が出来たと所を軽く切り付けた。
「ギャッ」
「もっと叫んでくれよ。魔法の練習をしたいからな」
何故こんな嬲るような真似をしているのかと言うと、ファイターの叫び声を聞きつけ、誘き寄せられたモンスターを魔法の実験体にするためであった。
そうして冒頭の場面へと戻る。
「この森にもゴブリン以外いたんだな」
そう言いながら、コボルトの死体を見る。
コボルトとは四足のモンスターで体中に毛が生えている。手には鈍器のような武器を持っており見た目は犬に近いだろう、そんなモンスターだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・コボルド
レベル:16
体力 :248
魔力 :70
筋力 :370
敏捷 :300
耐性 :120
スキル
筋力強化 LV2
敏捷強化 Lv1
嗅覚強化 Lv1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
中々有能なスキルを持っているモンスターだったが、まぁ弱かった…
そしてモンスターを魔法の実験と称して、狩りまくるっているとステータスに変化が表れた。
名前 セリム・ヴェルグ
種族 :人族
年齢 :7歳
レベル :23→26
体力 :320→470
魔力 :240→310
筋力 :390→520
敏捷 :170→280
耐性 :115→230
スキル
神喰 LV2
剣技 LV4→6 up
纏衣 LV6→7 up
筋力強化 LV4→6 up
拳技 LV3→5 up
命中率上昇 Lv3→5 up
体力強化 Lv2 new
敏捷強化 Lv2 new
耐性強化 Lv1 new
火魔法 Lv2 new
魔力強化 Lv1 new
嗅覚強化 Lv1 new
結構増えたが、強力なスキルは中々手に入らない。今のところの悩みだ。下級モンスターばかりしか出ないので、それも仕方ないのだが、もっと強いスキルが欲しい思ってしまう。とはいえ、順調に力を付けられているのだから焦らず行くべきだろう。
散策を再開し見付け次第狩っていく。そうして戦い続けると結構な時間が経っていることに気付いた。ローの所を出たのが、昼過ぎ位だったか。
それから無我夢中で狩りをして、今現在は大体三~四時位だと思う。この世界と言うか、村には時計などないので大体太陽の角度を見て判断するしかないのだ。
大きな街などに行けば時計塔などがあったりするので、正確な時間がわかるとローに教えてもらった。
「まだ時間的には大丈夫かな。もう少し狩っていくとしようか」
そのままモンスターを探す。こうゆう時、モンスターがどこにいるのか分かれば時間を無駄にしなくて済むのに、と愚痴をこぼしながら進む。こうゆう普段は用がないのにいざ、用が出来ると中々出てこなかったりするのだ。なんなのか。
さすがにあまり深く進むと帰りが厳しいので引き返すべきか考え始める。
とりあえず、前方に見える岩の所まで行ったら引き返そうと決めるとトコトコと歩いていく。
岩に近づき、残り二mくらいの距離になった瞬間、何かを通り抜けたようなそんな違和感を覚える。異常がないか身体をペタペタ、背後を振り返り確認する。しかし何もない。
「なんだ?」
念のため、辺りを警戒するが何も起こらなかった。
気配察知などの探査系スキルがなくともさすがにモンスターが近寄ってくれば分かる!と自負しているセリム。だが、実際には何も起こらず、気のせいか…と思い、引き返そうと岩に背を向けた瞬間だった。
ブゥンという音と共にいきなり拳が飛んできたのだ。
「っ!?」
不意を突かれ多少掠りはしたが大したダメージもなくなんとか回避に成功。新たなスキル"敏捷強化"のおかげで咄嗟に避けることに成功したのだろう。敏捷値が上がっていなければかなり厳しかっただろう。
岩の方を向くとそこには、地面からゴゴゴとでも付きそうな感じの音を立てながら、岩だと思っていたものが動き出していた。
「ゴーレム?」
状況が掴めない中、岩の物体、ゴーレムが襲い掛かってくる。
体長二mの巨体から繰り出されるパンチは当たれば怪我は免れないだろう。
右に避けると魔法を撃ち出す。爆発音を立てるが煙が晴れたそこには無傷のゴーレムが立っていた。
「グオォォ」
雄叫びをあげながらの連続パンチ。幸いスピードが遅いお陰で問題なく回避は出来る。避けでばかりもいられないので、反撃として攻撃するが、かなり固く攻撃が通らず手詰まりだった。
「フー ハァ フー ハァ …かったいな」
深呼吸をし息を整える。
手を前に突き出し魔力を今まで以上に込める。そうすることにより先程よりも巨大な火の玉を作り出し撃ち出す。ボォンっという爆発音にも似た響きを轟ろかせ、飛んでいく火の玉。当たった瞬間、激しい音と共に周囲を赤く染めた。爆発が消えると、モクモクとした煙に包まれた。
そこへセリムは突っ込んでいく。纏衣を全身ではなく腕だけにして。
(強化系スキルのおかげだろうな)
部分纏衣は一か所を集中強化する為に、ただの纏衣と違い身体への負荷が大きくセリムにはまだ出来なかったのである。そもそも、全身強化スキルであり、ピンポイントで強化するものではないのだ。
そのまま一気にゴーレムに突っ込んでいく。生物ーーゴーレムは生物かは不明だがーーは大体が関節が弱点である。脚の関節部分を狙い剣を振り下ろす。
ガァァンッという金属でも切りつけたようた音と、固さ、そして手に返ってくる反動に顔をしかめながらも、ギリギリと力を込めていく。
徐々に岩の身体にヒビが入り、何とか股関節から脚を一本切り落とす事に成功する。だか、その所為で剣が折れてしまった。ゴーレムは再生でもしようというのか、土を吸収し始める。
「させるかっ」
切り落としたゴーレムの脚を掴み、そのまま殴りつける。もはやそこには技などと呼べるものは一切なかった。ただ、再生仕切る前に砕く、その事だけを考え、殴り続けるセリムの姿だけがあった。
ゴーレムを唯ひたすらに殴り砕くことで、仕留めることが出来きた。
今まで戦ってきたなかで、一番の強敵を倒した事で安心し、気が緩んでいたときだった。
「ふむ、まさかこんな子供にゴーレムが倒されるとはね」
感心しているような、子供に倒されて驚いているような声音が響いた。
背中に冷たいものが流れるの感じ、同時に身体が激しく警鐘を鳴らしているのを感じとる。
咄嗟に飛び退き、声の主を視界に収めようと視線を巡らせる。
視線を向けた先、そこにいたのは背中まで届く長き白色の髪をした女性だった。
見た目、二十歳前半といったところか。両肩を大胆に露出し、胸元が開けたTHE魔女と言う感じの黒い服装をしている。
その顔は少年を称賛するように、艶然とした笑みを浮かべている。
エロい。
その言葉がぴったりだと思える程の笑みだ。ただてさえ、服装がセクシーなのに加えて、誘惑するような笑み。エロいと言える色香自体をその身に直接、纏っているかのような感じられた。さらに黒を引き立てる白い髪。黒と白で見事なコントラストが描かれており、美しくも思えてしまう人物だった。
なぜ、こんな人が森にいるのか、とても森などにくる人物には思えない。言うなれば場違いな感じがプンプンする人物に思えた。
(誰だ? いや、それよりもまったく気付けなかった)
「そう怖い顔をしないでもらいたいものね」
そう言った女性の目が怪しく光った。
艶然とした笑みはそのままだとたが、こちらの事を、まるで全て見透かすような眼光。
得体の知れない怖気が走った。逃げるべきか、そもそも逃げられるのかと考えていると、急に今まで感じた事の無い程のとてつもない痛みが身体を襲った。
「グアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
みっともなくも大声で叫び声を上げてしまう。耐えるとか、モンスターが襲ってくるかも…なんて考えは最初からない。
そんな考えを持てないほどの痛みだ。目尻に涙が溜まっていき、苦しげに歪んだ顔を女性に向けながら、セリムは痛みに耐え兼ね意識を手放した。
そうして意識の無くなった脳内に無機質な声のアナウンスだけが響き渡るのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・人工ゴーレム
レベル:40
体力 :2500
魔力 :900
筋力 :2000
敏捷 :700
耐性 :1300
スキル
筋力強化 LV5
体力強化 Lv3
硬化 Lv3
気配遮断 Lv3
気配感知 Lv1
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
切れた息を整えるように、ゆっくりと深呼吸をし、気分を落ち着かせていく。
周辺にはモンスターと思われる死体がいくつも転がっており肉や草などの焦げた匂いが漂っていた。
時間は少し遡り、連携して襲ってきたホブゴブリンを倒した後のことだ。
魔法を手に入れたセリムは、魔法を試すために何かいないかな~とルンルンしながらモンスターを探していた。木の影から出てくるモンスターを見つけると、観察する。
「ホブファイター二匹か。さっそく魔法を試してみるか」
木に身を隠し手を軽く伸ばし、前に突き出す。魔法発動の仕方はホブゴブリンメイジの魂を喰らったことにより理解でき、難なく使うことが出来る。
魂に刻まれた情報全てを喰らい己のものにするスキル。殺さないと発動しないが、喰らった魂の情報を手に入れられるのでかなり使い勝手としては悪くない。
火の玉を創造し突き出した手の平に魔力を集めていく。頭に血が上っていく、それの掌版とでもいえばいいのか、目に見えない力が右手に集まるのが感じられた。
右手に集められた魔力から火の玉が出現し、ホブゴブリンファイターに向って狙いを付けると、撃ち出す。ボゥという音と共に飛んでいった火の玉ははファイターに目掛けて真っ直ぐに進んでいく。
ファイターに当たると、一気に全身に火が伝播し、全身を火だるまに燃やし尽くた。
奇怪な叫び声をあげ火を消そうと暴れまわるも、消すことができず、そのまま息絶えた。隣にいたもう一匹のファイターは驚き、周りをキョロキョロと見渡している。そうして隙が出来たと所を軽く切り付けた。
「ギャッ」
「もっと叫んでくれよ。魔法の練習をしたいからな」
何故こんな嬲るような真似をしているのかと言うと、ファイターの叫び声を聞きつけ、誘き寄せられたモンスターを魔法の実験体にするためであった。
そうして冒頭の場面へと戻る。
「この森にもゴブリン以外いたんだな」
そう言いながら、コボルトの死体を見る。
コボルトとは四足のモンスターで体中に毛が生えている。手には鈍器のような武器を持っており見た目は犬に近いだろう、そんなモンスターだ。
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・コボルド
レベル:16
体力 :248
魔力 :70
筋力 :370
敏捷 :300
耐性 :120
スキル
筋力強化 LV2
敏捷強化 Lv1
嗅覚強化 Lv1
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中々有能なスキルを持っているモンスターだったが、まぁ弱かった…
そしてモンスターを魔法の実験と称して、狩りまくるっているとステータスに変化が表れた。
名前 セリム・ヴェルグ
種族 :人族
年齢 :7歳
レベル :23→26
体力 :320→470
魔力 :240→310
筋力 :390→520
敏捷 :170→280
耐性 :115→230
スキル
神喰 LV2
剣技 LV4→6 up
纏衣 LV6→7 up
筋力強化 LV4→6 up
拳技 LV3→5 up
命中率上昇 Lv3→5 up
体力強化 Lv2 new
敏捷強化 Lv2 new
耐性強化 Lv1 new
火魔法 Lv2 new
魔力強化 Lv1 new
嗅覚強化 Lv1 new
結構増えたが、強力なスキルは中々手に入らない。今のところの悩みだ。下級モンスターばかりしか出ないので、それも仕方ないのだが、もっと強いスキルが欲しい思ってしまう。とはいえ、順調に力を付けられているのだから焦らず行くべきだろう。
散策を再開し見付け次第狩っていく。そうして戦い続けると結構な時間が経っていることに気付いた。ローの所を出たのが、昼過ぎ位だったか。
それから無我夢中で狩りをして、今現在は大体三~四時位だと思う。この世界と言うか、村には時計などないので大体太陽の角度を見て判断するしかないのだ。
大きな街などに行けば時計塔などがあったりするので、正確な時間がわかるとローに教えてもらった。
「まだ時間的には大丈夫かな。もう少し狩っていくとしようか」
そのままモンスターを探す。こうゆう時、モンスターがどこにいるのか分かれば時間を無駄にしなくて済むのに、と愚痴をこぼしながら進む。こうゆう普段は用がないのにいざ、用が出来ると中々出てこなかったりするのだ。なんなのか。
さすがにあまり深く進むと帰りが厳しいので引き返すべきか考え始める。
とりあえず、前方に見える岩の所まで行ったら引き返そうと決めるとトコトコと歩いていく。
岩に近づき、残り二mくらいの距離になった瞬間、何かを通り抜けたようなそんな違和感を覚える。異常がないか身体をペタペタ、背後を振り返り確認する。しかし何もない。
「なんだ?」
念のため、辺りを警戒するが何も起こらなかった。
気配察知などの探査系スキルがなくともさすがにモンスターが近寄ってくれば分かる!と自負しているセリム。だが、実際には何も起こらず、気のせいか…と思い、引き返そうと岩に背を向けた瞬間だった。
ブゥンという音と共にいきなり拳が飛んできたのだ。
「っ!?」
不意を突かれ多少掠りはしたが大したダメージもなくなんとか回避に成功。新たなスキル"敏捷強化"のおかげで咄嗟に避けることに成功したのだろう。敏捷値が上がっていなければかなり厳しかっただろう。
岩の方を向くとそこには、地面からゴゴゴとでも付きそうな感じの音を立てながら、岩だと思っていたものが動き出していた。
「ゴーレム?」
状況が掴めない中、岩の物体、ゴーレムが襲い掛かってくる。
体長二mの巨体から繰り出されるパンチは当たれば怪我は免れないだろう。
右に避けると魔法を撃ち出す。爆発音を立てるが煙が晴れたそこには無傷のゴーレムが立っていた。
「グオォォ」
雄叫びをあげながらの連続パンチ。幸いスピードが遅いお陰で問題なく回避は出来る。避けでばかりもいられないので、反撃として攻撃するが、かなり固く攻撃が通らず手詰まりだった。
「フー ハァ フー ハァ …かったいな」
深呼吸をし息を整える。
手を前に突き出し魔力を今まで以上に込める。そうすることにより先程よりも巨大な火の玉を作り出し撃ち出す。ボォンっという爆発音にも似た響きを轟ろかせ、飛んでいく火の玉。当たった瞬間、激しい音と共に周囲を赤く染めた。爆発が消えると、モクモクとした煙に包まれた。
そこへセリムは突っ込んでいく。纏衣を全身ではなく腕だけにして。
(強化系スキルのおかげだろうな)
部分纏衣は一か所を集中強化する為に、ただの纏衣と違い身体への負荷が大きくセリムにはまだ出来なかったのである。そもそも、全身強化スキルであり、ピンポイントで強化するものではないのだ。
そのまま一気にゴーレムに突っ込んでいく。生物ーーゴーレムは生物かは不明だがーーは大体が関節が弱点である。脚の関節部分を狙い剣を振り下ろす。
ガァァンッという金属でも切りつけたようた音と、固さ、そして手に返ってくる反動に顔をしかめながらも、ギリギリと力を込めていく。
徐々に岩の身体にヒビが入り、何とか股関節から脚を一本切り落とす事に成功する。だか、その所為で剣が折れてしまった。ゴーレムは再生でもしようというのか、土を吸収し始める。
「させるかっ」
切り落としたゴーレムの脚を掴み、そのまま殴りつける。もはやそこには技などと呼べるものは一切なかった。ただ、再生仕切る前に砕く、その事だけを考え、殴り続けるセリムの姿だけがあった。
ゴーレムを唯ひたすらに殴り砕くことで、仕留めることが出来きた。
今まで戦ってきたなかで、一番の強敵を倒した事で安心し、気が緩んでいたときだった。
「ふむ、まさかこんな子供にゴーレムが倒されるとはね」
感心しているような、子供に倒されて驚いているような声音が響いた。
背中に冷たいものが流れるの感じ、同時に身体が激しく警鐘を鳴らしているのを感じとる。
咄嗟に飛び退き、声の主を視界に収めようと視線を巡らせる。
視線を向けた先、そこにいたのは背中まで届く長き白色の髪をした女性だった。
見た目、二十歳前半といったところか。両肩を大胆に露出し、胸元が開けたTHE魔女と言う感じの黒い服装をしている。
その顔は少年を称賛するように、艶然とした笑みを浮かべている。
エロい。
その言葉がぴったりだと思える程の笑みだ。ただてさえ、服装がセクシーなのに加えて、誘惑するような笑み。エロいと言える色香自体をその身に直接、纏っているかのような感じられた。さらに黒を引き立てる白い髪。黒と白で見事なコントラストが描かれており、美しくも思えてしまう人物だった。
なぜ、こんな人が森にいるのか、とても森などにくる人物には思えない。言うなれば場違いな感じがプンプンする人物に思えた。
(誰だ? いや、それよりもまったく気付けなかった)
「そう怖い顔をしないでもらいたいものね」
そう言った女性の目が怪しく光った。
艶然とした笑みはそのままだとたが、こちらの事を、まるで全て見透かすような眼光。
得体の知れない怖気が走った。逃げるべきか、そもそも逃げられるのかと考えていると、急に今まで感じた事の無い程のとてつもない痛みが身体を襲った。
「グアァァァァァァァァァァァァァァァァァァ」
みっともなくも大声で叫び声を上げてしまう。耐えるとか、モンスターが襲ってくるかも…なんて考えは最初からない。
そんな考えを持てないほどの痛みだ。目尻に涙が溜まっていき、苦しげに歪んだ顔を女性に向けながら、セリムは痛みに耐え兼ね意識を手放した。
そうして意識の無くなった脳内に無機質な声のアナウンスだけが響き渡るのだった。
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・人工ゴーレム
レベル:40
体力 :2500
魔力 :900
筋力 :2000
敏捷 :700
耐性 :1300
スキル
筋力強化 LV5
体力強化 Lv3
硬化 Lv3
気配遮断 Lv3
気配感知 Lv1
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