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第一章~転生したけど、女児からでした~
クレア、冒険者ギルドにっ!
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この魔物や盗賊が蔓延るこの世界には、冒険者と呼ばれる者がいる。冒険者ギルドに登録し、依頼をこなして日銭を稼いでいく。時にはダンジョンから一獲千金のマジックアイテムを入手し大金持ちになったり、ドラゴンを討伐して名誉をいただくもの、等々夢のある職業だ。
このアントス王国では、15歳から成人扱いされる。冒険者ギルドには10歳から登録できる。S・A・B・C・D・Eとランク分けされており、討伐や採取、護衛そして指名依頼をこなしながら生活していく。
クレアはまだ4歳のため、登録できない。依頼を受けることはできないが魔物素材をギルドに売りに行く形で日々の空いた時間にいき、売りつける。
「(さて、いくらになるかなぁ)」
とウキウキで向かっていく。ギルドに入ると、大剣を背中につけた男や弓、杖をもった人。横に目を向けるとギルド運営の食堂があり、早くからエールを飲むものや腹ごしらえをするもの、と雑多な雰囲気をしている。
そんな雑多な雰囲気の中でもクレアの存在は、目を引いた。4歳という子供が黒いローブを被り入ってくる。彼らの中には、アーティカ支部常連の冒険者もおり、
「よっ、クレアちゃん。」
そう挨拶してくるのは、食堂で度々ジュースを奢ってくれるおっちゃん、ダイン。ダインはCランクでありながらなにかと世話を焼いてくるもので二つ名が[世話焼きダイン]。
「ダインのおっちゃん、こんちはー」
受付に向かう中、見知った冒険者とちょっとした雑談をしながら空くのを待っていると、
「クレアちゃーん、こっちおいでー」
といつも受付してくれるセレナさんが呼ぶ。
「はーい、今日も多いんだけど、大丈夫ー?」
「大丈夫だよー。じゃあ、解体場にいこっか」
「うん!」
セレナさんに手を繋がれながらギルド裏手にある解体場に着いた。
えぇっと、とりあえず。
「こんにちはー、出していっても大丈夫だよー」
「はーい」
返事をして、収納魔法内にあるカテゴリー[魔物素材]から、ゴブリン、ホーンラビット、フォレストウルフ...etc。
とセレナさんまでも見上げるほどの山盛り魔物素材を出し尽くすと、
「セレナさん、出し終わりましたよー」
「は、はい...」
驚いた様子を見せながらも仕事をこなしていくセレナさんに尊敬の目を送りつつ、解体場のおっちゃんからの「どうしてくれんだこの量」の視線から逃げるように、
「じゃ、じゃあっ、セレナさん。いつもどおりお願いします」
「う、うん。じゃあまたやっておくね」
「ありがとー、セレナさんっっ‼」
私が解体場で出す量は多すぎる反面、新人の解体練習にもなるらしいので諦めてる。
「(お金は貯まるしっ!レベルも上がるし、魔物もいいとこあるじゃんねー)」
冒険者ギルドでの用事を済ませると次は鍛冶屋に向かう。その道中、串焼き屋台があったので、
「おっちゃん、一本ちょーだい」
「あいよっ銅貨3枚ねー」
「はい、これっ」
「まいどありー、んじゃおまけしてもう一本あげるよー」
「わぁー‼ ありがとっおっちゃん!」
両手に串焼きをもった幼女が大通りを闊歩していく姿は、ある種親しまれている。
ーーーーー
ーーー
ー
行きつけの少し古びた鍛冶屋につくと、
「ダンさん、いるー?」
「なんだ、クレアちゃんじゃあねえか。いつものかい?助かるよ」
「いいっていいって。こんなんもって帰れないし、貰ってくれるだけ助かる」
そうしてダンさんと一緒に店の奥に進むと、少し空いた場所に着くと収納魔法内[盗賊・戦利品]の武器防具を一斉に出していく。
「これは、売れるがこっちは溶かすしかねぇな。んじゃ、代金ほいよっ」
「あいっ、毎度ありー、んじゃまた来るねーダンさんっ」
「おうよっ、またな」
「はーい」
盗賊狩りしていると、自然に武器も防具も増えていく、中には硬貨もあったりレアアイテムもある。けどこっちは4歳女児。どう考えても売れないから不良在庫になるかと思ってた。それでフラフラ武器屋を回ってるときにダンさんに出会った。
ダンさんは、ドワーフだ。ダンさんとは契約を結んでいる。余った武器を打ち直していいものはうちの騎士団に卸してもらっている。残りのものは、売るか鋳造用の素材と好きにしていいという契約。
ギルドと鍛冶、用事を済ませると
「(済ませたし、帰ろっかな。)」
そうして相乗り馬車で屋敷まで乗る。それでいかにも遊んできましたっ!って感じの服装に着替えて、屋敷に帰った。
「お嬢様、おかえりなさい。」
「ただいまー、サリー」
クレアの冒険者生活はちょっと異質?
このアントス王国では、15歳から成人扱いされる。冒険者ギルドには10歳から登録できる。S・A・B・C・D・Eとランク分けされており、討伐や採取、護衛そして指名依頼をこなしながら生活していく。
クレアはまだ4歳のため、登録できない。依頼を受けることはできないが魔物素材をギルドに売りに行く形で日々の空いた時間にいき、売りつける。
「(さて、いくらになるかなぁ)」
とウキウキで向かっていく。ギルドに入ると、大剣を背中につけた男や弓、杖をもった人。横に目を向けるとギルド運営の食堂があり、早くからエールを飲むものや腹ごしらえをするもの、と雑多な雰囲気をしている。
そんな雑多な雰囲気の中でもクレアの存在は、目を引いた。4歳という子供が黒いローブを被り入ってくる。彼らの中には、アーティカ支部常連の冒険者もおり、
「よっ、クレアちゃん。」
そう挨拶してくるのは、食堂で度々ジュースを奢ってくれるおっちゃん、ダイン。ダインはCランクでありながらなにかと世話を焼いてくるもので二つ名が[世話焼きダイン]。
「ダインのおっちゃん、こんちはー」
受付に向かう中、見知った冒険者とちょっとした雑談をしながら空くのを待っていると、
「クレアちゃーん、こっちおいでー」
といつも受付してくれるセレナさんが呼ぶ。
「はーい、今日も多いんだけど、大丈夫ー?」
「大丈夫だよー。じゃあ、解体場にいこっか」
「うん!」
セレナさんに手を繋がれながらギルド裏手にある解体場に着いた。
えぇっと、とりあえず。
「こんにちはー、出していっても大丈夫だよー」
「はーい」
返事をして、収納魔法内にあるカテゴリー[魔物素材]から、ゴブリン、ホーンラビット、フォレストウルフ...etc。
とセレナさんまでも見上げるほどの山盛り魔物素材を出し尽くすと、
「セレナさん、出し終わりましたよー」
「は、はい...」
驚いた様子を見せながらも仕事をこなしていくセレナさんに尊敬の目を送りつつ、解体場のおっちゃんからの「どうしてくれんだこの量」の視線から逃げるように、
「じゃ、じゃあっ、セレナさん。いつもどおりお願いします」
「う、うん。じゃあまたやっておくね」
「ありがとー、セレナさんっっ‼」
私が解体場で出す量は多すぎる反面、新人の解体練習にもなるらしいので諦めてる。
「(お金は貯まるしっ!レベルも上がるし、魔物もいいとこあるじゃんねー)」
冒険者ギルドでの用事を済ませると次は鍛冶屋に向かう。その道中、串焼き屋台があったので、
「おっちゃん、一本ちょーだい」
「あいよっ銅貨3枚ねー」
「はい、これっ」
「まいどありー、んじゃおまけしてもう一本あげるよー」
「わぁー‼ ありがとっおっちゃん!」
両手に串焼きをもった幼女が大通りを闊歩していく姿は、ある種親しまれている。
ーーーーー
ーーー
ー
行きつけの少し古びた鍛冶屋につくと、
「ダンさん、いるー?」
「なんだ、クレアちゃんじゃあねえか。いつものかい?助かるよ」
「いいっていいって。こんなんもって帰れないし、貰ってくれるだけ助かる」
そうしてダンさんと一緒に店の奥に進むと、少し空いた場所に着くと収納魔法内[盗賊・戦利品]の武器防具を一斉に出していく。
「これは、売れるがこっちは溶かすしかねぇな。んじゃ、代金ほいよっ」
「あいっ、毎度ありー、んじゃまた来るねーダンさんっ」
「おうよっ、またな」
「はーい」
盗賊狩りしていると、自然に武器も防具も増えていく、中には硬貨もあったりレアアイテムもある。けどこっちは4歳女児。どう考えても売れないから不良在庫になるかと思ってた。それでフラフラ武器屋を回ってるときにダンさんに出会った。
ダンさんは、ドワーフだ。ダンさんとは契約を結んでいる。余った武器を打ち直していいものはうちの騎士団に卸してもらっている。残りのものは、売るか鋳造用の素材と好きにしていいという契約。
ギルドと鍛冶、用事を済ませると
「(済ませたし、帰ろっかな。)」
そうして相乗り馬車で屋敷まで乗る。それでいかにも遊んできましたっ!って感じの服装に着替えて、屋敷に帰った。
「お嬢様、おかえりなさい。」
「ただいまー、サリー」
クレアの冒険者生活はちょっと異質?
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