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ヒマラヤで会った日本人と清水寺へ行く
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店もお盆休みに入り、木曜日から日曜日までの四連休となった。
東京から、会社の夏休みを使って、和彦とインド・リシケシュのヨガアシュラムで会い、ヒマラヤの聖地を一緒に旅した男性が遊びに来た。
北インドのヒマラヤ沿いにあるヨガの町・リシケシュには数多くのアシュラムがあるが、そのうちいくつかは外国人旅行者も受け入れている、言わばツーリスト向けのヨガ体験コースのような雰囲気でヨガを教えてくれる。
そうしたツーリスト向けアシュラムからどんどんインド文化の深みにはまって行く人もいれば、アシュラムを宿代わりに利用するような人もいる。
和彦はリシケシュへ三度訪れ、その都度外国人向けアシュラムに二週間程度滞在、居る間は懸命にヨガや瞑想に取り組んだ。
リシケシュよりもさらにヒマラヤの奥地へ入って行くとヒンドゥーの聖地がいくつかあるが、一年の半分は雪によって道が閉ざされてしまうために行ける時期が限られる。
和彦はリシケシュ二度目の滞在時、北の聖地へ行けそうなタイミングだったので、ローカルバスに乗り込み、山道を上った。
バスには日本人男性がもう一人乗っていた。和彦と同じアシュラムに泊まっていたらしいが、コースの受講はしていなかったようだ。
彼、江坂さんは、中学生位の頃からひどいアトピー性皮膚炎を患い、常に全身血だらけだったが、肉食を止めるとぴたりと治ったことがきっかけで、以後、自然農法やマクロビオティックを学び、自然食品店で働き、農業をやろうとして土地を買おうとしたが、産廃処理場がすぐ近くにできることを知って断念、土地購入資金を旅行資金に変えてインドを旅していた。
アトピーが治った経験から自然療法や精神世界に興味を持ち、グルを探しにインドへ来たことなどを、江坂さんは静かだがしっかりとした意志を感じさせる口調で、語る。
聖地・ガンゴートリーへ辿り着き、江坂さんの話を聴き、彼が持っていた「あるヨギの自叙伝」という本を借りて一気に読んだりして時を過ごした。
彼から聴く様々な精神世界や自然食、自然農法についての話は、和彦の、曖昧模糊としていた、帰国後の生活のビジョンを組み立てるのに、大いに役立った。
江坂さんは今、帰国して、ウェブデザイナーをやっているらしく、それも意外だったが、やはり日本は生きづらく、アメリカへ渡ってデザインやイラストを学びたい、と考えているそうだ。
清水寺を案内して欲しい、と江坂さんから頼まれたが、和彦自身、小学生の頃一度行っただけなので、一緒にお互い初めての観光地を訪ねる雰囲気で地下鉄に乗り、清水寺へ向かった。
清水寺の大舞台から真夏の京都市内の風景をインドで会った日本人二人で見ている。
こうして見ると、京都も緑が多い。
インドのごつごつとした岩と同居する山々の光景とはかなり違った印象で、ゆるやかに広がっていく感じの風景を見ながら、旅について、インドについて、日本について、地球環境について、将来の展望について、語り合う。
日射しが強く暑い日だったが、木々に囲まれた清水の大舞台は京都独特のじめじめした暑さを吸収し、別世界を作り出している。
東京から、会社の夏休みを使って、和彦とインド・リシケシュのヨガアシュラムで会い、ヒマラヤの聖地を一緒に旅した男性が遊びに来た。
北インドのヒマラヤ沿いにあるヨガの町・リシケシュには数多くのアシュラムがあるが、そのうちいくつかは外国人旅行者も受け入れている、言わばツーリスト向けのヨガ体験コースのような雰囲気でヨガを教えてくれる。
そうしたツーリスト向けアシュラムからどんどんインド文化の深みにはまって行く人もいれば、アシュラムを宿代わりに利用するような人もいる。
和彦はリシケシュへ三度訪れ、その都度外国人向けアシュラムに二週間程度滞在、居る間は懸命にヨガや瞑想に取り組んだ。
リシケシュよりもさらにヒマラヤの奥地へ入って行くとヒンドゥーの聖地がいくつかあるが、一年の半分は雪によって道が閉ざされてしまうために行ける時期が限られる。
和彦はリシケシュ二度目の滞在時、北の聖地へ行けそうなタイミングだったので、ローカルバスに乗り込み、山道を上った。
バスには日本人男性がもう一人乗っていた。和彦と同じアシュラムに泊まっていたらしいが、コースの受講はしていなかったようだ。
彼、江坂さんは、中学生位の頃からひどいアトピー性皮膚炎を患い、常に全身血だらけだったが、肉食を止めるとぴたりと治ったことがきっかけで、以後、自然農法やマクロビオティックを学び、自然食品店で働き、農業をやろうとして土地を買おうとしたが、産廃処理場がすぐ近くにできることを知って断念、土地購入資金を旅行資金に変えてインドを旅していた。
アトピーが治った経験から自然療法や精神世界に興味を持ち、グルを探しにインドへ来たことなどを、江坂さんは静かだがしっかりとした意志を感じさせる口調で、語る。
聖地・ガンゴートリーへ辿り着き、江坂さんの話を聴き、彼が持っていた「あるヨギの自叙伝」という本を借りて一気に読んだりして時を過ごした。
彼から聴く様々な精神世界や自然食、自然農法についての話は、和彦の、曖昧模糊としていた、帰国後の生活のビジョンを組み立てるのに、大いに役立った。
江坂さんは今、帰国して、ウェブデザイナーをやっているらしく、それも意外だったが、やはり日本は生きづらく、アメリカへ渡ってデザインやイラストを学びたい、と考えているそうだ。
清水寺を案内して欲しい、と江坂さんから頼まれたが、和彦自身、小学生の頃一度行っただけなので、一緒にお互い初めての観光地を訪ねる雰囲気で地下鉄に乗り、清水寺へ向かった。
清水寺の大舞台から真夏の京都市内の風景をインドで会った日本人二人で見ている。
こうして見ると、京都も緑が多い。
インドのごつごつとした岩と同居する山々の光景とはかなり違った印象で、ゆるやかに広がっていく感じの風景を見ながら、旅について、インドについて、日本について、地球環境について、将来の展望について、語り合う。
日射しが強く暑い日だったが、木々に囲まれた清水の大舞台は京都独特のじめじめした暑さを吸収し、別世界を作り出している。
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