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第39話 マリアンヌの守護獣
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「……あなたたちが最近悪さをしているっていう海賊ね」
じっとりした目線で品定めされるように見られて不快感が募る。マリアンヌは臆することなく頭と思しき男に話しかけた。
「くく、そうさ。俺たちは半端者の集まり。生きるために必要な物資や金をいただいているだけさ」
深緑の長い髪を後ろに束ねた男は、悪びれることなく肩を揺らしている。
「半端者?どういうこと」
「あー?見てわからねぇか?俺たちはトカゲやオオサンショウウオ、カエルといった獣人だ。とはいえ両生類や爬虫類の獣人は亜種と呼ばれてる。獣の国じゃ生きづらいからこうして広い海に出て自由に生きているのさ」
男の言う通り、海賊たちは獣人のシンボルとも言えるふさふさの耳も尻尾も有していない。光沢のある尻尾や立派な水かきは確かにマリアンヌが思い描く獣人の特徴とは乖離している。
「俺たちは獣人でも魚人でもない。つまりは半端者ってわけさ。まともな仕事に就くのも難しい。だからこうして豊かな商人様からご慈悲をいただいてるっつーわけさ!」
可笑そうに額を抑えて笑う姿は演者じみているが、彼らが悪事を働いていることに間違いはないようだ。
マリアンヌは自身が入れられている水槽を拳で叩いてみた。だが、かなり厚みがあるらしくびくともしない。
「あー、無駄だぜ?そのガラスは特注品でな。ゾウでも壊せない代物さ。くくく、さて、どこに売り払ってやろうか…まさか第一号がこんな上物になるなんて嬉しい誤算だぜ」
「……私を売る気なのね」
どうやら海賊たちは商人を襲って荷物を盗むだけでは飽き足らず、人身売買にまで手を出そうとしているようだ。
幸い、マリアンヌを『第一号』と呼称していることから、まだ被害者は出ていないのだろう。
勢いよく飛び上がれば脱出できる深さの水槽であるが、入れられてすぐに蓋を閉じられてしまって脱出は難しそうだ。
「さぁて、お前ら!とっととずらかるぜ!海の王に見つかったらお終いだ!」
「へい!お頭ァ!」
まずい。このままどこか知らない場所に連れて行かれてはシェリルに薬を届けるどころではない。
マリアンヌはドンドン!と水槽を懸命に叩く。だが、全く割れる気配はない。
マリアンヌは叩く手を止めて、そっと水槽に手を添えた。
「がはは!諦めたか?怪我するだけだし大人しくしてな」
「……いえ、少し集中していただけよ。この水槽、ガラスね」
「あー?それがどうかしたかよ」
「ふふ、知っている?ガラスってね、振動に弱いのよ」
「は?なに言って………ぐわぁぁあ!?」
マリアンヌはニコリと優美な笑みを浮かべると、深く息を吸ってカッと口を大きく開いた。マリアンヌの口から放たれた高密度の超音波が辺り一体に反響していく。マリアンヌのエコーロケーションである。
超音波は海賊たちの鼓膜を揺らし、彼らは耳を押さえて悲鳴を上げながらのたうち回っている。
喉の痛みを堪えながら懸命に超音波を水槽にぶつけていると、ビシッ、ビシシッと水槽に大きな亀裂が走った。
「せいっ!」
ヒビ割れた箇所に向かって力一杯鰭を振り下ろすと、バシャア!と水槽の中の水を吹き出しながらガラスが弾けた。流れ出るように脱出したマリアンヌは急いで海へと飛び込もうとした。だが、ふらつきながらも、逃すまいとマリアンヌの腕を頭の男が捉えた。
「く、このアマ……逃してたまるかよ!」
「離しなさい!もうあなたたちは終わりよ!」
マリアンヌがそう叫んだと同時に、船が大きく揺れ、真っ黒で巨大な影が船上を覆った。
「あ?なんだってんだ……うわぁぁあ!?!?」
勢いよく海面から飛び上がったのは、黒く艶やかな体躯で、目と見紛う白い模様を有した海獣――巨大なシャチであった。
船の周りにはいつの間にか十頭近くのシャチに取り囲まれ、シャチたちは代わる代わる船に突進を仕掛けていた。巨大な尾鰭で船を攻撃し、大きな身体で船にぶつかる。船上の海賊たちはいよいよ立つこともままならず、皆悲鳴を上げながら甲板を転がっている。
その隙にマリアンヌは海に飛び込んだ。
シャチたちがマリアンヌの身を案じるように鼻を擦り付けていく。
「ふふ、大丈夫よ。助けてくれてありがとう」
微笑むマリアンヌに、シャチたちは嬉しそうにキュイキュイと鳴いている。
――そう、マリアンヌの守護獣は、『海のギャング』と名高いシャチなのだ。
マリアンヌが先程行ったエコーロケーションには二つの狙いがあった。一つは水槽を破壊すること、そしてもう一つは彼女の守護獣であるシャチたちを呼び集めるためだったのだ。
「さて、悪党退治といきますか」
マリアンヌが勢いよく腕を振ると、シャチたちは一斉に船に襲いかかった。既に船底には穴が空き、甲板から何人もの海賊が海に投げ出されている。
「あっ!あなたたち!食べてはダメよ!きちんと然るべきところに連行させるんだから」
マリアンヌの声に、シャチたちは不服そうに鳴きつつも鼻先で海賊たちを突いている。その度にか細い悲鳴が上がり、海賊たちは必死に木の板に縋りついている。
間も無く船は沈み、海賊たちは一ヶ所に追いやられて肩を寄せ合い震えている。その周りをシャチたちが逃がさないぞと言わんばかりに周遊している。
「マリアンヌ!」
「あら、アンドレ!久しぶりね!」
その時、慌てた様子で海面に現れたのは幼馴染のアンドレだった。アンドレはこう見えて海洋保安部隊に所属しているため、海賊の出現の知らせを受けてやってきたのだろう。
「マリアンヌ、ひ、久しぶりだな。相変わらず可愛……」
「あなたが来たなら安心ね!あとは任せるわ!私は用事があるから行くわね!」
「え、ちょ!マリアンヌ!?」
久々の再開に頬を染めるアンドレに対し、とんだタイムロスだとばかりに泳ぎ始めたマリアンヌは、あっという間に小さくなっていく。
「そんなあ……」
後に残されたアンドレを慰めるように、一匹のシャチがペロリとアンドレの頬を舐めたのだった。
じっとりした目線で品定めされるように見られて不快感が募る。マリアンヌは臆することなく頭と思しき男に話しかけた。
「くく、そうさ。俺たちは半端者の集まり。生きるために必要な物資や金をいただいているだけさ」
深緑の長い髪を後ろに束ねた男は、悪びれることなく肩を揺らしている。
「半端者?どういうこと」
「あー?見てわからねぇか?俺たちはトカゲやオオサンショウウオ、カエルといった獣人だ。とはいえ両生類や爬虫類の獣人は亜種と呼ばれてる。獣の国じゃ生きづらいからこうして広い海に出て自由に生きているのさ」
男の言う通り、海賊たちは獣人のシンボルとも言えるふさふさの耳も尻尾も有していない。光沢のある尻尾や立派な水かきは確かにマリアンヌが思い描く獣人の特徴とは乖離している。
「俺たちは獣人でも魚人でもない。つまりは半端者ってわけさ。まともな仕事に就くのも難しい。だからこうして豊かな商人様からご慈悲をいただいてるっつーわけさ!」
可笑そうに額を抑えて笑う姿は演者じみているが、彼らが悪事を働いていることに間違いはないようだ。
マリアンヌは自身が入れられている水槽を拳で叩いてみた。だが、かなり厚みがあるらしくびくともしない。
「あー、無駄だぜ?そのガラスは特注品でな。ゾウでも壊せない代物さ。くくく、さて、どこに売り払ってやろうか…まさか第一号がこんな上物になるなんて嬉しい誤算だぜ」
「……私を売る気なのね」
どうやら海賊たちは商人を襲って荷物を盗むだけでは飽き足らず、人身売買にまで手を出そうとしているようだ。
幸い、マリアンヌを『第一号』と呼称していることから、まだ被害者は出ていないのだろう。
勢いよく飛び上がれば脱出できる深さの水槽であるが、入れられてすぐに蓋を閉じられてしまって脱出は難しそうだ。
「さぁて、お前ら!とっととずらかるぜ!海の王に見つかったらお終いだ!」
「へい!お頭ァ!」
まずい。このままどこか知らない場所に連れて行かれてはシェリルに薬を届けるどころではない。
マリアンヌはドンドン!と水槽を懸命に叩く。だが、全く割れる気配はない。
マリアンヌは叩く手を止めて、そっと水槽に手を添えた。
「がはは!諦めたか?怪我するだけだし大人しくしてな」
「……いえ、少し集中していただけよ。この水槽、ガラスね」
「あー?それがどうかしたかよ」
「ふふ、知っている?ガラスってね、振動に弱いのよ」
「は?なに言って………ぐわぁぁあ!?」
マリアンヌはニコリと優美な笑みを浮かべると、深く息を吸ってカッと口を大きく開いた。マリアンヌの口から放たれた高密度の超音波が辺り一体に反響していく。マリアンヌのエコーロケーションである。
超音波は海賊たちの鼓膜を揺らし、彼らは耳を押さえて悲鳴を上げながらのたうち回っている。
喉の痛みを堪えながら懸命に超音波を水槽にぶつけていると、ビシッ、ビシシッと水槽に大きな亀裂が走った。
「せいっ!」
ヒビ割れた箇所に向かって力一杯鰭を振り下ろすと、バシャア!と水槽の中の水を吹き出しながらガラスが弾けた。流れ出るように脱出したマリアンヌは急いで海へと飛び込もうとした。だが、ふらつきながらも、逃すまいとマリアンヌの腕を頭の男が捉えた。
「く、このアマ……逃してたまるかよ!」
「離しなさい!もうあなたたちは終わりよ!」
マリアンヌがそう叫んだと同時に、船が大きく揺れ、真っ黒で巨大な影が船上を覆った。
「あ?なんだってんだ……うわぁぁあ!?!?」
勢いよく海面から飛び上がったのは、黒く艶やかな体躯で、目と見紛う白い模様を有した海獣――巨大なシャチであった。
船の周りにはいつの間にか十頭近くのシャチに取り囲まれ、シャチたちは代わる代わる船に突進を仕掛けていた。巨大な尾鰭で船を攻撃し、大きな身体で船にぶつかる。船上の海賊たちはいよいよ立つこともままならず、皆悲鳴を上げながら甲板を転がっている。
その隙にマリアンヌは海に飛び込んだ。
シャチたちがマリアンヌの身を案じるように鼻を擦り付けていく。
「ふふ、大丈夫よ。助けてくれてありがとう」
微笑むマリアンヌに、シャチたちは嬉しそうにキュイキュイと鳴いている。
――そう、マリアンヌの守護獣は、『海のギャング』と名高いシャチなのだ。
マリアンヌが先程行ったエコーロケーションには二つの狙いがあった。一つは水槽を破壊すること、そしてもう一つは彼女の守護獣であるシャチたちを呼び集めるためだったのだ。
「さて、悪党退治といきますか」
マリアンヌが勢いよく腕を振ると、シャチたちは一斉に船に襲いかかった。既に船底には穴が空き、甲板から何人もの海賊が海に投げ出されている。
「あっ!あなたたち!食べてはダメよ!きちんと然るべきところに連行させるんだから」
マリアンヌの声に、シャチたちは不服そうに鳴きつつも鼻先で海賊たちを突いている。その度にか細い悲鳴が上がり、海賊たちは必死に木の板に縋りついている。
間も無く船は沈み、海賊たちは一ヶ所に追いやられて肩を寄せ合い震えている。その周りをシャチたちが逃がさないぞと言わんばかりに周遊している。
「マリアンヌ!」
「あら、アンドレ!久しぶりね!」
その時、慌てた様子で海面に現れたのは幼馴染のアンドレだった。アンドレはこう見えて海洋保安部隊に所属しているため、海賊の出現の知らせを受けてやってきたのだろう。
「マリアンヌ、ひ、久しぶりだな。相変わらず可愛……」
「あなたが来たなら安心ね!あとは任せるわ!私は用事があるから行くわね!」
「え、ちょ!マリアンヌ!?」
久々の再開に頬を染めるアンドレに対し、とんだタイムロスだとばかりに泳ぎ始めたマリアンヌは、あっという間に小さくなっていく。
「そんなあ……」
後に残されたアンドレを慰めるように、一匹のシャチがペロリとアンドレの頬を舐めたのだった。
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