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第35話 シェリルの憂鬱
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翌朝、昨晩のことが悶々と頭に残って寝付きが悪かったマリアンヌは、身支度を整えながら、ふわぁと欠伸をした。
「あら、マリアンヌ様。寝不足ですか?珍しいですね」
「え、ええ…ちょっとね」
マリアンヌの髪を整えながら、テディがくすくすと笑う。いつも早寝早起きで睡眠の質も良好なマリアンヌが寝不足というのは確かに珍しいことである。
その原因はもちろん昨夜の来訪者であるのだが――
別れ際、月明かりの下で妖艶に微笑んだラルフの表情を思い出し、マリアンヌの身体はカアッと熱を帯びる。
(何かしら、このムズムズした気持ちは……まったく、ラルフ様ったらご自身の魅力を理解していらっしゃるのかしら?誰でもあんなことされたら眠れなくなるに決まっているのに!)
ぷりぷり怒ってみるものの、ラルフと久々に話ができた喜びが大きく、マリアンヌの胸中は細波が立ちつつもほっこりと温かかった。
「さて、今日は何をして過ごそうかしら?」
身支度を手伝ってくれたテディにお礼を言うと、マリアンヌはうーんと悩ましげに顎に指を当てた。
昨日は学園へ、一昨日は港に出かけた。
連日テディを連れ回すのも申し訳がないし、今日は大人しく部屋で読書でもしようかと考えていた時、コンコンと控えめに扉がノックされた。
「マリンちゃん、いる?」
その声の主にすぐに思い当たったマリアンヌは、パァッと笑顔を弾けさせて扉へと飛んでいった。
「ええ!いらっしゃい、シェリル。なんだか久しぶりね」
扉をあけると、両腕を後ろに回してモジモジ恥ずかしそうにしているシェリルが立っていた。ぴくぴくと垂れた耳が動いており、マリアンヌは心臓をぎゅっと鷲掴みにされる。
「んぐぅ…相変わらず可愛いの塊ね…さあ、入って頂戴。テディ、お茶の用意を頼める?」
「もちろんです。すぐにご用意いたします」
シェリルを部屋に招き入れたマリアンヌは、ソファにシェリルを座らせてすぐ隣に腰掛けた。
「えへへ、会いたかった!」
「きゅーーーんっ!!」
シェリルはふわっと花のように微笑むと、マリアンヌの腰にギューっと抱きついて来た。マリアンヌは危うく意識を持っていかれるところであったが、なんとか平静を取り戻してシェリルの頭をなでなでした。シェリルも嬉しそうに目を細めている。
最近はシェリルとのお茶会も控えられ、王家との食事会にもお呼ばれされていないので、こうして一緒に過ごすのは本当に久しぶりである。
「元気にしていた?身体の調子はどう?無理はしていない?」
「うん……」
矢継ぎ早なマリアンヌの問いかけに、煮え切らない返事をするシェリル。ふっとその表情に影が落ちて長いまつ毛が物憂げに伏される。
「あのね、私……ちょっぴり困っているの。シャーロットお姉様がいっぱいお菓子やお茶を持って来てくれて、お茶会をすることもあるのだけど、聞かれるのはお兄様のことばかりで…仲良くしましょうって言ってくれるけど、私のことにはなんの興味もないみたい」
「まあ…そうなの…あなたはこんなに愛らしいのに」
「マリンちゃんはいつも私のことを聞いてくれるし心配もしてくれる!私、マリンちゃんがお兄様と……ううん、なんでもない」
「?」
シェリルは訴えるような顔でマリアンヌを見上げたが、最後には言葉を濁してしまった。
はぁ、とため息をつくシェリルはどこか疲れて見える。
「ねぇ、本当に体調に変わりはないの?少しクマもできているわ…ああ、ご飯はしっかり食べている?」
「ふふふ、マリンちゃんお母様みたい。お薬さえ飲んでいれば発作も起きないし、大丈夫よ。あっ!お薬といえば…」
ふと何かを思い出したのか、両手を合わせたシェリルが楽しそうにふふふと微笑んだ。
「あのね、私のお薬、実はリェン国から輸入している特別な物なのだけれど、そろそろ商人の定期訪問があるの!そこで注文していたお薬を届けてもらうのだけど、色々リェン国の珍しい特産品も持って来てくれて王宮に露店が出るから、マリンちゃんもお買い物を楽しめると思うわ!」
「リェン国…それは素敵ね!」
リェン国は山と海に囲まれた緑あふれる国である。独特の気候で育つ薬草が有名で、医療や薬学の先進国だと本で読んだことがある。
獣王国からだと幾つもの山を越えねばならず、十日はかかる道のりだと聞いた。海路でも入り組んだ危険な海域を避けて航行するので同じぐらいかかるらしい。
「商人たちは船で来るの?」
山を越えるよりは幾分か楽であろうかと考えながら尋ねると、シェリルは悲しげに首を振った。
「いいえ、山を越えてくるの。最近は遠洋で海賊?が出るらしくて…リェン国からの船はほとんど取りやめられているの」
「海賊っ!?」
そんな話は初耳である。海の平和は我がシーウッド海王国が守っており、密猟者や海賊といった不届者の対応もつつがなく行われているはずなのに……
解せぬマリアンヌがシェリルから詳しく聞いた話によると、海賊と思しき集団が現れたのはここ数ヶ月のことで、問題視され始めたのも本当に最近なのだとか。
(まだお父様は海賊の動きを掴みきれていないのかしら?野放しにはしておけないわね)
海賊は貨物船ばかりを狙い、食べ物や金目のものを奪ってあっという間に姿を消すらしく、どこに身を隠しているかも分からないようだ。幸いにも人的被害はないらしいが、いつ何が起きてもおかしくない。
(すぐにお父様に知らせなくては)
マリアンヌは険しい顔で窓の外に視線を向ける。空には獣王国では珍しいほど厚く真っ黒な雲が広がり始めていた。
「あら、マリアンヌ様。寝不足ですか?珍しいですね」
「え、ええ…ちょっとね」
マリアンヌの髪を整えながら、テディがくすくすと笑う。いつも早寝早起きで睡眠の質も良好なマリアンヌが寝不足というのは確かに珍しいことである。
その原因はもちろん昨夜の来訪者であるのだが――
別れ際、月明かりの下で妖艶に微笑んだラルフの表情を思い出し、マリアンヌの身体はカアッと熱を帯びる。
(何かしら、このムズムズした気持ちは……まったく、ラルフ様ったらご自身の魅力を理解していらっしゃるのかしら?誰でもあんなことされたら眠れなくなるに決まっているのに!)
ぷりぷり怒ってみるものの、ラルフと久々に話ができた喜びが大きく、マリアンヌの胸中は細波が立ちつつもほっこりと温かかった。
「さて、今日は何をして過ごそうかしら?」
身支度を手伝ってくれたテディにお礼を言うと、マリアンヌはうーんと悩ましげに顎に指を当てた。
昨日は学園へ、一昨日は港に出かけた。
連日テディを連れ回すのも申し訳がないし、今日は大人しく部屋で読書でもしようかと考えていた時、コンコンと控えめに扉がノックされた。
「マリンちゃん、いる?」
その声の主にすぐに思い当たったマリアンヌは、パァッと笑顔を弾けさせて扉へと飛んでいった。
「ええ!いらっしゃい、シェリル。なんだか久しぶりね」
扉をあけると、両腕を後ろに回してモジモジ恥ずかしそうにしているシェリルが立っていた。ぴくぴくと垂れた耳が動いており、マリアンヌは心臓をぎゅっと鷲掴みにされる。
「んぐぅ…相変わらず可愛いの塊ね…さあ、入って頂戴。テディ、お茶の用意を頼める?」
「もちろんです。すぐにご用意いたします」
シェリルを部屋に招き入れたマリアンヌは、ソファにシェリルを座らせてすぐ隣に腰掛けた。
「えへへ、会いたかった!」
「きゅーーーんっ!!」
シェリルはふわっと花のように微笑むと、マリアンヌの腰にギューっと抱きついて来た。マリアンヌは危うく意識を持っていかれるところであったが、なんとか平静を取り戻してシェリルの頭をなでなでした。シェリルも嬉しそうに目を細めている。
最近はシェリルとのお茶会も控えられ、王家との食事会にもお呼ばれされていないので、こうして一緒に過ごすのは本当に久しぶりである。
「元気にしていた?身体の調子はどう?無理はしていない?」
「うん……」
矢継ぎ早なマリアンヌの問いかけに、煮え切らない返事をするシェリル。ふっとその表情に影が落ちて長いまつ毛が物憂げに伏される。
「あのね、私……ちょっぴり困っているの。シャーロットお姉様がいっぱいお菓子やお茶を持って来てくれて、お茶会をすることもあるのだけど、聞かれるのはお兄様のことばかりで…仲良くしましょうって言ってくれるけど、私のことにはなんの興味もないみたい」
「まあ…そうなの…あなたはこんなに愛らしいのに」
「マリンちゃんはいつも私のことを聞いてくれるし心配もしてくれる!私、マリンちゃんがお兄様と……ううん、なんでもない」
「?」
シェリルは訴えるような顔でマリアンヌを見上げたが、最後には言葉を濁してしまった。
はぁ、とため息をつくシェリルはどこか疲れて見える。
「ねぇ、本当に体調に変わりはないの?少しクマもできているわ…ああ、ご飯はしっかり食べている?」
「ふふふ、マリンちゃんお母様みたい。お薬さえ飲んでいれば発作も起きないし、大丈夫よ。あっ!お薬といえば…」
ふと何かを思い出したのか、両手を合わせたシェリルが楽しそうにふふふと微笑んだ。
「あのね、私のお薬、実はリェン国から輸入している特別な物なのだけれど、そろそろ商人の定期訪問があるの!そこで注文していたお薬を届けてもらうのだけど、色々リェン国の珍しい特産品も持って来てくれて王宮に露店が出るから、マリンちゃんもお買い物を楽しめると思うわ!」
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獣王国からだと幾つもの山を越えねばならず、十日はかかる道のりだと聞いた。海路でも入り組んだ危険な海域を避けて航行するので同じぐらいかかるらしい。
「商人たちは船で来るの?」
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「いいえ、山を越えてくるの。最近は遠洋で海賊?が出るらしくて…リェン国からの船はほとんど取りやめられているの」
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そんな話は初耳である。海の平和は我がシーウッド海王国が守っており、密猟者や海賊といった不届者の対応もつつがなく行われているはずなのに……
解せぬマリアンヌがシェリルから詳しく聞いた話によると、海賊と思しき集団が現れたのはここ数ヶ月のことで、問題視され始めたのも本当に最近なのだとか。
(まだお父様は海賊の動きを掴みきれていないのかしら?野放しにはしておけないわね)
海賊は貨物船ばかりを狙い、食べ物や金目のものを奪ってあっという間に姿を消すらしく、どこに身を隠しているかも分からないようだ。幸いにも人的被害はないらしいが、いつ何が起きてもおかしくない。
(すぐにお父様に知らせなくては)
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