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第14話 あなたの守護獣は?
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マリアンヌがザバン獣王国へ乗り込んで早くも一週間が経過した。
マリアンヌはシェリルと知り合って以降、たまにお茶に誘われるようになった。断る理由は皆無なので、喜んで出席している。
シェリルは八歳で、幼い頃から身体が弱いこともあり、両親や兄であるラルフからそれはそれは大事に育てられている。だが、身体が弱いため、勝手に街に出ることは禁じられている。シェリルも家族思いのいい子であるが、家族があまりに過保護すぎて時折息苦しくなるのだとか。そんな時はこっそり部屋を抜け出して王宮の中を散策しているらしい。マリアンヌはお茶会だけでなく、王宮内の散歩にもたまに付き合うようになった。
シェリルは海王国の話を聞きたがったため、マリアンヌは母国の魅力を存分に語って聞かせた。大好きな海底の国のことを語っていると、帰って家族に会いたいなと思うこともあるが、マリアンヌには大きな野望があるため、それを果たすまでは帰るつもりはない。
そして今日もおやつの時間どき、テディを介して誘いを受けたマリアンヌはスキップをしながらシェリルの自室のテラスにやって来た。既にテラスには様々なお菓子と紅茶が用意されており、ニコニコ笑顔のシェリルが迎えてくれた。
マリアンヌは挨拶を済ませてシェリルの対面に腰掛けた。シェリルのメイドであるマリィが素早く紅茶の用意をしてくれる。マリィは真っ白でピンと立ったうさ耳を有しており、小柄でこれまた愛らしい。細やかな気配りが効く優秀なメイドだ。王宮に仕えるメイドたちはみんな可愛いの塊で、ここは天国か?と思わずにはいられない。ちなみに片っ端から「お耳を少し触らせていただいてもかまいませんか?」「ご慈悲を!お恵みを!」と声をかけて回ったが、一様に答えはノーだった。
シェリル曰く、『獣人は耳が弱点な人が多いから、誰かに触られるのは苦手なの』ということだ。マリアンヌはもっともっと獣人のみんなと気安い仲となり、いつかふわふわもふもふをたーっぷり堪能させてもらおうと長期戦を覚悟した。
獣王国で採れた新鮮な果物で作られたドライフルーツを沈めた紅茶を口に含むと、ふわりと甘い香りが鼻腔をくすぐる。底に沈んだフルーツをスプーンで掬って口に含み、歯を立てると優しい甘みが口いっぱいに広がりたまらない。
紅茶を存分に味わってからソーサーへカップを戻す。それからマリアンヌはずっと聞きたかったことをシェリルに尋ねた。
「ねぇ、シェリルはウサギの加護を受けているのよね?」
「うん、そうだよ!私はロップイヤーの加護を受けてるの。ジャンプ力とダッシュ力が人より優れてるらしいんだけど、この身体だからあんまり無茶はできなくて…」
「そう、とても素敵な加護を受けているのね。成長して身体が大きくなれば、きっと今より身体も強くなって色んなところに行けるようになるわよ」
「本当?」
「ええ、きっと」
嬉しそうに目を細めるシェリルの耳は、ピクピク跳ねるように揺れている。可愛い。
ちなみにシェリルにも耳を触らせて欲しいとお願いしてみたが、耳を触られるのはくすぐったくて苦手だからダメだと断られてしまった。無念。
「テディは熊の加護でしょうし、マリィもウサギよね?シェリルのお兄様…ラルフ殿下は何の加護を受けていらっしゃるの?」
濃いグレーのピンと尖った耳に鋭い眼光からして、肉食獣の加護を受けていると踏んでいるが、図鑑での知識しかないマリアンヌにはそれ以上絞り込むことは難しかった。
マリアンヌの問いに、シェリルはにこやかに答えてくれた。
「お兄さまはオオカミの加護を受けているの!嗅覚も危機察知能力もずば抜けているの!足の速さも獣王国では一番なんだから!」
大好きな兄の魅力を自慢げに語る姿は抱きしめたくなるほどに愛らしい。マリアンヌは無意識のうちにシェリルに手を伸ばしかけていたが、ハッと我に返ると頭を左右に振って冷静さを取り戻す。
(ああ、もふもふふわふわなお耳を触りたい…いっぱい抱きしめてスリスリしたいわ…)
邪な感情が心の中でむくむくと育っていく。早くこの手にもふもふの感触を味わいたいものだ。
マリアンヌが心の内の衝動を収め、話の流れはそのままシェリルの家族のことへと移って行った。
「そういえば、もう獣王国に来て一週間が経ちますが、未だに国王陛下に謁見できておりませんわ…」
「うん、お父さまは忙しいから…それに最近はザバンの港によく行ってるみたいなの。何かトラブルがあったのかなあ…」
シェリルも父の多忙さは心配の種らしく、俯いた拍子にふさふさのまつ毛が儚げに揺れた。
「お父さまはライオンの加護を受けていて、とっても強くてかっこいいの!私、お父さまのこと大好き!」
「まあぁ…私はそんなシェリルが大好きよ!」
「えっ、えへへ。私もマリンちゃん大好き…!」
「きゅーん!」
シェリルにハートを射抜かれるのは何度目か分からない。マリアンヌは胸を抑えながら考えを巡らせる。
(ライオンの加護…国王に相応しい雄々しい獣ですわね。はぁ、きっと強靭な肉体で筋肉質な凛々しい王に違いないわ…!)
不思議とこの王宮には王の肖像画の類は飾られていないため、マリアンヌは獣人の王がどんな人物なのか全く知らない。
(港…私もそろそろ家族に無事だと連絡しなくてはならないわね。ちょうどいいわ、明日にでも港に行ってみましょう)
マリアンヌはお茶会がお開きになった後、テディにラルフへの言伝を頼んだ。勝手に外に出ては叱られるので、念のため報告を入れたのだが、テディが持ち帰った返答は「俺も行く」というものだった。この王子殿下も中々心配性ねと微笑みつつ、二度目の外出に浮き足立つマリアンヌであった。
◇◇◇
「あっ、マリンちゃんの守護獣を聞くの忘れてた」
その日の晩、布団に潜りながらシェリルが思い出したように呟いた。マリアンヌが来てからというもの、シェリルの日々は多彩に色づいていた。
イルカかな、ジュゴンかな、それともマナフィ?
考え得るマリアンヌに相応しい海洋獣を想像しながら、シェリルは夢の中へと落ちて行った。マリアンヌに手を引かれながら、色んな魚や海洋獣と一緒に大海原を遊泳する夢を見た。
マリアンヌはシェリルと知り合って以降、たまにお茶に誘われるようになった。断る理由は皆無なので、喜んで出席している。
シェリルは八歳で、幼い頃から身体が弱いこともあり、両親や兄であるラルフからそれはそれは大事に育てられている。だが、身体が弱いため、勝手に街に出ることは禁じられている。シェリルも家族思いのいい子であるが、家族があまりに過保護すぎて時折息苦しくなるのだとか。そんな時はこっそり部屋を抜け出して王宮の中を散策しているらしい。マリアンヌはお茶会だけでなく、王宮内の散歩にもたまに付き合うようになった。
シェリルは海王国の話を聞きたがったため、マリアンヌは母国の魅力を存分に語って聞かせた。大好きな海底の国のことを語っていると、帰って家族に会いたいなと思うこともあるが、マリアンヌには大きな野望があるため、それを果たすまでは帰るつもりはない。
そして今日もおやつの時間どき、テディを介して誘いを受けたマリアンヌはスキップをしながらシェリルの自室のテラスにやって来た。既にテラスには様々なお菓子と紅茶が用意されており、ニコニコ笑顔のシェリルが迎えてくれた。
マリアンヌは挨拶を済ませてシェリルの対面に腰掛けた。シェリルのメイドであるマリィが素早く紅茶の用意をしてくれる。マリィは真っ白でピンと立ったうさ耳を有しており、小柄でこれまた愛らしい。細やかな気配りが効く優秀なメイドだ。王宮に仕えるメイドたちはみんな可愛いの塊で、ここは天国か?と思わずにはいられない。ちなみに片っ端から「お耳を少し触らせていただいてもかまいませんか?」「ご慈悲を!お恵みを!」と声をかけて回ったが、一様に答えはノーだった。
シェリル曰く、『獣人は耳が弱点な人が多いから、誰かに触られるのは苦手なの』ということだ。マリアンヌはもっともっと獣人のみんなと気安い仲となり、いつかふわふわもふもふをたーっぷり堪能させてもらおうと長期戦を覚悟した。
獣王国で採れた新鮮な果物で作られたドライフルーツを沈めた紅茶を口に含むと、ふわりと甘い香りが鼻腔をくすぐる。底に沈んだフルーツをスプーンで掬って口に含み、歯を立てると優しい甘みが口いっぱいに広がりたまらない。
紅茶を存分に味わってからソーサーへカップを戻す。それからマリアンヌはずっと聞きたかったことをシェリルに尋ねた。
「ねぇ、シェリルはウサギの加護を受けているのよね?」
「うん、そうだよ!私はロップイヤーの加護を受けてるの。ジャンプ力とダッシュ力が人より優れてるらしいんだけど、この身体だからあんまり無茶はできなくて…」
「そう、とても素敵な加護を受けているのね。成長して身体が大きくなれば、きっと今より身体も強くなって色んなところに行けるようになるわよ」
「本当?」
「ええ、きっと」
嬉しそうに目を細めるシェリルの耳は、ピクピク跳ねるように揺れている。可愛い。
ちなみにシェリルにも耳を触らせて欲しいとお願いしてみたが、耳を触られるのはくすぐったくて苦手だからダメだと断られてしまった。無念。
「テディは熊の加護でしょうし、マリィもウサギよね?シェリルのお兄様…ラルフ殿下は何の加護を受けていらっしゃるの?」
濃いグレーのピンと尖った耳に鋭い眼光からして、肉食獣の加護を受けていると踏んでいるが、図鑑での知識しかないマリアンヌにはそれ以上絞り込むことは難しかった。
マリアンヌの問いに、シェリルはにこやかに答えてくれた。
「お兄さまはオオカミの加護を受けているの!嗅覚も危機察知能力もずば抜けているの!足の速さも獣王国では一番なんだから!」
大好きな兄の魅力を自慢げに語る姿は抱きしめたくなるほどに愛らしい。マリアンヌは無意識のうちにシェリルに手を伸ばしかけていたが、ハッと我に返ると頭を左右に振って冷静さを取り戻す。
(ああ、もふもふふわふわなお耳を触りたい…いっぱい抱きしめてスリスリしたいわ…)
邪な感情が心の中でむくむくと育っていく。早くこの手にもふもふの感触を味わいたいものだ。
マリアンヌが心の内の衝動を収め、話の流れはそのままシェリルの家族のことへと移って行った。
「そういえば、もう獣王国に来て一週間が経ちますが、未だに国王陛下に謁見できておりませんわ…」
「うん、お父さまは忙しいから…それに最近はザバンの港によく行ってるみたいなの。何かトラブルがあったのかなあ…」
シェリルも父の多忙さは心配の種らしく、俯いた拍子にふさふさのまつ毛が儚げに揺れた。
「お父さまはライオンの加護を受けていて、とっても強くてかっこいいの!私、お父さまのこと大好き!」
「まあぁ…私はそんなシェリルが大好きよ!」
「えっ、えへへ。私もマリンちゃん大好き…!」
「きゅーん!」
シェリルにハートを射抜かれるのは何度目か分からない。マリアンヌは胸を抑えながら考えを巡らせる。
(ライオンの加護…国王に相応しい雄々しい獣ですわね。はぁ、きっと強靭な肉体で筋肉質な凛々しい王に違いないわ…!)
不思議とこの王宮には王の肖像画の類は飾られていないため、マリアンヌは獣人の王がどんな人物なのか全く知らない。
(港…私もそろそろ家族に無事だと連絡しなくてはならないわね。ちょうどいいわ、明日にでも港に行ってみましょう)
マリアンヌはお茶会がお開きになった後、テディにラルフへの言伝を頼んだ。勝手に外に出ては叱られるので、念のため報告を入れたのだが、テディが持ち帰った返答は「俺も行く」というものだった。この王子殿下も中々心配性ねと微笑みつつ、二度目の外出に浮き足立つマリアンヌであった。
◇◇◇
「あっ、マリンちゃんの守護獣を聞くの忘れてた」
その日の晩、布団に潜りながらシェリルが思い出したように呟いた。マリアンヌが来てからというもの、シェリルの日々は多彩に色づいていた。
イルカかな、ジュゴンかな、それともマナフィ?
考え得るマリアンヌに相応しい海洋獣を想像しながら、シェリルは夢の中へと落ちて行った。マリアンヌに手を引かれながら、色んな魚や海洋獣と一緒に大海原を遊泳する夢を見た。
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