30 / 62
第六話 ルイ様と離れて過ごす一日 2
しおりを挟む
お姉様について辿り着いたのは、広いクローゼットルームだった。ミーシャお姉様が管理を一任されているお部屋である。
「うわあ……いつ来ても圧巻ですね」
「そうでしょお? この城の衣装は全部この部屋で管理しているのよ」
そう言って得意げに胸を張るミーシャお姉様。その拍子に、ぽよんと柔らかそうな双丘が揺れる。羨ましい。
「さて! 改めて採寸するわよお」
「え? 採寸?」
この部屋に連れてこられた理由を知らされていないので、一体ミーシャお姉様が何をしようとしているのか皆目見当がつかない。
首を傾げる私に対し、ミーシャお姉様は得意げな顔をしている。
「このミーシャ様がアリエッタちゃんの普段着からドレスまでいっぱい作っちゃうわよお!」
「えええっ!?」
驚き固まる私をよそに、ミーシャお姉様は手際よく私の体にメジャーを巻き付けていく。
「ええっとお、バストが――」
「おぎゃあああ! 口にしないでください!」
ミーシャお姉様と比べて貧相なものなので数値化しないでいただきたい。
「あら、程よいサイズで形も綺麗だし素敵だと思うわよお? みんな違ってみんないいのよ」
「うう……私もお姉たまみたいにナイスバディになりたい人生でした」
なんてことを言いながら採寸を終え、次にデザインに取り掛かる。
「私、普段は制服で十分ですよ?」
「ダメよお! ちょっとしたお出かけ着もないんじゃデートもできやしないわ!」
「で、デート……予定がございません」
まるで縁がない言葉に、頬がひくひく痙攣する。一方のミーシャお姉様は、ニヤニヤとニヤける口元を隠す素振りもない。
「あらあ、ついこの間、ルイス様と夜の湖デートをしていた子が何を言っているのかしらあ」
「えっ⁉︎ あ、あれはデートではなく……!」
思いがけないことを言われてギョッと目を剥いてしまう。
月光に浮かび上がる麗しいルイ様が脳裏で悩殺スマイルを向けてくる。んぎゃわいいい! 記憶だけで昇天しそう!
「んふふ。初心なんだから。ルイス様も大変ねえ」
「ええ?」
限りなく楽しそうに鼻歌を歌い始めたミーシャお姉様に、それ以上否定する気力も湧かずに提案されるがままにデザインに目を通していく。百枚ほどのデザインの中から、清楚で動きやすそうな膝丈のワンピース、冬期に向けての毛皮のコート、そしてエンパイアラインのドレスをお願いした。ドレスは私の瞳の色と同じアメジスト色にするのだとミーシャお姉様は息巻いている。
「やっぱりドレスはエンパイアラインが似合うと思ったのよお。アリエッタちゃんにいつかドレスを贈りたいと思って、密かに用意していたものがあるの。今日中に仕上げをしちゃうから夜にルイス様にお披露目しましょう!」
「ええっ⁉︎ そ、そんな急に⁉︎」
ドレスなんて数日で仕上がるものではないだろうし、気長に待とうと思っていたら今夜とな? しかもルイ様にお披露目だなんて、ドレスを着たことがない私にはハードルが高すぎやしないだろうか。とは思うものの、せっかく私を思って作ってくれたミーシャお姉様の気持ちを考えると断ることはできない。
それに、ドレスを着られることを楽しみにしている自分もいる。
ルイ様に見せるのは照れてしまうけれど、彼ならきっとどんな姿でも褒めてくれる。
そう思うと、胸がポカポカ温かくなり、自然と表情も和らいでしまう。
「あらあ?」
そんな私を見てミーシャお姉様が意味深な笑みを浮かべている。私は居た堪れなくて話題を変えようと口を開く。
「私のことより、お姉たまはどうなんですか? ウェ」
「ぴゃあああっ⁉︎」
皆まで言い切る前にお姉様は絶叫して顔を真っ赤にしてしまった。唇を尖らせて、潤んだ目でこちらをジトリと睨んでくる。
トゥンク……はっ! お姉様が可愛すぎてときめいてしまったわ!
「…………そのことは誰にも言わないでちょうだい」
「もちろん言っていませんし、これからも言いませんよ!」
「ありがとう」
指をツンツン突きながら眉を下げて視線を落とすミーシャお姉様。長くてふわふわのまつ毛が影を落として妖艶さに磨きがかかっている。
「私だったら、ミーシャお姉様に好きになってもらえたら飛び跳ねて喜んじゃうけどなあ」
ポツリと落とした言葉に、ミーシャお姉様の耳がピクリと反応した。
「ふふ、ありがとう。でもね、あの人は私よりもずっと年上だし、私のことなんて孫のようにしか思っていないのよ」
「そうですかねえ……」
あのウェインさんのことだ。きっとミーシャお姉様の気持ちにも薄々気付いているに違いない。
お姉様は気付いていないけれど、ウェインさんはたまにお姉様のことをとても優しい眼差しで見つめている。それを孫のようだと言われては、ぐうの音が出ないけれど。
「私はお姉たまのこと、応援しています。とってもお似合いの二人だと思います」
「そ、そう? た、たまには手料理でも振る舞ってみようかしら……マルディラムに手伝ってもらってお菓子の差し入れとか……」
「素敵です!」
モジモジしながらも好きな人のことを想ってあれこれ悩む女の子は本当に可愛い。
「いいなあ……」
「え? なにがよう」
「いえ、私、まだ恋をしたことがないので、恋心というものがよく分からないんです」
「嘘おっ⁉︎」
私のカミングアウトに、ミーシャお姉様は目を剥いて迫ってきた。わあ! おっぱいの圧が!
「そんな悲しい嘘、付きませんって! 孤児院時代は自分のことと他の子供たちのことで精一杯だったし、神殿に引き取られてからはやさぐれてて恋愛どころじゃなかったし、ファルガ……あ、勇者のあいつです。ファルガが付き纏ってきて鬱陶しかったぐらいです」
「あー……そういえば前に恋人いたことないって言っていたわね。まさか誰も好きになったことがないなんて……」
ああ、ミーシャお姉様の憐れんだ視線が痛い。グサグサ突き刺さっています。
「まあ、きっと……いえ、間違いなくこれからあなたは恋に落ちるわよ」
「ええっ、ミーシャお姉様は預言者ですか?」
「うふふ、こればかりはちょっと自信があるわよお」
パチンとウインクするお姉様が眩しい。
本当に、お姉様が言う通り、私は恋を知ることができるのだろうか。
なぜかその時、ぽわんと黒髪で金眼が特徴的な愛すべき少年の顔が頭に浮かぶ。
…………いやいやいやいや。ルイ様はご主人様だし、それにまだ子供だもの! ないない。
うんうん、と自分を納得させるように無理矢理結論づけて、私は頭の中の雑念を振り払った。
ーーーーー
いつもありがとうございます!
本作のジャンル変更のお知らせです。
本作は当初ファンタジー小説大賞に応募する想定は全くなかったのですが、内容も異世界恋愛ファンタジーであり、時期的にも挑戦できる時期ということで、ジャンルをファンタジーに変更してエントリーすることにいたしましたm(_ _)m
だからといって溺愛ものに変わりはございませんので、引き続きアリエッタとルイ様を見守っていただけますと幸いです。
ここ数日急に思い立ち、どうしようかと悩みに悩みましたが、えいや!と挑戦する心持ちでエントリーさせていただきました。
投票が始まった際は何卒応援のほどよろしくお願いいたします!!
「うわあ……いつ来ても圧巻ですね」
「そうでしょお? この城の衣装は全部この部屋で管理しているのよ」
そう言って得意げに胸を張るミーシャお姉様。その拍子に、ぽよんと柔らかそうな双丘が揺れる。羨ましい。
「さて! 改めて採寸するわよお」
「え? 採寸?」
この部屋に連れてこられた理由を知らされていないので、一体ミーシャお姉様が何をしようとしているのか皆目見当がつかない。
首を傾げる私に対し、ミーシャお姉様は得意げな顔をしている。
「このミーシャ様がアリエッタちゃんの普段着からドレスまでいっぱい作っちゃうわよお!」
「えええっ!?」
驚き固まる私をよそに、ミーシャお姉様は手際よく私の体にメジャーを巻き付けていく。
「ええっとお、バストが――」
「おぎゃあああ! 口にしないでください!」
ミーシャお姉様と比べて貧相なものなので数値化しないでいただきたい。
「あら、程よいサイズで形も綺麗だし素敵だと思うわよお? みんな違ってみんないいのよ」
「うう……私もお姉たまみたいにナイスバディになりたい人生でした」
なんてことを言いながら採寸を終え、次にデザインに取り掛かる。
「私、普段は制服で十分ですよ?」
「ダメよお! ちょっとしたお出かけ着もないんじゃデートもできやしないわ!」
「で、デート……予定がございません」
まるで縁がない言葉に、頬がひくひく痙攣する。一方のミーシャお姉様は、ニヤニヤとニヤける口元を隠す素振りもない。
「あらあ、ついこの間、ルイス様と夜の湖デートをしていた子が何を言っているのかしらあ」
「えっ⁉︎ あ、あれはデートではなく……!」
思いがけないことを言われてギョッと目を剥いてしまう。
月光に浮かび上がる麗しいルイ様が脳裏で悩殺スマイルを向けてくる。んぎゃわいいい! 記憶だけで昇天しそう!
「んふふ。初心なんだから。ルイス様も大変ねえ」
「ええ?」
限りなく楽しそうに鼻歌を歌い始めたミーシャお姉様に、それ以上否定する気力も湧かずに提案されるがままにデザインに目を通していく。百枚ほどのデザインの中から、清楚で動きやすそうな膝丈のワンピース、冬期に向けての毛皮のコート、そしてエンパイアラインのドレスをお願いした。ドレスは私の瞳の色と同じアメジスト色にするのだとミーシャお姉様は息巻いている。
「やっぱりドレスはエンパイアラインが似合うと思ったのよお。アリエッタちゃんにいつかドレスを贈りたいと思って、密かに用意していたものがあるの。今日中に仕上げをしちゃうから夜にルイス様にお披露目しましょう!」
「ええっ⁉︎ そ、そんな急に⁉︎」
ドレスなんて数日で仕上がるものではないだろうし、気長に待とうと思っていたら今夜とな? しかもルイ様にお披露目だなんて、ドレスを着たことがない私にはハードルが高すぎやしないだろうか。とは思うものの、せっかく私を思って作ってくれたミーシャお姉様の気持ちを考えると断ることはできない。
それに、ドレスを着られることを楽しみにしている自分もいる。
ルイ様に見せるのは照れてしまうけれど、彼ならきっとどんな姿でも褒めてくれる。
そう思うと、胸がポカポカ温かくなり、自然と表情も和らいでしまう。
「あらあ?」
そんな私を見てミーシャお姉様が意味深な笑みを浮かべている。私は居た堪れなくて話題を変えようと口を開く。
「私のことより、お姉たまはどうなんですか? ウェ」
「ぴゃあああっ⁉︎」
皆まで言い切る前にお姉様は絶叫して顔を真っ赤にしてしまった。唇を尖らせて、潤んだ目でこちらをジトリと睨んでくる。
トゥンク……はっ! お姉様が可愛すぎてときめいてしまったわ!
「…………そのことは誰にも言わないでちょうだい」
「もちろん言っていませんし、これからも言いませんよ!」
「ありがとう」
指をツンツン突きながら眉を下げて視線を落とすミーシャお姉様。長くてふわふわのまつ毛が影を落として妖艶さに磨きがかかっている。
「私だったら、ミーシャお姉様に好きになってもらえたら飛び跳ねて喜んじゃうけどなあ」
ポツリと落とした言葉に、ミーシャお姉様の耳がピクリと反応した。
「ふふ、ありがとう。でもね、あの人は私よりもずっと年上だし、私のことなんて孫のようにしか思っていないのよ」
「そうですかねえ……」
あのウェインさんのことだ。きっとミーシャお姉様の気持ちにも薄々気付いているに違いない。
お姉様は気付いていないけれど、ウェインさんはたまにお姉様のことをとても優しい眼差しで見つめている。それを孫のようだと言われては、ぐうの音が出ないけれど。
「私はお姉たまのこと、応援しています。とってもお似合いの二人だと思います」
「そ、そう? た、たまには手料理でも振る舞ってみようかしら……マルディラムに手伝ってもらってお菓子の差し入れとか……」
「素敵です!」
モジモジしながらも好きな人のことを想ってあれこれ悩む女の子は本当に可愛い。
「いいなあ……」
「え? なにがよう」
「いえ、私、まだ恋をしたことがないので、恋心というものがよく分からないんです」
「嘘おっ⁉︎」
私のカミングアウトに、ミーシャお姉様は目を剥いて迫ってきた。わあ! おっぱいの圧が!
「そんな悲しい嘘、付きませんって! 孤児院時代は自分のことと他の子供たちのことで精一杯だったし、神殿に引き取られてからはやさぐれてて恋愛どころじゃなかったし、ファルガ……あ、勇者のあいつです。ファルガが付き纏ってきて鬱陶しかったぐらいです」
「あー……そういえば前に恋人いたことないって言っていたわね。まさか誰も好きになったことがないなんて……」
ああ、ミーシャお姉様の憐れんだ視線が痛い。グサグサ突き刺さっています。
「まあ、きっと……いえ、間違いなくこれからあなたは恋に落ちるわよ」
「ええっ、ミーシャお姉様は預言者ですか?」
「うふふ、こればかりはちょっと自信があるわよお」
パチンとウインクするお姉様が眩しい。
本当に、お姉様が言う通り、私は恋を知ることができるのだろうか。
なぜかその時、ぽわんと黒髪で金眼が特徴的な愛すべき少年の顔が頭に浮かぶ。
…………いやいやいやいや。ルイ様はご主人様だし、それにまだ子供だもの! ないない。
うんうん、と自分を納得させるように無理矢理結論づけて、私は頭の中の雑念を振り払った。
ーーーーー
いつもありがとうございます!
本作のジャンル変更のお知らせです。
本作は当初ファンタジー小説大賞に応募する想定は全くなかったのですが、内容も異世界恋愛ファンタジーであり、時期的にも挑戦できる時期ということで、ジャンルをファンタジーに変更してエントリーすることにいたしましたm(_ _)m
だからといって溺愛ものに変わりはございませんので、引き続きアリエッタとルイ様を見守っていただけますと幸いです。
ここ数日急に思い立ち、どうしようかと悩みに悩みましたが、えいや!と挑戦する心持ちでエントリーさせていただきました。
投票が始まった際は何卒応援のほどよろしくお願いいたします!!
1
お気に入りに追加
954
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
「無加護」で孤児な私は追い出されたのでのんびりスローライフ生活!…のはずが精霊王に甘く溺愛されてます!?
白井
恋愛
誰もが精霊の加護を受ける国で、リリアは何の精霊の加護も持たない『無加護』として生まれる。
「魂の罪人め、呪われた悪魔め!」
精霊に嫌われ、人に石を投げられ泥まみれ孤児院ではこき使われてきた。
それでも生きるしかないリリアは決心する。
誰にも迷惑をかけないように、森でスローライフをしよう!
それなのに―……
「麗しき私の乙女よ」
すっごい美形…。えっ精霊王!?
どうして無加護の私が精霊王に溺愛されてるの!?
森で出会った精霊王に愛され、リリアの運命は変わっていく。
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
ぼっちな幼女は異世界で愛し愛され幸せになりたい
珂里
ファンタジー
ある日、仲の良かった友達が突然いなくなってしまった。
本当に、急に、目の前から消えてしまった友達には、二度と会えなかった。
…………私も消えることができるかな。
私が消えても、きっと、誰も何とも思わない。
私は、邪魔な子だから。
私は、いらない子だから。
だからきっと、誰も悲しまない。
どこかに、私を必要としてくれる人がいないかな。
そんな人がいたら、絶対に側を離れないのに……。
異世界に迷い込んだ少女と、孤独な獣人の少年が徐々に心を通わせ成長していく物語。
☆「神隠し令嬢は騎士様と幸せになりたいんです」と同じ世界です。
彩菜が神隠しに遭う時に、公園で一緒に遊んでいた「ゆうちゃん」こと優香の、もう一つの神隠し物語です。
【完結】追放された生活錬金術師は好きなようにブランド運営します!
加藤伊織
ファンタジー
(全151話予定)世界からは魔法が消えていっており、錬金術師も賢者の石や金を作ることは不可能になっている。そんな中で、生活に必要な細々とした物を作る生活錬金術は「小さな錬金術」と呼ばれていた。
カモミールは師であるロクサーヌから勧められて「小さな錬金術」の道を歩み、ロクサーヌと共に化粧品のブランドを立ち上げて成功していた。しかし、ロクサーヌの突然の死により、その息子で兄弟子であるガストンから住み込んで働いていた家を追い出される。
落ち込みはしたが幼馴染みのヴァージルや友人のタマラに励まされ、独立して工房を持つことにしたカモミールだったが、師と共に運営してきたブランドは名義がガストンに引き継がれており、全て一から出直しという状況に。
そんな中、格安で見つけた恐ろしく古い工房を買い取ることができ、カモミールはその工房で新たなスタートを切ることにした。
器具付き・格安・ただし狭くてボロい……そんな訳あり物件だったが、更におまけが付いていた。据えられた錬金釜が1000年の時を経て精霊となり、人の姿を取ってカモミールの前に現れたのだ。
失われた栄光の過去を懐かしみ、賢者の石やホムンクルスの作成に挑ませようとする錬金釜の精霊・テオ。それに対して全く興味が無い日常指向のカモミール。
過保護な幼馴染みも隣に引っ越してきて、予想外に騒がしい日常が彼女を待っていた。
これは、ポーションも作れないし冒険もしない、ささやかな錬金術師の物語である。
彼女は化粧品や石けんを作り、「ささやかな小市民」でいたつもりなのだが、品質の良い化粧品を作る彼女を周囲が放っておく訳はなく――。
毎日15:10に1話ずつ更新です。
この作品は小説家になろう様・カクヨム様・ノベルアッププラス様にも掲載しています。

異世界に落ちたら若返りました。
アマネ
ファンタジー
榊原 チヨ、87歳。
夫との2人暮らし。
何の変化もないけど、ゆっくりとした心安らぐ時間。
そんな普通の幸せが側にあるような生活を送ってきたのにーーー
気がついたら知らない場所!?
しかもなんかやたらと若返ってない!?
なんで!?
そんなおばあちゃんのお話です。
更新は出来れば毎日したいのですが、物語の時間は割とゆっくり進むかもしれません。

ギフト【ズッコケ】の軽剣士は「もうウンザリだ」と追放されるが、実はズッコケる度に幸運が舞い込むギフトだった。一方、敵意を向けた者達は秒で
竹井ゴールド
ファンタジー
軽剣士のギフトは【ズッコケ】だった。
その為、本当にズッコケる。
何もないところや魔物を発見して奇襲する時も。
遂には仲間達からも見放され・・・
【2023/1/19、出版申請、2/3、慰めメール】
【2023/1/28、24hポイント2万5900pt突破】
【2023/2/3、お気に入り数620突破】
【2023/2/10、出版申請(2回目)、3/9、慰めメール】
【2023/3/4、出版申請(3回目)】
【未完】

転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる