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第六話 ルイ様と離れて過ごす一日 1
しおりを挟む「そっか。なら、良かった。それじゃあ────ガラハドの盾で強化した聖魔法をファフニールに撃ち込んで来てくれない?」
『ちょっと、おつかいに行って来てくれない?』みたいなテンションで、そうお願いすれば────セトは『ふぇ?』と変な声を上げた。
私をお姫様抱っこする徳正さんが『あ~!なるほど~!』と声を上げる中、紺髪の美丈夫は視線を右往左往させている。
『何で俺?』と疑問に思っている彼に、私は苦笑いしながら説明した。
「ファフニールの持つ腐敗の力に対して、聖魔法が有効かどうか確認したいの。ほら、選抜メンバーの中で聖魔法を使えるのはセトしか居ないでしょう?もちろん、護衛としてラルカさんを付けるし、私達も遠くから援護する。だから、協力してくれない?」
ダンジョンボスを倒すためとはいえ、無理強いは出来ないため、セトに選択を委ねる。
出来れば引き受けて欲しいが、『絶対に安全』とは言い切れないのが現状だ。
琥珀色の瞳を強く見つめ返し、返事を待っていれば、セトは『ふぅ……』と一つ息を吐いた。
「分かった。協力する。それがファフニールを倒すためのヒントに繋がるなら」
グッと手を握り締め、恐怖を押し殺したセトは表情を引き締める。
酷な決断をさせてしまったことに罪悪感を感じながら、私は『ありがとう』と礼を言った。
「それでは、早速検証を始めましょう。セトはガラハドの盾を持った上で、ファフニールに一番強力な聖魔法をぶつけること。ラルカさんはその護衛。レオンさんは私の護衛に加わって頂き、一緒にセトをサポートしましょう」
「「『了解(した)』」」
私の指示に即座に頷いた彼らはアイテムボックスから、それぞれ愛用の武器を取り出した。
座り込んでいたセトとレオンさんが立ち上がったところで、徳正さんが不意に前へ出る。
『何かあったのか?』と尋ねるよりも先に、彼がおもむろに足を振り上げた。
刹那────凄まじい衝突音と共に強風が吹き荒れ、衝撃波が広がる。
徳正さんの腕の中で縮こまる私は風が止むのを待ってから、顔を上げた。
「えっ……?尻尾……?」
私のすぐ傍には大きな尻尾があり、それを徳正さんの足で受け止めている形だった。
状況から察するに、ファフニールがリーダー達の不意をついて攻撃を仕掛けてきたのだろう。それを徳正さんが足で止めたって訳だ。それも、私をお姫様抱っこしたまま……。
よく人を抱っこした状態でファフニールの尻尾を止められたな……バランス感覚がいいとか、そんな次元の話じゃないんだけど……。
『チッ!青二才の小僧が……!』
「その青二才の小僧にあっさり攻撃を防がれたのは誰かな~?主君の牽制に耐えながら、攻撃を仕掛けてきたのは褒めてあげるけど、相手が悪かったね~?」
ケラケラとファフニールの言葉を笑い飛ばす徳正さんはそのまま尻尾を蹴り飛ばす。
その勢いを殺し切れなかった青緑色のドラゴンはゴンッと勢いよく壁に尻尾をぶつけた。
だが、尻尾も鱗に覆われているため、ほとんどダメージは入っていないだろう。
バハムート戦のときも思ったけど、ドラゴンの鱗は本当に厄介だなぁ……。
初見殺しに等しい防御力に半ば呆れつつ、ふとリーダーの方へ目を向ければ、『悪い』と一言謝られる。
ファフニールの動きを封じ切れなかったことに、責任を感じているようだ。
私は『大丈夫です』と言う代わりに小さく首を振り、柔らかい表情を浮かべた。
この程度のトラブルは想定内だし、ダンジョンボスを完璧に牽制出来る人なんて居ないから。それにリーダー達は充分役目を果たしてくれている。作戦会議自体は既に終わっているのだから。
私の気持ちを察したリーダーは僅かに目元を和らげると、ファフニールへの攻撃を再開させた。
目や鼻などの急所を狙って攻撃を繰り出す彼らを一瞥し、ラルカさん達の方を振り返る。
先程の風圧で身嗜みが崩れたのか、クマの着ぐるみはせっせと前髪(?)を手で整えていた。
「えーっと、ラルカさん。準備は出来ましたか?」
『ああ、バッチリだ。見てくれ。このパーフェクトボディを!』
バッと両手を広げ、その場でクルンと一回転するラルカさんは『どうだ!』と言わんばかりに胸を張る。
さっきと何がどう違うのか、分からないが……本人が満足そうなので、適当に頷いておいた。
とりあえず、みんな準備は出来たみたいね。ちょっとセトの表情が硬いけど……まあ、仕方ないか。これからダンジョンボスに攻撃を仕掛けるって時にヘラヘラ笑っていられるのはうちのメンバーとリアムさんだけだろうから。
「それでは、ラルカさんはセトを連れてファフニールの近くまで行ってください。牽制役のリーダー達がファフニールの気を引いてくれるとは思いますが、決して油断しないようにお願いします」
『承知した』
コクリと頷いたクマの着ぐるみは、ガラハドの盾を手に持つ紺髪の美丈夫を小脇に担いだ。
体勢が不安定なセトは盾を顔の前に構えることで、バランスを取る。
腕がかなりキツそうだが……タンクなのでそれくらいは大丈夫だろう。
『それでは、行ってくる』
「お気をつけて」
「怪我しないようにな」
「頑張ってね~ん」
ヒラヒラと手を振って見送る私達に、ラルカさんは一つ頷くと、ホワイトボードをアイテムボックスの中に突っ込んだ。
代わりにデスサイズを手にし、トンッと軽く地面を蹴り上げる。
セトを担いで宙に浮いたクマの着ぐるみは近くの壁を蹴って、一気にファフニールとの間合いを詰めた。
あまりのスピードに驚いたのか、『ぎゃぁぁあああ!!』というセトの叫び声が聞こえる。
「あんなんで大丈夫でしょうか……?ちょっと心配です……」
「あれじゃあ、魔法の詠唱もままならないね~」
「我が後輩ながら、情けない……」
呆れたように溜め息を零す茶髪の美丈夫は額に手を当てて、首を振った。
『根性無しめ』と呟くレオンさんに苦笑を浮かべながら、とりあえずセトの様子を見守ることにする。
そして────この場に居るほぼ全員から根性無しの烙印を押された紺髪の美丈夫は結局、十五分ほど叫び続けた。
元パーティーメンバーの醜態にいよいよ目も当てられなくなったとき────ついにセトの叫び声が途絶える。
一瞬『ファフニールに殺られたのか!?』と焦るものの、当の本人はしっかりラルカさんに担がれていた。
「もしかして、気絶しちゃいました……?」
「嘘だろ……?まだ一度も魔法を発動していないのに……」
ショックのあまり、膝から崩れ落ちたレオンさんは『マジかよ……』と絶望する。
腑抜けな後輩に失望する茶髪の美丈夫に、私はなんて言葉を掛ければいいのか分からなかった。
慰めの言葉を探す私を他所に、黒衣の忍びはセレンディバイトの瞳をスッと細める。
「セトくんは────気絶した訳じゃなさそうだよ。微かだけど、声が聞こえる……多分、これは魔法の詠唱かな?」
耳を攲てる徳正さんは『腑抜けな後輩じゃなくて、良かったね』と笑みを漏らした。
彼に促されるまま、セトの様子を見守っていれば────パッとガラハドの盾に白い光が宿る。
それが魔法発動の合図だった。
「神の祝福に感謝し、恩に報いよ────《プリフィケーション》」
一際大きな声でセトがそう唱えれば、盾に宿る純白の光がファフニール目掛けて放たれる。
セトが今出せる最大火力の聖魔法に、青緑色のドラゴンはピクッと反応を示し────バサリと宙に舞い上がった。
どうやら、黒い靄で出来たあの翼にも飛行能力はあったらしい。
いや、それよりも……。
「明らかにセトの聖魔法を警戒していましたね」
過剰反応と言ってもおかしくないファフニールの行動にスッと目を細め、僅かに口角を上げる。
残念ながらセトの聖魔法はそのまま床に墜落してしまったが、決して無駄ではなかった。
ファフニールはどういう訳か、ずっと翼を使って来なかった。だから、勝手に飛べないのだと思っていたが……何らかの理由で飛行を避けていただけだったらしい。恐らく、体力の減りが早いとかそんな理由だろう。
でも、重要なのはそこじゃない。奥の手とも言える飛行を使ってまでセトの聖魔法を避けたのが最重要事項なのだ。
これら全てがブラフである可能性は否定出来ないが、その確率は極めて低い。
だから、まずは────その可能性を完全に否定するところから始めよう。
「セト、疲れているところ悪いけど、さっきのやつもう一回お願い!他の人達はセトのフォローに徹してください!何がなんでもセトの聖魔法をファフニールに当てさせるんです!」
『ちょっと、おつかいに行って来てくれない?』みたいなテンションで、そうお願いすれば────セトは『ふぇ?』と変な声を上げた。
私をお姫様抱っこする徳正さんが『あ~!なるほど~!』と声を上げる中、紺髪の美丈夫は視線を右往左往させている。
『何で俺?』と疑問に思っている彼に、私は苦笑いしながら説明した。
「ファフニールの持つ腐敗の力に対して、聖魔法が有効かどうか確認したいの。ほら、選抜メンバーの中で聖魔法を使えるのはセトしか居ないでしょう?もちろん、護衛としてラルカさんを付けるし、私達も遠くから援護する。だから、協力してくれない?」
ダンジョンボスを倒すためとはいえ、無理強いは出来ないため、セトに選択を委ねる。
出来れば引き受けて欲しいが、『絶対に安全』とは言い切れないのが現状だ。
琥珀色の瞳を強く見つめ返し、返事を待っていれば、セトは『ふぅ……』と一つ息を吐いた。
「分かった。協力する。それがファフニールを倒すためのヒントに繋がるなら」
グッと手を握り締め、恐怖を押し殺したセトは表情を引き締める。
酷な決断をさせてしまったことに罪悪感を感じながら、私は『ありがとう』と礼を言った。
「それでは、早速検証を始めましょう。セトはガラハドの盾を持った上で、ファフニールに一番強力な聖魔法をぶつけること。ラルカさんはその護衛。レオンさんは私の護衛に加わって頂き、一緒にセトをサポートしましょう」
「「『了解(した)』」」
私の指示に即座に頷いた彼らはアイテムボックスから、それぞれ愛用の武器を取り出した。
座り込んでいたセトとレオンさんが立ち上がったところで、徳正さんが不意に前へ出る。
『何かあったのか?』と尋ねるよりも先に、彼がおもむろに足を振り上げた。
刹那────凄まじい衝突音と共に強風が吹き荒れ、衝撃波が広がる。
徳正さんの腕の中で縮こまる私は風が止むのを待ってから、顔を上げた。
「えっ……?尻尾……?」
私のすぐ傍には大きな尻尾があり、それを徳正さんの足で受け止めている形だった。
状況から察するに、ファフニールがリーダー達の不意をついて攻撃を仕掛けてきたのだろう。それを徳正さんが足で止めたって訳だ。それも、私をお姫様抱っこしたまま……。
よく人を抱っこした状態でファフニールの尻尾を止められたな……バランス感覚がいいとか、そんな次元の話じゃないんだけど……。
『チッ!青二才の小僧が……!』
「その青二才の小僧にあっさり攻撃を防がれたのは誰かな~?主君の牽制に耐えながら、攻撃を仕掛けてきたのは褒めてあげるけど、相手が悪かったね~?」
ケラケラとファフニールの言葉を笑い飛ばす徳正さんはそのまま尻尾を蹴り飛ばす。
その勢いを殺し切れなかった青緑色のドラゴンはゴンッと勢いよく壁に尻尾をぶつけた。
だが、尻尾も鱗に覆われているため、ほとんどダメージは入っていないだろう。
バハムート戦のときも思ったけど、ドラゴンの鱗は本当に厄介だなぁ……。
初見殺しに等しい防御力に半ば呆れつつ、ふとリーダーの方へ目を向ければ、『悪い』と一言謝られる。
ファフニールの動きを封じ切れなかったことに、責任を感じているようだ。
私は『大丈夫です』と言う代わりに小さく首を振り、柔らかい表情を浮かべた。
この程度のトラブルは想定内だし、ダンジョンボスを完璧に牽制出来る人なんて居ないから。それにリーダー達は充分役目を果たしてくれている。作戦会議自体は既に終わっているのだから。
私の気持ちを察したリーダーは僅かに目元を和らげると、ファフニールへの攻撃を再開させた。
目や鼻などの急所を狙って攻撃を繰り出す彼らを一瞥し、ラルカさん達の方を振り返る。
先程の風圧で身嗜みが崩れたのか、クマの着ぐるみはせっせと前髪(?)を手で整えていた。
「えーっと、ラルカさん。準備は出来ましたか?」
『ああ、バッチリだ。見てくれ。このパーフェクトボディを!』
バッと両手を広げ、その場でクルンと一回転するラルカさんは『どうだ!』と言わんばかりに胸を張る。
さっきと何がどう違うのか、分からないが……本人が満足そうなので、適当に頷いておいた。
とりあえず、みんな準備は出来たみたいね。ちょっとセトの表情が硬いけど……まあ、仕方ないか。これからダンジョンボスに攻撃を仕掛けるって時にヘラヘラ笑っていられるのはうちのメンバーとリアムさんだけだろうから。
「それでは、ラルカさんはセトを連れてファフニールの近くまで行ってください。牽制役のリーダー達がファフニールの気を引いてくれるとは思いますが、決して油断しないようにお願いします」
『承知した』
コクリと頷いたクマの着ぐるみは、ガラハドの盾を手に持つ紺髪の美丈夫を小脇に担いだ。
体勢が不安定なセトは盾を顔の前に構えることで、バランスを取る。
腕がかなりキツそうだが……タンクなのでそれくらいは大丈夫だろう。
『それでは、行ってくる』
「お気をつけて」
「怪我しないようにな」
「頑張ってね~ん」
ヒラヒラと手を振って見送る私達に、ラルカさんは一つ頷くと、ホワイトボードをアイテムボックスの中に突っ込んだ。
代わりにデスサイズを手にし、トンッと軽く地面を蹴り上げる。
セトを担いで宙に浮いたクマの着ぐるみは近くの壁を蹴って、一気にファフニールとの間合いを詰めた。
あまりのスピードに驚いたのか、『ぎゃぁぁあああ!!』というセトの叫び声が聞こえる。
「あんなんで大丈夫でしょうか……?ちょっと心配です……」
「あれじゃあ、魔法の詠唱もままならないね~」
「我が後輩ながら、情けない……」
呆れたように溜め息を零す茶髪の美丈夫は額に手を当てて、首を振った。
『根性無しめ』と呟くレオンさんに苦笑を浮かべながら、とりあえずセトの様子を見守ることにする。
そして────この場に居るほぼ全員から根性無しの烙印を押された紺髪の美丈夫は結局、十五分ほど叫び続けた。
元パーティーメンバーの醜態にいよいよ目も当てられなくなったとき────ついにセトの叫び声が途絶える。
一瞬『ファフニールに殺られたのか!?』と焦るものの、当の本人はしっかりラルカさんに担がれていた。
「もしかして、気絶しちゃいました……?」
「嘘だろ……?まだ一度も魔法を発動していないのに……」
ショックのあまり、膝から崩れ落ちたレオンさんは『マジかよ……』と絶望する。
腑抜けな後輩に失望する茶髪の美丈夫に、私はなんて言葉を掛ければいいのか分からなかった。
慰めの言葉を探す私を他所に、黒衣の忍びはセレンディバイトの瞳をスッと細める。
「セトくんは────気絶した訳じゃなさそうだよ。微かだけど、声が聞こえる……多分、これは魔法の詠唱かな?」
耳を攲てる徳正さんは『腑抜けな後輩じゃなくて、良かったね』と笑みを漏らした。
彼に促されるまま、セトの様子を見守っていれば────パッとガラハドの盾に白い光が宿る。
それが魔法発動の合図だった。
「神の祝福に感謝し、恩に報いよ────《プリフィケーション》」
一際大きな声でセトがそう唱えれば、盾に宿る純白の光がファフニール目掛けて放たれる。
セトが今出せる最大火力の聖魔法に、青緑色のドラゴンはピクッと反応を示し────バサリと宙に舞い上がった。
どうやら、黒い靄で出来たあの翼にも飛行能力はあったらしい。
いや、それよりも……。
「明らかにセトの聖魔法を警戒していましたね」
過剰反応と言ってもおかしくないファフニールの行動にスッと目を細め、僅かに口角を上げる。
残念ながらセトの聖魔法はそのまま床に墜落してしまったが、決して無駄ではなかった。
ファフニールはどういう訳か、ずっと翼を使って来なかった。だから、勝手に飛べないのだと思っていたが……何らかの理由で飛行を避けていただけだったらしい。恐らく、体力の減りが早いとかそんな理由だろう。
でも、重要なのはそこじゃない。奥の手とも言える飛行を使ってまでセトの聖魔法を避けたのが最重要事項なのだ。
これら全てがブラフである可能性は否定出来ないが、その確率は極めて低い。
だから、まずは────その可能性を完全に否定するところから始めよう。
「セト、疲れているところ悪いけど、さっきのやつもう一回お願い!他の人達はセトのフォローに徹してください!何がなんでもセトの聖魔法をファフニールに当てさせるんです!」
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