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第2章エクスプレス サイドB①魔窟の養生楼閣都市/集結編
Part19 第1方面涙路署捜査課/極秘情報
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「お願いします」
「一つ目はこれをお届けに来たんです」
そう告げながら新谷は小脇に抱えていた書類入れの大判封筒を今井に差し出した。今井も受け取り次第、開封すると中を確かめ始める。
「所長、これは?」
「本庁の委員会に顔を出したあとに公安4課の大戸島課長から預かったんですわ。これを内密に今井課長に届けてほしいと」
内密と言いながらあっさりと人前で今井に手渡す姿に飛島も苦笑せざるを得ない。
「俺達にも見せたら内密も無いでしょうに」
「いやいや、大戸島君にとって内緒にしたいのは別にいるんですよ」
その言葉に反応したのは今井だった。
「本庁の刑事部の人たちですね?」
「はい、くれぐれもバレないようにと念押しされました。あくまでも個人的な提供資料としてほしいそうです」
新谷のその言葉を耳にしながら今井は資料に目を通していた。すると資料の内容に今井の表情が変わっていくのがすぐに分かる。その変化に飛島も思わず問いかけていた。
「課長?」
飛島が声をかけてから数十秒後、今井は驚くようにつぶやいていた。資料の中身が驚きに値するものだったからである。
「はじめ君ったら相変わらずね。人が悪いわ」
驚き半分溜息半分、そして感謝の気持ちも入り混じっていた。飛島が今井の言葉に疑問を抱いたらしい。
「課長、公安4課長がなんで〝君付け〟なんです?」
「ああそれ? 別に大したことじゃないわ。公安4課の大戸島課長って私の大学時代の同窓なのよ」
「公安4課長が同期――ですか?」
あっさり言い切る今井だったが、その言葉の中身にさすがの飛島も驚かざるを得なかった。
「彼と私は警察には同期にキャリア入りしたけど、アタシは所轄に入って、彼は公安部へと進んで行ったのよ。今でもたまーに連絡くれるのよね。ただ表向きは接触が無いようにしているの。彼自身に迷惑かかるし」
そして今井は大戸島が送ってきた資料に目を通しながら言葉を続けた。
「一見、とっつきにくくて冷酷そうに見えるけど、彼あれでけっこう気配りできるのよ? 困った人がいると黙って手助けするの。相手がお礼を言おうとしても知らんぷりだけどね。お礼を言ってもしらを切るし、そもそも事が公になるとお互いに困ったことになるから皆もこの件は黙っていてちょうだい」
「なるほど、そういうことならわかりました。お前らもこの事は内密にしておけ。いいな?」
「はい!」
今井の説明に飛島が同意する。そして飛島は部署内の捜査員たちに対して今回持ち込まれた資料が秘匿事項である事を促していた。そののちに今井は驚きの言葉を漏らす。公安の大戸島がリークしてきた情報の中身に驚きを感じているのだ。
「それにしてもすごいわね。やっぱりあの噂はほんとうだったのね」
「噂?」
今井のもとに飛島が歩み寄り、資料を手にする。資料はA4サイズのレポート用紙が数十枚。そしてデータが記録されたメモリーカードが同封されていた。それらに目を通すが飛島も驚きの声を上げざるを得なかった。
「あの東京アバディーンの内情に対して、公安が独自に調査を続けていてそれもかなり詳細なところまで把握している、って噂よ。今回のベルトコーネがらみの合同調査でも、公安部が刑事部に対して未開示の情報があったんじゃないか? って疑う声が出ていたのよ」
「それがこれって訳ですか」
「えぇ、地理的情報や街区の内情、さらには主要な犯罪勢力の構成分布に至るまで、調べ上げているわ。これによるとあの東京アバディーンにて活動している主要犯罪勢力は〝6つ〟ね」
今井が発したその言葉は何よりも重要な情報であることは誰の目にも明らかであった。皆が沈黙し、視線は一斉に今井の方を向く。誰もが今井の言葉にじっと耳を傾けていたのだ。
「一つがあの土地で最大の経済力を持っている外資系の貿易会社で『白翁グループ』、中華系の多国籍企業。事実上、あの中央防波堤特別市街区を経済的に掌握している連中と言っていいわね。次が現在、首都圏で最大の勢力と影響力を持っているステルスヤクザの『緋色会』」
緋色会と聞いて飛島が呟く。
「腐ってもヤクザ、暴対法という時代の変化に即座に対応した連中だけあって目ざといですね。あそこに活動拠点を置いているわけではないでしょうが、影響力を有していていつでも動ける状況って事でしょう」
今井はさらに続けた。
「それから外国人系のマフィア組織が3つ――
一つがロシア系で『ゼラム・ブリトヤ』、大地の兄弟って意味の生粋のロシアンマフィア。軍人崩れの戦闘員や軍から流出した違法武器の密売がメインね。
次が黒人系のカラードマフィアの流れをくむ『ブラック・ブラッド』、主要商品は麻薬と管理売春、戦闘員に違法サイボーグを多く抱えている上に、ドロップ・アウトした元軍人が多いのも特徴ね」
ブラック・ブラッドの件に言葉を挟んだのは2係で知能犯を相手にしている捜査員で実年の岩明と言う男性刑事だ。
「その組織は山手線沿線の繁華街を中心に急速に勢力を拡大しているといいます。首領は〝モンスター〟って呼ばれている男でえらく頭が切れるって話です。ここ数年足らずで小規模な外国人マフィアを平らげてあっと言う間に大組織にした強者ですよ」
「ただ白人は徹底して嫌っているんで他組織と抗争が多いのも特徴らしいな」
「飛島さん、その通りです。しばらく前までロシア系マフィアなどとも小競り合いを続けていたといいます。米国本土のプリズンギャングとも連携しているとの噂です」
「そうか」
今井がさらに続ける。
「そして3つ目がメキシコ・南米系のラテン系組織の『ファミリアデラサングレ』、血の家族と意味ね。南米の麻薬カルテルや中央アメリカのマフィア組織のMS13ともつながりがあり、サイボーグ技術の取り込みに非常に熱心。戦闘力も極めて高いとあるわ」
そこで言葉を発したのは1係のベテランで床井と言う男だ。
「その組織はそこいらでは『サングレ』って呼ばれますよ。首領の趣味なのか美人のネーチャンが多くていずれもサイボーグ。外見に騙されて非常に高い戦闘力にやられたやつは多いと聞きます。ゼラム・ブリトヤとならんで活動拠点が曖昧だったんですが、やっぱりあそこに拠点が有ったんですね」
「そうだな。ならず者の楽園ってキャッチフレーズは伊達じゃなかったってわけだ」
「そうね、でももう一つあるの。これが一番問題になるでしょうね」
「どんな組織なんです?」
飛島が問えば今井に変わって新谷が口を開いた。
「それは私が説明しましょう。第6の組織の名前は『サイレント・デルタ』、メカ系の組織で構成員は全員が匿名のアバター組織。生身の人間の存在は今に至るまでただの一度も確認されていません。私ら技術者・科学者界隈でも、とうとうこう言うのが出てきたかと腹を立ててる奴は相当居ますよ。とにかく、前例のない組織なんです」
新谷の言葉に飛島が問うた。
「たとえば?」
「現在わかっているのは、すべての組織としての行動はネット上やロボット体による接触によって行われているって事です。つまりネットによる遠隔操作でダミーを動かして、それによりマフィア組織としての行動をこなしているんです。サイバーマフィアと言ってもいい。アバターである遠隔操作のロボット体を捕らえても元を手繰れなければ意味がありません。それにロボット体は使い捨てが原則で、たとえ警察に回収されても組織実態につながらないと言う自信があるんでしょうな。不要となれば自爆や発火処理となり、迂闊に追いかけることもできないそうです。当然、ネット犯罪能力はトップクラス。おそらくあの東京アバディーンの土地で違法ネットセキュリティを仕掛けているのはこの連中だと思われます。一番厄介ですよ」
そして新谷の言葉を受けて締めるように今井が告げた。
「そしてこれらの6組織を統括する組織名があって『セブン・カウンシル』と呼ばれているそうね」
「闇の評議会ってところでしょうかね」
「飛島さん、それで間違いないと思うわ」
そこに宝田が問いかけた。
「でも変ですね。組織数は6、それなのにセブンって一つ足りませんよね?」
「それもそうだな。てことはまだ未確認の組織がもう一つあるって事か」
「そうね、それで間違いないわね。今後、あのエリアを調査する上で残り1つの組織についても追々調べることにしましょう」
「一つ目はこれをお届けに来たんです」
そう告げながら新谷は小脇に抱えていた書類入れの大判封筒を今井に差し出した。今井も受け取り次第、開封すると中を確かめ始める。
「所長、これは?」
「本庁の委員会に顔を出したあとに公安4課の大戸島課長から預かったんですわ。これを内密に今井課長に届けてほしいと」
内密と言いながらあっさりと人前で今井に手渡す姿に飛島も苦笑せざるを得ない。
「俺達にも見せたら内密も無いでしょうに」
「いやいや、大戸島君にとって内緒にしたいのは別にいるんですよ」
その言葉に反応したのは今井だった。
「本庁の刑事部の人たちですね?」
「はい、くれぐれもバレないようにと念押しされました。あくまでも個人的な提供資料としてほしいそうです」
新谷のその言葉を耳にしながら今井は資料に目を通していた。すると資料の内容に今井の表情が変わっていくのがすぐに分かる。その変化に飛島も思わず問いかけていた。
「課長?」
飛島が声をかけてから数十秒後、今井は驚くようにつぶやいていた。資料の中身が驚きに値するものだったからである。
「はじめ君ったら相変わらずね。人が悪いわ」
驚き半分溜息半分、そして感謝の気持ちも入り混じっていた。飛島が今井の言葉に疑問を抱いたらしい。
「課長、公安4課長がなんで〝君付け〟なんです?」
「ああそれ? 別に大したことじゃないわ。公安4課の大戸島課長って私の大学時代の同窓なのよ」
「公安4課長が同期――ですか?」
あっさり言い切る今井だったが、その言葉の中身にさすがの飛島も驚かざるを得なかった。
「彼と私は警察には同期にキャリア入りしたけど、アタシは所轄に入って、彼は公安部へと進んで行ったのよ。今でもたまーに連絡くれるのよね。ただ表向きは接触が無いようにしているの。彼自身に迷惑かかるし」
そして今井は大戸島が送ってきた資料に目を通しながら言葉を続けた。
「一見、とっつきにくくて冷酷そうに見えるけど、彼あれでけっこう気配りできるのよ? 困った人がいると黙って手助けするの。相手がお礼を言おうとしても知らんぷりだけどね。お礼を言ってもしらを切るし、そもそも事が公になるとお互いに困ったことになるから皆もこの件は黙っていてちょうだい」
「なるほど、そういうことならわかりました。お前らもこの事は内密にしておけ。いいな?」
「はい!」
今井の説明に飛島が同意する。そして飛島は部署内の捜査員たちに対して今回持ち込まれた資料が秘匿事項である事を促していた。そののちに今井は驚きの言葉を漏らす。公安の大戸島がリークしてきた情報の中身に驚きを感じているのだ。
「それにしてもすごいわね。やっぱりあの噂はほんとうだったのね」
「噂?」
今井のもとに飛島が歩み寄り、資料を手にする。資料はA4サイズのレポート用紙が数十枚。そしてデータが記録されたメモリーカードが同封されていた。それらに目を通すが飛島も驚きの声を上げざるを得なかった。
「あの東京アバディーンの内情に対して、公安が独自に調査を続けていてそれもかなり詳細なところまで把握している、って噂よ。今回のベルトコーネがらみの合同調査でも、公安部が刑事部に対して未開示の情報があったんじゃないか? って疑う声が出ていたのよ」
「それがこれって訳ですか」
「えぇ、地理的情報や街区の内情、さらには主要な犯罪勢力の構成分布に至るまで、調べ上げているわ。これによるとあの東京アバディーンにて活動している主要犯罪勢力は〝6つ〟ね」
今井が発したその言葉は何よりも重要な情報であることは誰の目にも明らかであった。皆が沈黙し、視線は一斉に今井の方を向く。誰もが今井の言葉にじっと耳を傾けていたのだ。
「一つがあの土地で最大の経済力を持っている外資系の貿易会社で『白翁グループ』、中華系の多国籍企業。事実上、あの中央防波堤特別市街区を経済的に掌握している連中と言っていいわね。次が現在、首都圏で最大の勢力と影響力を持っているステルスヤクザの『緋色会』」
緋色会と聞いて飛島が呟く。
「腐ってもヤクザ、暴対法という時代の変化に即座に対応した連中だけあって目ざといですね。あそこに活動拠点を置いているわけではないでしょうが、影響力を有していていつでも動ける状況って事でしょう」
今井はさらに続けた。
「それから外国人系のマフィア組織が3つ――
一つがロシア系で『ゼラム・ブリトヤ』、大地の兄弟って意味の生粋のロシアンマフィア。軍人崩れの戦闘員や軍から流出した違法武器の密売がメインね。
次が黒人系のカラードマフィアの流れをくむ『ブラック・ブラッド』、主要商品は麻薬と管理売春、戦闘員に違法サイボーグを多く抱えている上に、ドロップ・アウトした元軍人が多いのも特徴ね」
ブラック・ブラッドの件に言葉を挟んだのは2係で知能犯を相手にしている捜査員で実年の岩明と言う男性刑事だ。
「その組織は山手線沿線の繁華街を中心に急速に勢力を拡大しているといいます。首領は〝モンスター〟って呼ばれている男でえらく頭が切れるって話です。ここ数年足らずで小規模な外国人マフィアを平らげてあっと言う間に大組織にした強者ですよ」
「ただ白人は徹底して嫌っているんで他組織と抗争が多いのも特徴らしいな」
「飛島さん、その通りです。しばらく前までロシア系マフィアなどとも小競り合いを続けていたといいます。米国本土のプリズンギャングとも連携しているとの噂です」
「そうか」
今井がさらに続ける。
「そして3つ目がメキシコ・南米系のラテン系組織の『ファミリアデラサングレ』、血の家族と意味ね。南米の麻薬カルテルや中央アメリカのマフィア組織のMS13ともつながりがあり、サイボーグ技術の取り込みに非常に熱心。戦闘力も極めて高いとあるわ」
そこで言葉を発したのは1係のベテランで床井と言う男だ。
「その組織はそこいらでは『サングレ』って呼ばれますよ。首領の趣味なのか美人のネーチャンが多くていずれもサイボーグ。外見に騙されて非常に高い戦闘力にやられたやつは多いと聞きます。ゼラム・ブリトヤとならんで活動拠点が曖昧だったんですが、やっぱりあそこに拠点が有ったんですね」
「そうだな。ならず者の楽園ってキャッチフレーズは伊達じゃなかったってわけだ」
「そうね、でももう一つあるの。これが一番問題になるでしょうね」
「どんな組織なんです?」
飛島が問えば今井に変わって新谷が口を開いた。
「それは私が説明しましょう。第6の組織の名前は『サイレント・デルタ』、メカ系の組織で構成員は全員が匿名のアバター組織。生身の人間の存在は今に至るまでただの一度も確認されていません。私ら技術者・科学者界隈でも、とうとうこう言うのが出てきたかと腹を立ててる奴は相当居ますよ。とにかく、前例のない組織なんです」
新谷の言葉に飛島が問うた。
「たとえば?」
「現在わかっているのは、すべての組織としての行動はネット上やロボット体による接触によって行われているって事です。つまりネットによる遠隔操作でダミーを動かして、それによりマフィア組織としての行動をこなしているんです。サイバーマフィアと言ってもいい。アバターである遠隔操作のロボット体を捕らえても元を手繰れなければ意味がありません。それにロボット体は使い捨てが原則で、たとえ警察に回収されても組織実態につながらないと言う自信があるんでしょうな。不要となれば自爆や発火処理となり、迂闊に追いかけることもできないそうです。当然、ネット犯罪能力はトップクラス。おそらくあの東京アバディーンの土地で違法ネットセキュリティを仕掛けているのはこの連中だと思われます。一番厄介ですよ」
そして新谷の言葉を受けて締めるように今井が告げた。
「そしてこれらの6組織を統括する組織名があって『セブン・カウンシル』と呼ばれているそうね」
「闇の評議会ってところでしょうかね」
「飛島さん、それで間違いないと思うわ」
そこに宝田が問いかけた。
「でも変ですね。組織数は6、それなのにセブンって一つ足りませんよね?」
「それもそうだな。てことはまだ未確認の組織がもう一つあるって事か」
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