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第2章エクスプレス サイドB①魔窟の洋上楼閣都市/洋上スラム編
Part8 母親/ロシアンマフィア
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そしてその凶報はあの人物のところへも寄せられていた。
ゴールデンセントラル200の円卓の間から降りていくエレベーターの中だ。その中に居るのはゼラムブリトヤの首魁であるママノーラ、そして、その彼女の側近を務めるウラジスノフである。彼のジャケットの内ポケットに入れていたスマートフォンがマナーモードで振動していた。ウラジスノフはそれを取り出すと答えた。
「俺だ。どうした?」
沈着冷静な声で答えれば電話の向こうで切迫した事態が伝えられている。
「よし、そのまま待て」
そして、スマートフォンの受話をオフにすると傍らのママノーラへと問いかける。ママノーラは細葉巻を燻らせていたがちょうど口元から離した時だ。
「ママノーラ」
「なんだい?」
「ハイヘイズの孤児たちの家が襲われています」
その言葉にそれまで気だるげにしていたママノーラの表情が一変した。言葉は発しなかったが鋭い視線で詳細な説明を求めていた。
「襲撃者は例のベルトコーネです。〝例の噂話〟に食いついたのかアンドロイドのローラを連れ戻そうとしています」
「それで? 被害者は?」
「重傷者が一名。カチュアと言うロシア系です。頭部を殴打されたそうです」
ロシア系――その言葉が出た時にママノーラの表情に怒りと憎悪が浮かんだ。
「死んじゃいないだろうね?」
「それは未確認です。今、ローラが抱きかかえてかばっているそうです」
「そうかい――」
そう一言つぶやくとママノーラは思案する。そして、手にしていた細葉巻を落とすと踏み潰しながら告げる。
「ヴォロージャ。あんたの秘蔵っ子を連れて行ってきな」
「да」
命令の内容はシンプルだったがその意図はベルトコーネへの制裁以外には在り得なかった。そして保留にしておいた先程の相手に語りかける。
「ママノーラから襲撃命令だ。20名ほど俺について来い。2分以内に集合しろ」
ウラジスノフはそこまで語ってスマホを切る。その傍らではママノーラは自らもスマートフォンを取り出すと何処かへかけた。コールの音がわずかに鳴って相手はすぐに出る。
〔あたしだよ〕
〔おう、どうした?〕
声の主はあの〝モンスター〟だ。
〔さっそく、あの暴力バカのアンドロイドが出てきたよ。今、ハイヘイズのガキどもの所を襲ってる〕
〔あぁ、俺の方でも把握してる〕
〔今からあたしの手駒をやつの所にぶつける。〝向こう側〟から〝こちら側〟にうまく誘導するからあとは頼むよ〕
〔あぁ、まかせろ。思い知らせてやる〕
〔ネジ一本残すんじゃないよ〕
〔分かってるって。ガキに手を出すようなクズ、この世に活かしちゃおかねぇ〕
〔頼んだよ。よりにもよってアイツ、ロシア人の子供を手に掛けやがった。ホントだったらあたしらが最後までやりたいところなんだが――〕
〔そういきり立つなって。俺の〝腕前〟しってるだろ?〕
〔知ってるからこそ電話したんだよ! 仕損じたらただじゃおかないよ!〕
〔それこそ俺に任せておきな! うまいウォッカでも用意して待ってろ〕
激高するママノーラにモンスターの自信有り気な声が返ってくる。そして、通話はブツリと切れた。ママノーラがハンドバッグにスマートフォンを仕舞うのと同時にエレベーターは地下階の専用駐車場へと到達する。そして、エレベーターのドアが左右に開いた時、その外にはすでにコサックジャケット姿の男たちが10名づつ左右に列に別れて待機していた。
エレベーターのドアが開くと同時に、彼らはジャケットの内ポケットからなにやら工具箱のような金属製のつや消しの黒い細長い箱を取り出した。長さは30センチも無く極めてスリムだ。そしてエレベーターからウラジスノフが先んじてエレベーターから降りるとその視線を受けると同時に、彼らは手早く〝黒い工具箱〟をフォールディングナイフを開くように展開する。わずか一秒足らずでその工具箱はサブマシンガンへと変化する。
――〔PP-90〕――
1990年台にロシアで生み出され、要人警護の特殊任務で使うことを想定し携帯性を重視した特殊サブマシンガンである。折りたたんだ時の長さは27センチ足らずでとても銃器には見えないが、素早く展開可能であり携帯性と制圧力を両立させた優れた秘匿銃器である。
そして、全員がPP-90を構える頃にはママノーラがエレベーターの中から現れていた。
全員がママノーラの方を注視し、彼らに対してウラジスノフが低くよく通る声で告げる。
「全員、弾種は対アンドロイド戦闘用の9ミリ電磁放電セラミック弾を用いる。攻撃対象はマリオネット・ベルトコーネ。やつを〝向こう側〟の一般市民から引き離し〝こちら側〟に誘導する。多少手荒なことをしても構わん。今こそ、やつにロシアの同胞の血を幾多も流させた罪を償わせる」
ウラジスノフのその言葉に男たちの戦意が高まっていくのが、無言の空気の中でも痛いほどに伝わってきていた。ロシア軍はこれまでもベルトコーネの暴走により何度も苦汁をなめさせられている。たとえ軍籍から離れた非合法戦闘員であってもヤツに一泡吹かせたいと願っているロシア人は決して少なくない。
そして、エレベーターの扉が閉まるのと同時にママノーラは告げた。
「さぁ、お行き!」
ママノーラの野太い声が響けば、男たちが一斉に返答する。それは完璧なまでの統率である。
「да!!」
気合一閃、ウラジスノフを先頭に男たちは走り出す。向かう先はベルトコーネのもとだ。
彼らこそはウラジスノフが統率するゼラムブリトヤ上級工作員メンバー――
Тихий человек
――〝静かなる男〟である。
駐車場には黒塗りのベンツが待機している。初老の運転手と若い護衛の二名がママノーラを迎えていた。護衛がドアを開ければ、ママノーラは後部席へと乗り込んでいく。そしてベンツは走り出す。向かう先は定かではない。
ゴールデンセントラル200の円卓の間から降りていくエレベーターの中だ。その中に居るのはゼラムブリトヤの首魁であるママノーラ、そして、その彼女の側近を務めるウラジスノフである。彼のジャケットの内ポケットに入れていたスマートフォンがマナーモードで振動していた。ウラジスノフはそれを取り出すと答えた。
「俺だ。どうした?」
沈着冷静な声で答えれば電話の向こうで切迫した事態が伝えられている。
「よし、そのまま待て」
そして、スマートフォンの受話をオフにすると傍らのママノーラへと問いかける。ママノーラは細葉巻を燻らせていたがちょうど口元から離した時だ。
「ママノーラ」
「なんだい?」
「ハイヘイズの孤児たちの家が襲われています」
その言葉にそれまで気だるげにしていたママノーラの表情が一変した。言葉は発しなかったが鋭い視線で詳細な説明を求めていた。
「襲撃者は例のベルトコーネです。〝例の噂話〟に食いついたのかアンドロイドのローラを連れ戻そうとしています」
「それで? 被害者は?」
「重傷者が一名。カチュアと言うロシア系です。頭部を殴打されたそうです」
ロシア系――その言葉が出た時にママノーラの表情に怒りと憎悪が浮かんだ。
「死んじゃいないだろうね?」
「それは未確認です。今、ローラが抱きかかえてかばっているそうです」
「そうかい――」
そう一言つぶやくとママノーラは思案する。そして、手にしていた細葉巻を落とすと踏み潰しながら告げる。
「ヴォロージャ。あんたの秘蔵っ子を連れて行ってきな」
「да」
命令の内容はシンプルだったがその意図はベルトコーネへの制裁以外には在り得なかった。そして保留にしておいた先程の相手に語りかける。
「ママノーラから襲撃命令だ。20名ほど俺について来い。2分以内に集合しろ」
ウラジスノフはそこまで語ってスマホを切る。その傍らではママノーラは自らもスマートフォンを取り出すと何処かへかけた。コールの音がわずかに鳴って相手はすぐに出る。
〔あたしだよ〕
〔おう、どうした?〕
声の主はあの〝モンスター〟だ。
〔さっそく、あの暴力バカのアンドロイドが出てきたよ。今、ハイヘイズのガキどもの所を襲ってる〕
〔あぁ、俺の方でも把握してる〕
〔今からあたしの手駒をやつの所にぶつける。〝向こう側〟から〝こちら側〟にうまく誘導するからあとは頼むよ〕
〔あぁ、まかせろ。思い知らせてやる〕
〔ネジ一本残すんじゃないよ〕
〔分かってるって。ガキに手を出すようなクズ、この世に活かしちゃおかねぇ〕
〔頼んだよ。よりにもよってアイツ、ロシア人の子供を手に掛けやがった。ホントだったらあたしらが最後までやりたいところなんだが――〕
〔そういきり立つなって。俺の〝腕前〟しってるだろ?〕
〔知ってるからこそ電話したんだよ! 仕損じたらただじゃおかないよ!〕
〔それこそ俺に任せておきな! うまいウォッカでも用意して待ってろ〕
激高するママノーラにモンスターの自信有り気な声が返ってくる。そして、通話はブツリと切れた。ママノーラがハンドバッグにスマートフォンを仕舞うのと同時にエレベーターは地下階の専用駐車場へと到達する。そして、エレベーターのドアが左右に開いた時、その外にはすでにコサックジャケット姿の男たちが10名づつ左右に列に別れて待機していた。
エレベーターのドアが開くと同時に、彼らはジャケットの内ポケットからなにやら工具箱のような金属製のつや消しの黒い細長い箱を取り出した。長さは30センチも無く極めてスリムだ。そしてエレベーターからウラジスノフが先んじてエレベーターから降りるとその視線を受けると同時に、彼らは手早く〝黒い工具箱〟をフォールディングナイフを開くように展開する。わずか一秒足らずでその工具箱はサブマシンガンへと変化する。
――〔PP-90〕――
1990年台にロシアで生み出され、要人警護の特殊任務で使うことを想定し携帯性を重視した特殊サブマシンガンである。折りたたんだ時の長さは27センチ足らずでとても銃器には見えないが、素早く展開可能であり携帯性と制圧力を両立させた優れた秘匿銃器である。
そして、全員がPP-90を構える頃にはママノーラがエレベーターの中から現れていた。
全員がママノーラの方を注視し、彼らに対してウラジスノフが低くよく通る声で告げる。
「全員、弾種は対アンドロイド戦闘用の9ミリ電磁放電セラミック弾を用いる。攻撃対象はマリオネット・ベルトコーネ。やつを〝向こう側〟の一般市民から引き離し〝こちら側〟に誘導する。多少手荒なことをしても構わん。今こそ、やつにロシアの同胞の血を幾多も流させた罪を償わせる」
ウラジスノフのその言葉に男たちの戦意が高まっていくのが、無言の空気の中でも痛いほどに伝わってきていた。ロシア軍はこれまでもベルトコーネの暴走により何度も苦汁をなめさせられている。たとえ軍籍から離れた非合法戦闘員であってもヤツに一泡吹かせたいと願っているロシア人は決して少なくない。
そして、エレベーターの扉が閉まるのと同時にママノーラは告げた。
「さぁ、お行き!」
ママノーラの野太い声が響けば、男たちが一斉に返答する。それは完璧なまでの統率である。
「да!!」
気合一閃、ウラジスノフを先頭に男たちは走り出す。向かう先はベルトコーネのもとだ。
彼らこそはウラジスノフが統率するゼラムブリトヤ上級工作員メンバー――
Тихий человек
――〝静かなる男〟である。
駐車場には黒塗りのベンツが待機している。初老の運転手と若い護衛の二名がママノーラを迎えていた。護衛がドアを開ければ、ママノーラは後部席へと乗り込んでいく。そしてベンツは走り出す。向かう先は定かではない。
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