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第2章エクスプレス サイドB①魔窟の洋上楼閣都市/潜入編
Part3 潜入調査海上ルート/道化師の真実
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そして、アトラスは告げる。
「今回のベルトコーネ逃走事件の追跡捜査では、2月の合同捜査会議で姿を現した、あのふざけた道化師の存在が非常に大きい。実際、やつがあの場で提供した幾つかの情報は、その後の裏付けでほぼ間違い無い事がわかった」
「例の〝ガサク〟についての一件ですね?」
「その通りだエリオット。実際、ガサクと言うのはアラビア語で『黄昏』を意味する言葉なんだが、アラビア語と言うくくりから、かつて猛威をふるったアルカイダやISISの様なイスラム系の極右組織だったのではないかと先入観を持ってしまった。だが、クラウンからの指摘を受けて再調査したところ、イギリスの王立科学アカデミーの国際政治学博士であるアルフレッド・メイヤー教授から提供された資料によって、現在、世界各国の治安組織や諜報組織ではガサクを単なる武装テロ組織ではなく広範囲に非合法技術支援を行う技術者集団としての性格が非常に強いと言う認識を持っていることが判った」
「兄さん、あのクラウンが語った『世界中の地下社会組織にアンドロイド技術を提供して、運用指導している』と言うやつですね?」
「あぁ、その通りだ。そのためか奴らは、これまでのどんな犯罪組織とも異なり非常に広範囲に世界中に影響力を及ぼしうる存在だと危機感を持って捉えられているんだ」
「つまりは――」
アトラスの語りに、荒真田は言葉を続けた。
「あの〝道化師〟の指摘は正しかったってわけだ」
「だが俺達は、やつが信用できるとは端っから信じちゃいない」
「そうだな。何しろやつは、あまりに得体が知れなさすぎる」
「その通りだ。お友達にするにゃ正体不明というのは厄介すぎる」
「そもそもだ――」
荒真田はアトラスとエリオットに目配せしつつ語る。
「やはりクラウンは闇社会では超危険人物として扱われている。信用するにはあまりにも情報不足過ぎると言うのがその理由の一端らしい。そもそもやつにはある噂があって、世界中の様々な立場の人間から犯罪行為の代行を生業としているらしい。その辺の実態について、世界中のあらゆる法執行組織が必死の調査を行っているそうだが、成功した組織は一つとして無いのが実情だ。俺達の本庁侵入の件じゃないが良いようにあしらわれてしまうそうだ」
途方もない話だが、それは確かな現実だった。
「一説には、複数の地点で同時に別々のクラウンの存在が目撃されたと言う記録まであると言う。ある日突然に目の前に出現したクラウンが、実は影武者であり高度なダミーであったと言う可能性も十分に考えられる。つまり先日現れたクラウンが本当に本物なのか確証は一切ないって事だ」
断定口調で言い切る荒真田の顔には苛立ちが浮かんでいた。そこには現在の警視庁の中の混乱ぶりが垣間見えるようである。その苛立ちを真っ向から受けるようにアトラスも再び語り始めた。
「それにだ――、そもそも今回の追跡対象であるベルトコーネだが、ヤツが闇社会で問題視されているのは確かに事実だ。だがしかし、俺たちに捉えられて以後、自らの主人がすでに死亡していると言う事実をどう受け止めていたか、ヤツ自身の口から語られていない以上、勝手に判断することはできない。もしかするとヤツ自身がディンキー死亡と言う現実を受け入れて、新たな所属先を求めた可能性も決して否定するとはできない。もしかすると、あの戦闘能力を見込んだ新たな雇用主を得ている可能性も決して否定することは出来ないんだ」
「それってつまり――」
アトラスの言葉にエリオットが問いかける。
「ベルトコーネがどこかの組織で新戦力として活動を再開する事もありえるってことですよね?」
エリオットの疑問を耳にして荒真田が頷きながら答えた。
「良い質問だ。それに関連してだが、ウチの組織犯罪対策の2課で、ベルトコーネの逃亡以後、様々な組織間の抗争で強力な新戦力の存在が噂されているんだ」
「新戦力? たとえば――ベルトコーネのような?」
エリオットの問いかけに荒真田が相槌を打つ。
「基本的に増えたのは近接戦闘に強い格闘型だ。アンドロイドの基本アーキテクチャをしっかりと作り上げ防御力に優れた高耐久タイプとし戦闘用ソフトウェアを改善すれば、特別な機能追加をせずともそれなりに使い物になる白兵格闘専用アンドロイドがいっちょう出来上がるってわけだ」
それを耳にしてアトラスが頭を掻きながらため息をつく。
「おそらく〝俺〟をモデルにしているはずだ。俺は構造もシンプルで頭脳周りのアーキテクチャもそんなに面倒じゃない。人間社会に紛れ込ませることを重視しないなら、単純な破壊行動目的には持って来いだからな。なまじ実績を積み上げているだけに、俺を敵視するだけじゃなく、俺と同タイプの頑丈な格闘アンドロイドを導入したがっている犯罪組織は決して少なくないはずなんだ」
荒真田は、その言葉に同意し頷いた。
「そこへ、あのベルトコーネが逃亡しているんだ。是非とも仲間にしたいと画策する連中が現れたとしても不思議じゃない。あのクラウンはベルトコーネの事を猛烈に毛嫌いしていたが、同じ感覚を闇社会の連中すべてが持っている確証はない」
「つまり――」
エリオットは荒真田の言葉に自らの考えを挟んだ。
「ベルトコーネが持つ〝利害〟と、第3者が持つ〝利害〟それらが噛み合うならばベルトコーネがまたどこかの組織の下で活動を再開する可能性があるって事ですね?」
「あぁ」
「そう言うこった。めちゃくちゃ厄介だがな」
荒真田はテーブルに広げた東京アバディーンの地図を指先で叩きながら苛立ちを吐き出す。
「そもそもだ、ここ最近、闇社会の力関係が変化しつつあるとのデータもある。新たな組織や集団が次々に浮かび上がって来ている。すべての組織の全体像が掴みきれていない中で、ガサクもそう言ったニューウェーブの一つだ。今までに無い新手法で新興勢力が次々に台頭してきている。そう言った新興勢力が既存のヤクザやマフィアと言った旧態然とした組織を追い越すのも時間の問題だ」
「クラウンが言った〝異種組織の連携の強化〟か」
アトラスが視線を投げかけながら問えば、荒真田が言葉を返す。
「あぁ。なにしろこの日本じゃ銃火器の入手が欧米と比較しても非常に困難だ。以前ならそれが犯罪者や犯罪組織の戦闘力の強化を阻害する要因になっていた。戦国時代の豊臣秀吉様から始まった『刀狩り』の伝統ってやつだ。俺たち日本の奇跡的な社会治安を下支えしている主要因だ。
これまでは、せいぜいが拳銃か散弾銃程度で、ふつうはナイフを振り回す程度。海外から潜り込んできた連中も本来の凶悪さを発揮することができないでいた。だが、それがここ最近のサイボーグ技術の地下社会での蔓延や、ロボット・アンドロイドの技術流出が進んだことで、拳銃なんかものともしない新時代の戦闘手段が安易に手に入る状況になりつつ有る。事実、ヤクザのサイバー化や地下マフィア化、あるいは暴走族や不良少年グループのサイボーグカルト化などがじわじわと広がり続けている。正直オレとしちゃぁ、あまりにもその蔓延速度が早すぎると感じていたんだが、そのバックにあんな連中が居たんじゃぁな」
「つまり〝ガサク〟の存在ですね?」
エリオットが指摘すれば、荒真田もアトラスもはっきりと頷いていた。
「おそらく日本国内だけでなく、国外での連中の活動が国境を超えてじわじわと日本国内に入り込んでいるのだろう。水際で阻止したくとも、拳銃や麻薬のように見た目でかんたんに取り締まれる物じゃないからな」
「なんとしても、ガサクを始めとした新興勢力の実態を把握しないといかん。今回の東京アバディーンへの潜入は表の目的はベルトコーネの追跡だが、本来の目的は新興勢力を掌握している連中のご尊顔を拝することだ。名前、指導者、活動エリア、支配構造、規模――、たとえすべてを知り尽くすことができなくとも、その一端でもいい、少しでも多くの事実を掴む必要があるんだ」
アトラスが吐いた言葉を耳にしてエリオットは力強く告げる。
「それができるのはいかなるときも強行突入が可能な〝私達〟と言う事なのですね? 兄さん」
「そうだ――、俺たち特攻装警は、自分自らが見聞きしたものを必要に応じて日本警察の情報ネットワークにアップロードすることができる。俺たち伝統の『俺達自身が証拠になる』ってやつだ」
3人はお互いに頷きあっていた。これが単なる潜入任務にのみならず、過酷な現実にぶち当たることは容易に想像できた。だが、そこから逃げる事は決してできないのだ。
「今回のベルトコーネ逃走事件の追跡捜査では、2月の合同捜査会議で姿を現した、あのふざけた道化師の存在が非常に大きい。実際、やつがあの場で提供した幾つかの情報は、その後の裏付けでほぼ間違い無い事がわかった」
「例の〝ガサク〟についての一件ですね?」
「その通りだエリオット。実際、ガサクと言うのはアラビア語で『黄昏』を意味する言葉なんだが、アラビア語と言うくくりから、かつて猛威をふるったアルカイダやISISの様なイスラム系の極右組織だったのではないかと先入観を持ってしまった。だが、クラウンからの指摘を受けて再調査したところ、イギリスの王立科学アカデミーの国際政治学博士であるアルフレッド・メイヤー教授から提供された資料によって、現在、世界各国の治安組織や諜報組織ではガサクを単なる武装テロ組織ではなく広範囲に非合法技術支援を行う技術者集団としての性格が非常に強いと言う認識を持っていることが判った」
「兄さん、あのクラウンが語った『世界中の地下社会組織にアンドロイド技術を提供して、運用指導している』と言うやつですね?」
「あぁ、その通りだ。そのためか奴らは、これまでのどんな犯罪組織とも異なり非常に広範囲に世界中に影響力を及ぼしうる存在だと危機感を持って捉えられているんだ」
「つまりは――」
アトラスの語りに、荒真田は言葉を続けた。
「あの〝道化師〟の指摘は正しかったってわけだ」
「だが俺達は、やつが信用できるとは端っから信じちゃいない」
「そうだな。何しろやつは、あまりに得体が知れなさすぎる」
「その通りだ。お友達にするにゃ正体不明というのは厄介すぎる」
「そもそもだ――」
荒真田はアトラスとエリオットに目配せしつつ語る。
「やはりクラウンは闇社会では超危険人物として扱われている。信用するにはあまりにも情報不足過ぎると言うのがその理由の一端らしい。そもそもやつにはある噂があって、世界中の様々な立場の人間から犯罪行為の代行を生業としているらしい。その辺の実態について、世界中のあらゆる法執行組織が必死の調査を行っているそうだが、成功した組織は一つとして無いのが実情だ。俺達の本庁侵入の件じゃないが良いようにあしらわれてしまうそうだ」
途方もない話だが、それは確かな現実だった。
「一説には、複数の地点で同時に別々のクラウンの存在が目撃されたと言う記録まであると言う。ある日突然に目の前に出現したクラウンが、実は影武者であり高度なダミーであったと言う可能性も十分に考えられる。つまり先日現れたクラウンが本当に本物なのか確証は一切ないって事だ」
断定口調で言い切る荒真田の顔には苛立ちが浮かんでいた。そこには現在の警視庁の中の混乱ぶりが垣間見えるようである。その苛立ちを真っ向から受けるようにアトラスも再び語り始めた。
「それにだ――、そもそも今回の追跡対象であるベルトコーネだが、ヤツが闇社会で問題視されているのは確かに事実だ。だがしかし、俺たちに捉えられて以後、自らの主人がすでに死亡していると言う事実をどう受け止めていたか、ヤツ自身の口から語られていない以上、勝手に判断することはできない。もしかするとヤツ自身がディンキー死亡と言う現実を受け入れて、新たな所属先を求めた可能性も決して否定するとはできない。もしかすると、あの戦闘能力を見込んだ新たな雇用主を得ている可能性も決して否定することは出来ないんだ」
「それってつまり――」
アトラスの言葉にエリオットが問いかける。
「ベルトコーネがどこかの組織で新戦力として活動を再開する事もありえるってことですよね?」
エリオットの疑問を耳にして荒真田が頷きながら答えた。
「良い質問だ。それに関連してだが、ウチの組織犯罪対策の2課で、ベルトコーネの逃亡以後、様々な組織間の抗争で強力な新戦力の存在が噂されているんだ」
「新戦力? たとえば――ベルトコーネのような?」
エリオットの問いかけに荒真田が相槌を打つ。
「基本的に増えたのは近接戦闘に強い格闘型だ。アンドロイドの基本アーキテクチャをしっかりと作り上げ防御力に優れた高耐久タイプとし戦闘用ソフトウェアを改善すれば、特別な機能追加をせずともそれなりに使い物になる白兵格闘専用アンドロイドがいっちょう出来上がるってわけだ」
それを耳にしてアトラスが頭を掻きながらため息をつく。
「おそらく〝俺〟をモデルにしているはずだ。俺は構造もシンプルで頭脳周りのアーキテクチャもそんなに面倒じゃない。人間社会に紛れ込ませることを重視しないなら、単純な破壊行動目的には持って来いだからな。なまじ実績を積み上げているだけに、俺を敵視するだけじゃなく、俺と同タイプの頑丈な格闘アンドロイドを導入したがっている犯罪組織は決して少なくないはずなんだ」
荒真田は、その言葉に同意し頷いた。
「そこへ、あのベルトコーネが逃亡しているんだ。是非とも仲間にしたいと画策する連中が現れたとしても不思議じゃない。あのクラウンはベルトコーネの事を猛烈に毛嫌いしていたが、同じ感覚を闇社会の連中すべてが持っている確証はない」
「つまり――」
エリオットは荒真田の言葉に自らの考えを挟んだ。
「ベルトコーネが持つ〝利害〟と、第3者が持つ〝利害〟それらが噛み合うならばベルトコーネがまたどこかの組織の下で活動を再開する可能性があるって事ですね?」
「あぁ」
「そう言うこった。めちゃくちゃ厄介だがな」
荒真田はテーブルに広げた東京アバディーンの地図を指先で叩きながら苛立ちを吐き出す。
「そもそもだ、ここ最近、闇社会の力関係が変化しつつあるとのデータもある。新たな組織や集団が次々に浮かび上がって来ている。すべての組織の全体像が掴みきれていない中で、ガサクもそう言ったニューウェーブの一つだ。今までに無い新手法で新興勢力が次々に台頭してきている。そう言った新興勢力が既存のヤクザやマフィアと言った旧態然とした組織を追い越すのも時間の問題だ」
「クラウンが言った〝異種組織の連携の強化〟か」
アトラスが視線を投げかけながら問えば、荒真田が言葉を返す。
「あぁ。なにしろこの日本じゃ銃火器の入手が欧米と比較しても非常に困難だ。以前ならそれが犯罪者や犯罪組織の戦闘力の強化を阻害する要因になっていた。戦国時代の豊臣秀吉様から始まった『刀狩り』の伝統ってやつだ。俺たち日本の奇跡的な社会治安を下支えしている主要因だ。
これまでは、せいぜいが拳銃か散弾銃程度で、ふつうはナイフを振り回す程度。海外から潜り込んできた連中も本来の凶悪さを発揮することができないでいた。だが、それがここ最近のサイボーグ技術の地下社会での蔓延や、ロボット・アンドロイドの技術流出が進んだことで、拳銃なんかものともしない新時代の戦闘手段が安易に手に入る状況になりつつ有る。事実、ヤクザのサイバー化や地下マフィア化、あるいは暴走族や不良少年グループのサイボーグカルト化などがじわじわと広がり続けている。正直オレとしちゃぁ、あまりにもその蔓延速度が早すぎると感じていたんだが、そのバックにあんな連中が居たんじゃぁな」
「つまり〝ガサク〟の存在ですね?」
エリオットが指摘すれば、荒真田もアトラスもはっきりと頷いていた。
「おそらく日本国内だけでなく、国外での連中の活動が国境を超えてじわじわと日本国内に入り込んでいるのだろう。水際で阻止したくとも、拳銃や麻薬のように見た目でかんたんに取り締まれる物じゃないからな」
「なんとしても、ガサクを始めとした新興勢力の実態を把握しないといかん。今回の東京アバディーンへの潜入は表の目的はベルトコーネの追跡だが、本来の目的は新興勢力を掌握している連中のご尊顔を拝することだ。名前、指導者、活動エリア、支配構造、規模――、たとえすべてを知り尽くすことができなくとも、その一端でもいい、少しでも多くの事実を掴む必要があるんだ」
アトラスが吐いた言葉を耳にしてエリオットは力強く告げる。
「それができるのはいかなるときも強行突入が可能な〝私達〟と言う事なのですね? 兄さん」
「そうだ――、俺たち特攻装警は、自分自らが見聞きしたものを必要に応じて日本警察の情報ネットワークにアップロードすることができる。俺たち伝統の『俺達自身が証拠になる』ってやつだ」
3人はお互いに頷きあっていた。これが単なる潜入任務にのみならず、過酷な現実にぶち当たることは容易に想像できた。だが、そこから逃げる事は決してできないのだ。
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