川崎マフィア 〜こちら、HAPPINESS CLUB〜

ニコラテトラ

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龍星本山編

白マフィア運動会 part5

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2試合目の騎馬戦以降後も特に事故やトラブルなどは無く着々とイベントは進んでいった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~
『第5試合目、借り物競争の勝者は~!ティアラNY代表、ミスズ選手~!!』
~~~~~~~~~~~~~~~~~

毎度恒例のアナウンスが流れ、歓声が鳴り響く。

「すみませぇん。失格になってしまってぇ~。」

開始早々失格になりテントに戻ってきていた柊が体育座りをして縮こまりながら謝罪する。

本来なら失格どころかファールすら無い本大会だが、この女の紙にはミイラと書かれていたらしく、何を考えたか紙を渡してくれた人を殺してその場でミイラを作ろうとしたらしい。
そのため、失格処分となった。

『ではここで現在の総合成績の発表です!

1位 ライブラリ 42p
2位   ティアラNY   21p
3位 ミニチュアガーデン 18p
4位 パピネスクラブ 14p
4位 第七銭湯会 14p
5位 月光兵団 6p
                             .
                             .
                             .

はい。2試合目以降は負け続けました。
3試合目では野畑が良いところまで行ったのだが待機中に謎のファン集団に襲われ、追い剥ぎにあい公然猥褻罪の疑いで逮捕されてしまった。

その後、赤城の尽力により追い剥ぎ犯の確保もとい野畑の釈放が認められたのだがその時の赤城の鬼神の如き形相を俺は忘れない。
あぁ、追い剥ぎ犯カワイソ。

4試合目も悪くは無かったのだが、途中で会場にどこかの組の子供が入り込んできて助けるためにフェデーレが身を挺して救出し親組を探すために自ら棄権した。
あの人本当に保育士や教員の方が向いていたんではなかろうか。

そんなこんなで順位は下がっていき今では4位になってしまったと。

次は最終試合で俺のターンなのだが、未だに何を行うかは発表されないし、準備に時間がかかるらしく待機させられている。
野畑もさっき赤城に話があると何処かへ行ったまま戻ってこないし、、、とても暇だ。

「おい、アホ!お前、ゲーム機持ってきたか?一狩りいこーぜ!」

「当たり前だろ、俺のボウガンテクを魅せてやんよ。」

ということで、天田姉妹とゲームを始める呑気な卓郎であった。

一方、野畑は、、、。

「こんな、離れた所に呼び出して何の用ですか?私はこれでも多忙な身、なるべく早く終わらせてもらえますか?」

「そうさせてもらう。単刀直入に聞くが、最終試合に卍原クンを参加させるってどういう了見だい?」

「彼なら大丈夫と見込んでのことです。
なにより、貴方の身がかかっていますので、仲間のために最善を尽くすのは当然のことでは?」

「最終試合はが許されていると分かっていてもか?」

「はい。確かに殺害が許可されている競技ですが殺害を助長するような競技は行いませんよ。」

「そうじゃない!毎年、結局最後は殺し合いになって終わるじゃないか!
本人にその気が無くても!
だから、これまでボク達は参加してこなかった!麗子チャンだって参加させなかった!それがどうして!?」


「貴方のためです。
それ以外に何があるというのですか?」

「彼だって、仲間の一人だろ!?それをなんで、、、最終競技問題児の廃棄場なんかに、、。
もしかして、やっぱり、麗子チャンは彼を、、。」

「それ以上は口を慎みなさい。貴方には関係ありません。では、仕事がありますので。」

足早にその場を立ち去る赤城とその背中を呆然と見つめる野畑。

(本当にどうしちゃったんだよ、、麗子チャン。彼だって仲間、、、なんだよな?)

様々な思わくが頭を駆け巡るが答えは出ない。出るわけがない。

(考えたって時間の無駄か、、最低限でも情報を彼に届けなくては!)

こうして走りだす野畑であった。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『皆さん長らくお待たせしました!最終試合の準備が完了しましたので、スクリーンにご注目ください!』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

アナウンスが響きわたり、グラウンド近くにいた全員がスクリーンに注目する。

しかし、その視線はすぐさま移る。

ゴゴゴゴゴという音と共に奥の森の前に壁が現れたではないか。

そして再びスクリーンに視線を戻すと上空からの映像が映し出される。

「ハッ、なんだこれ、、?」

「これが最終競技の会場、なのかな?」

森の中心にはピラミッドのような謎の建物が設置されており、また森自体が高い壁で周りを囲われている。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『これこそが!長年クレームに悩まされ続けてきた政府の答え!
特別実践区域 ”伽目露津特キャメロット“!!
選手の皆さんには個人別のゲートが用意されており各員そこからのスタートとなります。目指すは中心の神殿!そこに収められている金色の杯を取ってきてもらいまーす!
最初にその杯を持ってゲートから出てきた人の勝ちです!
入り口は決まっていますが出口はどこからでもオッケー!
奪うもアリ、交渉するもアリ、全員リタイアさせるもアリ。
ルールはオマエラだ!!
あ、ちなみに優勝者には50pの贈呈です!』
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「50pって、、。」

「昔のバラエティじゃないんだしさぁ。」

「まぁ、とりあえず俺いってきますわ。」

「うん!ファイトー!!」

「負けたらオマエのデータ消すからなー!」

「おーっす、、ってベルガモット!テメェまじでそれやったら殺すからな!」



壁付近に行くと武装警備隊の方々が受付を行なっていた。

(やけに厳重な審査だな?なんでだ?)

「君の名前、若しくはコードネームは?」

「アルハゼン田中です。」

「なるほど、、、所属はハピネスクラブと。一応聞かせてもらうけど本当にこの競技に参加するんだね?」

「はぁい。」

正直、面倒くさい。

「本当にいいんだな?」

「はぁい。」

「、、、分かった。生き残れよ。」

「あざまーす。よっし行くぞー!」

テンションを上げて競技場に直接つながる待機場に入る。

待機場と外界との扉が閉まる直前、いきなり野畑が走りこんできた。

「どうしたんですか?野畑さん。」

「受付してしまったあとか、、クソっ間に合わなかった!
いいかい、よく聞くんだ。この最終競技はこれまでとは違う。
が許可されているんだ。」

「は?」

かもしれないんだ。キミは。」

「だからあんなにしつこかったのかヨォおおおおー!!!」

「この際勝つ必要は無い!僕のことはいいから絶対に生きて帰ってこい!分かったね!?」

「誰がアンタのために命懸けるかよ!絶対死なねーわ!」

「安心したよ!待ってるよ!」

そして非情にも閉まる外界との扉。

待機場に残される武装警備兵と俺。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~
『全選手がゲート内に入りました!
それでは選手紹介と行きます。

ガガガガガガ

1ゲート、、、

3ゲート!第七銭湯会きっての悪党!
最終競技にて4連勝中!
こいつをホワイトマフィアと認めていいのか!?
数多の血塗られたレインコートを持ちし者!
雨垂 蓮 アマダレ レン

ガガガガガガ

、、、、

6ゲート!自称カワサキの天使!
テュポーンからやってきた痛い子ちゃん!
アイドル系マフィア!雲母星 フレアキララボシ フレア!!


7ゲート!主君のためなら東奔西走!
ティアラNYのクノイチプレイヤー
影走 葵カゲバシリ アオイ

8ゲート!これは果たして芸名なのか!
経歴不明、功績無し、ただのスーツ着てる高校生!でも名前の威力はピカイチだ!
アルハゼン田中!

、、、、

以上10人の紹介でした。

いやぁまた若々しいメンツがそろいましたね。どう思われますか?曲さん。』

『うーん。6、7の、、、ん?いや6の雲母ちゃんには頑張ってもらいたいですねー。
あの平成の某ユニットを彷彿とさせる衣装は非常に良いのですが、個人的にはもっと露出を高めてほしかったですね。

それに先程から彼女のゲート前では何やら作業が行われているようですが、、、

ガガガガガガ

あっ、またです。この音が先程から彼女の方から聞こえるのですが何が起きているんでしょうかね。

また、彼女の所属しているテュポーンはあのタルタロスの後継組織となると言われているほど強い組織ですからねー。
大変期待しております。』

『えっとー?あとの方々は?』

『とても凶悪な顔をしています。』

『なるほど。貴重な意見ありがとうございます。試合開始のカウントダウンを始めます!』

『3』

(わかってしまった。最強の戦術を。)

『2』

(生き残るためには他の人間と合わなければいい。)

『1』

(ここから導き出される答えは、、)


『ゲートーオープン!!』

(この待機場から出ないこと!!)

ガシャン!!!

ゲートが開く。

(動かない。絶対に動いてたまるか。)

腕を組み堂々とゲート内で立ち続ける卓郎。

スクリーン上から他の参加者が既に出発しているが卓郎達のいる所からではスクリーンは見ることが出来ないため確かに誰も気づかず終わる可能性もある。

しかし、現実は甘くない。

「おいっ止めろ!押すなっ!」

武装警備兵がニヤニヤと笑いながら卓郎をゲートから出そうと押す。

「なんか喋れよ!?あ?待てっ!テッメェ!いつかのアイツだろ!?」

始めて川崎に入った時のことがフラッシュバックする。

ジリジリとゲートに近づいていく卓郎。

「止めろぉおおおお!!!」

ドンっ

「ふべしっ!?」

押し出されて頭からコケる。

再びゲートの方を向いた時には既に遅く
目の前でゲートが閉まっていった。

「クソガァぁああああ!!!!!」



「(こっちに誰かいるのか?おまけに近いな。好都合だ。まず一人。)」

白衣を着た少年が何かを地面に埋めながら呟く。

開始早々に目をつけられてしまったわけだ。


それだけではない、響き渡る叫び声は他参加者に届く。

続々と卓郎の元へ集いつつある参加者達。

これが吉と出るか凶とでるか。

命懸けの最終競技が今始まる。



続く

































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