川崎マフィア 〜こちら、HAPPINESS CLUB〜

ニコラテトラ

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龍星本山編

白マフィア運動会 part4

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「ベル、、、ゴー。」

「おうっ。」

騎馬がクトゥルフーズの騎馬を中心にするように周りながら走り始める。

蜜柑さんが射撃を始めるもやはり予想通り騎手は自衛行動は取らず騎馬役が謎の液体や自身らの腕で守る。

「やっぱり、あの騎手ただの飾りだね。」

「人材不足なんすかね?」

「おしゃべりしてる暇はない。近づいてきた。」

蜜柑さんの恐ろしく冷たい視線が突き刺さる。玉ヒュンしちゃったよ。

ここまでは計画通り。クトゥルフーズは触手をぶち込んで短期決戦をお望みのようで、こちらへと突撃してくる。

「姉貴、アホ、準備はいいか!?」

ベルガモットの盾は大型の物のため両手を使う必要がある。そのため蜜柑さんの全体重が片腕に集約するのだが。想像以上にキツい。だけど、何か柔らかくて普段触れることのないような物の感触もあるような、ないようなで。
まぁつまりお尻を触れてるような気がするから全部オッケー!!

「おぉっ。ま、任せろ!」

「大丈夫っ、行って、ベルちゃん!」

こちらも負けじと突撃するが衝撃がヤバい。少し揺れる度に幸せな重みが腕を不幸せにしてくる。

「オンゴリャア!!」

騎馬同士がぶつかり、ベルガモットが盾で相手の先頭をブン殴る。

これにより相手の騎馬が揺らぎ、左の触手発生を阻害に成功。

「檸檬。」
「蜜柑、スイッチ!」

その直後、檸檬さんが騎手に跳びかかる。

「はいやっ!」

奇襲は成功し騎手の体に鎌が直撃する。

が、騎手の体がバラける。

「えっ?ちょっ?」

バラけた体はツタのような物へと変わり檸檬さんを取り込む。


「檸檬さんっ!?」

「あっちゃあ、ビックリしたぁ。」

目の前のベルガモットが何故か答える。いや、もしかして。

「えぇー檸檬さん?何故ここに?」

「なんか無理矢理スイッチさせられちゃった。」

すると、拘束されていた檸檬さん(おそらく中身はベルガモット)が自身を取り込んでいる騎手の体に噛み付く。

「えぇ!?ちょっと!ベルちゃん、やめなさい!私の体だよ!」

「いや、あれ私の体。」

しかしベルガモットは止めることなく、それどころか噛みちぎってしまったではないか。

「あいつっ!?やっちまった、ついに人を食いましたよ!」

「嘘ぉ。アホだと分かってたけど野生児すぎるよぉおおお!?」

我々の悲鳴など気にも留めずに人体?を味わいだすベルガモット。

「ん、ん、んぅ?べぇ。こいつ人じゃなくて植物だ!」

ベルガモットが食べ何かを吐き出しながら叫ぶ。

いやまぁそうだろうな!

「あぁもうベルちゃんは、、。」

「、、、、最悪。」

「でも騎手がいないってことは、反則負けじゃない?」

その瞬間、地面から触手が生えてきて空を突き刺す。

「おぉっと!?」
「うおぉ!?」

なんとか避ける。

「ちょっとレフェリー?この人達アウトじゃないんすかぁー?」

『残念ですが、これはルールの範疇です。』

なんとクトゥルフーズの真ん中が答えたではないか。
こいつら日本語喋れたのか。

『一体、ルールのどこに騎手が人間でなければならないと書いてあったんですか?』

こいつらぁ。確かに書いてなかったけど普通に考えて、、

いや他にもいたわーー!!!
あの砲台の奴ら、出てこないとおもってたら伏線だったのかよ。

「なら、勝利条件は騎馬を壊すことだよね。」

敵の騎手がバラバラに飛び散る。

そして、騎馬の上には鎖鎌を振りかざす檸檬さんの姿が見えた。

『もう遅い!』

その声に呼応するように奴らの足元から触手が湧き起こり檸檬さんを捕えんとする。

が、発砲音と共にそれらは弾け飛び、自分の体を取り戻した蜜柑さんがこちらに飛び降りる。

それを待っていたかのようにベルガモットが盾を上にかざし、そこに着地した蜜柑さんを再び上に押し上げる。

そこから天田姉妹による猛攻が始まった。

絶妙なコンビネーションにより繰り出される銃撃や斬撃により相手を翻弄する恐ろしき姉妹。

触手を出さなければ檸檬さんによる斬撃が、かといって触手を出していると蜜柑さんの散弾の餌食に。

時折挟むフェイントも相まって相手の騎馬をドンドン消耗させていく。

しかし、相手の触手による攻撃も当たっていないわけではなく着実に彼女達の体力を奪っていく。

耐久戦になっては一撃で大ダメージを与える手段を持たないこちらが不利なことは明確。

どうする?手榴弾は一応持ってはいるが
この至近距離で使う場合ベルガモットの盾で防ぎきれるかどうか怪しい。

それにそこまでして勝つ必要も見受けられない。

どうするか、、、、

ドンッ!

その時、3人のうちの誰かが敵騎馬の真上に飛び上がった。

構えているのは盾。

ベルガモットか!

なるほど!盾で押し潰すという特攻技を用いれば崩すことが出来る。

「くたばれぇ!」


読まれていた。おそらく敵の切り札だったのだろう、二本の巨大なツタが現れ互いに交差しあいながら空中のベルガモットへと突き進む。

『私達の勝ちです!』

「別によぉ。盾を構えて落下するだけなら、誰でもできんだろうがよぉ。」

先頭の男がおそるおそる声のする下を見ると。

そこには悪い笑顔を浮かべるベルガモットがいた。

「おんどりゃああああ!!」

思いっきり盾でぶん殴るベルガモット。

あまりの衝撃に耐性を崩した騎馬に上からもう一つの盾がのしかかる。

騎馬はバラバラになり吹き飛ぶクトゥルフーズ。

「やった、、、。」

「俺た「オレ達の勝ちだぁああああ!!!!」」

一斉に沸き起こる歓声。

なんかセリフ奪われたけど、まぁいいや。どうせ俺なんもしとらんかったし。

ここで衝撃の放送が入る。

『ミニチュアガーデン、ハピネスクラブ、脱落~!!!勝者、ライブラリ!!』

『パピネスクラブさん。これは恥ずかしいですねー。』

なんということだグラウンドの端にちょこんと一つ騎馬があるではないか。


「結局逃げゲーかよ!?」

「はぁ!?オレはこんな敗北認めねーぞ!!」

「確かにこれは納得いかないかな~。」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

『ガヤは黙ってらっしゃい!それでは現在の総合順位の発表となります!』


1位 ライブラリ 30p
2位 パピネスクラブ 10p
3位 ティアラNY  9p
4位 第七銭湯会 0p
4位 月光兵団 0p
4位 ミニチュアガーデン 0p

~~~~~~~~~~~~~~~~~

「1位に30pだとぉ!?これ不正でしょ!接待だろ接待!」

「確かに残っている数が少ないほど配点が高いとは言ってたけどねー、、。」

「、、、配点率が異常。」

「まぁでも負けちまったもんは負けちまったんだ。それより、野畑の野郎の試合、次だろ?行こーぜ。」

「ベルちゃんの言う通りグダグダ言っててもしょうがないか~!さっ行こう!」



刻一刻と近づく最終競技。

この時の俺はその恐ろしさにまだ気づく由などなかった。



続く














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