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44 ルイーザside
しおりを挟む最初は何がなんだかわからなかった。なぜ、自分がここにいるのか。
だが、徐々に思い出したのだ。理不尽なパワハラ上司の首をカッターで切りつけた後、思いきり殴られたのを……
あれで多分、打ちどころが悪くて死んだのよね。てか、あの上司も死んでくれたかしら? それなら、世の中のクズを成敗できてたんだけど。
そう思いながら私は見覚えのある部屋を見る。そして、鏡に映る自分の姿も。
ルイーザが育った孤児院……まさか、本当に異世界転生できるなんて。しかも、やり込んだゲームの中……
私は思いきり溜め息を吐いてしまう。なぜって、この『エターナル ~真実の愛に目覚めて』は数ある乙女ゲームの中でワーストランキング上位に君臨するクソゲーだから。
まあ難攻不落なものほどクリアした時の達成感が半端ないから、クソゲー好きの私には最高のゲームだったんだけどね。
でも、だからって実際、現実にやれと言われたら違ってくる。
現実はヌルゲーが一番よ。なのに……
「なんで、よりにもよってこのゲームなのよ!」
私は『エターナル ~真実の愛に目覚めて』のゲーム内容を思い出す。
主人公ルイーザは孤児院出身だが、ある日、スミノルフ男爵家に養子として迎え入れられる。そして十六才になった時、魔法適性があることがわかり聖エールライト魔法学院に編入するのだ。ちなみにここからゲームスタートになるが、これが大変問題なのだ。
それは編入時期が三年の初めという滅茶苦茶短い期間で、大量のイベントをこなさないといけない。おまけに進めているヒーローが一度、間違った行動をするため、主人公ルイーザが諭して目を覚まささせないといけない。
そしてダメ押しにミルフォード侯爵家を断罪しないと主人公には大概残酷な死が訪れるバットエンドが待っているのよね……
『エターナル ~真実の愛に目覚めて』は詰め込み過ぎのクソゲー。これが世間の評価である。
冗談じゃない。やってられないわよ。けれど、何かしら行動しないとおそらく無能者として着の身着のまま男爵家を追い出されるバッドエンドになってしまう……
「はあっ……。だからってヒーローとのハッピーエンドルートか……」
私は顔を顰めながらヒーローとのハッピーエンドルートを思い出す。
まずはバーレン商会ザイラス・バーレン子爵の一人息子、デビットとのハッピーエンドルートだ。
確かにヒーローの中では一番自由がきくけれど……
正直、あの言葉使いと性格が合わないのよね。それに転生したのに優雅な生活じゃなくて商売の手伝いって……ないわ。
私は論外とデビットを候補から外し、次のアリスティア教、ブラフ・レインコール司祭の息子、ラルフとのハッピーエンドルートを思い出す。
教祖の妻は悪くないけれど、ハッピーエンド後も貧民街とか孤児院とかに定期的に回らなきゃいけないのよね……。イベントを発生させるためには我慢してやるけれどクリア後もやるなんて嫌よ……
私は頭を振り、次の宰相ビルグリッド・グリーンシス公爵の息子、レイノルとのハッピーエンドルートを思い出す。しかし、すぐ首を横に振った。
宰相の仕事のサポートなんて無理無理。それにレイノルは束縛激しいからなし。
私は次のローライト騎士団の長グラビス・シールドの息子、バリーとのハッピーエンドルートを思い出すがレイノルと同じ仕事のサポートを理由に却下した。
それに細身のイケメン好きの私にとってバリーって好みじゃないからね。
でも、そうなると残りはローライト国王の王太子ケルビンに第二王子カイルになっちゃうんだよなあ。
正直、二人のどちらかとハッピーエンドになっても大変なのよね……
なにせ王族の仕事だ。レイノルやバリーと結婚した後に私がやらなければいけない仕事以上に大変だろう。
だから一番ないわ。そうなると……やっぱりあれしかないかなあ。
私はある事を考える。そして口角を上げた。
「……いや、間違いなくあれ一択でしょう」
そう呟いた後、鏡の中にいるルイーザが満面の笑みを浮かべた。いや、私が満面の笑みを浮かべたのだ。
「だって私がルイーザだからね」
そう呟くと私はピンク色の髪を弄り、鏡から離れるのだった。
◇
どうやら、この世界はゲームの中とは少し違ったらしい。それはいくつかのイベントが起こらなかったから。だから、私は起こらないイベントは自ら動いて強制的に発生させた。すると、途中からゲーム通りのイベントが発生しだし順調に進みだしたのだ。
私はホッとしながら自分のハッピーエンドに向けて日々動き回っていた。しかし、ある日を境におかしくなった。まあ、すぐに理由はわかったが。
エレーヌ・ミルフォードが階段から転げ落ちたのが原因ね……。てか、そのイベントって私がするやつじゃん。
私は口論の末、エレーヌに階段から突き落とされるイベントを思い出す。
「……本来は誰かしらヒーローが助けてくれる。でも、エレーヌには助けてくれるヒーローがいなかったのね。まあ、悪役令嬢だからしょうがないか」
私は溜め息を吐く。また自作自演しなければならないからだ。
「はあっ、面倒……」
そう呟くと、離れた場所で談笑しているヒーロー達を見つめる。
とにかくエレーヌが戻って来るまで皆の好感度を上げ過ぎないよう、気をつけなきゃ。
「だって、彼らとはハッピーエンドになりたくないものね」
私は口角を上げると、ヒーロー達の元に手を振りながら駆け寄っていくのだった。
◇
見られてしまった。
自作自演……デビットから貰ったブローチを地面に叩きつけて割ったところをライラ・フレバン伯爵令嬢に。
私は一瞬焦ったが、すぐに良いアイデア……ライラがエレーヌの悪事を知ってしまい消されてしまうイベントを思い出す。
どうせ、今のエレーヌはやりそうにないから私が使わせてもらおう。まあ、少し場所とか方法はアレンジさせてもらうけれど。
そう判断し、私は早速ブローチを壊した場所に幻惑魔法を使い、それからライラを婚約者であるレイノルの名前を使ってあの崖に呼び出した。それと時間をずらしてラルフもだ。だって、そのイベントには運悪くルイーザとラルフも巻き込まれてしまうから。
ちゃんとイベント通りにやらやきゃ。だって、これが後々エレーヌを追い込み断罪する材料になるのだから。
私は崖の方に向かうラルフの背中を見つめる。
後はラルフを崖から落とし、私も適当に怪我して誰か来るまで倒れてればイベント完了。
ふふ、一番私が欲しいイベントが手に入る。
私はそう思ったがすぐに頭を振る。
違うわね。これは私のためだけじゃない。皆のためでもあるのよ。
私はエレーヌが断罪されないルートを思い出し身震いする。
正直、あんなのゲームの中だけにして欲しい。それに実際あんなのが起きたら遠くに逃げても不安でしかないわ。だから、ライラにこれから崖を落ちるラルフは些細な犠牲よ……。そう、些細な犠牲。仕方ないことなのよ。
私はそう思いながらもゆっくり口角を上げた。だって、つい想像してしまったから。
ヌルゲーになった『エターナル ~真実の愛に目覚めて2』の舞台、ローライト王国から遠く離れた地にある聖アレクシス王国を治める聖王の妻になることを。
聖王の側にいれば勝手に彼の力が強化される。しかも執政はやらなくていいときた。要は私はただ隣りにいればいいだけなのだ。
前世で理不尽な目に合って不幸だった私に相応しいハッピーエンドルートね。
「だから、ごめんね」
私はそう呟き、ラルフの足元に魔法を撃ち込むのだった。
◇
目の前の鏡に映るドレス姿のルイーザを見て私は溜め息を吐く。だって本当は今日行われる王家主催のアリスティア生誕祭パーティーに私は参加する気がなかったからだ。
本当はアリスティア生誕祭には参加せずに裏方に徹したかったのに……
いや、そこで起こるフラグイベント……ルイーザが聖アレクシス王国から来た使者に聖魔法が使えることを知られてしまうイベントを発生させたかったのだ。
なのに王太子であるケルビンに誘われたら断れないじゃないのよ……
はあっ、仕方ない。タイミングを見て途中でパーティーを抜けよう。
私はそう考えた後、笑みを浮かべた。
なにせ、今日のイベントを済ませれば後は次の卒業パーティーで起きるエレーヌの断罪イベント待ちだから。
エレーヌの断罪と共にヒーローとの友好度が満たされていない私も国王陛下に怒られ、ケルビンとは二度と会うなと言われれてしまうのよね。
いわゆるビターエンドである。
まあ、私にとってはハッピーエンドになるのだけれど。
だって、その後に聖アレクシス王国から来た使者に聖アレクシス王国に一緒に行こうと声をかけられるからだ。
セーブデータがあればパラメーターを引き継ぎして『エターナル ~真実の愛に目覚めて2』へ、新主人公じゃなくルイーザとしていける。
ふふ、この情報知ってるのって少ないのよね。本当、やりこんでおいて良かった。
「全くクソゲー万歳ね」
と、私はつい先ほどまでそう思っていた……
いたのに……
目の前の光景に私は思わず驚愕する。だってケルビンがあり得ないことをしたから。
なんでこのパーティーで断罪イベントを? どういうことよ⁉︎
私は後退りしながらケルビンから離れる。そんな私にケルビンが声をかけてきた。
「もしかして驚かせてしまったかい? でも、安心して。全て上手くいくから」
そう言ってくるケルビンに私はハッとし、落ち着きを取り戻す。
ま、まあ早いけれどエレーヌを断罪してくれるならいいわ。余計な心配もなくなるしね。
私は作り笑いを浮かべ頷く。
「……少し驚いただけよ。それより、ケルビン」
私が頷くとケルビンも力強く頷き手を叩いた。
「おい、あれを持ってこい」
そう言うケルビンの横顔を見つめながら私は口元が緩んでしまった。別にケルビンの顔に見惚れていたわけじゃない。
これが終わったら予定通り、聖アレクシス王国から来た使者を探しに行こうと思ったからだ。
だって、ケルビンがああ言ったって国王陛下は絶対に私を婚約者って認めないもの。だからそのイベントさえ済ませれば後はビターエンドイベントだけ。
これで、やっと面倒なことをしなくて済むわ。
私はそう思いながらエレーヌを見る。
本当、ゾッとするほど綺麗ね。でも、全然怖くないわ。だって通常ルートのエレーヌ・ミルフォードなんだからね。
私は思わず笑いそうになるのを堪えていると、ケルビンの護衛の一人が来て証拠が書かれた紙束を掲げる。すると、ケルビンがパーティー会場中に響き渡る声で叫んだ。
「皆聞け! ここにいるエレーヌ……いや、ミルフォード侯爵家の連中は魔王軍の生き残りと関係を持っている!」
「なんだって⁉︎」
「……嘘でしょう?」
ケルビンの言葉に会場中、驚きと疑心に溢れかえる。そんな中、私は内心ニヤついていたのだが急に得体の知れない不快感を覚えた。いや、初めて感じたが知っているのだ。この不快感の原因を。
何でよ……。だってこのルートは裏でエレーヌが魔王軍の生き残りを利用して聖魔法の力を得るルートのはず……。なのに何で……
私はゆっくりとエレーヌを見る。するとエレーヌは扇を仰ぎながらケルビンにゾクッとするような笑顔で微笑んだ。
「あらあら、またどこかで拾ってきた野良犬に唆されたのですか? 全く困った婚約者様ですこと」
「ふん、証拠もあるんだ! 観念しろ!」
「観念ですか……証拠などいくらでも捏造できるでしょうに。でも、仕方ないですわね」
エレーヌはゆっくりと扇を持つ手を下ろすと、途端に表情がストンと落ちたように無表情になった。
私は思わず尻餅をつく。強大な闇の力に当てられたから。
「……嘘よ。なんで……」
そう呟くとケルビンが心配そうに私を見てきた。
「どうしたんだい、ルイーザ?」
そう間の抜けたことを言ってくるケルビンに私は思わず怒鳴りそうになったが、すぐ理解する。
そうだ、ケルビンを含め会場中にいる連中には闇の力を感じることができないんだ。聖魔法を使って可視化させないと。
しかし、自分の手を見つめた後に頭を振った。
い、今の私には無理よ……。だって、今の私は全てのヒーローの真実の愛を得てないから。力なんて微々たるものなのよ。なのにそんな私の力で……
私は黒い羽衣を羽織ったように見えるエレーヌを見る。そして恐怖してしまった。
「ハ、ハーレムエンドルートの悪役令嬢……人形遣いのエレーヌ・ミルフォードに勝てるわけないでしょう‼︎」
思わず私はパーティー会場に響き渡るほど絶叫するのだった。
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