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アシカはブリテン島に
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ドイツ戦艦ティルピッツ
「やはり敵艦隊は見当たらないな。」
見えたのはロイヤルネイビーに相応しくない古びた砲艦のみで、特に問題なく撃破さ
れた。
戦艦シャルンホルスト、グナイゼナウも引き連れて、ドイツ海軍ほぼ全ての力で上陸
部隊を護衛する。
作戦名 アシカ
一度はもう行われることは無いと思われた作戦。
しかし東洋の帝国により、ロイヤルネイビーは引き付けられ、ドーバー海峡に戦力は
存在しない。
制空権を取る為、東部戦線からも多くの機体を引き抜き航空隊を引き抜いている。
航空隊の中にはFW190も多く含まれる。
頑丈な百舌鳥は敵のスピットファイアを粉砕している。
もはや制空権は我々のものだ。
そして、第一次バトルオブブリテンの反省を生かし、空軍の目標は徹底し、敵の基地
を木端微塵にする。
それだけが唯一の目標である。
更に敵海軍の脅威が無い為我々も艦砲射撃で支援する。
イギリス海軍によってばら撒かれた機雷は徹底的に撤去され、ドーバー海峡の両端に
は逆に我が軍の機雷で封鎖している。
万が一、日伊連合艦隊が敗北し、早急に我が軍の作戦阻止に向かってきてももはや後
の祭り。
「敵基地照準。」
目標に艦砲の照準が合わせられる。
「撃て!!」
一斉に砲弾がブリテン島の敵基地に向けて飛翔する。
そして着弾。
命中している。
実戦をほぼ経験していない我々だったが停止目標に命中することぐらいは出来る。
再び敵基地に向けて照準。
砲弾が放たれる。
ただただ単純な作業だ。
そして、それが何度も繰り替えされ我々の砲撃支援は終わった。
その数分後、輸送機から空挺部隊が降下開始。
それとほぼ同時に護衛していた上陸船団が揚陸開始。
遂にドイツ軍は念願であったブリテンへ足を踏み入れた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ドイツ第1軍
遂に我々はドーバー海峡の通過に成功した。
この感じだと無事に橋頭堡も確保できそうである。
建物の影に隠れてMP40の弾を装填する。
そして装填を終える。
隠れている敵に警戒しつつ前進する。
敵は既に配備を終えて伏兵がそこら中にいる。
・・・油断すれば背後からズドンだ。
しかも奴らは死を恐れない。
銃を持っておらず、鉄槍で後ろから突き刺そうとしてきて来る者もいるため、明らか
に正規軍ではない。
だが、数が多すぎる。
非正規軍だとしても数が多ければ厄介極まりない。
だが、注意すればそれほど問題ではない。
「! 死ね。」
先に気づけて良かった。
これを何度も繰り返しているので精神がイカれる奴もいる。
まあ、まだ実戦経験の少ない兵に限ってはこんな戦いが初戦であれば仕方無いのかも
しれない。
「!」
トリガーを引き9mm弾が敵を襲う。
悲鳴をのこして4人の飛び出してきた英国人はその場に斃れた。
油断する暇もない。
Kar98kを装備していたとしたらそのままやられていたかもしれない。
それも鉄槍でじっくりと何度も刺され殺されていたはずである。
そんな死に方だけは御免である。
敵が持っていたのは鉄槍と簡易火炎瓶。
やはり今までの敵のように正規軍ではない。
「・・・早く進まなければいけないというのに。」
敵のゲリラ戦術で我々の進軍スピードは下がっている。
まあ、それが敵の目的だろう。
だが、もはや我々を止めることは出来まい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
イギリス南西部はドイツ軍の占領下となった。
ロンドン手前で進軍は停止した。
永遠に続くのではないかと思われる敵の突撃が開始されたのだ。
それに各地は焦土作戦により補給が思うようにいかず、限界が来ていた。
だが、それはリバプールにドイツ第7軍が上陸し、その後第1装甲軍が揚陸に成功す
るとそれは変わった。
装甲部隊によって高速で展開。
そしてこれにより英国の防衛体制は完全に崩壊し、ロンドンが陥落した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「首相!準備が出来ました。搭乗してください。」
「わかった・・・」
潜水艦に乗り移る。
艦内はとても狭い。
これから潜水艦はカナダへ向かう。
そして遠くから国民を鼓舞し、米国の上陸まで敵を妨害させ続ける。
勿論すぐそこにはドゴールもいる。
共にアメリカで反撃の機会を待つ。
アメリカは大量の資源に高い工業力、まだ勝ち目は十分にある。
敵前逃亡と思われても仕方ないような行動だが、あくまでも戦略的撤退である。
・・・と自分に言い聞かせる。
「おい。重要なデータは焼却しているのか?」
ドゴールが問いかけて来る。
「いや、そんな暇は無かった。処理しきれていないものもある。」
「・・・そうか。」
明らかに機嫌を悪くした。
早くカナダについてほしい。
可能性は低いが敵が襲ってくるかどうかは分からない。
そして潜水艦は北アメリカ大陸へと到着した。
「やはり敵艦隊は見当たらないな。」
見えたのはロイヤルネイビーに相応しくない古びた砲艦のみで、特に問題なく撃破さ
れた。
戦艦シャルンホルスト、グナイゼナウも引き連れて、ドイツ海軍ほぼ全ての力で上陸
部隊を護衛する。
作戦名 アシカ
一度はもう行われることは無いと思われた作戦。
しかし東洋の帝国により、ロイヤルネイビーは引き付けられ、ドーバー海峡に戦力は
存在しない。
制空権を取る為、東部戦線からも多くの機体を引き抜き航空隊を引き抜いている。
航空隊の中にはFW190も多く含まれる。
頑丈な百舌鳥は敵のスピットファイアを粉砕している。
もはや制空権は我々のものだ。
そして、第一次バトルオブブリテンの反省を生かし、空軍の目標は徹底し、敵の基地
を木端微塵にする。
それだけが唯一の目標である。
更に敵海軍の脅威が無い為我々も艦砲射撃で支援する。
イギリス海軍によってばら撒かれた機雷は徹底的に撤去され、ドーバー海峡の両端に
は逆に我が軍の機雷で封鎖している。
万が一、日伊連合艦隊が敗北し、早急に我が軍の作戦阻止に向かってきてももはや後
の祭り。
「敵基地照準。」
目標に艦砲の照準が合わせられる。
「撃て!!」
一斉に砲弾がブリテン島の敵基地に向けて飛翔する。
そして着弾。
命中している。
実戦をほぼ経験していない我々だったが停止目標に命中することぐらいは出来る。
再び敵基地に向けて照準。
砲弾が放たれる。
ただただ単純な作業だ。
そして、それが何度も繰り替えされ我々の砲撃支援は終わった。
その数分後、輸送機から空挺部隊が降下開始。
それとほぼ同時に護衛していた上陸船団が揚陸開始。
遂にドイツ軍は念願であったブリテンへ足を踏み入れた。
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ドイツ第1軍
遂に我々はドーバー海峡の通過に成功した。
この感じだと無事に橋頭堡も確保できそうである。
建物の影に隠れてMP40の弾を装填する。
そして装填を終える。
隠れている敵に警戒しつつ前進する。
敵は既に配備を終えて伏兵がそこら中にいる。
・・・油断すれば背後からズドンだ。
しかも奴らは死を恐れない。
銃を持っておらず、鉄槍で後ろから突き刺そうとしてきて来る者もいるため、明らか
に正規軍ではない。
だが、数が多すぎる。
非正規軍だとしても数が多ければ厄介極まりない。
だが、注意すればそれほど問題ではない。
「! 死ね。」
先に気づけて良かった。
これを何度も繰り返しているので精神がイカれる奴もいる。
まあ、まだ実戦経験の少ない兵に限ってはこんな戦いが初戦であれば仕方無いのかも
しれない。
「!」
トリガーを引き9mm弾が敵を襲う。
悲鳴をのこして4人の飛び出してきた英国人はその場に斃れた。
油断する暇もない。
Kar98kを装備していたとしたらそのままやられていたかもしれない。
それも鉄槍でじっくりと何度も刺され殺されていたはずである。
そんな死に方だけは御免である。
敵が持っていたのは鉄槍と簡易火炎瓶。
やはり今までの敵のように正規軍ではない。
「・・・早く進まなければいけないというのに。」
敵のゲリラ戦術で我々の進軍スピードは下がっている。
まあ、それが敵の目的だろう。
だが、もはや我々を止めることは出来まい。
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イギリス南西部はドイツ軍の占領下となった。
ロンドン手前で進軍は停止した。
永遠に続くのではないかと思われる敵の突撃が開始されたのだ。
それに各地は焦土作戦により補給が思うようにいかず、限界が来ていた。
だが、それはリバプールにドイツ第7軍が上陸し、その後第1装甲軍が揚陸に成功す
るとそれは変わった。
装甲部隊によって高速で展開。
そしてこれにより英国の防衛体制は完全に崩壊し、ロンドンが陥落した。
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「首相!準備が出来ました。搭乗してください。」
「わかった・・・」
潜水艦に乗り移る。
艦内はとても狭い。
これから潜水艦はカナダへ向かう。
そして遠くから国民を鼓舞し、米国の上陸まで敵を妨害させ続ける。
勿論すぐそこにはドゴールもいる。
共にアメリカで反撃の機会を待つ。
アメリカは大量の資源に高い工業力、まだ勝ち目は十分にある。
敵前逃亡と思われても仕方ないような行動だが、あくまでも戦略的撤退である。
・・・と自分に言い聞かせる。
「おい。重要なデータは焼却しているのか?」
ドゴールが問いかけて来る。
「いや、そんな暇は無かった。処理しきれていないものもある。」
「・・・そうか。」
明らかに機嫌を悪くした。
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可能性は低いが敵が襲ってくるかどうかは分からない。
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