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解放
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我々は補給路を守備している。
主戦場よりもこちらの方が戦闘が多いと考えられる。
毎日のように奇襲が来る。
目的は勿論補給路の破壊であろう。
補給路が破壊されれば前線が物資不足に陥る。
最悪、前線部隊が壊滅する危険すらある。
それだけは避けなければいけない。
「敵だ!」
叫び声が聞こえる。
そして明らかに日本語ではない言語が聞こえる。
「お客様のご来店か・・・」
99式軽機関銃を持って叫び声の方に向かう。
既に味方の発砲音が聞こえる。
「敵兵を殺せ!補給路を守れ。」
味方に呼びかける。
「殺せ!殺せ!」
敵も何か叫んでいるが何を言っているのかは分からないが、恐らく俺達を殺せと言っ
ているのだろう。
銃口を向かってくる敵に向ける。
7.7mm口径の九二式実包が次々と放たれる。
大量に配備され、6.5mm口径の96式軽機関銃は各地で更新されている。
同様に兵卒が使っている99式短小銃も38式歩兵銃から各所で更新されつつある。
どちらの銃も反動が大きく、初めて使用した時は驚いたものである。
代わりに威力は高い。
対物目標に対しての射撃が楽になっている。
96式軽機関銃と同じくかなり使い易い。
次々と敵兵に命中する。
逃げようとする敵兵を狙う。
「逃がすか!」
逃がせば、また我々を何度も攻撃してくる。
逃がすわけにはいかない。
動く敵が見える限り撃ち続ける。
しかし、当たらない・・・
不規則に逃げるため当てにくい。
これに関しては反動が大きいことを恨んでいる。
まあ威力は強いのでそれの代償だから仕方ないのだが。
やがて、敵兵は見えなくなる。
「何人逃したか・・・」
「皆大丈夫か?」
被害の確認をする。
この戦闘で確認できた被害は7人死亡、3人被弾だった。
それに対して敵の被害は残った遺体から2人だけと推測された。
「糞!」
奇襲と夜襲が多い。
敵はそれぐらいしか抵抗出来ないということだろうが。
毎日のように突然始まる戦闘に精神がおかしくなりそうだ。
早くこの戦闘から解放されたいものである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
インド帝国政府
日に日に敵軍は我々に近づいてくる。
しかも、住民の支持は奴らに集まりつつある。
大規模なデモも起きている。
その理由として自由インド仮政府なる非合法政府が我々の大地に上陸したという情報
がある。
それは非常に厄介である。
その政府はインド人の亡命者が中心となっているようだ。
奴らはその政府にインドの統治を任せると宣言している。
それに援軍を要請しているが、援軍は来ない。
というよりはここには来れないのだ。
敵連合艦隊が海域を封鎖している。
潜水艦と駆逐艦、それに空母まで海域封鎖に使われている。
輸送船団が次々と沈められているのだ。
これでは本国からの救援は期待できない。
大半の軍がアフリカ戦線に送られて、呼び戻しているが、乗船している船ごと沈めら
れているので数が足りない。
しかも、インド兵の大半は日本軍に戦わず降伏し、我々に銃口を向けてきている。
戦力差は絶望的である。
補給線を攻撃して包囲する、侵攻ルート上に伏兵して奇襲を仕掛けるという作戦を陸
軍は行っていて、一定の戦果を挙げているものの敵の侵攻を止めたり、補給線を寸断
して包囲することは出来そうもない。
いや、はっきり言ってそんなの無理であろう。
我々の何倍もの敵兵が迫ってきているのだ。
止められるとしたら神が降臨するぐらいの非現実的なことが無ければありえない。
「今のうちに脱出しなければ・・・!」
「リンリスゴー総督。本気ですか!?」
「ああ。間もなく海からの脱出が不可能になるぞ!」
「・・・・・・」
「既に脱出用の潜水艦は手配している。港に向かうぞ。」
はぁ?という顔をあからさまにして来ている。
自分だって嫌なのだが。
というわけで死守命令を無視して港に向かう。
黄色人種に対する怒りを抱えながら。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第25軍司令部
「斎藤中将殿!」
「何だ。騒々しい。」
「・・・英印政府が降伏を表明しました。」
「何!?」
遂に降伏してきたか・・・
昨日も夜襲の報告があったのだが・・・
本当に突然何の前触れもなく、なぜ降伏してきたのか?
まあいい。
「敵政府と降伏協定を結びに行く。」
「は!」
敬礼をして来る。
これで英国を大きく弱体化させられる。
まあ、インドは自由インド仮政府に任せることになるが。
仮政府は正規の政府に格上げされるだろう。
まあ、鉄資源を輸入出来るのはありがたい。
しかも、完全に支那を追い詰めることが出来る。
これから援蒋ルートは完全に使用不可能となる。
海軍もきっとインドかセイロン島を拠点に通商破壊を行って、完全に支那は封じ込め
るだろう。
そうすれば支那は降伏に追い込める。
・・・それが俺の考えである。
まあ、俺独自の考えではなく、陸軍のおおむねの意見がこれなのだが。
実際、支援物資の無い支那を降伏させるのは慎重に進撃すれば難しいことではないだ
ろう。
まあ、政府が降伏したこととは全く関係ないように一部の部隊によって戦闘が続けら
れているため、戦闘が終結したわけではないのだが。
「間もなく戦闘は終了するかね?」
「は。幸い残った敵軍も僅かのようです。後2ヶ月後にはほぼ完全に制圧できるでし
ょう。」
参謀が答える。
「数週間では降伏させられないか・・・」
「は。敵兵は広い範囲に潜伏しているため2ヶ月はかかるかと・・・」
別の参謀も答える。
「そうか・・・」
早く無駄な抵抗はやめてほしいものだが、中々思い通りにはいかないということを改
めて実感するのだった。
主戦場よりもこちらの方が戦闘が多いと考えられる。
毎日のように奇襲が来る。
目的は勿論補給路の破壊であろう。
補給路が破壊されれば前線が物資不足に陥る。
最悪、前線部隊が壊滅する危険すらある。
それだけは避けなければいけない。
「敵だ!」
叫び声が聞こえる。
そして明らかに日本語ではない言語が聞こえる。
「お客様のご来店か・・・」
99式軽機関銃を持って叫び声の方に向かう。
既に味方の発砲音が聞こえる。
「敵兵を殺せ!補給路を守れ。」
味方に呼びかける。
「殺せ!殺せ!」
敵も何か叫んでいるが何を言っているのかは分からないが、恐らく俺達を殺せと言っ
ているのだろう。
銃口を向かってくる敵に向ける。
7.7mm口径の九二式実包が次々と放たれる。
大量に配備され、6.5mm口径の96式軽機関銃は各地で更新されている。
同様に兵卒が使っている99式短小銃も38式歩兵銃から各所で更新されつつある。
どちらの銃も反動が大きく、初めて使用した時は驚いたものである。
代わりに威力は高い。
対物目標に対しての射撃が楽になっている。
96式軽機関銃と同じくかなり使い易い。
次々と敵兵に命中する。
逃げようとする敵兵を狙う。
「逃がすか!」
逃がせば、また我々を何度も攻撃してくる。
逃がすわけにはいかない。
動く敵が見える限り撃ち続ける。
しかし、当たらない・・・
不規則に逃げるため当てにくい。
これに関しては反動が大きいことを恨んでいる。
まあ威力は強いのでそれの代償だから仕方ないのだが。
やがて、敵兵は見えなくなる。
「何人逃したか・・・」
「皆大丈夫か?」
被害の確認をする。
この戦闘で確認できた被害は7人死亡、3人被弾だった。
それに対して敵の被害は残った遺体から2人だけと推測された。
「糞!」
奇襲と夜襲が多い。
敵はそれぐらいしか抵抗出来ないということだろうが。
毎日のように突然始まる戦闘に精神がおかしくなりそうだ。
早くこの戦闘から解放されたいものである。
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インド帝国政府
日に日に敵軍は我々に近づいてくる。
しかも、住民の支持は奴らに集まりつつある。
大規模なデモも起きている。
その理由として自由インド仮政府なる非合法政府が我々の大地に上陸したという情報
がある。
それは非常に厄介である。
その政府はインド人の亡命者が中心となっているようだ。
奴らはその政府にインドの統治を任せると宣言している。
それに援軍を要請しているが、援軍は来ない。
というよりはここには来れないのだ。
敵連合艦隊が海域を封鎖している。
潜水艦と駆逐艦、それに空母まで海域封鎖に使われている。
輸送船団が次々と沈められているのだ。
これでは本国からの救援は期待できない。
大半の軍がアフリカ戦線に送られて、呼び戻しているが、乗船している船ごと沈めら
れているので数が足りない。
しかも、インド兵の大半は日本軍に戦わず降伏し、我々に銃口を向けてきている。
戦力差は絶望的である。
補給線を攻撃して包囲する、侵攻ルート上に伏兵して奇襲を仕掛けるという作戦を陸
軍は行っていて、一定の戦果を挙げているものの敵の侵攻を止めたり、補給線を寸断
して包囲することは出来そうもない。
いや、はっきり言ってそんなの無理であろう。
我々の何倍もの敵兵が迫ってきているのだ。
止められるとしたら神が降臨するぐらいの非現実的なことが無ければありえない。
「今のうちに脱出しなければ・・・!」
「リンリスゴー総督。本気ですか!?」
「ああ。間もなく海からの脱出が不可能になるぞ!」
「・・・・・・」
「既に脱出用の潜水艦は手配している。港に向かうぞ。」
はぁ?という顔をあからさまにして来ている。
自分だって嫌なのだが。
というわけで死守命令を無視して港に向かう。
黄色人種に対する怒りを抱えながら。
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第25軍司令部
「斎藤中将殿!」
「何だ。騒々しい。」
「・・・英印政府が降伏を表明しました。」
「何!?」
遂に降伏してきたか・・・
昨日も夜襲の報告があったのだが・・・
本当に突然何の前触れもなく、なぜ降伏してきたのか?
まあいい。
「敵政府と降伏協定を結びに行く。」
「は!」
敬礼をして来る。
これで英国を大きく弱体化させられる。
まあ、インドは自由インド仮政府に任せることになるが。
仮政府は正規の政府に格上げされるだろう。
まあ、鉄資源を輸入出来るのはありがたい。
しかも、完全に支那を追い詰めることが出来る。
これから援蒋ルートは完全に使用不可能となる。
海軍もきっとインドかセイロン島を拠点に通商破壊を行って、完全に支那は封じ込め
るだろう。
そうすれば支那は降伏に追い込める。
・・・それが俺の考えである。
まあ、俺独自の考えではなく、陸軍のおおむねの意見がこれなのだが。
実際、支援物資の無い支那を降伏させるのは慎重に進撃すれば難しいことではないだ
ろう。
まあ、政府が降伏したこととは全く関係ないように一部の部隊によって戦闘が続けら
れているため、戦闘が終結したわけではないのだが。
「間もなく戦闘は終了するかね?」
「は。幸い残った敵軍も僅かのようです。後2ヶ月後にはほぼ完全に制圧できるでし
ょう。」
参謀が答える。
「数週間では降伏させられないか・・・」
「は。敵兵は広い範囲に潜伏しているため2ヶ月はかかるかと・・・」
別の参謀も答える。
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