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壊滅
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空母 加賀
「まずい・・・」
敵攻撃隊が接近してきている。
これが最後の抵抗か。
雷撃機も爆撃機も来ていたので、雷撃機を優先して撃墜したため、高空の爆撃機の対
応が遅れてしまい、いま必死に撃墜している。
かなり近くまで接近されている。
ここからでも撃墜される敵機が見える。
「撃墜・・・撃墜しろ。」
たまに近くまで接近する敵機に対しては対空砲で撃ち落とす。
今まで10機ほどの敵機を対空砲火で撃墜している。
「敵機接近!撃ち落とせ!」
1発の爆弾が飛行甲板に当たれば空母の機能を失ってしまう。
それを意識している。
「敵機撃墜!!」
「でかした。このまま撃墜し続けるぞ。」
そして、気が抜けない中、味方が攻撃を開始し、順次敵艦に被害を与えられているこ
とが報告される。
「味方が奮闘している我々も頑張らなければな。」
「ああ。」
その言葉を交わしながら次の敵機の迎撃に移る。
しかし、あの敵機になかなか弾が当たらない。
「糞!何で当たらないんだ。」
我々を挑発するかのように弾を躱し続ける。
もう距離は1キロもない。
その数秒後遂に対空砲火で敵機の翼が?げる。
「良かった。」
そういった数秒後艦が大きく揺れる。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ。」
関東大震災を経験したことがあるが、それ以上の揺れが体を攻撃する。
「糞がぁぁぁ。」
そこにはついさっきまで話していた紅く染まった戦友がいた。
「起きろ!起きろよ!」
「起き上がらねぇんならブッ飛ばすぞ!!」
「う・・・ぁ」
小さなうめき声が聞こえる。
「おい!お前だけ先に逝くなんて許さねぇぞ!立てよ!立ってくれよ!」
もう流さないと思っていた涙が落ちる。
涙を拭ったときに初めて自分も手に怪我を負ったことに気が付く。
しかし、そんなのには気にしない。
「おい・・・目を閉じるなよ・・・」
涙で声が上手くでない。
「これが・・・戦闘なのか・・・」
当たり前のことを初めて強く意識したのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「・・・被害状況を報告しろ。」
「敵機は飛行甲板に激突。飛行甲板は使用不可能に!死傷者も出ています。火災も発
生しました!」
「すぐに消火しろ!弾薬庫に火を回すな。」
「糞!」
大戦果だったというのに気分は最悪だ。
そして、消火の為に船員が慌てて動く。
幸いあれ以降接近する敵機は無かった。
不幸中の幸いである。
必死に消火したのもあり、弾薬庫に火がまわり、轟沈というのは避けられたようだ。
まだ敵機の残骸が残っている。
火を消すのが最優先のため放置されていたのである。
その残骸の状態のひどさが爆発の大きさを物語っている。
その衝撃で甲板がやられ、空母としての運用が不可能になった。
幸い機関部に損傷は無かったため我々は駆逐艦の護衛とともに帰投することになった。
今敵に狙われたら非常に危険である。
これに関しては敵が来ないことと駆逐艦の護衛を信じるしかない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
空母 赤城
「空母加賀は大丈夫だろうか・・・」
撃墜した敵爆撃機が激突したことにより今も燃えている。
そして、
「旗艦赤城!我が飛行隊が敵空母に攻撃を敢行し、三隻に奮龍が命中したとのことで
す。」
翔鶴より、連絡が来る。
よし、
「敵艦隊との連絡を準備せよ。」
敵艦隊と上空待機中の味方機を通して敵艦隊との連絡を開始するのだった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
空母ヨークタウン
必死に発生した火災を消火する。
「何だったんだ・・・」
我々の艦隊を無数の我々の元に飛んでくる何かが襲った。
それは砲弾に翼がついたようなものであった。
しかも、それは間違いなく我々に向かって誘導されていた。
ロケットをエンジンとしているようで、350ノットは超えていた。
「あんな・・・兵器が・・・開発されていたとは・・・」
突然ジャップどもの言葉が届く。
それは
「降伏せよ。10分攻撃待機する。それまでに降伏せよ。お互いこれ以上の被害を望ま
ないだろう。」
それは酷く高圧的な言葉だった。
「・・・提督。」
この降伏を拒否したら前で沈んだ戦艦群のようになることを想像するのは容易である。
それでも、降伏などしたくない。
しかもジャップどもに降伏するなどもっての外である。
しかし、それはあくまでも自分の個人的な考えである。
この艦に乗っているのは私だけではない。
勿論家族思いの奴もいる。
そんな奴を死なせてはいけない。
「・・・・・・・全艦停艦のうえ、白旗をあげろ・・・」
人生最大の屈辱感が襲う。
しかし、しょうがない。
自分の気持ちだけで犠牲を出すのは指揮官失格である。
我々は質で圧倒的に不利だった。
勝つことは現在はどうやってもできない。
それどころか刺し違えることもできないだろう。
「糞!!」
それしかもはや言うことが出来ない自分も嫌になってしまう。
「はぁ 太平洋艦隊が連合艦隊に降伏するなんて。これは悪夢なのか。」
莫大な死傷者を出し、降伏したため、太平洋艦隊の主力が実質消滅する悪夢。
しかし、悪夢から覚めることは無かった。
「まずい・・・」
敵攻撃隊が接近してきている。
これが最後の抵抗か。
雷撃機も爆撃機も来ていたので、雷撃機を優先して撃墜したため、高空の爆撃機の対
応が遅れてしまい、いま必死に撃墜している。
かなり近くまで接近されている。
ここからでも撃墜される敵機が見える。
「撃墜・・・撃墜しろ。」
たまに近くまで接近する敵機に対しては対空砲で撃ち落とす。
今まで10機ほどの敵機を対空砲火で撃墜している。
「敵機接近!撃ち落とせ!」
1発の爆弾が飛行甲板に当たれば空母の機能を失ってしまう。
それを意識している。
「敵機撃墜!!」
「でかした。このまま撃墜し続けるぞ。」
そして、気が抜けない中、味方が攻撃を開始し、順次敵艦に被害を与えられているこ
とが報告される。
「味方が奮闘している我々も頑張らなければな。」
「ああ。」
その言葉を交わしながら次の敵機の迎撃に移る。
しかし、あの敵機になかなか弾が当たらない。
「糞!何で当たらないんだ。」
我々を挑発するかのように弾を躱し続ける。
もう距離は1キロもない。
その数秒後遂に対空砲火で敵機の翼が?げる。
「良かった。」
そういった数秒後艦が大きく揺れる。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ。」
関東大震災を経験したことがあるが、それ以上の揺れが体を攻撃する。
「糞がぁぁぁ。」
そこにはついさっきまで話していた紅く染まった戦友がいた。
「起きろ!起きろよ!」
「起き上がらねぇんならブッ飛ばすぞ!!」
「う・・・ぁ」
小さなうめき声が聞こえる。
「おい!お前だけ先に逝くなんて許さねぇぞ!立てよ!立ってくれよ!」
もう流さないと思っていた涙が落ちる。
涙を拭ったときに初めて自分も手に怪我を負ったことに気が付く。
しかし、そんなのには気にしない。
「おい・・・目を閉じるなよ・・・」
涙で声が上手くでない。
「これが・・・戦闘なのか・・・」
当たり前のことを初めて強く意識したのだった。
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「・・・被害状況を報告しろ。」
「敵機は飛行甲板に激突。飛行甲板は使用不可能に!死傷者も出ています。火災も発
生しました!」
「すぐに消火しろ!弾薬庫に火を回すな。」
「糞!」
大戦果だったというのに気分は最悪だ。
そして、消火の為に船員が慌てて動く。
幸いあれ以降接近する敵機は無かった。
不幸中の幸いである。
必死に消火したのもあり、弾薬庫に火がまわり、轟沈というのは避けられたようだ。
まだ敵機の残骸が残っている。
火を消すのが最優先のため放置されていたのである。
その残骸の状態のひどさが爆発の大きさを物語っている。
その衝撃で甲板がやられ、空母としての運用が不可能になった。
幸い機関部に損傷は無かったため我々は駆逐艦の護衛とともに帰投することになった。
今敵に狙われたら非常に危険である。
これに関しては敵が来ないことと駆逐艦の護衛を信じるしかない。
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空母 赤城
「空母加賀は大丈夫だろうか・・・」
撃墜した敵爆撃機が激突したことにより今も燃えている。
そして、
「旗艦赤城!我が飛行隊が敵空母に攻撃を敢行し、三隻に奮龍が命中したとのことで
す。」
翔鶴より、連絡が来る。
よし、
「敵艦隊との連絡を準備せよ。」
敵艦隊と上空待機中の味方機を通して敵艦隊との連絡を開始するのだった。
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空母ヨークタウン
必死に発生した火災を消火する。
「何だったんだ・・・」
我々の艦隊を無数の我々の元に飛んでくる何かが襲った。
それは砲弾に翼がついたようなものであった。
しかも、それは間違いなく我々に向かって誘導されていた。
ロケットをエンジンとしているようで、350ノットは超えていた。
「あんな・・・兵器が・・・開発されていたとは・・・」
突然ジャップどもの言葉が届く。
それは
「降伏せよ。10分攻撃待機する。それまでに降伏せよ。お互いこれ以上の被害を望ま
ないだろう。」
それは酷く高圧的な言葉だった。
「・・・提督。」
この降伏を拒否したら前で沈んだ戦艦群のようになることを想像するのは容易である。
それでも、降伏などしたくない。
しかもジャップどもに降伏するなどもっての外である。
しかし、それはあくまでも自分の個人的な考えである。
この艦に乗っているのは私だけではない。
勿論家族思いの奴もいる。
そんな奴を死なせてはいけない。
「・・・・・・・全艦停艦のうえ、白旗をあげろ・・・」
人生最大の屈辱感が襲う。
しかし、しょうがない。
自分の気持ちだけで犠牲を出すのは指揮官失格である。
我々は質で圧倒的に不利だった。
勝つことは現在はどうやってもできない。
それどころか刺し違えることもできないだろう。
「糞!!」
それしかもはや言うことが出来ない自分も嫌になってしまう。
「はぁ 太平洋艦隊が連合艦隊に降伏するなんて。これは悪夢なのか。」
莫大な死傷者を出し、降伏したため、太平洋艦隊の主力が実質消滅する悪夢。
しかし、悪夢から覚めることは無かった。
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