日は沈まず

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こちらは快進撃

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マレー半島

我々はイギリス軍の水際作戦に犠牲を出しながらも上陸に成功した。

上陸した後は破竹の勢いで進撃することが出来た。

どうやら敵兵力は連携が取れておらず、指揮も低いようだった。

その為、我々はマレー半島1100キロメートルを縦断することができた。

後はシンガポール島だけである。

ここを陥落させればマレー作戦は完全に終了する。

そして、我々はゴムボートで海峡を渡っている。

もちろん、シンガポール島に上陸するためである。

橋を渡って進撃するつもりであったが、英軍により橋に穴をあけられたため上陸作戦
でシンガポール島を制圧することになった。

我々は陸地に到着し、ゴムボートを降りる。

敵の抵抗はほぼない。

やはり徹底的な準備砲撃が功を奏したのであろう。

僅かな敵軍に対して我々は攻撃を開始する。

「進めぇ!」

司令官の怒号が聞こえる。

我々は進撃する。

シンガポール島を。

欧米諸国から解放するのだ。

その後シンガポール島での戦闘はほぼ抵抗なく英国軍の降伏で終了した。

降伏した兵の中にはインド兵も混じっていた。

彼らは故郷から遠いこの場所を守ることになっていたため、士気は非常に低かった。

しかも、彼らはインドの解放を望んでいた。

我々は志願者を募り、インド国民軍を編成した。

この軍はその後、ある作戦に使われることになった。

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次はジャワ海である。

フィリピンを空襲した部隊でジャワ海に侵入し艦載機で爆撃を行う。

艦載機、もしくは潜水艦が敵艦隊を見つけた場合はそれを急いで攻撃する。

アメリカ海軍がハワイから動いたら潜水艦隊が探知し、一部の艦を残して迎撃しにい
く。

1月11日、計画より1ヶ月早く蘭印作戦がタカラン、メナドの戦闘で開始された。

沿岸砲の砲撃でタカラン沖で掃海艇二隻が沈没したものの、作戦に支障はなかった。

タカラン島に駆逐艦に護衛された輸送船団が上陸。

1500人程度の敵が防衛していたが、2日で降伏。

メナドにも史上初の空挺部隊が投入されて、犠牲をほぼ出さずに攻略できた。

まあ、空挺部隊の方は大した戦果を挙げられなかったのだが。

そこを拠点に次々にバリクパパン・ケンダリー・バンジェルマシン・マカッサル・ア
ンボン・バンバン・バンジェルマシン・バリ島・ティモール島を占領。

バリ沖で我が帝國海軍の輸送船団を護衛していた駆逐艦四隻と連合軍の多国籍艦隊軽
巡洋艦三隻と駆逐艦七隻が接敵。

圧倒的に数的不利だったが、多国籍艦隊だったからか、こちらは軽巡洋艦を一隻を中
破させ、駆逐艦一隻を撃沈。一方、駆逐艦一隻が大破させられた。

その周辺で艦載機による残る敵艦隊を索敵。

そして遂に偵察機が敵艦隊を発見。

艦攻と艦爆を目標に向けて誘導。

発見した敵艦隊に奮龍を発射し、抵抗力を失わせ、急降下爆撃で完全に撃沈させる作
戦を実行した。

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「攻撃開始。」

これが遂に実戦で使われるのか。

奮龍。

独特な見た目をしたこいつは、大量の予算でつくられた。

しかし、この兵器は最強の対艦武装といってもよいだろう。

時速700キロほどで飛行し偵察手の誘導により艦を破壊する。

恐ろしい。

そして、これだけでも強いのだが更に鬼に金棒となるのがこの艦攻、一式艦攻である。

1トンを超える奮龍を担いでもなお、400キロ程度で飛行している。

「目標駆逐艦!誘導弾発射!」

一斉に奮龍が切り離され、機体が軽くなった分浮き上がる。

外すなよ・・・偵察手。

発射された奮龍は12発。

内2発のエンジンが作動しなかったのか落下する。

10発の奮龍が敵艦に向かう。

うち2発は誘導に失敗したのか、海に着弾。

残った8発のうち1発は敵艦の対空砲火で撃ち落とされる。

残った7発は命中。

命中率は約60パーセント。

「悪くない。」

しかも、母機の方に被害は零である。

一隻に複数発命中した艦もあったため、全艦命中にはならなかったが、まあ良い戦果
であろう。

そして、別の艦の艦攻隊と艦爆隊が見えた。

あれが、残りの敵艦を沈めるだろう。

残りの艦攻隊、艦爆隊に任せて我々は帰艦する。

敵艦を撃破したという満足感と共に。

そして、その後急降下爆撃により全ての敵艦を大破、もしくは撃沈した。

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最終目標であるジャワ島を攻略する。

その為に上陸部隊を各方面から上陸した。

また、輸送船団を攻撃しようとした敵艦隊を艦載機で撃沈した。

水上部隊も向かわせたのだが・・・やはり意味はなかった。

到着前に撃沈されたのである。

「これからは本当に航空機の時代なのかもな。」

独り言のつもりだったが、参謀に

「そうですね。これからは航空機が主な戦力で、水上艦はその補助になってしまうか
 もしれません。」

と返される。

そして、上陸部隊が無事に上陸成功したという情報が入った。

「良かった。」

心の底からそう思う。

その後奇襲攻撃が成功したこともあり、2週間足らずで現地軍が降伏した。

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軍令部

香港、ビスマルク、グアムも帝國軍の力で陥落させた。

ビルマも各地からの援軍で5月には落とすことができるだろう。

これを落とせば南方作戦は完了したと言って良いだろう。

しかし、ここからが正念場である。

まもなく準備を済ませて、太平洋艦隊はハワイから出港するだろう。

それを我々は食い止めなければならない。

「現状を改めて確認する。」

それを考えながら我々は次の作戦の協議に入る。
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