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マレー沖海戦
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マレー沖 戦艦長門 艦橋
「目標、上陸予定地。」
我々は艦砲で上陸部隊の援護につくという主力艦隊とは違う別任務についた。
別働隊
戦艦 「長門」「陸奥」
第十一航空戦隊 水上機母艦 「瑞穂」「千歳」
第四戦隊(第二艦隊より) 重巡洋艦 「高雄」「愛宕」「鳥海」「摩耶」
第五戦隊(第二艦隊より) 重巡洋艦 「那智」「羽黒」「妙高」
第十六戦隊(第三艦隊より)重巡洋艦 「足柄」
軽巡洋艦 「長良」「球磨」
第七駆逐隊 駆逐艦 「曙」「漣」「潮」
零観と零水の情報によると我々を止めるものは何もないようだ。
「撃て!」
順々に主砲が発射される。
数秒後、僅かに見える陸地から爆炎が上がる。
零観によるとかなりの砲弾が正確に着弾しているようだ。
これで、どのくらいの被害を敵に与えられただろうか。
そして、味方部隊が到着する。
41cm砲の破壊力は絶大らしく、敵部隊には大量の犠牲が出たようだ。
装備の多くが破壊され、混乱が起こり抵抗する力を失った。
部隊の上陸もあまり犠牲を出さずに成功した。
しかし、陸軍部隊の増援阻止のために英海軍は戦艦プリンス・オブ・ウェールズ、
レパルスを派遣してくることが潜水艦の偵察情報から分かった。
すぐに殲滅に向かう。
戦艦を航空機が沈めることはなかろう。
やはり戦艦同士の衝突となるだろう。
戦艦の撃沈は最高の武勲であろう。
待ってろ東洋艦隊。
最後には戦う敵は我々だ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
航空機で活動中の戦艦を撃沈する。
だいたいの者は「そんなのは無理だろう」というだろう。
しかし、我々は今からそれを実行する。
我々は歴史を変えるのだ。
「前田大佐。こちらは戦艦を沈める準備は完了です。」
「順調か。そうか。訓練が終わったばかりと聞くが?」
「は!まだまだ新兵ですが、これから実戦を積んで力をつけていきます。」
「まあ、死なないようにな。」
素っ気なく返しておくが実はこの新兵に好意をもっているのは、隠している。
本当にあいつには生きてほしいものである。
戦場に向かうのだから死ぬ覚悟は全員するように言っているのだが本当は誰にも死
んでほしくないのだ。
そして一式陸攻に乗り込む。
この機体にも防弾板をつけられている。
もし、戦闘機が攻撃してきた場合も撃墜はされないだろう。
ただ対空砲火が直撃した場合は無事では済まないだろう。
それだけが心配である。
まあそんな簡単に当たるわけにはいかない。
そんなことを考えながら、機体に乗り込む。
エンジンが唸りをあげて離陸する。
そして四時間ほど飛行していると、突然無線で敵部隊の発見情報が伝達された。
「さあ、戦闘が始まる。」
そして一時間後味方機とともに敵艦隊を発見した。
「攻撃を開始せよ。」
高度を下げ、敵戦艦に接近する。
命中弾はない。
しかし、それは我が機の話で、何機かは被弾したようだった。
・・・あいつは大丈夫だろうか。
本来は絶対に考えてはいけないことだろうが。
それでも考えてしまう。
そして50番を投下する。
数秒の間があり、
「命中を確認。」
偵察士が叫びを上げる。
偵察士によると戦艦からは炎が出ているようだ。
そして、我々は撤退する。
まもなく次の攻撃隊が到着するだろう。
その後次の攻撃隊とすれ違う。
そして、数時間後、何回かの攻撃が敢行されて、ついに両方の戦艦が撃沈されたと
いう情報が入った。
ついに我々はやってのけた。
ついに航空機が戦艦を撃沈できることを証明することができた。
歴史を変えたのだ。
我々は。
これからは航空機の時代であろう。
「大佐。ご無事ですか?」
後ろを振り向いてみるとあいつがいた。
「ああ。」
良かった。
生きていたようだ。
しかし、怪我をしている。
「その怪我はどうしたのだ。」
「実は我が機が被弾したのです。」
「そうか。死ななくてよかったな。」
また、冗談のように言うのだが、本当にそう思っている。
「は!」
我々はこれからも戦わなければならない。
いつか戦場に散ることはあるのだろうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「なに?敵戦艦を陸攻隊が沈めた?」
「は!たった今入った情報によると陸攻隊の爆弾、魚雷によって戦艦プリンス・オ
ブ・ウェールズとレパルスを撃沈したとのこと。」
戦艦を航空機が沈められるなどありえないと思っていた。
・・・がそれは間違いであったようだ。
これからはもしかしたら航空戦力が戦いを決めるのかもしれない。
「三亜基地に帰投する。」
自分は敵戦艦を撃沈できなかったくやしさを抑えながらそう言うことしか出来なか
った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「そうか・・・二艦とも撃沈か。」
プリンス・オブ・ウェールズは大破、レパルスは撃沈できるという三和参謀との賭
けにビール10ダースを賭けてしまったので、作戦の成功と航空機の有用性を示せ
たのはうれしいが、賭けに負けてしまったのは痛い。
まあ、その後、無事に第一波が上陸に成功したし、これで最初の壁は乗り越えられ
たと言えるだろう。
しかし、この後の壁の方が何倍も高い壁、いや何十倍も高い壁になるだろう。
「ここからが・・・本番か。」
米国、英国に勝利は限りなく不可能に近い。
その為に真珠湾攻撃で短期講和をしようとしたが、それは不可能だとされてしまっ
た。
この職を辞そうともしたが、必死に止められて続けることになってしまった。
しかし、始めたものはしょうがない。
その為に、戦争に勝つ僅かな可能性を模索し、勝利しなければならないのだ。
「目標、上陸予定地。」
我々は艦砲で上陸部隊の援護につくという主力艦隊とは違う別任務についた。
別働隊
戦艦 「長門」「陸奥」
第十一航空戦隊 水上機母艦 「瑞穂」「千歳」
第四戦隊(第二艦隊より) 重巡洋艦 「高雄」「愛宕」「鳥海」「摩耶」
第五戦隊(第二艦隊より) 重巡洋艦 「那智」「羽黒」「妙高」
第十六戦隊(第三艦隊より)重巡洋艦 「足柄」
軽巡洋艦 「長良」「球磨」
第七駆逐隊 駆逐艦 「曙」「漣」「潮」
零観と零水の情報によると我々を止めるものは何もないようだ。
「撃て!」
順々に主砲が発射される。
数秒後、僅かに見える陸地から爆炎が上がる。
零観によるとかなりの砲弾が正確に着弾しているようだ。
これで、どのくらいの被害を敵に与えられただろうか。
そして、味方部隊が到着する。
41cm砲の破壊力は絶大らしく、敵部隊には大量の犠牲が出たようだ。
装備の多くが破壊され、混乱が起こり抵抗する力を失った。
部隊の上陸もあまり犠牲を出さずに成功した。
しかし、陸軍部隊の増援阻止のために英海軍は戦艦プリンス・オブ・ウェールズ、
レパルスを派遣してくることが潜水艦の偵察情報から分かった。
すぐに殲滅に向かう。
戦艦を航空機が沈めることはなかろう。
やはり戦艦同士の衝突となるだろう。
戦艦の撃沈は最高の武勲であろう。
待ってろ東洋艦隊。
最後には戦う敵は我々だ
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
航空機で活動中の戦艦を撃沈する。
だいたいの者は「そんなのは無理だろう」というだろう。
しかし、我々は今からそれを実行する。
我々は歴史を変えるのだ。
「前田大佐。こちらは戦艦を沈める準備は完了です。」
「順調か。そうか。訓練が終わったばかりと聞くが?」
「は!まだまだ新兵ですが、これから実戦を積んで力をつけていきます。」
「まあ、死なないようにな。」
素っ気なく返しておくが実はこの新兵に好意をもっているのは、隠している。
本当にあいつには生きてほしいものである。
戦場に向かうのだから死ぬ覚悟は全員するように言っているのだが本当は誰にも死
んでほしくないのだ。
そして一式陸攻に乗り込む。
この機体にも防弾板をつけられている。
もし、戦闘機が攻撃してきた場合も撃墜はされないだろう。
ただ対空砲火が直撃した場合は無事では済まないだろう。
それだけが心配である。
まあそんな簡単に当たるわけにはいかない。
そんなことを考えながら、機体に乗り込む。
エンジンが唸りをあげて離陸する。
そして四時間ほど飛行していると、突然無線で敵部隊の発見情報が伝達された。
「さあ、戦闘が始まる。」
そして一時間後味方機とともに敵艦隊を発見した。
「攻撃を開始せよ。」
高度を下げ、敵戦艦に接近する。
命中弾はない。
しかし、それは我が機の話で、何機かは被弾したようだった。
・・・あいつは大丈夫だろうか。
本来は絶対に考えてはいけないことだろうが。
それでも考えてしまう。
そして50番を投下する。
数秒の間があり、
「命中を確認。」
偵察士が叫びを上げる。
偵察士によると戦艦からは炎が出ているようだ。
そして、我々は撤退する。
まもなく次の攻撃隊が到着するだろう。
その後次の攻撃隊とすれ違う。
そして、数時間後、何回かの攻撃が敢行されて、ついに両方の戦艦が撃沈されたと
いう情報が入った。
ついに我々はやってのけた。
ついに航空機が戦艦を撃沈できることを証明することができた。
歴史を変えたのだ。
我々は。
これからは航空機の時代であろう。
「大佐。ご無事ですか?」
後ろを振り向いてみるとあいつがいた。
「ああ。」
良かった。
生きていたようだ。
しかし、怪我をしている。
「その怪我はどうしたのだ。」
「実は我が機が被弾したのです。」
「そうか。死ななくてよかったな。」
また、冗談のように言うのだが、本当にそう思っている。
「は!」
我々はこれからも戦わなければならない。
いつか戦場に散ることはあるのだろうか。
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「なに?敵戦艦を陸攻隊が沈めた?」
「は!たった今入った情報によると陸攻隊の爆弾、魚雷によって戦艦プリンス・オ
ブ・ウェールズとレパルスを撃沈したとのこと。」
戦艦を航空機が沈められるなどありえないと思っていた。
・・・がそれは間違いであったようだ。
これからはもしかしたら航空戦力が戦いを決めるのかもしれない。
「三亜基地に帰投する。」
自分は敵戦艦を撃沈できなかったくやしさを抑えながらそう言うことしか出来なか
った。
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「そうか・・・二艦とも撃沈か。」
プリンス・オブ・ウェールズは大破、レパルスは撃沈できるという三和参謀との賭
けにビール10ダースを賭けてしまったので、作戦の成功と航空機の有用性を示せ
たのはうれしいが、賭けに負けてしまったのは痛い。
まあ、その後、無事に第一波が上陸に成功したし、これで最初の壁は乗り越えられ
たと言えるだろう。
しかし、この後の壁の方が何倍も高い壁、いや何十倍も高い壁になるだろう。
「ここからが・・・本番か。」
米国、英国に勝利は限りなく不可能に近い。
その為に真珠湾攻撃で短期講和をしようとしたが、それは不可能だとされてしまっ
た。
この職を辞そうともしたが、必死に止められて続けることになってしまった。
しかし、始めたものはしょうがない。
その為に、戦争に勝つ僅かな可能性を模索し、勝利しなければならないのだ。
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