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獣人国グエン
215.ソラが起した災害の爪痕
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自分で引きこ起こした天災の処理を終わらせてプライベートワールドに帰ると怒れるルシアが待っていた。
「ソラ、ここに座りなさい。」
あのいつも笑っているルシアが怒っている。
額から滝のように汗が流れ、背中にも嫌な汗が流れる。
「はい。」
ここは素直にルシアの言うことを聞くのが吉だ。
「正座!」
座ろうと折った膝を元に戻して正座をする。
両手を胸の前で組んでいるのでルシアの胸が強調されているのでついつい目がいってしまう。
「ソラ、どこを見てるの。」
「はい!すいません!」
ビシっと背筋を伸ばして視線をルシアの胸から逸らす。
怒っているルシアの顔も可愛いなぁ。
「どうして私が怒っているか分かるかな?」
ルシアの怒った顔を眺めていると地の底から聞こえるような声が聞こえてきた。
「え~と、・・・・俺が考えもせずに魔法を使ったこと・・・かな?」
「違います。」
俺の言葉を聞いてからルシアの目にみるみる涙が溜まっていく。
怒っていたかと思ったら急に泣き出したルシアを見て焦る。
「ど、どうしたんだ、ルシア。とにかく俺が悪かった。泣くな、な。」
まったく泣き止まないルシアに俺はオロオロしてしまう。
「はぁ、お養父はほんとにダメね。獣王騎士団の人達までここに避難させるほど危険なところにお養父とメアだけ残ったのよ。私達が心配しないわけないじゃない。お養父さんが帰ってくるまでのルシアさんなんて見てられなかったんだから。」
そ、そうか。
そうだよな。
俺がみんなが危険な目にあってほしくないようにみんなも俺に危険な目にあってほしくないよな。
「次からは私も絶対着いて行くから。」
ルシアが力強く言い放った。
「分かったよ。そうしたら俺も無茶できなしな。」
「そもそもソラが非常識な魔法を使う必要なかったよな。俺達と獣王騎士団で戦えば被害なんて出なかったと思うぞ。」
それを言ってしまいますかジンよ。
「すまん、ちょっと試してみたかったんだ・・・・。」
何となくみんなの視線が痛い。
「そ、それじゃ、食事にしよう!獣王騎士団の面々もお腹空かせているだろうしな。」
無理やりにでも話題を切り上げないと居た堪れない。
「ふ~、仕方ないわね。今回はコレで勘弁しましょうか。次は無いからね。」
「分かってる、俺もみんなを不安にさせたくないしな。」
今回みんなに心配をかけたことを痛感した。
早く思いつきで行動するのはやめよう。
「これはまたとんでもないことになってますな。」
俺が引き起こしたであろう現状に話を事前に聞いてから確認に来たとはいえ驚きを隠せないようだ。
獣王騎士団も一緒に休憩がてら食事をし終わってプライベートワールドからライヒ荒野にやって来たライオネル将軍の第一声がこれである。
《極寒と嵐コールドテンペスト》と仮称した俺の《プログラム》が終わった後のライヒ荒野はその姿を一変させていた。
まず大きな湖ができていた。
実際は水が湧き出ているわけではないので大きな水溜りよくて溜め池だけどね。
そして至る所に大岩や氷のオブジェがで出来ている。
恐らく強風や竜巻の力で互いにぶつかり合ってこのようなオブジェのようになったのだろうと予想される。
「とりあえず、コックローチは影も形もありませんし、それらを監視していたであろう集団も捕らえたので王都に戻りグオン王に事の次第を報告しましょう。」
今回はルシアも一緒にラプトルに乗って王都へと帰還した。
「ソラ、ここに座りなさい。」
あのいつも笑っているルシアが怒っている。
額から滝のように汗が流れ、背中にも嫌な汗が流れる。
「はい。」
ここは素直にルシアの言うことを聞くのが吉だ。
「正座!」
座ろうと折った膝を元に戻して正座をする。
両手を胸の前で組んでいるのでルシアの胸が強調されているのでついつい目がいってしまう。
「ソラ、どこを見てるの。」
「はい!すいません!」
ビシっと背筋を伸ばして視線をルシアの胸から逸らす。
怒っているルシアの顔も可愛いなぁ。
「どうして私が怒っているか分かるかな?」
ルシアの怒った顔を眺めていると地の底から聞こえるような声が聞こえてきた。
「え~と、・・・・俺が考えもせずに魔法を使ったこと・・・かな?」
「違います。」
俺の言葉を聞いてからルシアの目にみるみる涙が溜まっていく。
怒っていたかと思ったら急に泣き出したルシアを見て焦る。
「ど、どうしたんだ、ルシア。とにかく俺が悪かった。泣くな、な。」
まったく泣き止まないルシアに俺はオロオロしてしまう。
「はぁ、お養父はほんとにダメね。獣王騎士団の人達までここに避難させるほど危険なところにお養父とメアだけ残ったのよ。私達が心配しないわけないじゃない。お養父さんが帰ってくるまでのルシアさんなんて見てられなかったんだから。」
そ、そうか。
そうだよな。
俺がみんなが危険な目にあってほしくないようにみんなも俺に危険な目にあってほしくないよな。
「次からは私も絶対着いて行くから。」
ルシアが力強く言い放った。
「分かったよ。そうしたら俺も無茶できなしな。」
「そもそもソラが非常識な魔法を使う必要なかったよな。俺達と獣王騎士団で戦えば被害なんて出なかったと思うぞ。」
それを言ってしまいますかジンよ。
「すまん、ちょっと試してみたかったんだ・・・・。」
何となくみんなの視線が痛い。
「そ、それじゃ、食事にしよう!獣王騎士団の面々もお腹空かせているだろうしな。」
無理やりにでも話題を切り上げないと居た堪れない。
「ふ~、仕方ないわね。今回はコレで勘弁しましょうか。次は無いからね。」
「分かってる、俺もみんなを不安にさせたくないしな。」
今回みんなに心配をかけたことを痛感した。
早く思いつきで行動するのはやめよう。
「これはまたとんでもないことになってますな。」
俺が引き起こしたであろう現状に話を事前に聞いてから確認に来たとはいえ驚きを隠せないようだ。
獣王騎士団も一緒に休憩がてら食事をし終わってプライベートワールドからライヒ荒野にやって来たライオネル将軍の第一声がこれである。
《極寒と嵐コールドテンペスト》と仮称した俺の《プログラム》が終わった後のライヒ荒野はその姿を一変させていた。
まず大きな湖ができていた。
実際は水が湧き出ているわけではないので大きな水溜りよくて溜め池だけどね。
そして至る所に大岩や氷のオブジェがで出来ている。
恐らく強風や竜巻の力で互いにぶつかり合ってこのようなオブジェのようになったのだろうと予想される。
「とりあえず、コックローチは影も形もありませんし、それらを監視していたであろう集団も捕らえたので王都に戻りグオン王に事の次第を報告しましょう。」
今回はルシアも一緒にラプトルに乗って王都へと帰還した。
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