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古代の迷宮

98.うま〇棒

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宿に旅人や商人が戻り始めていたのでさすがに今日はエリナさんエナちゃんと一緒に夕食を食べるわけにもいかなかったので華のない食事になってしまった。

はぁ、あの美女と一緒の幸せなひと時は遠く淡い夢になってしますのかぁ・・・。

こんなことならもう一回お酒を飲んでエリナさんに部屋に運んでもらってラッキータッチを経験しておくんだった!

まぁ、オレの欲望ばかり言っても仕方ない。

お客さんが戻って来てくれないとエリナさんとエナちゃんが路頭に迷っていたかもしれないんだ。

そうだ・・・、これでよかったんだ!




エリナさんと夕食を食べれなかった悲しみを胸に秘めながら部屋に戻った。

「ソラ、お休み~。」

「ブヒブヒ」(お休み~)

(オヤスミ)

使い魔3匹は疲れたのか部屋に戻ると主をおいてすぐに寝てしまった。

オレは今日手に入れたアイテムを合成してから寝ることにしよう。

アイテムボックス内にある護符と収魔力のペンダントを合成する。


****************
守護のペンダント
敵からの攻撃を結界で守る。空気中の魔力や装備者の魔力を貯めて置いて結界を維持する。
****************


こ、これはすごいアイテムができたけど、オレたちはには≪プログラム≫で同じことができるから正直いらないな。

あ、でも俺が常に守れるわけじゃない人にあげればいいのか。

となると誰に上げるか・・・。

一番小さいエナちゃんか、それともエリナさんに上げてエナちゃんも一緒に使ってもらうか。

または守るべき子供がたくさんいるリーネさんに渡すか・・・。

困った、便利なアイテムだけど一つじゃ足りない・・・。

・・・はっ、そうか一つじゃ足りないんだからもっとたくさんあればいいんだ!

よし明日からさっそく5階層と10階層の連戦で必要な材料を集めよう!

おぉぉ!なんて革命的な考えだ!

完璧な考えが浮かんだところで今日は寝よう。

みんなお休み~。




「嫌だ、オレは早くオーガと戦いたいんだ!」

オレのグッドアイディアが戦闘狂のジンによって拒否されてしまった。

ジンは昨日からオーガと戦いたいと言っていたので反対するのも分かる。

しかしオレも守護のペンダントの数を揃えたい。

ここはジンに多少でも譲歩してもらうしかない。

「それじゃ、アイテム収集と迷宮攻略を半々でどうだ?その代り特別な食べ物を出してやるからな。な!」

ジンは腕を組み眉間にもシワを寄せて考え込んでいる。

戦闘と食事はジンにとって同等に重要な物のようだ。

ジン様お願いだから譲歩してください。

「うぬぬぅ・・・。特別な食べ物が旨かったら考えても良いぞ!」

「ありがとうジン。それじゃ早速パッシー、うま○棒を全種類とカフェオレを買って来い!」

「ブヒブヒ」(了解~。)

銀貨19枚を消費してパッシーに《お使い》スキルを使ってもらう。

「ジン見ろこれがオレの元の世界で大人気だったうま○棒だ!」

サラミ味・チーズ味・コーンポタージュ味・たこ焼き味等々。

ジンとパッシーには一通りの種類を与えておいた。

昔はもっとサイズも大きくて種類も多かったと思うんだけどなぁ。

もう20年以上前だから記憶違いかもしれないけど。

ジンとパッシーは一口食べるとそこからは一心不乱に包みを開けてはうま○棒を食べている。

「ポックルにはこのカフェオレという飲み物を上げるよ。気に入るといいんだけどな。」

(アリガト)




「はぁ、サクサクでいろんな味があって今まで食べたことない食べ物だったぞ。」

「ブヒブヒ」(ちょっと歯に着くけど、また食べたいな。)

(ノミモノオイシカタ)

うんうん、みんな気に入ってくれたようで何よりだ。

「ジンそれじゃ、前半はアイテム収集で良いよな?」

「その代わりうま○棒をまた食べさせてもらうぞ!」

ちゃっかりしてますねジン君は。

確かにうま○棒はまた食べたくなる美味しさだよな。

オレも無性に食べたくなるときがあるから良く分かる。

「オッケー、オッケー、大丈夫だ。」

こうして今後の迷宮探索はアイテム収集と攻略を半々で行なうことになった。
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